インフィニット・ネクサス   作:憲彦

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本当は前回あの流れでクラス対抗戦に入ろうとしていましたが、途中で力尽きてあそこで終わりました。

あ、次回から「教えて!憲八先生!!」をやろうと思います。質問があるかたは、それようの活動報告を出しますので、質問はそちらまでお願いします!

どっかの誰かが通報してしまったので、活動報告を作ります。通報されてしまった方、本当にすみませんでした。


クラス対抗戦

放課後を白式との訓練と調整に使いながら迎えた、クラス対抗戦当日。毎年、この行事は盛り上がるのだが、今年は盛り上がるの一言では済まされないくらいに熱くなっていた。何故なら、今回は世界最強の織斑千冬の弟であり、ISが意思をもって会話すると言う話題性に事欠かない一夏と、第3世代の専用機を量産型の訓練機で簡単に下した溝呂木がいる。他のクラスの試合もあるが、ここにいる観客のほとんどは一夏と溝呂木の試合が目的だろう。

 

そして第1試合。1年生の場合は実戦のデータが少ない。授業や各自の訓練でも集めているが足りないため、取り敢えず隣のクラスと対戦することになる。随分適当にも思えるが、これに関しては仕方無いの一言だ。これ以外の方法と言ったら、完全なくじ引きしかない。その為、一夏の相手は隣のクラス代表である溝呂木だ。

 

最初に試合をする組とあって、2人はもう既にアリーナに立っている。試合前は大体アリーナにいる2人はピリピリした雰囲気をしているのだが、この2人はピリピリでは済まされない。多少古い表現だが、2人の間に電撃が走りそうなレベルでヤバイ雰囲気が漂っている。

 

「溝呂木……あの時の借りをここで返す……!」

 

「ハッハッハ。気付いたか……長かったぞ?入学したときに気付くかと思ったんだがな……鈍感なのは相変わらずだな」

 

「じゃあ昨日の試合はわざとか?」

 

「当たり前だ。お前に気付かせるためだけにあんな遊びに付き合ってやったんだ」

 

「相変わらず回りくどいヤツだな……それより、1つ聞きたいことがある」

 

「なんだ?」

 

「僕たちが2つに別れた時。その直後の記憶は、お前にはあるか?」

 

「ふん。さぁ~な。聞きたけりゃあ俺を倒せ。倒せるんならな」

 

会話の流れ的に、お互いが自分の半身であると言うことに気づいているようだ。感覚で分かったのだろう。しかし、溝呂木の方は分離した時の記憶があるが、一夏には分離直前の記憶は無いようだ。一夏が聞きたいことの大方の予想は付く。敵の親玉の正体だろう。溝呂木は今もそれを追っている。

 

「分かった。この戦いでお前に勝ってみせる!」

 

「やれるもんならな!」

 

『試合開始!』

 

試合開始の合図で、お互いに武器を構えながら猛スピードで距離を詰めて斬り合った。しかし一夏にはまだ不安が残っている。自分は完全に機体と協力して戦っている。だが溝呂木は完全に機体を支配している。機体を全て掌握している分、一夏よりも機体のスペックを完全に引き出すことが出来る。その事を不安に思っているのだろう。

 

(クッソ!あぁは言ったものの、勝てる気がしない!)

 

『マスター!迷いは禁物です!今までの自分を信じてください!』

 

白式はそう言うが、一夏の心配はもっともだ。現に溝呂木は訓練機にも関わらず、白式とほとんど変わらない動きをしている。パワーと言う面で見れば、溝呂木の方が上だ。あれから何度も調整を重ねた白式の攻撃を受け止めて押し返し、攻撃は雪片の刀身を震わせる。ハッキリと言って化け物の領域だ。

 

「どうした!?力が入ってないぞ!」

 

「グッ!なら!これで!!」

 

更に力を込めて、何とか押し返せた。ほとんど全力だった。全力で何とか押し返せたのだ。一夏はどちらかと言えば腕力は少ない。体が小さいと言うこともあるが、力で言えば周りの女子とたいして変わらない程度しかない。ISには直接的に自分の筋力は関わらないが、影響はある。いくら白式のサポートがあっても厳しいことに変わりはない。

 

『マスター。先程の攻撃から計算し、少しスペックを調整しました。スピードで相手を翻弄しながら攻撃してみてください』

 

「分かった!」

 

そう言うと、連続して瞬間加速を使った。体への負担は少し大きくなるが、翻弄するならこれが1番だ。スピードと言う面なら、溝呂木に勝っている。これでようやく五分と言えるだろう。

 

「チッ。スペックを僅かに調整したか……小賢しい真似を」

 

さっきまでは抑えるのでやっとだったが、白式がバランスを調整してくれたお陰で、取り敢えずではあるが攻撃が入るようになった。攻撃が入るようになってからは、お互いに激化してきた。

 

「オラァ!!」

 

「ウワ!?」

 

溝呂木が全力で接近ブレードを降り下ろすと、一夏はそれを受け止めることが出来ずに雪片を手放してしまった。しかし、大振りだったので降り下ろした直後に溝呂木の腕を蹴り飛ばし、刀を手放せさせた。お互いに手持ちの武器がなくってしまった。正確には、溝呂木にはまだ中距離型のサブマシンガンがあるが、恐らくこの戦闘では使わないだろう。

 

「ハァァア!!」

 

「ゼリャアァァァ!!!」

 

刀が無くなった次は、自分の拳と蹴りを使って戦う。先程までは刃物と刃物がぶつかり合って生まれる独特の音が響いていたが、今は甲高い音ではなく、打撃と打撃がぶつかり合う鈍い音が辺りを支配している。それを見ていた観客は、第1試からこれ程までの試合を見られるとは思っていなかったのだろう。最初はうるさい位だった声が、今は全く無く全員口を開けて黙って見ている。

 

一夏は溝呂木を殴り、溝呂木は一夏の攻撃を受け止めて投げ飛ばす。このイベントは、毎年多少アリーナが破壊されるが、この試合はその比ではない。攻撃を出すたびにアリーナの壁が割れ、地面にクレーターや亀裂が生まれている。国際大会でも見ないほどに激しい戦いだ。

 

「これで!」

 

「どうだ!!」

 

お互いに最大の攻撃を叩き込んだ。2人は地面をバウンドしながら転がり、壁にめり込んだ。しかし、2人はまだ倒れていない。壁から出て再び拳を構えて突撃しようとしたその時

 

ズドォォォン!!!

 

「ッ!?」

 

「チッ。アイツらか……余計なことを……末端を潰しただけじゃあ意味無いか」

 

何かがアリーナのシールドをぶち破って入ってきた。一夏はそれに驚いたが、溝呂木は相手の正体を知っているようだ。ついでに送り込んだ人間の事も。

 

弾かれた刀を取ると、一夏に背を向けて入ってきた4機のISに向かって飛び出した。そして刀を構えると一気に斬りつけた。

 

「よせ!人が乗ってる―」

 

「黙ってろ!!」

 

敵のISは攻撃するために腕を伸ばしたが、溝呂木はそれを斬り裂いた。斬られた腕から血液に近い色をした液体を流している。しかし、全く反応を示さなかった。それどころか、再び攻撃するために斬られていない腕を伸ばしてきた。

 

「何で……腕を斬られてるのに……」

 

『マスター。敵ISから生体反応が感じられません。無人機の様です』

 

「無人機……?」

 

『はい。零落白夜を有効に活用して倒してください』

 

「成る程!その手があった!!」

 

雪片を手に取り、エネルギーを集中させた。すると雪片が光りだした。これは白式の単一。シールドエネルギーを無視して機体その物に直接ダメージを与えることが出来る。いつも使われている有人の機体には使えないが、無人機が相手である今の状況。これ程までに有効に活用出来る場面はないだろう。

 

「ハァァ!!」

 

溝呂木が1人で4機を相手しているが、そこに一夏が加わった。零落白夜で、早速1機を撃破した。

 

「何か用か?」

 

「別に。コイツらをやっつけに来ただけだよ」

 

「足を引っ張りに来たの間違いだろ」

 

「こっちの台詞だよ!」

 

そう言うと、無人機1機を連れて離れていった。一夏が離れると、溝呂木は早速1機破壊した。破壊と言うより、首を斬り落としただけだがな。もう1機も同様だ。首を落としてサクッと終わらせた。そして一夏はと言うと、

 

「ヤバイ!動きが鈍く……!!」

 

零落白夜を使った影響だろう。零落白夜はシールドエネルギーを大量に消費する。全体に回すエネルギーが無くなったのだろう。

 

『マスター。下がってください。これ以上の戦闘は危険です』

 

「ダメだ!ここで下がったら、上にいる皆が!!」

 

上は完全にパニック状態だ。ここで戦いを放棄すれば、怪我人だけではなく死人が出てしまうだろう。

 

「何をやってんだ。もう息切れか?」

 

「うるさい!まだまだだ!」

 

「はぁ……まぁ精々頑張るんだな」

 

打鉄に入っている残りのエネルギーを白式に渡すと、ISを解除して帰っていった。恐らく戦いに興味が無くなったのだろう。

 

『マスター!先程渡されたエネルギーで、もう一度だけ零落白夜を使えます!一気に決めましょう!』

 

「ッ!分かった!」

 

零落白夜が一度だけ使えることが分かると、白式の指示通りに一撃で決めた。

 

『マスター。お疲れ様でした……エネルギーの補充が完了するまでの間、私は機能を停止いたします』

 

「うん。分かった。ご苦労様」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「山田先生。無人機の解析は?」

 

「先程完了しました」

 

薄暗い場所。辺りが精密機械の画面の光で照らされている以外に光の無いこの場所に、千冬と真耶がいる。

 

「解析の結果、無人機の内2機は未登録のコアが。残りの2機は、先日盗まれたイタリアのコアでした。あと、この機体には、人間の脳が積まれていました……」

 

「はぁ……こんなバカなことを考え付いて、実行に移せるのは1人しかいないな……あの男か……」

 

「織斑天十郎……織斑先生と一夏くんの父親ですよね?」

 

「あんな男。父親と思ったことなど一度もない。しかし、まさか生きていたとはな……死んだものと思っていたがな」

 

随分な言いようだ。相当嫌っている事が伺える。

 

「未登録のコアについては?」

 

「ISのコアであることに間違いは無いのですが、従来のコアとは少し違う点が幾つか……」

 

「と言うことは、あの男の作ったものだな……」

 

織斑天十郎。超がつく天才の科学者。しかし、ISが出てからと言うもの、危険な研究に手を伸ばして科学者仲間から危険視されるように。実験と称し、人を殺した事は数知れず。千冬と一夏達が幼い頃に学界から追放。その後すぐに姿を消した。それ以降の事は分かっていなかったが、ここで出てくるとはな。

 

「学園長に警戒を強めるように依頼をお願いします」

 

「はい!」




篠ノ之束

ISの産みの親。この世界を作った張本人。一夏に異変が起きた次の日から、ほとんど休まずに事実調査を行っている。真実を掴んだその日に溝呂木によって殺害されてしまったが実は……

次回もお楽しみに!感想と評価、ついでに活動報告もよろしくお願いします!!

ほぼ毎日投稿しか取り柄が無いのに……まさかもう1日休むとは……
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