インフィニット・ネクサス   作:憲彦

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『教えて!憲八先生!!』

ペンネーム「フファ☆シルバー」さんからの質問です。「ISのキャラは可愛いですよね?(威圧)ね?」

……まぁ、趣味趣向は人それぞれだし、小説のキャラだから見た目は可愛いと思いますよ。見た目は。……これ以上言うとISファンの方に怒られるので何も言いません。


久々の依頼

「今日は朝からやたらと五月蝿いな……」

 

珍しく早めに溝呂木が教室に入ると、教室の女子達がかなり騒いでいた。……溝呂木以外この教室に男子は居ないのだがな。騒いでいる声を聞いてみると、隣の1組に転校生が来ることだそうだ。自分のクラスの事ではないのに、ここまで騒げるのは流石女子高生だと思う。

 

「いいな~。1組に2人も転校生が入るなんて!」

 

「しかも、片方は男子って噂よ!あぁ~私も1組に入りたかったな~」

 

「ッ!?」

 

男子。その言葉を聞くと、溝呂木は立ち上り、サボりシートとは違う書類に文字を急いで書いて教室から出ていった。珍しく自分が調べものをするときに使うパソコンを持ってだ。

 

その数分後に、香華が入ってきてSHRが始まった。

 

「よ~し。SHR始めるぞ~って……溝呂木は?」

 

「さっき紙を教卓に置いて出ていきました」

 

「紙?……あぁこれか。ん?いつものサボりシートと欠席届け……何で両方出してんだ?」

 

「さぁ?何か焦った様子でパソコン持って行ってましたよ」

 

「あぁそう。まぁ良いか(そう言うことね)」

 

鈴から一通りの事を聞いたので、溝呂木の提出した書類を受理し、残りの連絡を始めた。1時間目はISの実技授業。1組と合同だそうだ。それを聞くと、転校生に興味を持っていた生徒達が盛り上がった。と言っても全員だがな。

 

いつも通りに気だるそうに皆を静めているが、教卓の下で手を動かしていた。メールを送っているようだ。今日転校してきた生徒のデータを溝呂木に。発信者が分からないように何重にも予防線を張っているがな。

 

そしてその頃、溝呂木は屋上のいつもの場所を陣取っている。が、眠っているわけではない。パソコンを使って何かを調べていた。そしてそこに

 

「ん?メール?誰からだ?」

 

差出人は不明。こんな怪しいメール、普通の人間なら開くことすらしない。ウィルスの可能性があるからだ。そんなものに自分のパソコンを感染させたいとは誰も思わない。しかし、溝呂木はそれを開く。自分で作ったパソコンだし、中に入っているデータは更新するたびに、もう片方のパソコンにデータをコピーして保存している。1台おじゃんになったところで、データを100%失うわけではない。

 

「……転校生のデータ。いったい誰が?まぁ良い。何処の誰だか知らんが、ありがたく使わせて貰うぞ」

 

貰った転校生のデータ。片方はドイツ軍少佐、ラウラ・ボーデヴィッヒ。昔1年間織斑千冬に訓練を受けたドイツ軍のIS部隊隊長だ。ISが出てから、千冬が指導する前までは落ちこぼれの最弱部隊と言われていたが、現在はドイツ軍最強部隊として君臨している。

 

「試験管ベビー……何故ここに来た。しかも織斑千冬の訓練を受けたヤツか……裏があるとしか思えんな」

 

暗殺者だった頃の経験と勘から来た答えだろう。データを見ただけで大方の予想を付けることが出来る。特に今回のように怪しさ満載の相手の場合はな。

 

「まぁコイツの事はどうでも良い。問題はコイツだな。シャルル・デュノア……3人目の男性IS操縦者」

 

溝呂木が今1番警戒している相手。3人目の男性操縦者など、今まで全く話題に上がらなかった。前例があるとは言え、3人目の男性操縦者。話題に上がらないのは不自然だ。故に、今溝呂木は誰よりもシャルル・デュノアを警戒しているのだ。しかし……

 

「アイツらの授業を見る限りじゃあ、このデータは全て嘘になるな……」

 

転校する際に必ず提出する書類。確かにそこには、シャルル・デュノアは男と記載されている。だが、現在授業を受けているデュノアは、どう見ても女だ。

 

「確か、デュノア社の社長には、娘が居たな……調べてみるか」

 

パソコンと言うものは便利だ。使う人次第でどんなところにでも入り込める。因みに、溝呂木が使えば国家機密でも絡め取ってしまう。そこまでの腕を持っていれば、ISの企業の隠してる情報くらい簡単に手にはいる。

 

と言っても、作業は午前中の授業を全て使ってだ。無駄にと言っても良いほどの対策が張られており、一つ一つ解除するのに時間がかかってしまったからだ。そして情報を手に入れたあとは、自分が入り込んだと言う証拠を消す。それに手間取っていたのだ。

 

「ふん。面白いくらいに真っ黒だな。気は合いそうに無いがな。目的も分かった。そろそろ来る頃だな」

 

溝呂木の掴んだ情報。それは、デュノア社が現在経営難に陥ってること、そして、シャルル・デュノア。本名シャルロット・デュノア。デュノア社長が不倫相手との間に作った子供。それが彼女だ。男としてこの学園に来た理由は、デュノア社の広告としてだ。男であれば話題性がある。それに、IS学園のイベントは世界中のIS関係者が見ている。デュノアの人間と分かれば、収益は爆発的に増える。経営難を無かったことにも出来る。

 

「アイツは本体に近付くだろうな。白式を奪うために。後の目的は……これか」

 

溝呂木が、恐らくではあるがデュノアの最終目的である物を懐から取り出した。ダークエボルバーだ。さっき見たデュノアの隠し情報の中には、何処で手に入れたのかは分からないが、ダークメフィストとそれに変身する溝呂木の写真が入っていたのだ。

 

「まぁ良い。どうせ奪われたところで、アイツらには使えない。俺と同じ、闇が無ければな」

 

そう言うと、あえて見える場所にダークエボルバーをしまい、眠りに付いた。そして溝呂木の予想通り、その十数分後にデュノアが屋上に現れた。

 

「見付けた……溝呂木信也……眠ってるの?」

 

正確には眠ってるように見せ掛けている。だが、そんなこと知るよしもない。

 

「ッ!見付けた……!ダークエボルバー」

 

ふと、溝呂木の内ポケットに目を向けると、目的のものを見付けた。デュノアは警戒こそはしたが、眠っているならと言うことで、そっとポケットからダークエボルバーを抜き取った。そして、大人しくその場から離れようとした。

 

「それは俺以外には使えないぞ」

 

「ッ!?」

 

「返して貰うぞ。まぁ、取るように誘導したのは俺だがな。シャルロット・デュノア」

 

「な、何の事かな?僕はシャルル・デュノアだよ?それにこれは頼まれたから取りに来ただけで……」

 

「この学園で、俺がこれを持ってることを知ってるのは2人しかいない。ソイツらが頼むとは到底思えん」

 

「……何で……知ってるの?」

 

「情報はどんな兵器にも勝る兵器だ」

 

「ハッキング……したんだ」

 

「あぁ。だから全部知ってるさ。デュノア社のことも、お前のことも。全てをな。さ~てどうする?このまま女と言うことをバラされてここを追い出されるか、仕事に失敗したと言って本国に戻るか。どっちだろうな?まぁどの道これからまともな人生は送れない事は確かだ。情報は取るだけ取った。じゃ~な。精々死なないことだな」

 

溝呂木の言葉を聞いて、みるみる顔が青ざめていく。しかし、彼女にも1つだけ考えがあるようだ。意を決して、溝呂木に言ってみた。

 

「待って。待ってください!」

 

「あ?何か用か?」

 

「殺し屋としての貴方に、1つ依頼を頼みたい!」

 

「なんだ?会社を潰せってか?」

 

「うん。調べたなら知ってるよね……僕の事を、全て」

 

「あぁ。社長の不倫相手との間に出来た娘。そしてお前の実の母親は数年前に病気で他界。その後に父親に連れられてデュノア社の非公式テストパイロットとなる。全く、この世界の父親ってのはまともなのが居ないな」

 

「そこまで分かってるなら、僕の依頼を受けてほしい。デュノア社を、消して欲しいんだ!」

 

「報酬は?お前からとれるものは何も無さそうだが?」

 

「時間はかかるかも知れないけど……君の望むものを出す!必ず!だがら、依頼を受けて!」

 

「そうか。なら、全てを貰おう。お前の持っている物、これから得るもの。全てを貰うぞ」

 

「……構わない!それで、デュノアから解放されるなら」

 

「そうか。良いぜ。受けてやるよ。報酬は気が向いたら受け取りに行く。楽しみに待ってるんだな」

 

そう言うと、溝呂木はデュノアを残して屋上から立ち去った。そして、2日後の夜。全世界を震撼させるニュースが放送された。




凰鈴音

一夏の幼馴染みにして中国の代表候補生。一夏と過ごしていた最後の年に、一夏の性格が急変した事を今でも心配している。日本に来た当初は、言葉の違いから苛められていたが、一夏に救って貰った。その時に一夏に恋心を抱き、今でも彼の事を思っている。溝呂木の事は少し苦手に感じている。彼の発する独特の気配のせいだろう。

次回もお楽しみに!感想と評価、活動報告もよろしくお願いします!!
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