インフィニット・ネクサス   作:憲彦

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本日2本目

『教えて!憲八先生!!』

今回の質問は、たけじんマンさんからです。

「もしロボットに乗れるならどんなロボットがいいでしょうか?
マジンガーZみたいな頑丈で多種多様な装備のオールラウンダーか、ものにもよりますがガンダムタイプみたいな機動性や汎用性に優れたタイプか、ゲッターロボみたいな陸海空向きの3つのに形態に変えられる臨機応変型か、機体制御や条件などが難しいが圧倒的な力で敵をねじせて殲滅できる、ゼオライマーやマジンカイザーやイデオンやガンバスターやマジンガーZEROのようなタイプか。…どれがいいですかな?」

この中だったら、自分が知っているガンダムタイプですかね。実際に使われるとなればオールラウンダータイプが優遇されそうですけど、個人的にガンダムが好きなので。圧倒的なパワー型はロマンがありますね~。




正体

あれから休みなく作業を続け、一夏はその日整備室から出ることは無かった。よほど急ぐ必要のある作業なのだろう。ダメージの残る体で一日中作業をしていた。

 

「ん……ん?寝てたのか……」

 

が、やはり無理があったようで、少しの間寝ていたようだ。目が覚めると、買ってきていたブラックの缶コーヒーを口の中に流し込み、眠気を吹っ飛ばしていた。完全な無糖で安いコーヒーの為、苦味がかなり強い。徹夜するにはもってこいのコーヒーだ。

 

「苦い……」

 

『マスター。そんなことをしていては、体が持ちませんよ』

 

「悪い。でも早く完成させなきゃならないんだ。なんとしても」

 

そう言って、再びパソコンと向き合い指を動かし始めた。取り敢えず学園で取り扱っているIS用の部品を使って、シールドエネルギーを溜め込むための予備バッテリーの設計図を作り、現在それに合わせて組んでいるところだ。

 

「白式。これ拡張領域に入るか?」

 

『第2形態移行したので、現在マスターがお作りになっている予備バッテリーは、8つ程積み込むことが出来ます』

 

「8つか……まぁどうにかなるか。後は束さんに作って貰うパーツで補うしかないな」

 

これまた微妙な数字だ。まぁ、束に作って貰うパーツだから、充電効率とかも現存する物の比では無いことぐらい簡単に予想できる。それに期待するしか無さそうだ。

 

『解析完了』

 

「え?どうやって?」

 

『数学です。数学は現在全世界で共通です。もしかしたら、全宇宙かもしれない。ですので、数学の原理を利用して、共通の言葉を作れないかと考えました』

 

そう言うと、白式と繋いでいるパソコンの画面に、昼間白式が見せた電波の波形を映した。白式が解析に使った数式を使うと、大量の数字の羅列が出てきた。

 

「宇宙語か?」

 

『はい。そして、この中から何度も繰り返し出てくる単語が見付かったんですが、高音の方。つまりマスターの方からは『Baltan』と出てきました。あの時マスターは相手にバルタンと呼んでいたことになります』

 

「バルタン……」

 

『そして、バルタンが逆に呼んでいたのが『Ultraman nexus』マスターの事です』

 

「嘘だろ……白式、コアネットワークには共有するなよ。気付かれると厄介-ッ!?」

 

白式に言い終わる直前に、何かが頭の中に映像として出てきた。それは、昨晩戦ったバルタンと、バルタンが乗っている月のような宇宙船。そしてそれに攻撃をするIS委員会の戦闘機部隊。あまりの情報量に、一夏は頭を抱えて膝をついてしまった。

 

「アアッ!アッ!!……ハァハァ……」

 

『マスター!どうしました!?』

 

「早く……早く千冬姉に連絡しないと!!ウッ!……」

 

『マスター!マスター!!』

 

そして、一度は立ち上がった物の、すぐに倒れて気を失ってしまった。

 

それと同時刻、人々は突然の皆既月食を見ることになった。それも、実に恐ろしいものを。皆既月食が突然始まった瞬間、世界中のテレビ、パソコン、携帯を通じて、ある映像が流された。昼間戦ったバルタンの映像だ。

 

『我々は、バルタン星に住む宇宙生命体である。我々は地球と君達が呼ぶ惑星の招待でこの星にやって来た』

 

確かに、日本だけではなく、様々な国が宇宙人との交信を試みて、宇宙に様々な電波を流している。招待と受け取られても不思議ではない。

 

無論地球人からすれば、そんなつもりは毛頭無かっただろう。交信をするための1420MHzの電波だからだ。だが、それが彼らは招待されたと受け取ってしまったのだろう。しかも、我々と複数系を使っている。

 

『約60年前、君達が始めたテレビ放送は、我々の星にも届いている。それによると、地球は我々がたどった破滅への道を、全く同じ様に進んでいる。僅か30年の間に、君達人類は、この大自然の粗方を、自分達の手で破壊してしまう』

 

そして映像は変り、バルタンが乗ってきたであろう月が映し出された。自身で、破滅したバルタン星から切り離して作り出したノアの箱船と言っている。

 

『地球人より遥かに進んだ科学力を持つ、我々バルタン星人は、地球に移住したいと思っている。美しい緑と水の星を、我々の犯した失敗、破滅から救う』

 

これで完全に地球上は混乱に陥った。そして、次の日、IS委員会の実働部隊が、バルタン星人の乗る月へ襲撃をかける事になった。一夏がそれを知ったのは、医務室で目が覚めたときだ。千冬とIS委員会の連中が話しているのを聞いてしまったのだ。

 

「千冬姉!」

 

「一夏!?目が覚めたのか?」

 

「そんなことよりも!早くIS委員会を止めてくれ!」

 

「は?IS委員会の実働部隊なら、もうとっくに出ているぞ」

 

「じゃあ早く撤退させてくれ!全滅するぞ!!」

 

「なに?」

 

一夏の様子から、出鱈目を言っているようには思えない。それに気付いた千冬はすぐに委員会に取り合った。だが、返ってきた返答は、一夏の言うように全滅したとの報告だった。

 

「……遅かった」

 

「まさか……」

 

「あぁ。出撃してから10分でバルタンの宇宙船に到着。撃滅するために攻撃を開始したが、30秒足らずで全滅させられた。委員会はISじゃないと対処不能との判断を出し、IS部隊を編成してバルタンを殺すつもりらしい。学園にも協力の依頼が来た……」

 

何故IS委員会に戦闘機が置かれているのか。そして何故実働部隊がそれを使っているのか。理由は簡単だ。ISは500機も無い。それをIS委員会が独占するのは不可能だ。あっても精々40程度だろう。その為、渋々戦闘機を配備していると言う訳だ。まぁ、ISの技術が発展するにつれて、戦闘機もそれなりに発展している。故に、ゴミでは無いと判断して持っているようだ。

 

「なぁ、一夏。何故、IS委員会が攻撃して、しかも全滅すると分かったんだ?」

 

「見えたんだ。昨日、頭の中にその映像が流れた。バルタン星人がどんな風に戦闘機を破壊したのかも、委員会がどんな攻撃をしたのかも……」

 

「そうか……一夏。お前は今回の戦闘には絶対に出るな。分かったな?」

 

その一言を残すと、千冬は医務室から出ていった。一夏には絶対に出るなと伝えてだ。だが、それでも一夏は出る。何故なら、その先も見えていたからだ。一夏が出なかった場合、この学園も含め、全てが破壊される。それが分かっているのに、動くなと言われた程度で黙ってる訳にはいかない。

 

『行くつもりですか?』

 

「俺が行かないと、全員死ぬ。それに、バルタンとは話をする必要もある。一緒に来てくれ」

 

着替えが置かれている棚の上に、一緒に白式も置かれていた。運んでくれた人が一緒に持ってきたのだろう。白式を手に取ると、自身のISスーツを取るために部屋に行き、着替えるとバルタンと話をする為に白式を展開して飛んでいった。空から見て分かった。すでに人類はバルタン星人を敵と断定していることが。僅かな時間で戦闘のための道具を全て揃えていたのだ。しかもIS学園がその本部として扱われている。準備が速すぎる気もするがな。

 

「させるか!白式!急いでくれ!」

 

『了解!』

 

白式に頼み、更にスピードを上げてバルタン星人が飛んでいる方向に向かっていった。20分程だろうか、ようやくバルタン星人を見つけることが出来た。すると、一夏はバルタン星人の目の前で急停止して立ち塞がった。

 

「止まってくれ!バルタン星人!!」

 

そのまま弾いてしまえば、バルタン星人は目的の場所へ行くことが出来る。だが、耳を傾けるつもりがあったのだろう。その場に停止して、ゆっくりと地面に降りていった。

 

「頼む!どうかこのまま大人しく自分の星に帰ってくれ!今の地球では、君たちを受け入れる事が出来ないんだ!もし武力を以て侵略しようと言うなら、俺達は確実に絶滅する。でも、こちらの攻撃で君達を傷付けてしまう!俺はそれが嫌なんだ!何年かかるかは分からない。でも!君達の様な存在を受け入れられる様になるまで待ってほしい!」

 

一夏の声を聞くように、バルタンは大人しく立っている。その様子は、IS委員会もカメラを通じて見ている。IS学園もそうだ。一夏の行動を見て、IS学園は話し合いによる平和的な解決をしようと考えた。だが、委員会の方は違ったようだ。

 

「このチャンスを逃すな!攻撃!攻撃!!」

 

IS委員会の作戦参謀はこれを好機と見て、空中で待機させていたISと発進させた戦闘機に攻撃の命令を出した。

 

『ッ!マスター!ミサイルの反応が!』

 

「なに!?止めろ!!ウワァァァァ!!」

 

突然のミサイルの爆風で、一夏とバルタン星人の話し合いは中断。一夏はどこかへと吹っ飛ばされてしまった。一夏がいなくなると、IS委員会の攻撃は更に激しくなった。辺り一帯に爆発音や地響きが響き渡る。

 

「ウゥ……!ハァァ!」

 

バルタン星人の体が燃えると、皮を1枚破り捨てて、新しい体が中から出てきた。脱皮をすると空に飛び上がり、攻撃に移ろうとしている。

 

『我々は、最早地球人と交渉するつもりはない。我々は直ちに、地球を占領する』

 

「不味い!このままじゃあ!!白式!学園に戻るぞ!」

 

『了解。直ちに戻ります』

 

バルタン星人の不適な笑い声が辺りを支配するなか、一夏はバルタン星人を止めるために急いで学園へと戻っていった。




今日はここまで!

次回もお楽しみに!感想と評価、活動報告もよろしくお願いします!!

体力が残れば、もう一本出せるかな?後2話で完結します。多分。
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