あれ?ハガレン……なのか?   作:味噌抜き味噌汁

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月曜日に試験だけどこっちに逃げてきました

寝ぼけながら書いたので語彙力が圧倒的に下がってるかもしれません


やっとこの時が…

あの後、俺は虚ろな瞳で手に持ったナイフと自分の腹を交互に見ている所を親父に見つかり無事保護された。本当に助かったよ、親父。あの時は自分でも何しでかすか分からない状態だったからね

 

保護された後、俺はオリヴィエの家には行かずに家で国家錬金術師になるための練習をしていた

 

ん?エロほn……人体錬成の研究書はどうするのかって?

別にどうもしない。俺は錬金術使えないから関係ないしね。一応、日本語で写したし何時でも読めるけど。一番の懸念は国にバレないかという所だけど、あれ(エロ本)じゃバレることはないでしょ。もし見つかってもそっ閉じするだろうし

 

俺にとってはそんな事より国家錬金術師になる方が大事なんだよ

この前、如何にか抜け道を見つけて国家錬金術師になれる可能性を掴めた。だけどその制御がやたらと難しい

 

だから今は一刻も時間が惜しい

 

 

 

何でそんなに頑張るのかって?

早くオリヴィエと結婚したいからに決まってんだろ!

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

あれからもう既に六年もたってしまって

時間が過ぎるのが早すぎるって?いや、だって、ただひたすらに錬金術の訓練したりオリヴィエとイチャついていた(斬りあっていた)だけだよ?

でもそのお陰でどうにか俺の錬金術が完成した

 

 

そして今日は国家錬金術師になるための試験がある日だ

 

いやぁ~晴天で正に試験日和だね、うん

家もセントラルにあるから試験会場まで近いし慌てる必要もない。落ち着いて行こう

 

 

そして試験会場に着くと俺が最後の一人だった様で入ったらすぐに試験が始まった

 

それにしても凄いね

アニメを見ている時にも思ったけどどうやってこの大自然を毎年再現してんだろうね?国家錬金術師を選抜するだけでこんなに金をかけるなんて国も本気だって事だよね

 

そしてアニメ通り我らが大総統が視察に来ている。それに気づいた人たちはより一層緊張していた。俺は分かっていたから違うけど

 

周りの人たちは次々と錬成を始める

皆ありったけの材料を使って強大なものを錬成している

 

さて俺も始めるか

アニメのシーンを思い出してこの試験はインパクトが重要だと俺は踏んでいる。出来るだけ派手なものを出して大総統の目に留まれば万事解決なのだ

そして俺が見つけた錬金術の突破口はこの条件に合致する

 

「これ以上オリヴィエを待たせる訳にはいかないしね」

 

俺は大きな深呼吸をし、用意していた錬成陣の刻まれた手袋を嵌める

後は大総統が通るのを待つだけだ

 

 

 

Side キング・ブラッドレイ

 

今年も無事に試験を行う事が出来た

天気も良く実に試験日和だ

 

この試験は国の軍事力を上げるための大事な試験だ。そのため金の出し惜しみはしない

 

だがこの試験にはもう一つの目的がある

それは人柱候補を探すことだ。真理の扉を見ても生還し得る人材を我らが父が望んでいる

 

だがそんな都合よく候補が現れることはなく心中溜息を吐く

 

(今年もハズレか)

 

今年も適当に選ぼうと考えてると一人の青年の姿が目に留まった

二十歳ぐらいの青年がずっと鉄の山を見ながら微笑んでいるのだ

 

その少年に少し興味が出たので話しかけてみることにした

 

「君は錬成はしないのかね?ほかの受験者はもう始めているだろう」

「おっと、大総統閣下ですか」

 

いきなり私が声をかけたのにも関わらずこの青年は飄々と答えた

 

「俺は閣下を待っていただけですよ。直接見ていただきたかったので」

 

そういう少年の眼には自信で溢れていた。そしてその表情は悪戯を仕掛けた子供の顔のそれだった

 

面白い。実に面白い

 

他の受験者の錬成を見ても自信を失わないどころか逆に自信に溢れている

 

「よろしい。ならば私が直々に君の錬成を見てみるとしよう」

 

ならば見せてもらおうか。お前の錬成を

 

私のセリフに彼は悪戯に成功した少年の如くニヤリと笑った

 

青年は私に手袋の錬成陣を見せるとその手で鉄の山に触れた。するとその鉄から錬金術独特の光だ発し動き始めた。自然の法則に逆らった動きをする鉄はやがて立派な龍の形になった

 

そこで私は異変に気付いた

 

何時まで経っても錬成が終わる気配が無い

何事かと青年を見ても何事も問題ないかのように錬成を続けている

龍に変わった鉄の方を再び見るとやっとこの青年が何がしたいのか理解した

 

鉄の龍がまるで生きてるかの如く動いているのだ

胴体はまるで筋肉が有るかの様にくねり、その表情は本当に感情が有るかのように私を睨む

その小さな動作一つ一つが命無き鉄に命を吹き込んでいる

 

その龍は私に近づくと威嚇するように口を開く

その様子に思わず目を開くと青年は私の反応に満足したかのように再びニヤリと笑う

 

「ほう…これは何かね?」

「これは俺が発見したもう一つの錬金術の在り方です。俺はこれを『流体錬成』と呼んでいます。如何でしたか?」

 

流体か…

確かにに的を射ている

 

錬成という凝り固まった常識を打ち破り常に錬成をし続け形を変え続ける新しい錬金術の在り方。実に若者らしい考えだ

だが同時にこんな若者では出来ないような神業でもある

どれだけの才能と努力が合わさればたったの二十歳でこの境地に立てるのだろうか

 

私はその少年に笑顔で答えた

 

「素晴らしい出来だよ。感動した」

 

これで今年の目標も達成したな

 

軍事力の強化も、人柱候補も

 

 

Side out

 

 

 

 

こういうのは多く語らないが得策だと俺は思う

相手が勝手に想像して勝手に勘違いするように仕向けるのだ

 

とか偉そうに言ってみたが実際やったのはとても簡単な事だ

 

錬成止めずに続けるだけ

 

これに思い付いた理由はアニメでエドワードがウィンリィにぬいぐるみを錬成してあげたあのシーン。あのシーンで錬成陣の上の材料が重力に逆らいながら動いて、それを見たウィンリィが怖がって泣いていたのが印象的だった

それを見て俺は思った

 

『錬成し続ければ物を宙で自在に動かせるんじゃないか?』と

 

これならば錬成を完成させる必要もないから俺にはぴったしだ

それにもし本当に出来ればなんか中二病ポイのが色々できるはずなんだよ。男に生まれたならやるしかないでしょ

 

と煩悩丸出しで訓練を始めた訳だがこれがそう上手くいかない

錬金術の過程である理解、分解、再構築の中で術者は自分が素材をどう錬成したいのか鮮明にイメージしないといけない。それは勿論俺の流体錬成でも違いはない

 

だが問題はイメージするのが動いているモーションではなく止まっている一コマずつだという事だ。つまり頭の中で常に自分が錬成したい物のイメージを変えなければならない

 

言うのは簡単だが実際にやってみるとこれがあり得ないほど難しい

次のイメージを考えるのが遅かったりイメージが鮮明じゃないと思った様にスムーズに動かない

ただこれだけの為に六年もかけたと言えばどんだけ難しいか少しは分かるはずだ

 

まぁ、大総統の顔を見るか限り俺の努力は報われたと思っても良いだろう

オリヴィエに良い報告が出来そうだ

 

 

 

その日、俺は大総統直々に銀の懐中時計を授かった

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

「随分と遅かったじゃないか」

 

空が夕焼けで茜に染まるころ俺はオリヴィエを呼び出していた

彼女には俺が国家錬金術師の試験を受けた事すら話していない。サプライズと言う物だ

 

「まぁ、野暮用でな」

「お前が時間にルーズなのはとうの昔に知っている。その理由がいかがわしい物じゃないのを祈るばかりだ」

「まだ引きずるか、お前」

 

六年前のエロ本事件を未だに引きずっているらしい

オリヴィエの返事に苦笑いをしつつポケットから銀時計を取り出しオリヴィエに突き出す

 

「やり遂げたぞ。俺の十六年の努力は無駄じゃないって証明した」

 

銀時計を見ると彼女は目を見開いた。正に俺が見たかった表情だ

俺が国家錬金術師になったことを理解するとオリヴィエは今までに無いほどの笑顔になった

 

「一言ぐらい言ってくれとも良かっただろうに。驚いてしまったじゃないか」

「それが目的なんだよ。お陰で大満足だ」

 

俺の返事にオリヴィエはクスリと笑う

 

「でも流石は私の婚約者だ。私の想像の斜め上を行くとはな」

「いや、これは全部お前のお陰だ」

 

そう。今までの努力はお前のためにしてきたものだ

 

「お前のお陰で努力することが出来た」

 

お前が居なかったら俺はとうの昔に挫けていた筈だ

 

「お前が励ましてくれたお陰で俺は前に進むことが出来た」

 

お前が居なかった俺は何も出来ずに立ち止まっていた筈だ

 

「お前が居てくれるだけでもう少し頑張れると思った。だから――」

 

そう言って俺は彼女の前で跪いた

 

「これからも俺の隣で支えて欲しい」

 

そして俺は小さな箱を取り出し彼女の前で開いた

そこには大きなダイヤのはまっている綺麗な指輪が鎮座していた

 

そして俺は最後の言葉を言うために息を吸い込む

たったこれが言いたいが為にこれまで努力してきた

そう思うと色んな感情が押し寄せてくる

 

そして心を落ち着かせ俺は遂に言葉を発した

 

 

「俺と結婚してください」

 

その時のオリヴィエの顔が赤く染まっていたのは夕焼けのせいじゃないはずだ

 




ただこれがしたかっただけです、はい
独自解釈なので矛盾とか生まれるかもしれんがご都合展開だと思ってスルーしてくれると助かります

原作が遠いいなぁ

誤字とかあれば報告してくれると助かります
感想、評価してくれたら私の疲れが取れるかもしれません

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