SCHOOL IDOL IS DEAD 作:joyful42
1期13話の浦の星一般生徒による"大活躍"のおかげで、Aqoursは失格になったんじゃないかっていう予想をしている人が結構居たのですが、結果的にはAqoursは失格にはならず、このSCHOOL IDOL IS DEADの方でSaint Snowが失格になっていたっていうオチです。
まあ真面目な話をすると、やらかしたのは観客側であって、(あの件だけに関しては)Aqoursは何も悪くないので、それで失格になったとしたら、だいぶ酷だと思うんですけどね。
さて、Saint Snowは一体何をやらかしたんでしょうね。
ドームの地下にある会見場は、溢れんばかりの報道陣で埋め尽くされており、異様な熱気に包まれていた。会場後方にはテレビ局のカメラ。この後行われる優勝グループの記者会見は、テレビを通じて全国に生中継される事になっていた。会場内のモニターには、中継される局の、現在の映像が流れている。
やがて、本日の主役が壇上に登場すると、堰を切ったかのように無数のフラッシュが焚かれた。沢山のカメラから繰り出される光の点滅に、少女たちは眩しそうに眼を細める。やがてカメラ横のディレクターの合図で、会見の視界を務めるアナウンサーと思われる女性と、スタジオの会話が始まった。
「そうなんですよ宮地さん、今年もラブライブ!決勝大会はそれはもう大変な盛り上がりで、終演後の会場外は、既に次回大会の開催を待ちわびる声で溢れていました。」
宮地さんと呼ばれたスタジオ側の司会者が、笑顔で何かをアナウンサーに言っているが、会見場にはその音声は流れてこない。イヤーモニターを付けているアナウンサーや少女達だけにその声は聞こえており、少女達の何人かがふふっと笑った。
「さあ、それでは、早速今年のチャンピオンに登場して頂きましょう!」
アナウンサーの声で、また会場内にフラッシュの音が鳴り響く。中継用カメラが向けられると、少女達はこんばんはーと元気よく手を振った。
「それではまずはグループの自己紹介をお願いいたします。」
はい!と元気よくメンバーたちが答え、声を揃えて自分たちの名を名乗った。
「私達は、Aqoursです!」
またフラッシュが眩しく焚かれる。今年度のラブライブ!優勝スクールアイドル、Aqoursは、今度は少し慣れたように嬉しそうな笑顔を見せた。次いで、アナウンサーがAqoursを紹介する原稿を読み始める。
「Aqoursは静岡県沼津市の高校、浦の星女学院のスクールアイドルです。明るいパフォーマンスでファンを魅了してきたAqoursですが、実はここまでたどり着くまでには沢山の苦難や悲しみを乗り越えてきました。それを乗り越えられたからこそ、何事にも動じない、固い絆で結ばれた8人になったと言います。それではここで、記者の皆さん、そしてテレビをご覧の皆さんに、Aqoursの軌跡をまとめたVTRをご覧頂きたいと思います。それではAqoursの皆さん、VTRのフリをお願いいたします!」
「はい!それでは、VTR、スタート!」
Aqoursの8人が、声を揃えてそう言った。