Fate/Corruption Justic   作:らららい

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定期テストや、もしなどがありなかなか投稿できませんでした。今後も、更新スピードは落ちていくと思います。


バーサーカー

「衛宮君、私と同盟組まない?」

「同盟?」

「そう。本当は組むつもりなかったけど、アンタのサーヴァントが規格外すぎて」

 

 同盟というのは、味方になるということだよな。

 

「いいぞ、俺も遠坂と戦うのは嫌だしな」

「そう、なら、これからあんたは行かなきゃいけないところあるから、案内するわ」

 

 と言い、遠坂は立ち上がった。どこに行くんだ?という視線を送っていると、遠坂は

 

「冬木教会よ。あそこには監督役の男がいて、サーヴァントを召喚したら挨拶に行かなきゃならないの」

 

 なるほど。地主みたいなものか。それなら、と言って立ち上がる。

 遠坂は俺が立ち上がるのを確認すると、外に向かって歩き出した。それに、アーチャーもついて行くが、フェムトだけ、座ったままだった。

 

「……フェムト、今から教会いくんだけど」

「知ってる。いってらっしゃい。僕は紅茶とクッキーをもう少し楽しんでから行くよ」

 

 それを聞いたときの俺の微妙な表情を見ると、楽しそうに笑って

 

「場所なら分かってるから、先行ってていいよ」

 

 なぜ知っているのか疑問に思ったが、とりあえず置いといてもう外に出ていた遠坂たちを追いかける。

 外に出ると、遠坂が腕を組みながら、セイバーは?と聞いてきた。

 

「ああ、後からついてくるって言ってたぞ」

 

 遠坂は、少し頭をかくと、ハァとため息をついて進んだ。ある程度進むと、遠坂が

 

「思ってたより遠いわね。アーチャー」

「了解した」

 

 そういうと、アーチャーは遠坂を小脇に抱え、俺も抱えると

 

「うわあああああああ!!!」

 

 大きく跳んだ。

 気がつくと街が遙か下にあった。と思うと、あっという間に教会の目の前についていた。

 

「はい、到着。いくわよ衛宮君」

「遠坂、次跳ぶ時は何か言ってくれ。じゃないとビックリするだろ」

 

 俺が異論を唱えると、遠坂は聞こえていないかのようにスタスタと教会に向かっていく。

 俺もそれについていくと、アーチャーだけが教会の門の前で立ち止まった。俺が不思議そうに見ていると、遠坂が説明してくれた。

 

「ああ、一様今から会う奴は私の恩人的な存在なの。だから、人を殺せるほどの力を持つサーヴァントは連れて行かないわけ」

 

 なるほど。納得だ。俺は、前を行く遠坂について行く。

 そして教会の前まで来ると、遠坂は立ち止まった。

 

「一応、ここに用があるのはアンタだから、アンタが最初に入りなさい」

 

 それも一理あるな。そう思い、俺は教会の扉を押した。

 開けて中に入ると、奥に神父が立っていた。

 

「ようこそ。セイバーのマスター」

 

 神父はそういうと、俺に向かって微笑みかけた。

 

 〜〜〜〜中略〜〜〜〜

「俺は、聖杯戦争を戦い抜く」

 

 覚悟を決める。俺は聖杯戦争を戦い抜く。

 そう声に出すことで、自分の心に刻み込む。言峰神父は、そんな俺に向かって

 

「喜べ少年。君の願いはようやく叶う」

 

 外に出ると、アーチャーとフェムトが待っていた。

 俺たちは、二人のサーヴァントに合流すると、教会を後にした。

 ———————

 —————

 ———

 帰り道、行きは飛んできたので帰り道がわからなかったが、遠坂が案内してくれた。

 その際、今後の予定や、各サーヴァントの説明などを遠坂はしてくれた。

 セイバーは剣を使う。

 アーチャーは弓を使い、

 ランサーは槍を使って戦う。

 ライダーは乗り物に乗って戦い、

 キャスターは魔術を使い、

 アサシンは暗殺を得意とする。

 そして、バーサーカー。バーサーカーは、狂って戦う。その凄まじさに、マスターが耐えきれずに死んでしまうこともあるそうだ。

 それとは別のクラスもあるにはあるらしいが、今回はいないとのことで教えてもらわなかった。

 二人が分かれるところまでいくと、学校でのことを話した。

 

「そういえば、学校にはだれかマスターいないのか?」

「うんいないわ。魔術師の家系はうちの他に一つだけだし、その家系も今はほぼ一般人だから、衛宮君みたいな異例(イレギュラー)がいなかったら大丈夫よ」

「なるほど。ありがとうな、遠坂。色々と」

 

 遠坂は、少し照れた風に顔を背けると、ああそうそうと言い

 

「もし、アンタの場合本当にもしものことだけど、サーヴァントがやられたらさっきの教会に逃げ込みなさい。とりあえず命だけは助けてもらえるから。それじゃあ、また明日」

 

 俺もまた明日と返して、帰ろうと振り向こうと———

 

「———ねえ、お話は終わった?」

 

 その声に、俺も遠坂も、アーチャーも止まった。唯一フェムトだけが坂の上を見上げている。

 この場にいない者の声。それは———

 フェムトの目線の先に目を向ける。

 そこにいたのは、黒い筋肉。全身に狂気をまとったその黒い筋肉と共にいるのは、白髪に赤い目の、冷たい氷のような雰囲気をまとった幼い少女。

 間違いない。アレは、サーヴァントとマスターだ。

 そのあまりにも強大な雰囲気に、だれも動けずにいた。そんな中、少女は語りかける。

 

「こんばんはお兄ちゃん。それとも初めま「へー、ホムンクルスか。しかも僕と違う作り方ときた。やっぱり一度英雄やってみるもんだね」

 

 緊迫した空気の中、どこまでも軽く言い放つのは、やはりフェムト。

 アーチャーでさえも言葉を発せなくなるほどの威圧感を放っているその二人に、軽く言えるなんて、いったいフェムトは何者なんだ。

 

「ひっ!!」

 

 少女は一瞬怯んだが、すぐに先ほどの雰囲気を戻すと、こう続けた。

 

「は、初めましてだから自己紹介したほうがいいよね。私はイリヤ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンって言えば、わかるよね」

 

 イリヤと名乗った少女が、行儀よくスカートを持ち上げて挨拶をすると、遠坂がピクリと動いた。

 その反応を見たイリヤは、少し嬉しそうにして、

 

「———じゃあ、殺すね。やっちゃえバーサーカー」

 

 その言葉が終わるや否や、一瞬でバーサーカーの体が後ろに吹き飛び、先ほどまでバーサーカーがいた場所には、人型のよく分からない生物がいた。

 何だアレ、というふうにそいつを見ていると、フェムトが解説してくれた。

 

「そいつは、さっき僕が紅茶を飲んでた時、あまりにも暇だっだから合成した新種の合成獣(キメラ)だ。はやくたおしたほうがいいよぉ。そいつは地に足がついている間この地の龍脈から魔力を吸い上げて、7時間7分7秒後にここらの街を巻き込んで大爆発するからねぇ!!」

 

 は?だいばくはつ?爆発!?いろいろな情報が一気に頭の中に流れ込んできて、思考が停止している間に、バーサーカーと合成獣(キメラ)は、とてつもない衝撃波を伴って攻撃を交わらせていた。

 あまりの衝撃に、道路のアスファルトは剥がれ、家の塀は崩れ落ち、窓ガラスはパリィンと割れる。それを見た遠坂は、顔を青ざめながらイリヤに声をかける。

 

「イリヤスフィール・フォンアインツベルンだっけ?ねえ、一時的に共同戦線張って、あの化け物倒さない?」

「うん、私も今同じこと考えてた」

 

 遠坂はアーチャーに、イリヤはバーサーカーにそれぞれ指示を出す。

 俺はよく聞き取れなかったが、アーチャーは弓を出し、バーサーカーは少し距離をとって構えをとった。

 それを見て合成獣(キメラ)は動きを止める。

 俺は再び蛇に睨まれた蛙になった。

 先に動いたのはバーサーカーだ。バーサーカーは、一気に|合成獣との距離を詰めると、思いっきりアッパーをくらわせた。

 合成獣(キメラ)は、かなり上空に吹き飛んだが、空中で姿勢を正す。が、それをアーチャーの矢が射抜く。アーチャーの矢は、合成獣(キメラ)に触れると弾けて、合成獣(キメラ)をさらに上空へと吹き飛ばす。

 吹き飛ばされた合成獣(キメラ)を、大きく飛躍したバーサーカーが、一気に叩き落とした。

 合成獣(キメラ)は地面に叩き落とされて、グチャグチャになった。この辺りに傷ひとつ付いていないのは、遠坂とイリヤが魔術を使って補強したのだろう。

 この間、俺とフェムトは何もしなかった。いや、違うな、俺は何もできなかったんだ。悔しく思い、ググッと拳を握り締める。

 そんな俺を気にしたのかどうかはわからないが、フェムトは俺に向かってこういった。

 

「僕は、これから君を強くする。それが僕の目的だからね」

 

 その言葉に、俺は、何故かは分からないが、少し安心した。その時だった。

 完全に沈黙していたと思った合成獣(キメラ)がむくりと起き上がったではないか。目を見開いてフェムトを見ると、フェムトは大きな声で

 

「そりゃ、あれくらいじゃあ死なないよ。何せそいつは龍脈から魔力を吸い上げてるからね。超回復ぐらい付いててもおかしくはないだろう」

 

 なんだってこの男はこんなものを作り出したのだろう。先ほど暇だったからといっていたが、これほどの生物を暇つぶしに作れるか?

 こいつは、フェムトは一体何者なんだ。

 ともかく今はそんなこと二の次で、

 

「「アーチャー(バーサーカー)!!!」

 

 アーチャーとバーサーカーはすぐに身構える。

 合成獣(キメラ)も学習したようで、迂闊に近づこうとも、近づけようともしない。

 そんな膠着状態の中、フェムトはテクテクと合成獣(キメラ)に近づいていき

 

「飽きた。君らの戦い。そもそも今回はゲームじゃ無いんだ」

 

 と言って、合成獣(キメラ)を消した。

 ………はぁ!?先ほど、アーチャーとバーサーカーの攻撃を全て食らってもピンピンしてた怪物を、この男はどうやって……

 遠坂をちらりと見ると、遠坂も驚愕の表情をしている。

 説明を求めてフェムトを見ると、フェムトは、まるで近所のコンビニに買い物に行ってきた並みの軽さでこう言った。

 

「邪神使って、ちょっとあいつをブラックホールの中心に飛ばしただけだよ。誰でもできる」

 

 ———————

 —————

 ———

 いつのまにかイリヤとバーサーカーはいなくなっていたので、俺たちは家に帰った。

 当たり前のことだが、遠坂とは途中で別れ、フェムトと二人きりになった。いろいろ聞きたいことはあるが、なんだか今聞くべきでは無いような気がして、黙って帰った。

 家に帰ると、割れていたはずの窓ガラスは何もなかったかのように直っていて、フェムトが開けた押入れは、何故かどこかの屋敷につながっていた。

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