Fate/Corruption Justic   作:らららい

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かなり遅れてしまい申し訳ありません。受験後にオリジナルの作品を書いたり、fgoしたりでなかなか書けませんでした。今回はとても短いので次の話は長めになると思います。


技名

 いきなり技名を考えろ、と言われてもひょいと出てくるものではない。なので、俺はいくつか考えた後は家にある漫画やテレビドラマから気に入ったものを参考にすることにした。

 それでも、技の名前を決めるというものは思いの外難しく、気がつけば深夜2時になっていた。

 そろそろ寝なくてはまずい、と思ったので出していた漫画などを片付け寝る準備をする。

 だんだんと曖昧になっていく意識の中で、明日って桜来る日だよな、美綴大丈夫かな。ということが最後まで残っていた。

 

 

 次の日の朝。習慣というものは恐ろしいもので、昨日どれだけ遅くに寝たとしてもいつもと変わらず5:00に目を覚ました。

 どうやら早くに目を冷ますことはあっても遅くはないらしい。欠伸を噛み殺しながら蔵に向かう。

 今日はいつもの鍛錬に加えて昨日できたあの投影の鍛錬もやっておこう。

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 ———

 蔵に行くと、フェムトが居た。

 

「やあ、シロウ。技名は考えられたかい?」

「まあ、一応は」

 

 まさかフェムトが居るとは思わなかった。まあ、丁度いい。昨日考えた技名を全て披露しよう。

 

「トレース・」

「ダメだ」

 

 言い終わる前にダメと言われた。じゃあ二つ目だ。

 

「複製」

「ダメだ」

 

 また言い終わる前に言われた。この後も、同じようなやり取りをして、残り一つを残して全てダメだった。

 

「もう終わりかな?シロウ」

 

 後一つあるが、これは俺はいいと思うがフェムトはどうだろう?と言うような技名なので、言わないでもいいかと置いといたのだ。まさかこれが残るとは。

 ……フェムトがニヤニヤしながら見てくる。ああ、いいだろう。言ってやろうじゃないか。

 

「最後だフェムト」

「おっ!」

 

 フェムトが身を乗り出す。

 

「衛宮流投影術・1式」

 

 フェムトは止めない。むしろ興味を持ったようにニヤニヤして居る。

 

絶望と幽霊(ブラック&ホワイト)!!」

 

 昨日出した黒白の双剣を再び創り出す。と同時に体が内側から刺されて居るような錯覚を覚えた。

 

「ぐっ」

 

 双剣はいつのまにか消えてしまい、俺はくの字に体を折り曲げて居た。

 フェムトがスッと近づいてきて、俺の背中にポンっと手を置く。ただそれだけで、俺の中にあった痛みは引いた。

 

「君が普段使ってなかった魔術回路を急に使ったから軽い暴走状態にあったんだ。それを少し直しただけだ。誰でもできる。さて、シロウ。さっきの技名は合格だ。HL(ヘルサレムズロット)でも似たような名前の技使ってた奴らが居たよ」

HL(ヘルサレムズロット)ってどこだ?」

 

 そう言うと、フェムトは微笑みながら

 

「僕の住んでる街だよ。シロウを今度連れて行ってあげるよ」

 

 どんな場所かは知らないが、フェムトが住んで居るんだ。きっととんでもない街なんだろう。

 俺はフェムトの住んでいる街を想像しながら家の中に向かった。


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