Sword Art Online For Dark Souls 作:心折れた男
貴方方には、ここで見ていただきます。
理由は、お分かりですね?
私がシースの末路で悩みすぎた、自身で蒔いた種だ、刈らせてもらうぞ...!
ということで遅れてすみませんでした、すごく悩んでました。
赤賀掘ってたとか、ブラボしてたとかそんな事実はありません。
では、また一つ、火という名の想いを継ぐとしましょうか、
【この先、真実があるぞ
そして、憐れな男】
今の白竜は、自身の『意思』の一部と共に肉体が灰へと還り、切り離された『魂』が操っている。
肉体とは飾り物であり、『存在』の本質はソウルにあり。
それが喪われなければ、肉体は何度でも粒子からいつか構成され、『魂』の意思がその身体に引き継がれる。
記憶など些細なもので、本質が変わらなければ、『存在』は『存在』たらしめられるのだ。
だが。
その『魂』が、ソウルを自在に喰らい、自身の物とする『不死人』に奪われたままなら?
核が無ければ、肉体が作られるはずもなく、もし出来たとしても、それはただの操り人形以下の、何の役にも立たない肉の器でしか無い。
その身体は、『本質のない存在』であり、≠『存在』として捉えてもらってもいいだろう。
簡単な話、先程シンダーと剣を交えた『白竜』は『白竜シース』という一頭の存在とは『別の物』であり、考えや思考もどこまで似通っていても別物。
何故そんな『擬似品』が生まれたか、など今問うても答えなどが見つかるはずもない。
一先ず置いておいて、何故『白竜シース』は、『何度も自身を殺したシンダー』を知っているのか、そして、当然のように白竜へとソウルを返して呼びかけたのか、この二つが疑問に浮かぶはずだ。
先程も述べた通り、『魂』とは『存在』の中核であり、いくら同じ身体に同じ名前等といったものを与えても、『魂』が別物ならば、同じ存在に成り替わることはできない。
これを基にして、考えてみれば、『魂』自身が『存在』と言ってもいい、ということだ。
つまり。
『白竜シース』は実際に『何度も自身を殺したシンダー』を見てきている。
ずっと足掻いて、もがき苦しみ、助けを求めても全く救われなかった憐れな男の事を、彼の懐の中で、『魂』の状態で。
それを見ていた白竜の心の内は定かではなく、また正気だったかも不明瞭ではあるが、ここで語るべきことではないだろう。
後者の方の疑問へ行こう。
まず前提の知識として、『魂』を肉体に還せば、基本的に肉体の機能は戻り、再度『魂』に肉体の操縦権が戻る、という知識がいる。
例えば、『このゲーム』で意識体だけを縛り付けているシステムの一つの機能として、『ゲーム状で作り出された仮想の肉体』に『意識体という名前の魂』を入れている故、思考の通りに身体を幻想の世界でも動かすことができる...といえば理解しやすいだろうか。
『あのロスリック時代』、穢れた教会で、自身の手で『魂』を還した経験があったシンダーだからこそ知っていた『魂と肉体』の知識である。
故に、当たり前のように歩み寄って『借りを返し』、呼び掛けたのだ。
これを知らねば、きっと白竜の瀕死体など放置するか、もしくはトドメをくれてやるか。
そんなところが、『不死人』の関の山だ。
さて...語るべき前提を記述したところで、そろそろ、氷の世界で『真の白竜』と対面した不死人へと視点を戻すとしよう。
剣を取ることのない『会話』として対峙するシンダーは、『一礼』のジェスチャーを行なったのちに、白竜へと言葉を語りかける。
「言葉が通じる状態では、公爵とは初対面と言えばいいのだろうか」
なんとも皮肉が混じった一言目である。
「なに、『偽りの使命』に揺られていない貴公とも初対面ということになるのでな、好きに解釈すればよい」
返しの言葉も、売りに買い、と言えばいいのかやはり刺々しい。
だが、『あの世界』では会話すら成り立っていなかったのだ。
そう思えば、まだまともに近い『対峙』と思うべきであろう。
白竜の言う『偽りの使命』とは、シンダーが『不死人』となってから、牢獄で助け出された時に、エスト瓶と共に、ある騎士に託された『ある鐘を鳴らす』という遺志のこと。
それはただ行って鳴らす、というシンプルなものではあるが、そこまでの道程は、決して真っ当な世界ではなかった。
彼の悲惨な死の物語はかつて語った通りだが、そこへ行くまでも勿論『物語』の一片で、数え切れない死を経てなお辿り着けない、血に塗れた地獄の凱旋道だったのだ。
しかし、結局彼はやり遂げ、その先にまで至り、そこに潜む『不死人の構造』を突き止めた故、たしかに『使命のゆりかご』から逃れた、とも言えるだろうか。
その先で、更なる絶望にまみえることになるとは、この時の『不死人』は想定すらしていなかっただろうが...
「...公爵は、自身がしたことをどう思っているのだ?」
「...『結晶』の研究の事か?それともかのグウィンへとついた事か?」
「ふむ...どちらも、だ」
次に不死人が問い詰めるのは、かつて彼が『ウロコ』を得るために、竜種の秘宝であった『原始結晶』の研究をし続け、その実験の犠牲に幾多もの被害を産んだことについて。
そして、ついでに白竜が溢したものを拾い、自身が竜を過去に裏切った、という真偽のわからない逸話についてだ。
なんとも雄々しく佇まう白竜の眼が、どこか哀愁を帯びて、彼の原始結晶よりも遥かに眩しく煌めく太陽へと射られる。
「...後者の方から話そうか」
血を止め処なく流し、近付きつつある白竜は、まったくその事を感じさせない姿で『勇者』を見下ろし続けるのは、果たして何の理由があるのだろうか。
それ故か、口元からドス黒い液体を漏らさせながらも、白竜の語りを遮る事は無い。
「我は、唯一『ウロコ』の無い存在だった」
「竜は不死でなくてはならぬ、竜は支配者たる最上の強さを持たねばならぬ、それを齎す『ウロコ』を持たぬ者など、誇り高い竜種たちの中で存在が許されるはずもなく」
「裏切る、寝返る、義理などと言った大層なものでもない」
この事を語り行く白竜の眼が、次第に哀愁から、どこまでも達観している、もしくは『諦めている』かのように虚しい光を帯びていく。
「竜種達にとって、我は『竜』ではなく」
「元より、彼等と我の関係は、育ての親などすら与えられない『赤の他人』でしかなかった」
「それも、存在するだけで不愉快、かつ恥晒しである『膿』として、な」
自嘲気味に疑問の一つの回答を出した白竜。
包み隠している部分などさらさら感じられず、最早隠す必要すらない、と投げやりになっているようにも感じられる。
死を迎える前の置き土産にでもするつもりなのだろうか...
「それでは、前者を答えようか...『ウロコ』を求めた我の研究についてだろう?」
「もっとも、貴公は我が使っていた魔術を知っている筈だがな」
「...公爵、私が欲しいのは研究の結果ではない、それに到るまでに犠牲にした者達のこと、だ」
珍しく、いつもは流されるままに生きてきたシンダーが、彼自身の意思を強く押し出した問いかけの刃を抜いた。
確かに学べるだけの魔術や奇跡、呪術を操ることが出来るとはいえ、そんなことは彼にとって『どうでもいい』こと。
そこに当てはまらず、問いたいことは、『犠牲にしたことについてどう思うか』、この一点だけなのだ。
「...我は、確かに様々なモノを、命を生み出した」
「実験などの為に、確かに他の命を脅かし、手を加えたこともある」
「そも、まともな理性でよく覚えているのは、公爵の名をグウィン王に頂戴し、研究に触れてしばらく程度と、貴公に殺され、『我の記憶の一部』である『魂』となった時から先だがな...」
やはり、どこか自嘲的な呟き。
他の者達に対しての『劣等感』、そして『羨み』が。
そして孤独が、かの主を殺した、と。
誰にも知られぬ『怪物』の呟き曰くであるが、それが正しいことは、白竜のこの様子で察する事はできる。
しかし。
「だが」
どこか虚ろであった憂いの眼の内側に、純で、まるで『王』のような強い意思の焔を宿して、問いの主へと目線を向ける。
「我は、理性を取り戻してここにいる今でも、手にかけた命の数々を尊重するとはいえ——」
「自身の行為に後悔することは決してない、絶対にな」
『白竜は結局【悪】だったのか』、そう考えかけたシンダーであるが、次の白竜の言葉を聞いて、フォースの衝撃で崖から闇霊に突き落とされた時のような衝撃を受けることになる。
「確かに結局は、その研究は『ウロコ』を得る為には意味を成さなかった」
「だが、我が生み出した結晶の魔術が、貴公の力の一角となっているように、無駄ではなかった...そうも思える...いや、そう思いたいのだ」
「でなければ、喪われた命が無駄ならば」
「...それこそ、狂った後の我が殺めた者達が憐れだから、な」
「それが偽善で、あまりに身勝手な逃げでしかない、というのは、解していても、なお...我は【ウロコ】の研究の末を、否定せぬ」
「我は『悪』だ、だが、これらの行動が果たして正しかったのか、誤っているのかなど最早誰にも分かるはずがない」
「故に、それを行った我だけでも...彼等のことは、忘れるわけにはいかぬ...目前に迫る、最期の時までな」
そんな『死が近づいているのを予見しているか』とも思える白竜の言葉に気付けば、既に白竜の声に生気が無く、身体の部分も、『まるで消えてなくなる』かのように炭化していっているではないか。
ただ、肉体が滅ぶのでは無く、『完全に、普通の生物のように全てが朽ちる』ように。
『魂』さえも、虚空へと。
「公爵...貴公は——」
脳裏を過ぎった想像に、言わずにはいられなかったシンダーが口を開きかけるが、それを直様白竜は両断する。
「所詮『あの地』で朽ちた身だ、こんな場で正気を取り戻し、貴公と語り合えただけでも僥倖だったのだろう」
「死にゆくものになど、貴公は構っている暇もあるまい...」
ボロボロと崩れていく白竜の肉体は、赤黒い血肉すら真っ白の灰へとこぼれ落ち、その崩壊も既に、あの美しかった翼が全て朽ちきるにまで至る。
そう、これは逃れられない、しかし、ようやく訪れた『白竜シース』の、長い夜の夢の終わりなのだと。
「...公爵」
「...すまぬな、貴公には、我等の重荷をあまりにも背負わせすぎた...」
下半身が灰へと還り、上半身が倒れこむような姿となり、地に崩れ落ちる姿は、あまりにも惨たらしく、ただ『幸せになりたかった』者の最期には、不釣り合いだと願いたくなるほどに憐れだった。
「我を何度も打ち倒し、かのグウィンが遺した焔を継いだ不死人よ...貴公には、謝罪をしても謝りきれぬ」
「だからこそ、最後に貴公へ...詫びにもならぬが、持って言って欲しいものがある」
還り行く白竜の上半身、もはや白竜の姿は、首から先しか残っていないというほどにまで消え去ってしまっているが、シースの眼は未だシンダーを見つめている。
狂気の晴れた、純粋な『白竜シース』という存在の眼で。
「我には、もうきっと『魂』をも残せぬ...感じるのだ、自身が消えていくのを...もう、何も感じられぬ、何も見えぬ」
「貴公はまだそこにいるのかすらも...いるのならば...『魂』の代わりに残すものを、貴公へと託したい」
「我の『ウロコ』を...最期まで、我と共にいてくれた、『導き』を」
喉元が消え、白竜の声が途切れるように消えるが、なお白竜の口元は何かを語る。
それは、シンダーには読み取れぬもので。
『 』
本当の終わりに何かをつぶやき。
白竜の姿は、存在していた証拠は。
凍える氷河のひと吹きで、唯一の証拠である灰は、完全に消え去ってしまった。
赤く濡れた騎士のコートが揺れる程度の小さな力で、かの白竜の存在が消え去るなど...誰が想像しただろうか。
しかし、『白竜シース』が、つい先程立っていたところには。
二つの、拳ほどの大きさのある小さな青白い結晶が、付近にある氷の花々などとは比べ物にならないほど煌めきながら佇んでいた。
眩しく煌めくその光は、まるで晴れた闇夜で一人照る、優しく暖かい月夜の光のようで。
死して何かを遺すこともなく朽ちるのではなく。
彼は、白竜は、最期に『自身の導き』を遺した。
そして、自身が編み出した魔術の全てを。
自身の秘宝とも言える、『原始結晶』の塊を二つ。
それは、白竜が遺した答え。
最期に正気へと帰り、託すことができた『遺思』は、まるで暗く忍び寄る『暗黒の闇』を祓うかのごとく、幻想的な氷の大地で、静かに光り輝いていた。
展開が少し早いかな...なんて今見直して思うが、さっくり楽しんでもらいたく、かつ箸休め程度だし是非もないよね!なんてご冗談は混沌炎当てましょうね。
さてさて、シースは不死人に、二つの原始結晶を、自身の『ウロコ』を託して、ソウルすら残さずに死んで言ったわけですが。
思えば、彼もあの世界の被害者といっても過言ではないかもしれません。
やったことは悪に見えても、裏を返せば、ということもあります...白竜君もまた、完全な悪とは言えないのではないか、と言いたかった。
サリヴァーンさんは許さんぞ、神を打ち倒したという功績だけは褒めてやるけれどグウィンドリンちゃんさんを騙して悪いがしたのは許さん、許さん
【すごいなにかの予感...
そして、良い奴万歳!】
そういえば、この作品での『主人公』と、キリト君の強さですが。
純粋に、なんの小細工もなく真正面からやり合えば、きっとキリト君は互角以上となるでしょう。
スタミナが一瞬で削れてシールドブレイクスタブされる姿が目に見えてます。
ですが、不死人は真正面からやりあってなんかやる事なく何が何でも相手を殺すマン。
それを含めれば、『主人公』が互角以上となります。
というか、どっちが強いだのってあんま好きじゃないんですよね。
それこそ原作潰して無双とかってsaoを知ってる方からしても『貴様は...saoの名を貶めた...!』って言われても仕方ないですし。
え、もう言われてる?
こほん、ですから。
原作で改変したところを利用してダクソ風味の暗さを作りつつ、たまにはほのぼの、といきたいと思っております。
その方が筆者も楽しいだろ!?ハハハッ!