人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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ウルトラウーマンフィリア

身長: 55メートル(ミクロから無限大)
体重: 4万5000トン(ミクロから無限大)
飛行速度: マッハ23
走行速度: マッハ25
水中速度: マッハ7
潜地速度: マッハ7
ジャンプ力: 3000メートル
握力: 18万トン
腕力7万9000トン
必殺技:グロリアス・ピリオド
フラッシュ・フィリア 
ディメンション・オールマイティー

(これらのスペックは、キング、ノア、レジェンドの力を振るっている場合のみ)

活動時間 二分(何らかの力で他人のウルトラマンの力を借りた場合、活動時間は三分になる代わりにレジェンドウルトラマンの力は一時的に使用不能となる)

変身アイテム
フィリア・ロザリオ

武器

レイピア

ウルトラウーマンマント
ウルトラウーマンティアラ

特技
宇宙と一体化(但し、全宇宙はまだ無理)
別次元跳躍(但し、未来と過去には自力では行けない)
お節介(別にミッション関係無くても呼ばれてなくてもやってくる)


至極の光輝、愛と希望の守護者

『今のファイブキングは、光線吸収の能力が壊れてます!ゼロ君、畳み掛けちゃってください!』

 

『フィリアはどうすんだ!?』

 

『もちろん、グランドキングを倒してすぐ加勢します!任せましたよ、若者ウルトラマンくん!』

 

揃いに揃った、ウルトラムーンビッグバトル。厄介な特殊能力を潰したファイブキングを任せ、自身はグランドキングへと突撃するフィリア。ウルトラ兄弟の格闘、光線を全て跳ね返す程の頑強さと惑星を貫通破壊出来る超合体怪獣に、真っ向からだ。

 

『あ、おい!・・・しゃあねぇ!キングのじいさんやノア、レジェンドの秘蔵っ子の力、お手並み拝見と行くか!』

【ガァアァアァアァ!!】

 

『お前の相手は、こっちだ!!』

 

ファイブキングを回復した体力にて迎え撃つゼロ。虚無を討ち果たす為の前哨戦が幕を開ける──!

 

 

【ガァアァアァアァゴォォオォン!!】

 

吼え猛るグランドキング。55メートルのフィリアより一回り大きい全身から、超高電圧の電撃を大量に撒き散らす。通常クラスのウルトラマンならば一瞬で消し炭になっている程の威力と規模。

 

『はっ──ふっ!せいっ!はぁあっ!』

 

それらの一斉発射を、背にしたマントにて吸収無力化し己のものとするフィリア。キングローブ・・・ウルトラマンキングより授かったそのマントは、光線や森羅万象のエネルギーをフィリアに還元する力を持つ。これをすることにより、吸収量にて五秒程戦える時間が延びる。防御力一つとっても彼女の力は隔絶している。

 

『フィリア・シャングリラ!!』

 

そのまま懐へと潜り込み、手足による打撃、格闘を開始する。本来グランドキングに格闘戦は通用しない。ウルトラ6兄弟一斉攻撃すら弾き返したグランドキングの装甲は、最早破壊出来る次元には存在しない。それはフィリアの力も例外ではない。

 

──しかし、どんなものにも例外や規格外は存在するものだ。

 

『フィーーー!!リャーーーーーッ!!』

 

気合い一閃にて叩き込まれた、渾身の拳からは閃光が漏れ出ていた。彼女が拳に宿した光──それは即ち『一兆度』を誇る光輝の火焔なのだ。

 

【───!!?】

 

叩き込まれたグランドキングは、何百メートルも吹き飛んでいく。フィリアの格闘技術は、ウルトラマンノア由来のもの。彼女は格闘の際、最大一兆度の火焔を纏った手足を叩き付ける。それはノアの技、ノア・インフェルノ。彼の技を会得した故の力である。故に彼女の前には、どんな防御も意味を為しはしない。

 

『フィリア・ロザリオ!』

 

そのまま畳み掛けるように彼女は武器を召喚する。フィリア・ロザリオ。黄金の鎖と装飾があしらわれた、輝くロザリオ。

 

『フィリアレイス・ウィップ!』

 

首にかける鎖の部分が弾け、しなり、そして鞭としての機能を会得する。Oー50の光より託された、マルチツール。変身アイテム兼用の武器が振るわれる。

 

『ふっ!はっ!せっ!やっ!』

 

振る度に、鞭の部分が光輝き光速の鞭となる。振るい、戻す度に軌跡と衝撃波を放つ鞭は、グランドキングの装甲を削り取っていく。

 

【ゴォォオォン!!】

 

グランドキングも為すがままではない。鞭を鈎爪で絡めとり、全身からの電撃で感電させようと目論む。だが、フィリアはそれらも完璧に対処してみせる。

 

『フィリアレート・サイス!』

 

鞭の部分が弾け飛び、ロザリオの縦の部分が両手で持てる程に巨大化し、横の部分が真上にスライドする。そして鎖の部分が結合し、両手で持つ巨大な大鎌へと変化する。

 

 

『はぁあぁあぁあっ!やぁっ!!』

 

鎌の一閃が閃き、その一振りは光輝く軌跡を描き、グランドキングの両腕を叩き落とす。グランドキングの猛烈な絶叫が辺りに響き渡るも、フィリアは手を休めない。

 

『フィリアルム・レイピア!』

 

鎖が弾け、ロザリオの十字架が縦に連結される。そして鎖が光の刃となり細身のレイピアへと変化し、苦し紛れに振るわれしグランドキングの尻尾に振るわれ、無数の斬撃を彩る。

 

『悪い尻尾は、こうです!』

 

フィリアがレイピアを振るい、手を止めた瞬間にはグランドキングの尻尾は寸分違わぬ程にバラバラにされ、レイピアへと貫かれていた。その光の太刀筋は、巨人クラスが可能とする速さを優に越えていた。瞬く間に、グランドキングは両腕と尻尾を失った事となる。

 

【ゴォォオォ・・・!!ガァアァアァアァァアァアァアァア!!】

 

自身の危機を鮮明に感じ取ったグランドキングは、周囲が震撼する程のエネルギーをチャージし始める。口から放つグランビーム、そして──頭部のグランレーザー。特にこのグランレーザーは威力の桁が違う。全力で放てば、地球、火星、木星全てを貫通し爆発させる事が出来るほどの破滅的な威力を誇るのだ。それを、フィリアへと放たんとしているのである。

 

『!っ・・・』

 

同時に、フィリアの胸の十字と翼型のカラータイマーも点滅を開始する。ただでさえ活動時間が短い上、残留思念のたった一割の力。全力とはほど遠く、彼女の消滅は間近に迫っているのだ。

 

「フィリア、大丈夫・・・?」

「戦闘力は言うことなし。カゲロウのような儚さね、あなた」

 

『あははは・・・これでもまともになってる方なんですが・・・仕方ありません、一気に決めます!』

 

そう告げ、フィリアは逃げもせず臨界寸前のグランドキングの正面へと立つ。惑星を砕く最大威力のグランレーザーをチャージする前へと。

 

「何して──」

 

はくのんが問うよりも速く──それは、放たれる。

 

【ガァアァアァアァァアァアァアァアァアァアァアァアゴォォオォーーーーッ!!!】

 

ウルトラマン一人を呑み込んで余りある、超々巨大光線、グランレーザー。悪夢のごとき恐ろしさを兼ね備えた破滅の光線が、フィリアへと放たれる。

 

『はぁあぁあぁあ・・・・・・・・・・・・ッ・・・!』

 

しかし──何度めかも解らぬ、奇跡としか言えぬ光景が展開される。最大出力のグランレーザー。受け止める等考えるも愚か。ウルトラマンなど瞬時にチリに変えるグランドキングの最大出力。それを─フィリアは、腕を回し、身体を捻り迎え打つ。たったそれだけの所作が、信じられない現象を起こす。

 

「レーザーが・・・」

「フィリアの身体に込められて・・・」

 

それは、フィリアがレジェンドに授かった宇宙最強の必殺技。完全再現は叶わず、防御・・・カウンターにアレンジしたもの。フィリアの全エネルギーですら賄えないエネルギーを、相手の力を使い使用可能とする守護の技。光線技をキング、格闘をノア、そして──防御をレジェンドから学びしフィリアの奥義が一つ。

 

『フラッシュ・フィリア───!!!』

 

相手の力、己の力を全身何千倍にも増幅、凝縮して放ち放出するレジェンドの奥義、スパークレジェンドの再現技。グランレーザーを全て吸収し、グランドキングへと返還し叩き込む──!

 

【─────】

 

グランドキングには反応すら赦されなかった。何倍にも膨れ上がったフラッシュ・フィリアの輝きに呑まれ、塵も残さずに最強の合体怪獣は消え去ったのである。レジェンドの力を使用した事による完全消滅。フィリアが得意とし、あらゆる攻撃を無力化、カウンターするという事から最も窮地を救ってもらった必殺技である。かつてのウルトラ兄弟達が大苦戦したグランドキングを、瀕死のウルトラウーマンに一人で討伐させる事が叶う。それこそが、銀河に伝わるウルトラマン達の力なのだ。

 

『よし・・・!一割でも、ちゃんと、でき・・・』

 

しかし、その消耗も尋常ではない。カラータイマーの点滅は極まり、最早アラームのように危機を告げている。同時にフィリアの身体から粒子が漏れ出ている。活動限界が来たのだ。

 

『まだ・・・最後に、出来る事を・・・ふっ!』

 

そして、フィリアは気合いで立ち上がり、自身に気合いを込め──

 

『ゼロ君!あなたならノア様の力を、私以上に使いこなせる筈!私より丈夫で、才能と可能性に満ちたあなたなら!──手助けさせて!同門の先輩として!』

 

自らの残留思念、全てを──ゼロがノアより授かったウルティメイトブレスレットへと託す。その黄金の輝きは、ブレスレットからゼロの全身へと満ち溢れる。

 

『フィリア!?これは──俺の奥の手の!?』

 

フィリアの力を受け取ったゼロは、シャイニングへと再び変化する。そしてそれに共鳴する様に、シャイニングゼロの全身に、ノアより授かった鎧、ウルティメイトイージスが装着され──

 

『あなたが至る、究極の輝き!その名も──ウルティメイト・シャイニング・ウルトラマンゼロ!!』

 

輝きは白銀へ。月の全てを照らすような輝きを誇る、光輝のゼロへと進化を遂げる。フィリアの力を宿した事による、ゼロの至るべき究極の姿。未だ不安定なそれを、フィリアはなんとゼロを進化させる事で対応させたのだ。

 

『まさか、俺の奥の手の奥の手まで自在に使わせられるようにするとはな。・・・っへへ。ったく、妹だけじゃなく、こんなにつぇえウルトラウーマンに会えて、おまけにこんなに甲斐甲斐しく尽くしてもらえるなんてよ。最近の俺は──』

 

【ガァアァアァアァァアァアァアァアァアァア!!!】

 

『──ウルトラハッピーだぜっ!!!』

 

向かい来るファイブキングに、目にも止まらぬ速度ですれ違うゼロ。一瞬の静寂の後──大爆発が起こる。それは、ファイブキングの最後の輝き。

 

『どんなやつらが来ようと・・・俺達の光は消える事はねぇ!虚無だろうがなんだろうが!俺達が晴らす!!』

 

【・・・・・・】

 

『よーく覚えとけ!これが!俺達の!!光だッ!!』

 

消え去る正邪に、ゼロは示す。人とウルトラマンが共に在り紡ぐ。永遠に消える事なき光を──。




うん!大勝利!ですね!ザビエルさん、かぐやさん、ゼロ君!ありがとうございました!

ゼロ『へへっ。礼を言うのはこっちだ。この力のコントロールを・・・っておい!姿が・・・!』

はくのん「透けてる・・・なぜゆえ・・・?」
かぐや「彼女が言ったでしょう。ここにあるのは、あくまで残留思念。彼女はまだ、グリーザの中にいるのよ。・・・それなのに大立回り、更にゼロの眠った力を解放するなんてすれば・・・消えるのは当たり前でしょう」

はい!ゼロ君がノア様に認められていたのを知って、張り切りすぎちゃいました!同門の姉弟!ですね!えへへっ。──あなたたちがいるなら、グリーザなんて楽勝です!私が保証しちゃいます!

はくのん「もう・・・会えない?」

んー、どうでしょう?針はまだ在りますが、私がまた肉体を得られるかは・・・あ、じゃあそれあげちゃいます!

『フィリアロザリオ』

それ、私がわっかさんから貰ったものです。御守りがわりにどうぞ!もしかしたら、また会えちゃうかもですね!祈りが通じて!

ゼロ『・・・心配すんな、フィリア。今俺の妹とその仲間が、グリーザを倒すために頑張ってる。必ずやり遂げる筈だ。君を助けるのも一緒にな』

うふふっ。人間の皆様、信じてるんですね!

『君だってそうだろ。だから、万年も虚無の中で待ち続けた。愛と希望を信じて』

はいっ!──信じています。人間の皆様の可能性を。愛と希望を紡ぐ皆様を!

はくのん「うん。・・・ずっと昔から、人間を護ってくれて・・・ありがと」
かぐや「あなたたち程、人間に無償の愛を捧ぐヒーローを私は知りませんわ。また必ず会いましょう、愛と希望の巨人さん?」

はいっ!待っています。ずっと、ずっと──遥かな、煌めく未来で、ずっと──

シャイニングゼロ『・・・・・・・・・・・・戻るぞ。フィリアが命懸けで護った希望、絶やすわけにはいかねえ!』

「うんっ」
『ロザリオ』
「無くさないようにね。人間とウルトラマンの絆の品・・・どんな難題の宝より貴重なんだから」

「・・・めっちゃリッカに自慢する」
『おいおい・・・』


月の裏側

【・・・・・・此処に来る必要があった。時間稼ぎ、よくやった】

【グリーザメダル】

【ひゃっひゃっひゃっ・・・願いの成就は、もうすぐだ・・・】

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