人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「ガウェインに正門を護らせます。王よ」


「――」

「御決断を――」



「軍神セトと戦いの女神アナト、我が両腕に宿るが良い!豊穣の神アスタルテ、我が勝利の栄光より後にはお前こそが戦いに血濡れた地を言祝げ!ラーなりし最大最強のファラオたる余は、これよりカルデアの太陽となりて威光を示さん!!最愛なりしネフェルタリよ、ハトホルとしてオジマンディアスの光臨を祝福せよ!まさしく世界を救う戦いである!余は、余が認める勇者達のためにこそあらゆる敵を灼き尽くし、遍くすべてを救おうぞ!さあ、来るがいい!!円卓の騎士に守られし世界を閉ざす獅子王よ!今こそ――神王が貴様らを斃してやろう!!」

「はい。――スフィンクス・ウェヘムメスウト。皆様を護って――」


「地上にあってファラオに不可能なし!万物万象、我が手中に有り!!!」



「集えよ我が同胞!!今日我等は!!獅子なる王に勇姿を記す!!いざ益荒男達よ!我等が覇道を示すのだ――!!!!」


「「「「「然り!然り!然り――――!!!!」」」」」

――戦闘、開始しました!

「さて、戦いになるかどうか見物よな――」


太陽の騎士

聖都、王城キャメロット

 

 

 

「左翼部隊、全壊滅!負傷者八割を突破!最早戦線を維持できません!」

 

 

其処には、正しく終末と絶望が広がり、満ち、天命を、運命を鮮烈に告げていた

 

 

「右翼部隊!戦線崩壊!猿の大軍に押し潰され――うわあぁあぁあ!」

 

 

左翼、西には太陽王率いる神獣、戦車、太陽の船の無尽掃射、蹂躙が繰り広げられ

 

 

「くっ――兵を下げ、撤退なさい!生き残ったならば生命を捨てないように!」

 

東には、インドの誇る神獣、ハヌマーンが暴れまわり蹴散らし回り、城壁を上らんと人櫓を作り上げ取りついていく

 

同時に征服王が縦横無尽に疾走し、敵を、兵を蹴散らしていく。その雷鳴がごとき蹂躙に為すすべなく生命を散らしていく聖都の兵

 

 

まさに――蹂躙。兵力の差など話にもならない。円卓の騎士は精々、六名。編み上げられた粛清騎士。只人である聖都兵。それらは数も質も一流ではあるが――

 

「・・・驕っていた・・・!そもそものあの反乱、聖抜の時点で、マスター達を誅すべきだったのだ・・・!」

 

対応する相手が絶望的に過ぎた。カルデアの戦力は『神獣』を尖兵とし『サーヴァント』を余さず将とし、数多の『王』が志を共にする事にて結成されし世界最強最大、『滅亡に立ち向かいし』希望の具現

 

血のような空からは雹と血の雨が降り、砂嵐が覆い尽くす。ブユ、蝗、蛙を筆頭としたおぞましき災厄が飛び回り、スフィンクスが空を埋め尽くす

 

 

地上を埋め尽くすハヌマーン。一匹一匹が兵士10人分の武力を誇る神猿が群がる兵士を凪ぎ払い蹴散らしていく

 

天命、運、気風、気勢。ありとあらゆる要素が、聖都を滅ぼし攻め落とさんが為に振るわれる

 

「諦めるな!私たちが退けば賊軍達が――ぐふっ!!」

 

そしてそれは、ガウェインにも牙を剥く

 

「これは――ッ、呪詛・・・いや、『災い』ですか・・・!」

 

――『長子を皆殺しにする』

 

その十の災厄の項目の一つが、サーヴァントのガウェインにすら降り掛かる。血を吐き、身体を襲う虚脱感と苦痛を余すことなく味わい、膝をつく

 

「ガウェイン卿!?」

 

「大丈夫です――貴方達は、忠義を果たしなさい・・・!!」

 

中天に登る太陽は、砂嵐によって阻まれ、断たれた。祝福すら介入せぬ災いに晒されながら、ゆっくりと立ち上がるガウェイン

 

「――こうなれば、『聖剣』を使用するしか打開の道はありますまい・・・!」

 

直感的に己の破滅を感じ取った太陽の騎士は、この絶望極まる状況を打開するために決意する

 

 

太陽の解放を

 

己の奥義の開帳を誓い、身構える

 

 

「おぉ!ガウェイン卿が聖剣を解放なさるぞ!これで、我等に天は味方し――」

 

斬り飛ばされる兵士。――僅かな楽観すらも、この戦場に介入する余地はない

 

青い帽子、前を開けたジャージ、ミニスカート、近未来的な鎧を纏いし何者かが、災厄をものともせずにガウェインの前に歩みを進める

 

 

「バスターゴリラ、クラス・セイバーを発見。――業務的に処理します」

 

淡々と、感情を思わせぬ声音で歩みを止めるその立ち振舞い。其処に感傷に至る様子は微塵もなく、目の前の獣を『敵』と簡潔に認識しているその姿

 

「貴方は――」

 

目を見開くガウェイン。獅子王の騎士となった今でも、その輝きを忘れるはずもない

 

両手に握る白黒の聖剣、蒼く光る瞳など差異はあるが、その身に宿る王の気配を誤ろう筈は無く、間違いなく、かつて敬愛した――

 

「アーサー王――!!!」

 

「何処かで逢いましたか?私が知るのは円卓の騎士、サー・ガウェインのみ。ライオンに仕えるゴリラに知り合いはいないのですが」

 

ガウェインの慟哭を、ヒロインXはさらりと流す

 

そう、ヒロインXは理解していた。彼等が、獅子王の円卓がどのような覚悟で己が運命を受け入れたか

 

己の待つ運命を、どのように受け入れたか。その上で――敢えて、ヒロインXは『どうでもよい』とした

 

恨みも、感傷もなく、同情も、叱責もなく。彼女は、ただセイバーだからという理由でガウェインに相対した

 

それこそが、ガウェインの覚悟への返礼とするために

 

・・・騎士王の円卓は、カルデアにいる騎士のみ

 

獣となった同胞、ましてやセイバーに・・・かける『情』などないのである

 

「――・・・・・・」

 

その気高き拒絶を、ガウェインは静かに受け入れ、感謝し剣を構える

 

最早和解の道も、後戻りもできぬならば、運命を聖剣に委ねるまで。それが、どのような結末を迎えようとも

 

「では――セイバー、殺すべし」

 

静かに、黒白の聖剣を構え、戦闘体勢に入るヒロインX、アルトリア

 

互いに――譲らず。覇気をぶつけ睨み合う。その光景は正しく、『一騎討ち』と呼ばれし様相を形取っていたのだ――

 

「一つだけ聞きます、ゴリティーン卿」

 

魔力を高まらせながら、アルトリアが問いを投げ掛ける

 

 

「『残りの円卓は、敗北していませんね』?」

 

不可解な問い。聞くものが聞かなければ、それは意味と道理の解らぬ問いを、ガウェインは静かに受け入れ、ただ告げる

 

「無論。・・・第二席パーシヴァル。第三席ケイ。第六席ガヘリス。第九席パロミデス。顧問監督官ペリノア王。次期十一席ボールス。

彼らは王に召喚された後、獅子王に反旗と言う名の忠義を示した。忠義を示すために――獅子王に刃を向け、戦いを挑んだ。それを――私達は手にかけたのです」

 

獅子王を止めるため、諌めるために円卓は争った。それが――同胞を敵にし、互いに刃を向け合う行いと知った上で、尚

 

「そうですか。やはり円卓は、墓暴きなどに破れてはいなかったのですね。――かの獅子王は最早かつてのアーサー王ではない。それは理解していますね」

 

「無論。この地に召喚された時、王は私にこう告げた。『太陽の騎士、もうひとりの聖剣の担い手よ。今度こそ、その望みを果たすがいい』――何をしてもいい。聖都から離れるのも、王を討つのもいい、と王は仰られた・・・その時の歓びがどれほどのものだったか。かつて、私は王の右腕と称されながら私怨捨てること叶わず、王の死を招いた。・・・その愚を二度繰り返す事はできない」

 

 

決意と、真偽と、禍根に満ちたガウェインの告発を、アルトリアは静かに聞き入れている。深く、帽子を被り直しながら

 

「アーサー王はかつてのアーサー王ではない。それは陛下自身が誰よりも分かっている。そうでなければ獅子王・・・などと名乗るまい。あの方は始めから、我ら全員に機会を与えたのです。ブリテンの円卓は滅んだ。我々の世界は滅んだ。その上で獅子王は世界を守護すると宣言した。それがどれ程独善的なものであろうと」

 

 

それが決意、それが、獅子王の円卓

 

罪人であることを受け入れながら、それでも、王への忠義のために、と・・・同胞を手にかけ、獣となりて世界を守護せんとした

 

「話は、それだけです。――この地に、最早・・・騎士王の円卓は何処にもない。貴方の前に立つのは、一人の獣であるのです」

 

それが――獅子王の選択ならば、今度こそ。過たず、獅子王を支える騎士たらん、と――

 

「故に――私は、忠を貫く!これこそが我が誓い、これこそが、我が身を獣と堕し掴んだ忠義の輝き!」

 

伝えるべき言葉を総て伝えたと判断したガウェインは、いよいよ以てその聖剣の真価をもたらす――

 

「この剣は太陽の写し身、あらゆる『不浄』を浄める焔の陽炎――!!」

 

それは、エクスカリバーの姉妹剣。月夜の光を宿すがエクスカリバーならば、此方は太陽の輝きを顕すもう一振りの星の聖剣――!

 

「――その様子だと、ガレスがいない理由も察しがつきます。――ランスロットを尊敬し、力となる選択を選んだ彼女でしょうが・・・介錯したのですね。――『不浄』を受けた彼女を」

 

アルトリアは静かに直感にて察する。ガレスが円卓の何処におらず、人知れず消えていた理由を

 

「かつて、畏敬し崇拝した王の似姿よ!この一撃を以て、我が身は完全に獅子王の騎士となる!――さらば、善き騎士道の体現、誉れも高き騎士の王よ――!!」

 

放たれる太陽の熱線。並みいる軍を焼き払う、必殺の広域太陽光の掃射――!!

 

 

「『転輪せし勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)』――!!!!!!」

 

一薙ぎに払われる膨大な太陽光線。目の前の王を焼き払い、薙ぎ払わんと迫り、大地を砕き散らす必殺の極光――

 

射線にあったものは総て焼け落ち、熔け砕ける――筈であった

 

「がはぁっ――!!」

 

血へどを吐き、ぐらりとよろめくガウェイン。彼の肉体は『十の災い』にて致命的なレベルの損害を受けていた

 

放たれた熱線は本来の何分の一にまで減衰していた。精々が、大地を揺るがす程度である

 

片膝を尽き、咳き込む。どす黒い血がべっとりと手を覆い、聖剣を取り落とし、目から光が喪われる

 

モーセが来たことによりその勢いは更に強まり、魔力を消費したガウェインの身体を手遅れなまでに蝕む

 

――中天に、陽は昇らず。今や、落陽の刻である

 

「いいでしょう。その気概に応え――我が必殺の法則を見せてあげましょう!」

 

力強く宣誓し、高々と聖剣二振りを掲げ、告げる

 

 

「エクスカリバー+エクスカリバーで200カリバーパワー!!」

 

ドゥン・スタリオンⅡを盾にしガラティーンを防ぎきり、そして魔力放出を糧にアルトリアは高々と飛び上がる

 

「いつもの二倍飛んで400カリバーパワー!!」

 

コスモリアクターすらも魔力精製に回し、キャメロットよりも高く飛翔し、地上のガウェインに狙いを定め、己の身体を深く、強く回転させ勢いと威力を増幅させ、加速を増していく――!

 

 

「そして、いつもの三倍の魔力放出回転を加えれば、貴方の三倍、900ゴリラパワーを上回る1200セイバーパワー!!――――食らいなさいガウェイン!これが貴方を裁く必殺の一撃!!」

 

そして放たれる――サーヴァントユニヴァース計算より導き出される無双の必殺剣がガウェインを穿つ――!!

 

 

「対セイバー・奥義!!『無銘・銀河流星剣(エックス・スクリュー・カリバー)』ーーーーッッッ!!!」

 

白黒の螺旋ドリルと化したアルトリアが、ガウェインの身体の中心を貫き穿ち、蹴散らし、吹き飛ばす――!

 

「――ここまで、ですか・・・不忠の騎士とは良く言ったもの・・・最後まで、王の戦いに、参ずることが叶わぬとは――」

 

霊核を穿たれ、消滅が始まるガウェイン。理論は滅茶苦茶だが聖剣二本の三倍魔力放出による私自身がエクスカリバーになることだ戦法。災いに蝕まれた身で受けきれる筈もない

 

ズザザ、と脚でブレーキし、背中合わせに語るアルトリア

 

「――獅子王の円卓の内情は知りませんが、少なくとも・・・」

 

聖剣をしまい、キャップと上着を羽織りながらアルトリアは告げる

 

「私にとって、不忠だった騎士など・・・身に覚えがありません。皆、間が悪かっただけの素晴らしい騎士達でした。貴方にそっくりな太陽の騎士も、また同じように」

 

「――・・・・・・・・・」

 

・・・その時、ガウェインは初めて、己が言葉を口にした

 

殺し続けた己を、隠し続けた本心を

 

それほどに――アルトリアの言葉が、深く・・・心を(えぐ)ったのだ

 

「・・・・・・・・・。・・・・・・星見の勇者達よ。なぜ、今になって現れたのです」

 

民を、同胞を、己を

 

「・・・・・・聖都が築かれた時ではなく・・・・・・すべてが終わろうとしているこの時に、なぜ・・・・・・」

 

――最愛の妹すらも手にかけ、王に尽くした

 

「あなた方が、もっと早く参じ、その希望と、力を目の当たりにさせたなら―――お心を、取り戻したかも、しれないのに―――」

 

そうすれば――こんな終末には、至らなかった未来が・・・

 

 

騎士王と、獅子王が・・・並び立つ未来が、あった筈ではないか、と。――彼は、思わずには、いられなかったのだ

 

「私は、貴方がたが・・・―――心底から、うらめしい―――」

 

涙を溢れさせ、絞り出すような声にて天を見上げ、血の雨に打たれ

 

誰よりも、忠を尽くさんとした太陽の騎士は――消滅していった・・・

 

 

「・・・私達が、遅かったと言うなら、応えましょう」

 

振り返らず、アルトリアは見やる。正門に、一直線に走る一頭の馬を

 

「貴方達は――諦めるのが早すぎた」

 

静かに、アルトリアは呟いたのだった――




正門前


「トータ!そのまま!ぶつかるつもりでガツンとね!!」

「解っている!馬の方が心配だぞこれは!むぅ、死地に向かう行軍にしてくれるなよ二人とも!」

「解ってるわ!――無闇に生を捨てさせぬ為に!誰もが仏に至るために!この掌をあの門に叩きつける――!!」

走り出す馬に立ちながら、いや、トータの肩に乗りながら、三蔵は神気を練り上げる

「死なない程度にね。その為に僕がいるんだけどさ」

同じくトータの肩に乗りながら、気軽にストレッチを行うモーセ

「解ってるわ。生きてるうちは此修行。うっかり捨てないようにしなきゃ、でしょ。――行きたい場所に行くために!」

モーセの言葉を繰り返す三蔵。モーセは面食らい、そして噴き出す

「ぎゃてぇー。これは一本取られたなぁ」

「私の台詞それなの!?」

「いやいや、笑って泣いて喜ぶ。素敵なお師様を得られたからこそのこれさ。いやいや――誰かについていく、というのも悪くない経験だったよ」

モーセはあくまで爽やかに、涼やかに笑っている

「――僕が呼ばれた理由は『善意』だ。近場に、誰かが使ったような避難地の跡があった。きっとそれは、神の思し召しだったんだろう」

誰かを助ける、善き営みがあった。そしてそんな彼等を哀しませる、悲しき出来事があった

「――そんな未来を覆すために、僕は呼ばれんだろうね。さぁ準備はいいかな?一人では死んでしまう力でも、二人いるなら半死半生で何とかなるさ!」

「馬鹿!皆無事に帰るのよ!経を持ち帰るまでが天竺なんだから!」

「蘊蓄ある言葉だなぁ。僕の名言なんて十戒コピペだからやるせない。『約束の地に入るまで杖は二回鳴らさない』とかつけようかな?」

「お主ら緊張感の欠片もないな!来たぞ!正門だ!――南無八幡大菩薩!願わくば――」

直ぐ様向き直り、渾身かつ必殺――いやさ、必生の掌を今、振るう――!!

「行くわよ!!――善なる者しか通さぬならば、慈悲の(こぶし)で押し通る!!」

振るわれる『世界の端』即ち巨大な釈迦の掌そのもの。善と、慈悲の顕現が今、如来の慈悲を示す――!

「では、僕もそれらしいこと言わなきゃね。――主よ。輝けし彼等の道を、どうか照らし切り拓く奇跡を顕したまえ」

主の祈りと祝福を受け、純白に輝きを放つモーセの拳。

それを受け、『今までは軽く丸めていただけ』の拳を、強く強く握りこむ

迷える者を導くために

悩めるものを救うために


「どうか、この疾走を助けたまえ!!」

トータの言葉を合図にーー

「『五行山(ごぎょうさん)(しゃ)ぁあぁあ()如来掌(にょらいしょう)』――――――――ッ!!!」

渾身の慈悲の願いと――


「『十戒(モーセ・テンス・ブリット)』」

大天使を殴り殺し、『海を割った奇跡』を体現せし『十発の打撃』が、正門のみならず『城壁総て』に叩き込まれる――!

大爆発、大轟音。――同時に沸き上がる、大歓声


「ぎゃってぇえぇえぇぇえい!!ただいま聖都一番乗り――!!!」

喧しい三蔵がガッツポーズにて聖都に声を上げる


――正門は、跡形も無く消し飛んでいた。いや、消し飛んだのは正門だけではない

モーセの人智を越えた拳の十撃は――あまりに強く、凄まじい神威の具現となりて・・・

「うひゃあ、手の感覚が無いや。まぁいいや、死ななかっただけめっけものだし」

『城壁』を――余さず、綺麗に消し飛ばしたのだ――

十戒(モーセ・テンス・ブリット)』とは、十戒の逸話、大天使を撲殺した逸話、海を割った逸話を総て昇華し、拳に乗せてぶつけるもの

それは『モーセが障害と認識するもの』総てに働き、総てを問答無用で昇天、昇華させる必殺の拳

反動として『十の災い』が晴れ、『十戒』に応じたデバフがかかり、左腕は一週間ほど使いものにならなくなるが


「ま、些末些末。だって・・・」

「どう見た!?これが、これが御仏パワーの具現よぎゃってぇえぇえぇぇえ!?城壁がなーい!?やだ、私の功徳凄すぎ・・・」

「そんなわけなかろう。モーセ殿が一肌脱いだからこそ、力を合わせたからこそのこの始末よ!ははは!見事!」

騒ぐお師さんを見て

「――よしよし。左腕を封じた甲斐はあったわけだね。どうせ退去も近いし、我ながらいい選択だ!」

満足そうに、笑うのであった――

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