真・誤解†夢想-革命?- 蒼天の覇王   作:キンシャサ・ニーストライク
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第十五話.曹一門合流

「まったく、将軍ともあろうものが地方の県令を頼ってくるだなんて」

 ぺたぺたぺたぺたぺたぺた。

 多少の嫌みを言った姉がぽちの身体をぺたぺたと全身を隈無く触る。そこまで近づく必要無いくらい至近距離でぺたぺた触る。セクハラである。


「貴方の事だから心配ないとは思うのだけれど、怪我はないみたいね。疲れてるでしょう? 長旅でついた埃、湯を湧かしてあるから落としてらっしゃいな」
「華琳姉、なんか近い」
「あらあらまあまあ~♪」


 歓喜の声が聞こえたので横目で見ると、生粋のロリコンという某有名漫画家と同じ立派な趣味を持つ曹洪が徐晃、孔明、ホウ統、陳宮、張飛を捕獲していたので見て見ぬ振りをする事にした。徐晃と張飛が逃げ出せないってすげえな栄華。


「ま、とりあえず貴方が湯浴みしている間に自己紹介は済ませておくとして、諸葛孔明だけ借りていいかしら。先に早馬をくれたお蔭で大分助かったのだけれど、これから先の打ち合わせをしたいの」
「……栄華が捕獲しているから栄華に聞いて」
「……そう、まったく、あの娘ったら」
「とりあえず皆華琳姉のとこに再就職って事で話済んでるから華琳姉の好きにどうぞ。皆優秀だよ。あ、孔明とホウ統だけは俺個人で雇うけど」
「あら、伏竜鳳雛は手元に置くのね」


 口元に手をやりクスクス笑う曹操。その様子に若干困惑するぽち。二人盗られたら俺の仕事誰がするのさと心の中で思っている。てめえでやれと言いたい。


「ならいっそ連れてきた全員貴方が面倒見なさいな」
「いやいやいやいや」
「貴方を慕ってついてきたのでしょう? いいじゃない」
「俺、ここで派閥とかそういうの嫌だよ?」
「何言ってるの? 私の所で曹犬派というのが出来るのであれば、その筆頭は私よ!」
「いやいやその理屈はおかしい」
「おかしくないわよね? 春蘭、秋蘭」
「は! 華琳様が筆頭であるなら私がこの剣でその道を切り開きましょう!」
「よく言ったわ春蘭!」
「ぽち様、あきらめたほうが早いかと」


 明後日の方向に盛り上がり意気込む夏侯惇と、ぽちに諦めを促す夏侯淵。お馬鹿な惇ちゃんは可愛いってはっきり分かるよね。夏侯淵は若干肩を震わせている。おい秋姉、確信犯やんけとぽちは溜め息をついた。曹操の元で曹操派と曹犬派に別れたら曹犬派筆頭は曹操だったとかこれどういう事。派閥争いなんて起きないんですね。分かります。


「というかぽち、貴方のほうが漢王朝での立場は上なのよ? 私が貴方の下に入れば何の問題もないと思うのだけれど?」
「……やだ。立場とか、そういうのじゃない。人の上に立つのは華琳姉がやるべき」
「……そう。ま、今はそう言う事にしておきましょうか。秋蘭」
「は、ぽち様。城内を案内します」





「ふぃいいいい……」

 城内をざっと案内してもらい、湯浴みでじっくり疲れを癒すぽち。湯船に浸かり旅の埃を落とす。この至れり尽くせり感、やっぱり姉の所は最高だわと今日のご飯をワクワクしながら鼻歌を歌っていると、外が急に騒がしくなってきた。

「ぽっち~! 入ってるっすか~!」
「華崙、入ってるよーってちょ」

 真っ裸の曹仁、躊躇無く推参。ぽち、目を逸らす振りしてガン見である。しゃあない。誰か曹仁に羞恥心を教えて……って無理か。

「姉さん! 勝手に入っちゃって……ああ! ご、ごめんなさい!」

 おそらく曹仁を案内していたであろう曹純が曹仁を追い掛けて入ってきた。そしてぽちを見て赤面、顔を両手で覆って蹲ってしまった。やはり柳林は天使、間違いない。

「柳林、お風呂に服着て入っちゃ駄目っすよー?」
「も、もう姉さんったら、ぽちさんほんとごめんなさい!」

 曹純が曹仁を怒りながら慌ててその場から連れて出ていった。……柳林と一緒に入りたかったなあとか考えながら、これがいつもの騒々しさだと、ぽちは皆の所に帰ってきたんだなあという実感が凄く沸いてきて嬉しくなった。



 風呂から出たぽちは夏侯淵にぽちの自室に案内された。っていうか風呂場の外にいて曹仁止めないとか完全に確信犯な夏侯淵。ある意味空気読んだとも言う。

「皆、ぽち様が帰ってきて浮わついているのですよ」

 そ、そんなんで誤魔化されないんだからね! イケボで言われても口元がニヤニヤしてるの分かってるんだからね! と少し抗議するも出来る女秋蘭にぽちが勝てる訳もなく。

「私物も全部そのまま持ってきているそうですよ」

 との夏侯淵の一言でぽちが一瞬固まり硬直を脱した後、一人で慌てて部屋に籠った。私物も全部。という事はである。部屋の様相は洛陽にいた時の自室が完コピされている。ぽちの春絵艶本コレクションはどうなっているのか。大切に集めた妹系巨乳物である。ぽちの好みは大人しい控えめな感じの巨乳である。ドキドキしながら元々隠していたはずの場所を探ると、そこにはちゃんと艶本が隠されていた。ただし、全部貧乳物にすり替えられていた。

 ぽちは泣いた。全部姉が悪いんやで。



短めです。

感想の中で大分考えさせられるものがありプロットをじっと眺めていたのですが、今更プロット弄るとエタる気しかしないので予想通りだったり気に食わなかったりという事があるかも知れませんが元々考えていた流れで完結まで書くつもりです。

途中からプロット弄るとか無理……。
今まで書いた中で一番お気に入り登録してもらってるし、評価もたくさん貰えて凄く嬉しいねん。作者として返せる事なんて完結させる事くらいしかないから……。