聖人とか呼ばれてるらしいわん公が孫家から夕食の招待を受けてほいほい釣られて行った。飯食わせてやると言われたら異民族の地にもほいほい釣られちゃうからね。この謀略だらけの国でなんで死んでないんですかねこのわん公は。
「それでは曹犬様が先陣を切り一人で千程の兵を薙ぎ倒して、烏丸の本陣まで乗り込んで一騎討ちの末、丘力居を倒した後に手を差し伸べて一緒に酒を呑んだという話は嘘なのですか?」
その問いをわん公にお酌をしながら投げ掛けたのは孫権仲謀。恋姫のメインヒロイン(作者の中で)にして巨乳でエロい服着てるくせに普段は大人しく礼儀正しい上に、姉に憧れて努力と苦悩を重ねている超可愛い娘です。更に声も最高どす。わん公、いくら払えばその席替わってくれますか? 幽州の話が大袈裟になってる事なんてどうでもいいから蓮華からのお酌替わってくれませんか?
「そんな事してないからなあ」
「で、では事実はどうなのですか?」
「ん? 戦場のど真ん中で、一対一で丘力居と酒を飲んでただけだけど?」
「戦場のど真ん中でお一人で……、あの、いくら曹犬様が武勇に優れているからと言っても怖くはなかったのですか?」
「いや別に……(二日酔いでそれどころじゃなかったし)」
「曹犬様なら襲撃されても打ち払う事が出来るからでしょうね。お姉様ならともかく私ではさすがに……」
「いや酒瓶と杯しか持ってなかったから無理じゃないかな」
「で、では丸腰で烏丸の元にお一人で行かれたのですか!?」
「そうだけど?」
わん公の話を聞いて開いた口が塞がらず驚き固まってしまった孫権。周りで話を聞いていた孫家一同皆固まっている。孫策以上の武勇もあれば力でねじ伏せるのも可能かと皆納得していたのに、この話はそれぞれの理解が追い付いていないのだ。お酌してくれてる時の孫権のふとももとか絶対まぶしいだろうなあ。硬直から脱した周瑜が横から口を挟む。
「では烏丸とはどうやって話をつけたのですか?」
「いやー呑んでたら食糧が無いから幽州から奪うしかないとか言ってたからさ、じゃあ食糧足りればいいよねって話になって」
「それで例のソバの……。なるほど、魚を与えるより魚の釣り方を授けた訳ですか。本来であれば家で代々伝えていくべき知識、知識というのは宝です。それを異民族などに……。抵抗はありませんでしたか?」
「いや別に……(なんで抵抗あるんだ?)」
「……しかしよくその話を烏丸は飲みましたね。烏丸からすれば本当に食糧として取れるか分からないというのに」
「収穫まで付き合ったからね」
「農民を派遣したのですか?」
「いや、俺収穫までの間は烏丸の家で暮らしてたんだ」
「それは……曹犬様も、曹犬様のお付きの方も優秀でしょうがあまりに危険かと」
「一人で行ったけど?」
「……。」
周瑜が黙ってしまった。わん公と話してると常識ってなんだっけ状態になるのもしょうがないと思う。人はそれこそ夢のような、自身の常識から逸脱した話を聞くと否定から入ってしまうという。だから全部わん公が悪い。
「事実と噂がかけ離れておるが、事実のほうがよっぽど荒唐無稽じゃな。事実が信じられなくて、まだ有り得そうな噂のほうが広まるのは無理もない」
そう言いながら静かに杯を傾けるのは孫家の宿将、黄蓋公覆。誰がなんと言おうが呉の中で二番目に作者は祭さんが好きです。
「ところで曹犬様、わしにも今度一手指南願いたいのだが」
「あー、それなら恋……呂布が相手するから。恋、いい?(にもってどういう事? 加齢でぼけてる?)」
わん公のくっそ失礼な内心は置いといて、静かにわん公の後ろに控えていた呂布が無言で頷いた。無言で呂布が後ろに控えてる為か、わん公は何故か少し緊張していて孫権の谷間やふとももに如何わしい視線を投げる事が出来ず、ひたすら孫権と話す際は孫権の目をじっと見つめながら話す事となっている。呂布に威圧されないといけないなら替わらなくても大丈夫です。
何故わん公はプレッシャーを掛けられているのか。呂布の野生の勘が告げている。孫権と一緒は危険だと。ぽちを獲られてしまうかも知れないと。皆さんお気付きの通り、孫権はわん公の好みど真ん中ストライクだし、孫家はほぼ全員巨乳祭りだし、お猫様大好き忍者だって視力悪い軍師だって鈴の音ちゃりんちゃりんの人だって周りがでかいだけで普通にあるし最高だよね。末っ娘? 声大好きだよ!
「ほう、まずは呂布殿からか」
黄蓋はまず、と言ったが残念。わん公に出番は回らない。危険を感じてる呂布が本気を出すからです。どうか死なないで下さい祭さん。ここは赤壁じゃないです。
「あ、じゃあ私もー!」
そしてバトルジャンキーな長女も手を挙げる。いやそこは大陸屈指のバグった勘で回避しとけやと思うが、原作でも呂布と戦いたくてしょうがなかったから仕方ないね。
「恋、いい?」
わん公の問いにまた無言で呂布は頷いた。呂布対孫策、金取れると思うわ。大晦日でやったら良いと思うよ。幽州の件に続き涼州や洛陽での話を次々に聞かれ事実を包み隠さずわん公が話すと、大体噂より事実のほうが頭おかしい事になっていて驚きを隠せない孫家一同と、わん公が真名を交換したのはなんと初対面からたったの三日後の事だった。これに驚いたのは呂布は勿論、袁術である。袁術はわん公がいない所で孫家に言った。
「良いか、ぽち兄様の正室は麗羽姉様なのじゃ! そちらは望んでも側室じゃからな!」
この一言によりわん公がいない所で、勝手に望めば漢王朝の驍騎将軍の側室に成れる事が決定した。姉が知ったら怒ると思うよ。そして孫家の血が勿体無いと思います。しかし酒宴でお互いにじっと目を見続けたわん公と孫権は端から見れば良い雰囲気に見えたであろう。孫策は孫権を嫁がせる気満々である。政略的にもこれ以上ないくらい繋がりが出来る優良物件である。でも本人がカス以下だよ。孫権とかほんと勿体無いよ。ソーメンでも嫁がせとけばいいよ。
この世界なら婿入りが普通だと思うが嫁入りとか婿入りとか細かい事を気にしてはいけない。
あ、ついでに無表情ではあるが真名の件で嫉妬した呂布は孫策と黄蓋を一撃で倒しました。そしてわん公からピタリとくっついて離れなくなりました。普段ずっと腕組んでます。寝る時もピタリとくっついて離れません。
キュピーン
変態姉「この感じ! ぽちの貞操の危機の予感がするわ!」
姉がニュータイプに目覚めました丸