グリモア 疾風の刃とともに生きゆく   作:ウァルヅ

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5-3 虎千代と一夜を空かす。

ガンドイル

「さて、現状確認で共有事項があるから伝える。精鋭部隊が崩壊による落石でけが人発生。詳細不明。」

 

虎千代「なんだと?それじゃあ精鋭部隊が死亡の可能性は・・・」

 

ガンドイル

「詳細不明といっただろう。何人生き埋めになったかも不明だが連絡できたということは幸い無事な人もいるからそれは救助要請を出しておけばいいだろう。」

 

虎千代「・・・わかった。」パカッ

 

虎千代がデバイスを開き、時間を確認する。そのとき違和感に気付く。

 

虎千代「・・・おい。圏外だぞ。どうやって連絡取ったんだ?」

 

ガンドイル

「それは、非常用トランシーバーを利用したんだ。デバイスと似ているが、同じ空間にいるならどこでも連絡は取れる。通信は魔力を少し使うがな。」

 

(エレン)「応答せよ。応答せよ。」ザザッ

 

(ガンドイル)「こちらガンドイル。どうぞ。」ザザッ

 

(エレン)

「現状では怪我人2名死亡者なし。重症ではないが、脱出には時間がかかる模様。どうぞ。」ザザッ

 

(ガンドイル)

「了解。夜も遅いため、見張りを行い、交代で休みを行うように頼む。どうぞ。」ザザッ

 

(エレン)「了解。そちらは怪我はないか?」ザザッ

 

(ガンドイル)「問題ない。では朝に連絡を頼む。オーバー」

 

虎千代

「便利だな。まあ、ゆっくり休むか。転校生。先に休め。お前は疲れてないだろうが、休むことも仕事だ。」

 

ガンドイル「その心配はいらないですよ。」ポゥッ

 

ガンドイルは風の球体に光の魔法を入れ、浮かばせる。

 

虎千代「おお・・・きれいだな。」

 

ガンドイル「警告蛍という魔法です。今は俺と虎千代で登録している。魔物に反応すると、攻撃します。」

 

虎千代「ほう。便利だな。これは・・・」

 

ガンドイル「触らないでいただけますか?触ると破裂するので人間の手だと簡単に吹き飛ぶので。」

 

虎千代「す、すまない・・・。」

 

ガンドイル

「ったく・・・。テントも用意しましたからまぶしいと思ったら中に遮光シートがあるのでそれを使ってください。ある程度は光を抑えられますから。」

 

虎千代「・・・いつの間に。」

 

ガンドイル「ワンタッチ式ですからね。必要であればシャワーも作れるが・・・。」

 

虎千代「それは助かる。ぜひお願いしよう。」

 

ガンドイル「わかった。」

 

ガンドイルはすぐにシャワー室を組み立てる。

 

虎千代「そこはワンタッチじゃないんだな・・・」

 

ガンドイル「防災用だからねぇ・・・。」テキパキ

 

        ――――――――10分後――――――――――――

 

ガンドイル「すぐ入るなら入ったほうがいい。温かいお湯を入れてあるからな。」

 

虎千代「わかった。ありがとう。ああ、それと・・・・」

 

ガンドイル「?」

 

虎千代「のぞくなよ?」ニヤリ

 

ガンドイル「内側から鍵をかけるワイヤーロックがあるのでそれを使えば問題ない。」スンッ

 

虎千代「・・・冗談が通じん奴だ。」

 

ガンドイル「よく言われるよ。」

 

ガンドイルはそう言い、テントに入る。

 

虎千代はシャワーを浴びながら考える。

 

虎千代「・・・転校生はなんであんなに冷たいのだろうか?ううむ・・・ん?」

 

虎千代がふと下を見ると※フナムシがいた。

※ゴキブリと間違われやすいが、ダンゴ虫の仲間。海の近くに生息してるくせに海に落ちると溺れるらしい。

 

 

虎千代「うわああああ!!」

 

虎千代はシャワー室を飛び出し、ガンドイルがいるテントに入る。

 

ガンドイル「どうし・・・!?」

 

ガンドイルは虎千代を見て判断し、毛布をすぐかぶせる。

 

虎千代「わぷっ!?」

 

ガンドイル「理由は落ち着いてから聞く。まずは深呼吸だ。というか、服着ろ。」

 

虎千代を見ないようにし、コートを渡し着替えさせる。もちろん俺はアイマスクをしているため見えない。

 

虎千代「・・・すまなかった。アイマスクをとっていいぞ。」

 

ガンドイルはアイマスクを外し虎千代を見る。

 

虎千代の豊満な胸がコート越しに見えるがガンドイルは気にせず話しかける。

 

ガンドイル「・・・で、なんでこうなった?」

 

虎千代「虫があまり好きでないんだが、ゴキブリみたいなのがいてな・・・。とはいえ、すまなかった。」

 

ガンドイル

「ああ、それってフナムシだろ?見た目になれればいいんだけど無理なら大きい音でたいていは逃げる。」

 

虎千代「な、なるほど・・・・・・でみ、見たのか?アタシの・・・」カァァァァ

 

思い出すのも恥ずかしいせいか顔が赤くなっている。

 

ガンドイル

「一瞬だが、大まか予想はしていたからすぐ毛布をかぶせた。とりあえず着替えておけ。その姿だと冷えるだろ?」

 

虎千代に渡したコートは薄手のため冷えやすい。そうなると風邪をひいてはまずい。

 

虎千代「ああ。わかった。邪魔したな。」

 

ガンドイル「やれやれ・・・。」ジャキン

 

ガンドイルはため息をつき、魔銃弾の手入れを再開した。

 

ガンドイル

「学校には緊急用の要請を頼んだが・・・まずはみんなのメンタルだな・・・。うのすけがうまくやってればいいんだが・・・。」

 

そのころ校門前では・・・

 

うのすけ「へっきし!誰だ・・・俺の噂をする奴は。」

 

風子「たぶん転校生さんだと思いますよ。」

 

うのすけ「おわぁっ!?ふ、風子!?」

 

風子「どーも。うのすけさん。清く正しく生活してますかね?」

 

うのすけ「あ、ああ。気をつけているが・・・。」

 

風子「・・・のわりには女子からの苦情が多いんですがねー。」

 

うのすけ「うぐっ・・・」

 

風子

「まぁ、冗談はここまでにして、虎千代が行方不明になったので、いまから私たちが向かいます。」

 

うのすけ「なんだと!?こ、こうしちゃいられん!」

 

風子「お待ちくだせー」グィッ

 

うのすけ「うぉぁっ!?」ドゥルン

 

風子がうのすけを引っ張ったため、脱皮のように脱げた。

 

風子「・・・・新手のかくし芸ですか?」

 

うのすけ「違うっ!生徒会長がいないということは学園が危ない!行かせてくれ!」

 

風子

「だからお待ちくだせーって言ってるでしょーが。風紀委員3人で今向かうところです。」

 

うのすけ「しかし・・・」

 

風子

「気持ちはわかりますが、アンタさんは生徒のケアを引き続きおねげーしたいんですよ。これはアンタさんしかできないことです。」

 

うのすけ「・・・わかった。無事戻ってくれよ。」

 

風子「第七侵攻も近いですからね。頼みますよ。」

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