DRAGON QUEST -ダイの大冒険- 神が投げた小石たち 作:大岡 ひじき
せっかくなので、勇者の冒険譚を聞かせてもらうフリをして、あたしの知っている物語とどれだけ違うのかを確認することにした。
基本的に必要な情報は、グエンの行動とその結果だ。
マァムに聞いたぶんと、ここでのダイの話でわかったことは、
・グエンは『クロコダインの友達』
・グエンがダイたちと初めて会ったのはフレイザード戦
→彼女がレオナ姫の救出を行い、結果として
・ベンガーナでの買い物に同行し、共にドラゴンとの戦闘に参加
→戦闘終了後の一般市民の視線からダイを庇う
→彼女自身人間から迫害された経験を持つことから、同じ悲しみに寄り添える存在とダイから認識される
・また、この時に彼女が選んだ破邪の剣が、結果的にバランとの戦闘での決め手になる
→鎧の魔剣がやはり消失を免れる
・湖畔でのバランとの最初の戦闘時、武器として使っていた棍を、バランの全力攻撃をカウンター技で跳ね返した(!?)際に折れて失う
・ダイの記憶がない間は、『改めて、友達になりましょう』みたいな感じで、唯一その時のダイを受け入れてくれたらしい
・その後いつのまにか姿を消し、次に現れた時はテランでの再戦時で、ポップやヒュンケルと一緒に駆けつけた
→その際に武器が例の魔槍に変わっていた
→竜騎衆との戦闘に加わっていたと推測、先ほど聞いたラーハルトとの関係と、彼の意志で魔槍を託されたというオッサン情報もそれを裏付ける
・ポップが一度死んだ際(知識として知ってはいたが実際に聞くとやはりショックが大きい。つか、母さんそれ聞いてちょっと泣いてたし、父さんは呻いてた。この話題だけは、両親の前では避けるべきだったかもしれない)、
・ダイとポップが武器を求めてロモスへ行きマァムと再会していた頃、グエンはヒュンケルと一緒に修業に出ていた
一連の情報を整理して思った事はグエンさんフラグ立て過ぎ…じゃなく。
細かい変化は確かにちょいちょい起こってるんだけど、基本、物語に忠実に話が進んでいるって事。
彼女自身に変える意志がないからかもだけど、そこはこの世界の運命になんらかの強制力が働いている気がする。
だとするとグエンの存在はあまり危険視する必要もないのかもしれない。
同時に、ひょっとしたら仲間かもしれないという期待も抱いてしまっただけに、結局はこの強制力に戦いを挑むのがあたし一人なのだという現実も、改めてのしかかってくるんだけど。
…あと、あの残念美女が
☆☆☆
「おまえたちは手を出すな」
そう言って仲間たちを制し一人で、ようやく現れたミストバーンという男のもとまで、城の巨人の身体を蹴って駆け上がっていくヒュンケルに、ポップが不満げな顔を見せる。
「何だってんだ、あの野郎…!」
「許してやってくれ。
ミストバーンは、ヒュンケルがまだ魔王軍にいた頃、暗黒の闘法を教えていた男なんだ…!!」
ヒュンケルの行動に静かにフォローを入れるクロコダインの言葉に、その場の者たちの目が驚きに見開かれた。
ヒュンケルにとって、勇者アバンを光の師とするなら、ミストバーンという男は、闇の師であるのだという。
ミストバーンと戦うことは、彼にとっては悪しき過去への清算だと。
そうか、あの男が。
…それはそれとしてここで戦闘に当たっていたメンバーに、いつのまにかわたしの知らない顔が若干混じってるのに今更気付いた。
見慣れない他国の鎧を着た兵士と…ネズミ?
まあ、今は自己紹介の時間はなさそうだが。
それよりも重要な事がある。
「…それなら、わたしも『ご挨拶』をしなくてはね」
「グエン!?」
クロコダインが止めようとするのを気付かない振りして、リリルーラでヒュンケルの側まで転移する。
先に謝っとく。空気読まなくてゴメン。
「…!?」
闇の師弟が相対するその間に姿を現したわたしに、ミストバーンの気が揺らいだのがわかった。
同時に、呆れたようなヒュンケルの声がかかる。
「何故来た、グエン。手を出すなと言った筈だ」
「まあそう言わずに。
…はじめまして、ではありませんわね、大師匠?
ヒュンケルの弟子の、グエンと申します。
ようやくご挨拶ができたばかりでもうお別れになるのは寂しい限りですが、これも運命ですわ。
せめて地獄へ迷いなく辿り着けるよう、僧侶として精一杯祈りを捧げさせていただきますので、何卒お恨み無きようお願いいたします」
孫弟子としての、形ばかりの挨拶と同時に槍を構える。と、
「どう聞いても悪人の台詞だ、それは」
こんな時でもヒュンケルはちゃんとつっこんでくれる。ありがたい。
「それに、オレはあなたに、闇の闘法は一切教えていない。
だからこいつを大師匠などと呼ぶな。
あなたが穢れる」
だが、この子はわたしと行動するようになってから、どうも説教癖がついた気がする。
まあしかし、大師匠云々や挨拶はここに割り込む言い訳だから、そこらへんは別にどうでもいいんだけど。
「…女。貴様が先ほどデッド・アーマー3体を一撃のみで片付けた技は確かに見事だったが…私まで同じとは見ないことだ」
若干放置されたような形になったミストバーンの、纏う瘴気が濃くなった気がする。
「…一言、断っておこう。
おまえ達如きの技では、この鬼岩城はビクともせん。
敢えて出てきてやったのは、ヒュンケル。
魔王軍を裏切り、バーン様に対し私に恥をかかせたおまえを、この手で葬ってやるためだ…!」
なるほど。この瘴気の濃さは、彼の怒りの感情というわけね。
「随分と喋るようになったな。
オレにものを教える時ですら、ほとんど口をきかなかったくせに…」
それに気づいているのかいないのか、ヒュンケルが鼻で笑いながらそう言うと、ミストバーンはそれに答えず押し黙った。
てゆーか、もの教えるのに口きかないって…。
「だが気にすることはない。
すぐに昔のおまえに戻してやる」
その押し黙ったミストバーンの暫しの沈黙に答えるように、ヒュンケルが言葉を続けるが…
「顔、顔!
ひとの口上を悪役台詞って言っときながら、今あなたメッチャ悪人ヅラだからね!!」
思わず発したわたしのツッコミは綺麗に無視される。
「…オレに倒されれば、おまえは永久に無言のままだっ!!」
「待ちなさい脳筋!
無策に突っ込むなって散々言ってるでしょ、もう!!」
仕方ない。こちらも戦闘を開始することにしよう。
仮にも師匠に向かって結構ひどいことを言うわたしの言葉にではなく、ミストバーンに向かって物理的に突っ込んでいくヒュンケルの背中からスクルトをかける。
それによりヒュンケルだけでなく、わたしの身体にも青い光の膜が覆い、それが皮膚に溶けるように消える。
これで物理攻撃のダメージは半減する。
相手は仮にも魔王軍の軍団長のひとり、この程度の策は必要でしょう。
わたし達の仕事はあくまで、ダイが戻ってくるまでの時間を稼ぎ、被害を最小限に抑える事だが、相手が相手だけに、ほんの1分ですら、長い時間になりそうだから。
「逃がすかっ!!!」
ヒュンケルの剣が凄まじい速度で続けざまに攻撃するのに対し、ミストバーンは滑るような動きで躱す。
そのヒュンケルの動きにポップが驚いているが、あの速度で先程から掠りもしていないのが痛い。
ラーハルトの時にも思った事だが、ヒュンケルは素早さと器用さに長ける相手とはあまり相性が良くないのかもしれない。
ひとまずわたしは天に聖なる祈りを捧げ、自身の回復魔力を高めておく。
何があるかわからないし、万全の状態を作っておきたい。
と、ミストバーンは動きながら、右手の人差し指を立て、その指が一瞬光ったように見えた。
それにヒュンケルが気づいて僅かに上体を反らした(恐らく頭で判断するより先に、本能的に身体が動いたのだろう)次の瞬間、彼の鎧の肩口をなにかが掠り、その勢いでヒュンケルの身体が後方に弾き飛ばされる。
それでも身体のバネで態勢を立て直し、飛ばされた先にしっかり二本の足で着地したヒュンケルに次の一手のチャンスを与えるべく、今度はわたしが攻撃を仕掛けた。
「アバン流槍殺法・海鳴閃!!」
とにかくミストバーンを休ませまいと、アバン流最速の海の技を放つ。だが、
「愚かな!うけろッ!!
ビュートデストリンガー!!!」
ミストバーンの指が再び光り、それが今度はわたしに襲いかかってきて、それの正体が、ようやく見えた。
それは、爪。
超高速で伸び、恐らくは鋼並みの硬度を持つそれは、直撃すればわたしの鎧など易々と砕き、その下の身体を貫くだろう。
咄嗟にトベルーラで躱したそれが、足元の地面というか、城の床に当たって、破片を撒き散らした。
「見切った!海波斬ッ!!!」
そこにヒュンケルの一撃が放たれ、キン!と音を立てて、わたしに追撃しようとするそれを斬り飛ばす。
さすがは師匠。わたしが見たのと同じものが、彼の目にもちゃんと見えていたようだ。
「バカめ!!
この技は左右の指を問わぬのだっ!!!」
ミストバーンはもう片方の手を翳し、同じように指を伸ばそうとする。
だが、その動きが突然、止まった。
「うっ…こっ!これはっ…!!?
ヒュンケルと初めて会った時、気を失っている彼の肉体の奥に感じたどこか禍々しい気が、今、彼の掌から魔気となって、ミストバーンを拘束していた。
この技は…確かフレイザードとの戦いの前に炎の柱の前で待ち伏せを受けていたダイが、このミストバーンにかけられていた技ではないか。
『ミストバーンは、ヒュンケルがまだ魔王軍にいた頃、暗黒の闘法を教えていた男なんだ』
先ほどのクロコダインの言葉が頭の中に甦る。
…なるほどね。つまり、そういうことか。
☆☆☆
「ヒュンケル。ひとつ、聞いてもよくて?」
本来は最後に修める筈の虚空閃を最初に成功させておきながら、初歩の地雷閃を修められる気配がまったくない中、ひとまず休憩を取っていた時に、ふと思い立って、それまでずっと疑問に思っていた事を、ヒュンケルに訊ねる事にした。
「なんだ…?」
「
わたしの問いの意味がわからなかったらしく、ヒュンケルは怪訝な表情を浮かべる。
まあそうでしょうね。わたしだっていきなり言われたら、同じ反応をする自信がある。
「…あなたの身体の奥には、普通の人間ならば正気を保っていられないほどの、濃い魔気が
熟練の僧侶ですら、それを祓うには命懸けになるほどのものよ。
気がついていないわけではないのでしょう?」
わたしがそう言うと、ヒュンケルは少しだけ、悲しそうな表情で笑う。
「…オレが、アバンに教えを受けた身でありながら、魔王軍に身を置いていた事は知っているな?
アバンの元を離れた後、オレは憎しみや怒りといった負の感情を糧に、力を得る闇の闘法を学んだ。
いわゆる『暗黒闘気』と呼ばれる力だ。
もはや人生の半分以上、それと共に生きていたから、簡単に消え去るものではないのだろう。
今は自身に禁じているが、使おうと思えば今も暗黒闘気を用いる技を使う事は可能だ」
「つまり、完全に制御は出来ている、ということよね…。
というよりあなたの血肉のように一体化しているから、祓えば逆に命を落としかねない」
正直な話、ヒュンケルにどこか後ろ向きな面があるのも、わたしがさっさとクリアした空の技を彼がまだ修めていないのも、このせいではないかと思っている。
後者に関しては、こんなものを抑え込めるほどの光の闘気を彼は既に有していて、本来なら使えなければおかしいのだから。
ヒュンケルはこれから先暗黒闘気を使う事はないだろうし、できれば光の闘気で抑え込んでいるうちに、戦いの中で消えてなくなってくれないかと思うのだが、まあいずれはそうなるにしても、それには時間がかかるだろう。
少なくとも、これを育ててきた年数と同じだけの時間が。
「今は光の闘気が優位だからそれでもいいけれど、もし何かのきっかけでこのバランスが崩れ、暗黒闘気が優位になれば、あなたは人ではいられなくなるわ。
人としての心も感情も消えた、闇の力だけの魔人と化す。
それだけ危険なものを抱えている事は、よく覚えておいて」
わたしがそう言うと、ヒュンケルは自嘲的な笑みを浮かべる。
「闇の魔人か…闇の力に堕ちたオレになら、相応しい罰かもしれんな…」
そんなヒュンケルにデコピンを食らわせ、わたしは彼を睨んだ。
「こら。自分を卑下するなって言ったでしょ?」
綺麗な薄い青の瞳が、ハッとしたようにわたしを見つめる。
そうよ、ちゃんと聞きなさい。
次言ったらまたビンタだからね。
「…ヒュンケル、わたしはあなたを尊敬する。
今のあなたがどれだけ清らかな、誇り高い魂を持っているか、そしてその心があなたの戦士としての強さであると、知っているから。
わたしだけじゃないわ。
クロコダイン、ダイ、ポップ、マァム…みんながあなたをかけがえのない友と思い、兄と慕い、仲間として尊敬しているのよ。
あなたが自身を卑下する事は、そんなあなたを大切に思うひとを貶める事だと理解して」
「グエン……」
「まあでも、暗黒闘気については、それほど深く考えなくてもいいかもしれないわね!
だってあなたが闇に堕ちようとどんだけ頑張ったところで、わたしや他のみんなはそれを許さない。
意地でもこっち側に引っ張り上げてやるから。
…わたし達に仲間認定された時点で、そういう運命だから。
いい加減諦めて、最後にはみんなと一緒に幸せになりなさい」
できる限り悪そうな顔で笑ってやると、やや呆然としていたヒュンケルの唇から、呆れたようなため息が漏れた。
そして徐々に、その口角が笑みの形に上がる。
「…そうだな。
その為にこの戦い、必ず勝たねばならん。
さあ、修業の続きを始めるぞ」
そう言って立ち上がったヒュンケルは、わたしに向かって手を伸ばした。
「お手柔らかに、お師匠サマ」
その手を取って立ち上がりながら、わたしは軽口を返す。と、
「グエン…こんなオレでも、誰かを幸せにできると思うか……!?」
わたしを立ち上がらせるのに差し伸べた手を離さぬまま、ヒュンケルが問うた。
「そう『したい』と思うのならば、『こんなオレでも』は禁止」
その問いに答えながら、わたしは傍の槍を手に取った。
さあ、ヒュンケルが今脳裏に描いただろう、幸せにしたいと思うひとの為にも、わたしも強くならなければ。
あの子も今この瞬間、わたし以上に頑張っている筈だから。
☆☆☆
「魔道の技ゆえ二度と使うまいと思っていたが…おまえの最期にはふさわしかろう。
自分が教えた技で死ね!ミストバーン!!」
ヒュンケルの掌から糸のように放出される魔気と指の動きがマリオネットの糸のように、ミストバーンの手を自らが望まぬ方向へ動かす。
「さあ!その手で…自らを貫くがいい…!!!」
いや待ちなさい。
暗黒闘気を用いることは、あなたの人間としての尊厳を失う危険があると教えたよね?
なにあっさり禁を破って使ってんの!?
確かにこの一回の使用くらいで、ヒュンケルの闘気が闇の方へ一気に傾くとは思わないけど、それでも危険は危険だ。
一瞬それに気を取られて、わたしはその時、完全に動きが止まっていた。
それが良くなかった。
胸元に強い衝撃を感じたと思った次の瞬間、先ほど躱したのと同じものが鎧の胸甲を貫通していた。
「ぐ…はっ……!」
一瞬遅れて痛みが襲ってきて、呼吸が止まる。
さすがに鎧の上から肺まで貫通はしていないが、それなりに刺さってるのでかなり痛いし、出血もしている。
「グエン!!」
下から、マァムが叫ぶ声が聞こえた。
「バッ…バカな!!こんな筈はない!」
自分の技が破られた事に、驚きを隠せない表情でヒュンケルも叫び、わたしに駆け寄る。
倒れそうになるところを寸でで支えられ、覗き込まれた顔に手だけで平気とジェスチャーした。
意識さえ失わなければ、わたしはベホマで全回復できる。
彼の負担にならぬよう自分の足でなんとか立ち、手に回復魔力を集める。
先ほど魔力を高めておいて良かった。
「すまない、グエン。
だがオレの傀儡掌は完璧の筈…それが、何故…!!?」
「……フッ、やはりな。ヒュンケルよ…。
おまえは、不死騎団長であった頃よりも、弱くなっている…!!」
ミストバーンがヒュンケルに切り落とされた指を再生し、衣の下の声が弄うように笑う。
「正義に傾いたおまえに…以前の暗黒力はないっ!!」
その手が、先ほどのヒュンケルのものとは比べものにならないほどの魔気を発したかと思うと、それがヒュンケルを捉え、拘束する。
「虚空せ……!」
「…いいのか?私は構わぬが」
その魔気を斬り払い、ヒュンケルの拘束を解こうとした瞬間、ミストバーンは腕を横に払った。
その腕の動きに合わせて、魔気に捉えられたヒュンケルは城壁より外に出され、宙に浮かんでいる状態になる。
今この拘束を解いてしまえば、ヒュンケルはこの高さから地上へ真っ逆さまだ。
そして一瞬の迷いから動きの止まったわたしの身体にも、魔気の拘束がかかる。
「くっ……!」
「なっ…なにをする気だッ、ミストバーン!!」
「…おまえは父親から、
唐突な問いはわたしではなく、ヒュンケルに向けたもののようだ。
意図を測りかねてヒュンケルが目を見開いたのは、しかし、一瞬だった。
ヒュンケルを拘束していた魔気が消え、その手がゴミでも捨てるように、手首だけを下に動かす。
「うわああああ─────ッ!!!!」
巨人の城の最上部、その城壁の外に、魔気だけで吊り下げられていたヒュンケルの身体は、その拘束から解き放たれた瞬間、重力に従って落下するしかなかった。
「…壊れた
わたしの拘束はまだ解かぬまま、ミストバーンは低く呟いた。
「ヒュンケル───ッ!!!」
誰もが絶望に支配された空間を、悲鳴のような少女の声が切り裂いた。そして。
「…マ…マァム…!!?」
なすすべも無く地面に叩きつけられたかと思われたヒュンケルの身体は、マァムの引き締まった両腕に、辛うじて受け止められていた。
ヒュンケルの体重と落下速度を、全身で受け止めたマァムが、激痛に顔を歪ませたのが、上から見ていてもわかった。
……女の子に、なんて無茶させるのよ!
瞬間わたしの心に浮かび上がった怒りはミストバーンに対してなのか、その場に雁首並べた男どもに対してなのかは、わたし自身にすらわからなかった。
原作をリアルタイムで読んでいた頃にここの、ミストバーンに放り投げられたヒュンケルをマァムが姫抱きで受け止めた挙句背に庇うシーンを見た時、『それはヒロインのひとりとして一番やっちゃいけない行動だろ!』と思った事は今も忘れられない。
【悲報】マァムさん、戦闘力と反比例して、ヒロイン力がポンコツ化する