ケイオスオーダー 異世界英雄のホーリーグレイル!! 作:グレン×グレン
需要があるかはわからないけど、ちょっと別作品を書いてみよう!!
プロローグ アーチャー「いや、なんで俺が選ばれたんだよ」
人類の未来を観測し、そして守護する機関。それが、人理継続保証機関、フィニス・カルデア。
そのカルデアが観測した結果、人類が絶滅することが確定。その人類絶滅の原因を探るべく、異常が発生した2004年の冬木へとレイシフトすることになったカルデアだが、しかし謎の爆破事故が起き、殆どのメンバーが危篤状態になった。
そんな中、デミ・サーヴァントと化したマシュ・キリエライトの協力もあって何とか転移したオルガマリーとその他一名は、燃え盛る冬木の中で骸骨兵を退け、戦力確保の為に英霊召喚に踏み切っていた。
「―告げる。汝が身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うなら応えよ」
マスターとなる少女が願うは、マシュと共に自分とオルガマリーを守ってくれるサーヴァント。
なんでも、本来は触媒となる物を必要とするのだが、ない場合はマスターその物が触媒となるのだという。
自分と同じ性質のサーヴァントなら、まあ悪党ということはないだろう。
それに賭けて、彼女はサーヴァントを召喚した。
「汝三大の言霊を纏う七天。抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よー」
いや本当だから、頼りになる英霊来てくださいお願いします!! なんなら一夜を共にしますんで!!」
「先輩! やから全部口に出てます!! 全開放です!!」
「貴方いきなり何言ってるのよ! そ、そんなイヤらしいこといけないんだからね!!」
顔を真っ赤にするオルガマリーのツッコミと共に、召喚の輝きは一層強さを増す。
そして、そこから人の姿をした魔力の塊が出現した。
「ぜひお願いします! ……と言いたいところだが、そんなことをすると嫁達に怒られそうなんでな、やめておくか」
その言葉と共に姿を現したのは、赤茶色の髪をした少女にも見える少年。
学生服と思わしき男性の服を着ているから男だと分かるが、少女と言われれば信じてしまいそうなのがその少年だった。
少年は苦笑すると、少女達の手を取ると口づけを交わす。
「……キザな男ね。どこのドンファンかしら?」
「残念ながらアメリカ人だ。真名リチャード・ジョーダン・ガトリング。今回は霊基が足りないので、疑似サーヴァントとして召喚させてもらった」
そう言うと、リチャードはすぐに振り返ると右手にガトリングガンを展開する。
リチャード・ジョーダン・ガトリング。彼の名前に聞き覚えはなくとも、この兵器の名前を知っているものは多いだろう。
多砲身連装機関砲《ガトリングガン》。彼はその開発者である。
ならば、ガトリングガンを武器にする英霊となることは想定の範囲内だが、それにしても片手持ちのガトリングガンとは聞いたことがない。
だが、それに対する質問を行う余裕を、彼は与えなかった。
「どうやら召喚の影響で、敵がゴロゴロ集まってきたようだ。こいつでの戦闘は混戦には向いていないし、悪いが先に行ってくれ、マスター達!!」
「し、仕方がないわね。マシュ、それにそこのダメマスター! 足を引っ張らないうちに下がるわよ!!」
「分かりました、所長。マスター、行きましょう!」
「え、あ、うん! 分かったけど無事でいてねアーチャー!!」
少女達が走り去る中、アーチャーは三枚のカードを確認する。
「……流石に試作品だから三枚ともスカか。だが、俺の術式を併用すれば………」
そして少女達は諸悪の根源と対峙する。
実は少女だったアーサー王を倒したマシュ達は、拍手の音を聞いて顔を向ける。
そこにいたのは、カルデアのメンバーであったはずのレフ・ライノール。
彼はそこでその本性をさらけ出す。
彼こそが、人理焼却の実行犯の一人。2015年担当を名乗る者。
そして、彼はそこで更に衝撃の事実をさらけ出す。
既に、オルガマリーは死亡していると。
そして聖杯の力によって見せつけるのは、真っ赤に燃えるカルデアス。
そして、レフはオルガマリーをそのカルデアスへと投げつける。
カルデアスは高密度の情報集積体。人間や人間の霊魂風情が触れてただで済むようなものではない。
そう、ゆえに彼女の結末は決定した。
「……いや、いやよ、誰か助けて! だってまだ何もしてない! 生まれてからずっと、ただの一度も、誰にも認めてもらえなかったのに―――!」
心からの本音の叫びに、レフは満足げな笑みを浮かべ、マシュ達は苦苦しくも何もできない現状を呪う。
そこにいるのはただの少女の本音の叫び。だからこそ、相容れないがお互いがその感情を浮かべるのだ。
そして、其のままオルガマリーはカルデアスに―
「いや、一目見て分かってる。君が本来なら耐えられないような苦労をしょい込んで頑張ってきたことぐらいはな」
その言葉が響き渡ると同時、オルガマリーの姿は掻き消えた。
「………なんだと!?」
あり得ない。そう言外に込められた声を上げながら、レフは周りを見渡す。
そして、マシュとマスターもまた慌てて周りを見渡す。
その声には、覚えがあった。
召喚してそうそう、周りの敵を引き受けて別れたはずのサーヴァント。
リチャード・ジョーダン・ガトリングに、そんな魔法じみた行為を行う逸話はないはずだ。
だから信じられない表情で声のした方向に振り向いて、しかしきちんと彼は奇跡を生み出していた。
「だから俺が認めよう。君は少なくとも頑張り屋さんだ。……大丈夫、助けに来たぜ?」
「………あれ?」
そこには、確かにリチャード・ジョーダン・ガトリングを名乗ったアーチャーと、何が起こったのか全く分かっていないオルガマリーの姿があった。
「………誰だ、貴様は」
その姿を見て、レフはこれまでにないほどに苛立たしげな表情を浮かべる。
「初めまして昆布野郎。俺はアーチャーのサーヴァント、リチャード・ジョーダン・ガトリング。ああ、姿が日系なのは疑似サーヴァントだからで―」
「ふざけるな!! そんな馬鹿なことが起きるわけがない!! あり得ない、あり得ないぞ!!」
レフは目を血走らせて絶叫する。
しかし、マシュにもマスターにもオルガマリーにも、カルデアの者達にも何が何だか分かってない。
何故、レフがそこまで驚いているのか。
「貴様達は気づいていないのか!? なんだその愚鈍さは!! そいつは、そいつは………」
体中から汗を流しながら、レフはアーチャーを指さして絶叫した。
「……神だ! それも、この世界の者ではない!!」
正解だ、クソ野郎。
「別に、嘘はついてないぜ?」
俺は、アーチャーはそうはっきり言った。
ああ、嘘は欠片もついてない。
「人を騙すコツは真実を含ませることだ。俺がアーチャーのサーヴァントなのも、疑似サーヴァントなのも、リチャード・ジョーダン・ガトリングなのも本当だ。そして、お前の言ったこともほぼ正解だ」
ああ、俺が彼女達に説明したことはなにも嘘をついていたわけではない。
「悪いな。聖杯からの情報から推測して、カルデアに内通者がいるのは推定できたから、確信するまで一部の情報を隠してたんだ」
ああ、なにせ俺がサーヴァントとしてこの世界に呼ばれることが既に非常事態だ。
触媒が触媒とはいえ普通ならあり得ない。とはいえ流石にこの世界にサーヴァントとして顕現するには知名度が足りない。
そこで、俺の武装に目を付けたリチャードと取引して、彼の霊格を借り受けた。
だから俺はリチャードの疑似サーヴァントなのではなく、リチャードが依り代の疑似サーヴァントといえるだろう。
「俺はこの世界に縁があるが、同時にこの世界の者ではない。そして元人間であり神になったものであり、そして―」
俺は、オルガマリーを引き寄せると、にやりと笑った。
「……悪魔だ。それも可愛い女の子が大好物のな」
「か、可愛いって!?」
お、可愛い反応。
「ふざけるな! なんだそれは! なんなんだそれは!! ええい、貴様はいったい何者だ!!」
そんなに怒鳴るなよ腐れ外道。少しぐらい話してやる。
「俺の名前は宮白兵夜。とある世界で第三次世界大戦を根源到達の為の下準備として引き起こした馬鹿野郎を倒した、異形達の英雄さ」
一応連載ですが、更新期間はかなり気まぐれになると思います。
……っていうか需要あるのかこれ? 場合によってはエタったほうがいいか?