ケイオスオーダー 異世界英雄のホーリーグレイル!!   作:グレン×グレン

21 / 43
サーヴァント召喚回第二弾!

そして、ついに奴が出てくるぞ!!


マシュ「なぜか他人の気がしません」兵夜「メタすぎる!!」

 

「……さて、どうしたものか」

 

 俺は、実に悩んでいた。

 

 当然だろう。

 

 カルデアはあまりにも足りない。

 

 人材が足りない。情報が足りない。戦力が足りない。物資も足りない。

 

 何より人の数が足りないのは致命的だ。

 

 なにせ下手に人数を増やしても自滅の可能性が増えるだけというのがきつい。この極めて過酷な環境は、あまりにマイナスだ。

 

 特にマスター適性の連中は軒並みアウト。殆ど一般人か魔術師脳である以上、この状況下で復活させてもどうなるかなど火を見るより明らか。

 

 よくぞ奇跡的に素晴らしい人材だけが残ってくれた。レフの奴、もしかして意図的に残したんじゃないか? 陰の功労者だな。

 

 とはいえ、それでもストレスを減らすべきなのは間違いない、間違いない。

 

 その為に日々の掃除を率先して行い、破損している箇所を修復し、ゴーレムに簡単な仕事を命じているが……限度がある。

 

 他のメンバーを労働させるという手は使えない。なにせ特異点の解析などに裂くべき人員だからだ。

 

 もはやカルデアは掃除の手が足りず、どんどん汚くなっている。

 

 これでは残存メンバーのストレスが溜まってしまう。どうにかしなければいけない。

 

 そう、必要なのだ。

 

 人手が!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういうわけで、ぜひ召喚してもらいたいサーヴァントがいる」

 

「誰なのお兄ちゃん」

 

 召喚スペースに待機しながら、俺は立花に祈祷をしていた。

 

 いや、すいませんオレのストレスが割と限界に達しそうなんです。

 

 この広大なカルデアを清掃するには、とてもじゃないが人員が足りない。

 

 ゴーレムも掃除関係の作業用何て趣味の産物だからあまり作ってないんですごめんなさい。

 

 そういうわけで、ぜひ呼んでほしい存在がいる。

 

 今回追加で召喚できるサーヴァントは二騎。今のカルデアの施設ではこれが限界だ。

 

 ゆえに、なんとしても召喚してもらわなければ困るのだ。

 

「お前に召喚してもらいたいのは、19人存在する歴代のハサン・サッバーハの1人。(あざな)を百貌」

 

「すごいねその人。変装の達人なの?」

 

 ふ、そんなもんじゃないぜ立花。

 

「いや、生前は多重人格を利用して様々な専門技能を習得した存在なんだが、それがサーヴァント化したことでより洗練されてな」

 

 具体的には。

 

「百人弱に分裂してるんだ」

 

「それ、一体一体は弱くない?」

 

 何を言っている?

 

「いいか立花。フランスでの戦いで分かったが、特異点には味方のサーヴァントも何人もいる」

 

 そう、それはどういうことか。

 

「ぶっちゃけ、戦力としてのサーヴァントは現地で賄えるということだ」

 

「すごい他力本願だね」

 

 ふ、なんとでもいうがいい。

 

 できないことは無理にするのではなく、人に頼むのが俺のやり方だ。必要とあれば男の沽券すらある程度投げ捨てるぞ、俺は。

 

 あの最終決戦も、数十億を超える女性の力を借りて勝利したようなものだ。少しぐらい頼っても罰は当たらん。

 

「それにアサシンとしての気配遮断は普通に備えている。百人弱の精鋭偵察部隊とか、もうそれだけで驚異だ。情報を制する者は世界を制すんだぞ?」

 

「いや、お兄ちゃんが何考えてるか当て様か?」

 

 立花は、ジト目で俺を見る。

 

「百人も増えれば雑用担当が増えて負担が減るとか思ってるんでしょ?」

 

「当然だ」

 

 即答で俺は返答した。

 

「だから可能性を上げる為に、奴らと戦った俺がここにいるんだろうが。まあ、英霊にまで昇華されて人理救済を是とする存在なら、誰が来ても何かしら役に立つだろう」

 

 ああ、そういう意味ではカルデアの召喚システムは非常に役に立つ。

 

 なにせ人理が焼却されていることが前提としてわかった状態で召喚されるからな。ただの人間よりもストレス耐性はあるだろう。

 

 そしてあいつ等ができる連中なのは既に把握済み。心から役に立つと断言できる。

 

 できれば掃除と料理のできる人格を募集しています。

 

 さあ、そういうことでレッツトライ!!

 

「と、とにかく召喚ー!」

 

 立花が召喚を行い、そして輝きが発生する。

 

「―あ、先輩! ドクターが呼んでます―」

 

 その瞬間、まさにマシュが入ってきた。

 

 そして輝きが収まった。

 

「Arrrrrrrrrr!!」

 

「よりにもよってバーサーカー!?」

 

 俺は心から絶叫した。

 

 理性を剥奪することによって戦闘能力を向上させるサーヴァント。

 

 その最大のメリットはサーヴァントの人格を無視して、戦闘兵器として運用できるということだ。まさにジル・ド・レェが運用した方法である。

 

 ……なのだが、割と理性的に狂っているバーサーカーの存在が確認された為、意外とギャンブル性が強いことが発覚した。

 

 とりあえず立花の貞操がいろんな意味で危険なので、蛇はこれないようにこっそりいじくっているがさてどうしたものか。

 

 っていうか、制御できるのか?

 

「あ、新しいサーヴァントの方ですね。デミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトです。よろしくお願いしますランスロットさん」

 

 と、マシュがお辞儀するが相手は割と理性がないタイプのバーサーカーなんだけど……。

 

「Helloooooooo!」

 

「「返事した!?」」

 

 あれ? なんかすごく理性的?

 

 もしかして言語能力が悪化しているだけで、理性はあるのか?

 

「そ、掃除はできるか!? 掃除はできるか!?」

 

「Arrrrr?」

 

 駄目か!

 

 その光景を見ながら、マシュに向かってぽつりとつぶやく。

 

「なんか、マシュに懐いてるね、このサーヴァント?」

 

「そ、そうですか?」

 

 思わぬ展開にマシュが少し戸惑うが、しかしまあ、戦力としては使えるだろう。

 

 正統派のバーサーカーで、しかも懐いている相手がいるというのはまさに僥倖だ。これならだいぶ安全だろう。

 

 っていうか、なんでランスロットってわかったんだ?

 

「ああ、フランスで戦ったの。なんかジャンヌをアーサー王と勘違いしたんだって」

 

 ああ、アーサー王が女だったというのは聞いていた。

 

 聞いているが、狂化しているからって残念な奴だな、オイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気を取り直して第二回!!」

 

 これが最後! なんとしても家事の得意なサーヴァントを召喚してもらわなければ困る。

 

 俺のストレスが限界なんだ。頼む、百貌とは言わないから、家事のできるサーヴァントカモン!!

 

「全力で引き当てろ、立花! この広大なカルデアの家事を担当する英霊こそ、人理救済に必要不可欠!!」

 

「よくわかりませんが、世界の危機を救った兵夜さんが言うならそうなんですね」

 

 理解が速くて助かるぞマシュ。

 

 そう、人理修復は間違いなく過酷なストレスが溜まる環境。それ以外のストレス要因は極力除去すべきである。

 

 ゆえに、食事や掃除は必要不可欠。不味い食事や汚い環境は、ストレスが溜まることが多いからだ。

 

 だが、カルデアは致命的なレベルで人員不足。これはあまりにも危険度が高い。

 

 フェニックスの涙で凍結されたマスターを治癒するのも、リスクがでかすぎて危険すぎる。

 

 ゆえに、なんとしてサーヴァントが必要なのだ。

 

 こと人員の数を一気に解決してくれる百貌は想定しうる限り最も望ましいサーヴァントだが、この際家事が得意なら文句は言わん。

 

 さあ来い! そんなサーヴァント!!

 

 そして、その輝きはかなり強くなる。

 

「こいこいこいこい!!」

 

「Arrrrrrrrr!!!」

 

 よくわからんが応援してくれるということにしよう。

 

 さあ、どうなる!?

 

 そして、輝きが収まる中、その人影は俺を見るなりこう言った。

 

「お、巻き込まれてたのはお前か宮白! こりゃ好都合だ」

 

「あ、アザゼルぅ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……またか。また兵夜君の世界からの疑似サーヴァントかい?」

 

「おう! 英霊召喚儀式の研究がてら、ちょっとした応用でな!!」

 

 ロマニにそういうアザゼルは、来て早々俺から酒をせしめながらそう答える。

 

「まったく。何やら変な反応があったから色々と調べてみてたんだが、人理焼却とか予想をぶち抜いてるな。下手したら俺達の世界にも悪影響が出てくるぞ、オイ」

 

 そんなことを言いながら愚痴を言いつつ、アザゼルはモニターを見る。

 

 そこには、大量のプログラムが浮かんでいた。

 

「はっはっは。しかしカルデアのシステムは画期的だろう? この世紀の大天才、ダ・ヴィンチちゃんが結構設計しているからね。あとレフも私ほどではないが天才だったし」

 

「ああ、中々興味深い技術がいっぱいだな。コレ、持ち帰れねえもんかねぇ」

 

 アザゼルが言うとなればそりゃもうすごいことだろう。

 

 この男の技術者としての技量は文句なしに高レベルだ。なにせ堕天使という種族そのものが技術力なら各種神話勢力を踏まえても最高峰だ。

 

 そう、そして―

 

「―なら、これ出来るよな?」

 

「ん? なんだいこれ?」

 

「改良ポイント」

 

 ―アザゼルとダ・ヴィンチちゃんは技術者として方向性が違うから、こういう連携では非常に好都合だ。

 

 一瞬むっとしたダ・ヴィンチちゃんだが、渡された紙に書かれた内容を流し読みした瞬間、目の色を変えた。

 

「……ほほう。これは確かに言われてみればその通りだ」

 

「だろう? 俺は一から技術を作るより、あるもんを基にする方が得意でな」

 

 そう、それこそアザエルの技術者としての方向性。

 

 あるものを研究し、そこから発展形を開発することこそアザゼルの技術者としての在り方だ。

 

 すなわち発明家としてはエジソンタイプ。技術をよりよくすることに向いている。

 

 実際、アザゼルが開発した人造神器は、一部を除いて通常の神器よりも安定性などの方が重視されてるからな。

 

 まあ、そういうわけで―

 

「この俺が来たからには安心しろ。カルデアのシステムの効率を、一割はアップさせてやる。安心しな、プログラムに関しては三日でやってやる」

 

「それは面白い。このダ・ヴィンチちゃんとあのレフによって作られた様々な技術、即座に改良できるのならしてみるといいよ」

 

「はっはっは! 年季の違いってやつを見せてやるぜ!!」

 

 さて、天災同士が巡り会ってしまった。

 

 これ、間違いなく俺達が振り回される展開なんだろうなぁ。

 

「……立花、ロマニ」

 

 俺は、特に被害者になるであろう者達二人の肩に手を置いた。

 

「……ごめんなさい」

 

「「どういう意味!?」」

 

 すぐにわかる。そう、すぐにな。

 




お父さん登場。しゃべらないのでセリフを考える必要のないいいキャラです。

そしてアザゼルも登場! 活動報告で出てきたキャラを利用しました。

とにもかくにもアザゼルの勝ちはこの状況では莫大です。奴の技術者系統は元からあるものを利用するタイプなので、すなわち状況改善に特化するタイプ。

戦闘に関しても実は強いのですが、ある事情から使いたくても使えないタイプです。理由はまあ……活動報告を見ればわかるかと
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。