ケイオスオーダー 異世界英雄のホーリーグレイル!!   作:グレン×グレン

32 / 43
そういうわけでzero編です。


異聞第四聖杯戦争 冬木
兵夜「ふと気づくと、そこは数か月後でした」 新入り1「カルデアに来たらサーヴァントが眠っていたので驚いた」 新入り2「っていうか異世界の英雄がサーヴァントとか何でもありね」


 

 そして目を覚ました時、俺はそれが異常だということに気が付いた。

 

 サーヴァントは基本的に睡眠を必要としない。つまり寝る意味がない。

 

 そしてカルデアは広大だ。掃除の手間と必用時間は大量にある。必然的に眠っている暇などない。

 

 故に気が付いた。

 

 ………俺、気絶してた!?

 

「あら、起きたのね」

 

「なるほど、起きたようだ」

 

 そして見慣れない奴が二人ぐらいいるんだけど!?

 

 露出度の高いロリッ娘と、なんかホムンクルスっぽい色の薄い少年。

 

 何だこの取り合わせは!? 何事だ!?

 

「お、ようやくお目覚めか。おはようさん、宮白」

 

 と、そこにアザゼルが入ってきた。

 

「アザゼル。これはどういうことだ!?」

 

「簡潔に説明すると、ブディカとやり合った時の影響で、お前気絶してた」

 

 そして一体なんでこんなことになった!?

 

「色々大変だったんだぜ? 魔法少女の世界と繋がったり、立花が平行世界の更にその裏側に意識を逆召喚されたり」

 

 意味が分からん!?

 

 え、どういう事だ? 何が起きたんだ?

 

 誰か教えてくれ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……簡潔にまとめよう」

 

 俺はとりあえず、起きた事を知ったオルガに殴り飛ばされ、立花に泣きつかれ、マシュとロマニに心配された。

 

 あと色々とカルデアが汚れていたので掃除しようとしたが、それは止められた。

 

 で、話をまとめると。

 

 俺が気絶している間、カルデアは他の特異点を探す事に集中。立花は訓練を積みながら、次の準備をしていた。

 

 ブディカの禁手は俺の霊核にかなり損傷を与えていたらしい。既に数か月ぐらい経っている。

 

 で、その間に色々とトラブルが発生したようだ。

 

 一つは異世界との接触。

 

 この世界線とは似ているようで決定的に異なる世界及び、魔法少女の世界的なものと接触。同じく迷い込んだ者と共に、事態を解決したらしい。

 

 お人好しだな。この状況下で余裕もないだろうに。

 

 ……まあ、そういう事が出来る奴が得するべきだとは思う。後々のフォローはきちんとしておこう。

 

 そしてもう一つは、立花が平行世界に召喚された事。

 

 厳密には平行世界のかつ世界の裏側。そこに意識だけ逆召喚されたらしい。

 

 なんでも冬木の大聖杯がとある魔術師の集まりに奪われ、それが遠因となって世界各地で劣化型聖杯戦争が頻発している世界だとか。

 

 で、紆余曲折あって人類不老不死化を巡って大聖杯争奪戦が繰り広げられ、事態を解決する為に邪龍ファヴニールへと変化させて世界の裏側に大聖杯を持っていく事になったとか。

 

 うん、わけ分からん。

 

 まあいい。とりあえず重要視するべきは一つだ。

 

「……パンツに執着心が出てきたらすまん。俺達との接触による感染だろう」

 

「……アザゼルにも同じ事を言われたんだが、どういう事だ?」

 

 スマンが言いたくない。

 

「なによ。あなた達のいた世界じゃ、ファヴニールって変態なの?」

 

「………」

 

「沈黙って、逆に雄弁よね」

 

 小学生に同情された。

 

「まあいい。其れで一応自己紹介だ。俺は立花の血の繋がらない兄貴である、リチャード・ジョーダン・ガトリングのサーヴァント、宮白兵夜」

 

「クロエ・フォン・アインツベルンよ。ちょっとした来歴の応用で、分身をサーヴァントとして召喚させたわ。よろしくね」

 

「ジークだ。……同じく分身をサーヴァント化させている。よろしく頼む」

 

 ……またすごいのが出たな。

 

 俺やアザゼル達もそうだが、どんどんイレギュラーになってきてないか。カルデア。

 

「……正しい意味でのサーヴァントがランスロットしかいないのって、どうなのかしら?」

 

 あ、オルガが頭抱えてる。

 

 まあ、カルデアに今いるサーヴァントって、正統派というか本来の意味でのサーヴァントがランスロットしかいないからな。

 

 正体不明のサーヴァントを宿したデミ・サーヴァントのマシュ。異世界の存在を宿した疑似サーヴァントである俺とアザゼルとハーロット。そしてサーヴァントというかなんというかなクロとジーク。

 

 ……カルデアのサーヴァント、俺が関わった聖杯戦争のサーヴァント以上にとんでもないのが多いな。色物だらけだな、オイ。

 

 まあ、そっちの方がイレギュラー過ぎて、人理焼却の下手人も迎撃がしにくいと思うんだが―

 

『はーい。みんなの頼れるダ・ヴィンチちゃんだよ~。緊急事態が勃発したので、サーヴァントとマスターは全員集合~。これはロマニも言ってるからねー』

 

 ……考えてる暇もないってか。

 

 まあ、普通に考えれば特異点の座標が判明したという事だろう。

 

 さて、今度の特異点は何処に出て来るのかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、緊急事態だ」

 

 ロマニがいつになく真剣な表情というか、困った顔をしていた。

 

「……どうした、ロマニ」

 

 特異点が発見されたのは良いが、それが異常事態ってことか?

 

「ドクター。今度は何? まさか第二次世界大戦が核戦争になったとか―」

 

 立花。怖い事考えないでくれないか?

 

 それも人類滅亡だからな? 俺達だけだとどうしようもないからな?

 

「いや、そうじゃないんだ。ただちょっと面倒な事になってね」

 

 困り顔のロマンに代わって、アザゼルがコンソールを操作する。

 

 そして映った特異点は、おかしなものだった。

 

 ……特異点F。俺が召喚された特異点だ。

 

 あそこは崩壊したはずだが、どういう事だ?

 

「場所は冬木なんだが、時代が特異点Fから更に十年ほどさかのぼっている。その辺についてまず意見を聞きたい」

 

 ……ああ、そういう事か。

 

「なんとなくだが、それについては想定ができる」

 

「ん? ジークも知ってるのか?」

 

 意外な人選だな。

 

「いや、直接世界線が関わっているわけじゃない。ただ、おそらくこの世界線よりは俺のいた世界線が近いだろう」

 

「なるほど確かに」

 

 そういえばこっちよりは近いだろうな。

 

「あん? お前ら何か知ってるのかよ?」

 

「知ってるも何も、おそらくそれ、第四次聖杯戦争だ」

 

 たぶん前にも言っていたと思うがな。

 

 聖杯戦争は本来、冬木で60年周期に行われていたものだ。

 

 おそらく時期的には第四次聖杯戦争。俺が生きていた時に知っている聖杯戦争で、最も近い時代のものだ。

 

「聖杯戦争はそもそも、御三家が冬木市で行っていたものだ。それも聖堂教会と協力体制を取って、秘匿を厳重に行なわれていた」

 

「まあ、第四次は割と大変だったらしいな。殺人鬼がキャスター召喚してF-15Jが二機もなくなったとか、余波によるものと思われる大火災が起きて数百人が死んだとか」

 

 聞けば聞くほど一般市民にとって厄ネタだな。

 

 ちょっと一般人に危害を加えないようにする努力をしてくれないかねぇ、マジで。

 

「……そういえばフィフスが嫌な事言ってたな。冬木の聖杯はアインツベルンがポカしてとんでもないものになったとか」

 

「ふむ。なら俺の世界線との分岐はそれだな。俺の世界線ではルーラーを自陣営で召喚しようとして、ある程度成功した程度で済んでいる。実際、俺の世界の大聖杯はちゃんと機能していたからな」

 

「あのさぁ、二人だけで話し合わないでくれない?」

 

 冬木の連続聖杯戦争談義で盛り上がりかけて、クロエに注意されてしまった。

 

 小学生に注意されるとはちょっとショックだが、それはまあいい。

 

 とにかくそういう事だとすると―

 

「冬木の大聖杯がバグを起している可能性を念頭に置くべきだな。……とりあえず、現場に行って調べるしかないだろう」

 

「宮白の言う通りだな。ちょうどいい、規模は七つの特異点より小さいみたいだし、新入りを連れて行ってこい。全員西暦二千年前後の連中だから溶け込みやすいだろ」

 

 アザゼルの言う通りかもしれないが、ちょっと油断しすぎじゃねえか?

 

 大聖杯って、なんだかんだで人が作り出した中だと最高峰の魔術儀式なんだが。

 

 ま、実際七つの特異点で召喚されたサーヴァントは数多いからな。冬木の聖杯戦争とは比べ物にならないのは事実だ。

 

 新入りのテストもかねて調べてみるのが一番か。……二千年代前後の奴らなら、まあ適合するだろう。

 

「了解です、アザゼル先生。……そういう事なので、ランスロットさんは今回はカルデアの護衛をお願いします」

 

「実際魔法少女絡みだと襲撃されたからね! 護衛よろしく!!」

 

「Aruuuu……」

 

 マシュと立花に頼まれて、ランスロットは頷いた。

 

 しかしなんか困っている感じがする。……冬木に心当たりでもあるのか? 円卓の騎士が?

 

 まあいい。とにかく今回は規模は比較的小さめだろう。

 

 ……マシュに俺、ジークにクロ。そしてオルガも戦力として使える。

 

 供給ポイントである立花の容量が心配だが、それでも比較的容易になるはずだと思いたい。

 

「とりあえずクロエに服持ってきてくれ。その格好だと目立つからな。……いや、子供服はないだろうから俺が縫ってくる」

 

「お前、裁縫まで出来るのか。凄いな」

 

 アザゼルに呆れられるが、裁縫ぐらい家庭科でやるだろうに。

 

「いや、あなたが何考えてるか分からないけど、たぶん的外れな事を考えてるわよ?」

 

 悪かったなクロ。時々ずれるのは自覚はあるんだが、どうにもな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 はっきり言おう、俺は第四次聖杯戦争の勝敗をよく知らない。

 

 そして、この特異点が何故特異点になったのかについて、うっかり想定するのを忘れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 とどめに、俺は思った以上に敵側に警戒されていたらしい。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。