面白かったですけど、 C Cが凄いヒロインし過ぎてたんで、カレンとシャーリーにも分けてあげて欲しかったです。
そして、あるかは知りませんが、続きを期待して待ちたいです!
自分は頭がおかしくなったのかと思った。
それくらいに信じられない発言だった。
それでも一縷の望みをかけて、目の前で行われる光景をその目に収める。
「何なんだ、その係は!?本気で言ってるのか!?」
「ええ。彼以外に卵焼き係は務まりません」
「だから、何でそんなふざけた係が重要みたいになってるんだ!?」
やはり、勘違いではなかった。ああ、やっぱり、ここ(シリアス)でも、ボケからは逃げられないんだ。
そんな真理に気付いたカレンの目は死んでいた。
「新しいナイトメアを作るためです。彼なら立派に役目を果たせる」
「いや、ナイトメアを作ることとの関連性が分からないんだけど!?それに、そうだったとしても、そんな役目誰にやらせても良いだろうが!別に死ぬわけじゃあるまいし!」
「確かに、死ぬわけではないですし、構わないのですが…少し問題がありまして…」
「問題?何だそれは?」
上官であるブリタニア兵はイライラしながら、答えを待つ。
「彼は食しても視力が一定程度落ちただけで済んだのですが…」
「いや、『だけ』で済ませて良いレベルじゃないからな!?」
「他のものは皆、身体が縮んでしまいました」
「ナイトメアを作るより、とんでもないモノ産み出してるだろ!?」
上官の心からの叫びを無視して、部下は事実を淡々と言う。
「飲まされた被験者は、男女共小学一年生まで若返ってしまいました。違いとしては、男の方は口癖が『バーロー』になり、女の方は赤みがかった茶髪になるということがあげられます」
「何処の出来損ないの名探偵を飲まされたんだ、そいつら!?」
スザクの背後から、ルルーシュとカレンが同情100%の視線をスザクに向けるが、スザクが気付くことはなかった。
「そんな訳で彼は必要なのです。まあ、上官殿が代わりをやってくれると言うのならば、話は変わりますが」
「よし、後ろのブリタニアの学生を打て!何があっても卵焼き係には当てるなよ!!いいな、絶対だぞ!分かったな!」
「了解しました!」
部下はそう言うと持っていたマシンガンを構えた。それを見たスザクは慌てて止めようとする。
「待ってください!あの人たちは巻き込まれた一般人です!」
「どけ!お前を撃つわけにはいかんのだ!」
「どけません!私が私であるためにも!例え撃たれたとしても…え?」
そう言ったスザクが自分の身体に違和感を感じて見てみると撃たれていたことに気付く。
そして、その直後にスザクは意識を失った。
「この展開で撃ったぁ!?」
背後で見ていたカレンは突然の展開に驚きを隠せない。そして、それはブリタニアの上官も同じだった。
「いや、お前何で撃ったぁーーーーーーーーーー!!!!????」
「え?フリじゃなかったんですか?いやぁ、あんだけ念押しするから撃たなきゃダメなのかなと」
「そんな展開求めてないわぁ!もう良い!とにかく、先にあのブリタニア人を撃て!その後に、あの女の回収を「無理だな」何ぃ!」
上官の言葉を見ていたルルーシュが否定する。無表情のまま、ルルーシュは更に口を開く。
「そいつには無理だ。撃ちたければお前が撃てば良い。それともお前が撃つ度胸がないのか?言っておくが、お前が持ってるものはオモチャじゃない。本物だ。撃って良いのは撃たれる覚悟がある奴だけだ。お前に、その度胸があるのか?」
そのルルーシュの言葉に、上官は青筋を浮かべる。
「ほざいたな、ガキが!そんなに死にたいなら、望み通りにしてやる!俺がやるまでもない!もう良い、片付けろ!」
「ふん、片付けろか…ならば、片付けてやるさ。だが、片付けられるのはどっちか分からんがな。知らなかったのか?この場で処刑執行人は俺たちに変わった。精々目に焼き付けろ。この場は」
無表情だったルルーシュの顔に冷酷な笑みが浮かび、口を開く。
「お前らのこの世で見られる最後の景色だ」
その音と同時にブリタニア兵の近くで爆発が鳴り響く。上官のいた所は無事だったが、背後にいた部下は全員吹き飛んでしまった。
あり得ない出来事に上官は、信じられない思いの中で口を開く。
「一体何が!?」
「やだなぁ、上官殿。貴方が言ったんじゃないですか、片付けろって。私は命令を聞いただけですよぉ〜。だから」
そう言った部下は銃口を上官に向ける。
「これで、この場の片付けは終了でーす。片付けの後始末までは請け負ってないので、ご容赦を」
「貴様、まさか、レジスタンス!?」
「おせぇよ。まあ、あの世で反省しろ。ついでに教えといてやる。上に立つ者ならな」
男は銃口の引き金に手をかける。そして
「部下の顔くらい覚えるんだな」
パンと音が響いた。
「ふん。まあまあの手際だったな。口だけの男じゃなくて何よりだ、彰」
「ええ!!??」
カレンの驚きを他所に、彰は当たり前のように変装を脱ぐ。
「命の恩人に対して口の聞き方がなってないな。俺がいなきゃヤバかったんじゃねぇの?」
「お前がいなければ、別の手を打っていたさ。あのトラックには、自爆機能もあったからな。お前の変装に気付いたから、お前に任せただけだ」
「それにしたって気付くのが遅いんだよ。わざわざ、お前らに一度見せた顔で来たってのに」
何の話だとカレンが聞くとルルーシュがカレンと始めて会った時に変装して見せた顔だと答えた。そんなもの覚えてるわけないだろうと怒りたかったが、ルルーシュは覚えているので何とか堪えた。
「まあ、アレでスザクを撃たなかったら俺も気付かなかっただろうがな」
「アレって何よ?」
「麻酔銃だよ。スザクの様子を見てみろ」
言われたカレンがスザクの様子を見てみると出血が異常に少ないことが分かった。おまけに、穏やかな寝息を立てている。なるほど、あの時撃ったのは麻酔弾だったわけだ。
「てか、何で撃つ必要があったのよ」
「色々面倒な奴なんでな。寝ていて貰った。性格上、何があってもレジスタンスに協力何てできる奴じゃないし」
(まあ、本当は殺した方が良いんだろうけど…ルルーシュの友達みたいだし、流石になぁ)
戦略的な考えで言えば、彰としてはスザクにはこの場で死んでいて欲しかった。
ランスロットのパイロットであり、戦闘能力も極めて高い。加えて、「法」と「正義」を重んじ、それに反する行動は絶対に取らない奴だ。
どう考えても面倒なことをしでかす奴というのは明らかであり、この場で殺すのが利口なのだろうが、ルルーシュの友達であり、大体のスザクの過去の罪を知っている彰にはそれができなかった。
「まあ、とりあえず、スザクのことは放っといて良い。んで?その縛られてる女の子は誰?」
そんな訳で、とりあえずスザクのことは放っとくことにした。今はそれよりも考えねばならないことがある。
「さあな。一応毒ガスということになっているが」
「毒ガス?この娘が?」
ルルーシュの言葉に言葉の真意を考える彰。そして気付く。なるほど、そういうことか。
「遂に毒ガスも擬人化できる時代になったのか」
「んな訳ないでしょうが!どう考えても毒ガスって情報が嘘だったのよ!」
そんな彰とカレンの会話を聞きながら、毒ガス娘がモゾモゾ動き出した。何かを伝えようとしているようだ。
「何か伝えようとしてるみたいだぞ?」
「馬鹿が。サッサと拘束具を切ってくれと言ってるに決まってるだろうが」
「やれやれ。だから、お前は童貞なんだ」
「関係ないだろうが!」
「いや、童貞を否定した方が良いと思うけど」
ボソッと呟くようなカレンのツッコミを無視して彰は娘の縄を弄り始める。
暫くして、その作業が終わった頃に話し始める。その作業とは
「良いか?これがこの娘の望んでいることだ。まずは最初に…亀甲縛りだ」
ただの変態行為だった。
「動けない女の子に何してんのよぉ!?」
完全に性犯罪者の行為を仕掛けた彰にカレンの飛び膝蹴りがヒットする。
「ぐほっ!?待て、落ち着け、俺くらいになるとな、喋らなくても女の子が何を言ってるのかは分かるんだよ。良いか?この娘はな…
もっと縛って欲しいと言ってるんだ」
「おい、馬鹿止めろ!勘だが、絶対にこいつはこんなことされるキャラじゃないと思うぞ!」
「どう見ても目が血走ってますけどぉ!?怒ってるのよ、絶対に!」
「だからお前らはお子ちゃまだってんだよ!せっかく恋人同士何だからたまには、そういうプレイで遊んでみようとか思わんのか!」
「ただの変態行為でしょうがぁ!誰があんなことするかぁ!」
こんな展開でも、騒いでる自分の仲間たちに頭が痛くなりながら、ルルーシュは毒ガス娘の縄を解くことにした。流石に見てられなかったからだ。
「おい、大丈夫か?全く不運だったな。まあ、助かっただけでも良しと」
ルルーシュのその後の言葉が続くことはなかった。何故なら
「解くのが遅いんだよ!この童貞ボウヤがぁ!」
解かれた娘がその瞬間にルルーシュのことを蹴り飛ばしたからだ。
予想外過ぎる展開に喧嘩をしていた彰とカレンの動きも止まる。その姿を気にも止めず、毒ガス娘はようやく立ち上がる。
「どんだけ出すのに時間かかってるんだ!?原作だと一話から登場してるんだぞ!」
ヒロインの一人が漸く登場した瞬間である。
千葉「しかし、言い訳と言われても何か良い手がないものか…むう、そうだ仙波さんに聞いてみるか」
テクテク
千葉「仙波さん、いますか?少し聞きたいことが、あれ?いないのか?これは…手紙?」
『ネイルサロンに行ってくるので少し会議に遅れます。探さないでください』
千葉「だから、女子高生か!何でここの組織にはマトモな奴が少ないんだ!」
千葉さんは、結構苦労人だっていう話。