ちょっと?変わったコードギアス   作:はないちもんめ

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新年初投稿です。


5何だかんだありつつも、物語は加速していく

「日本解放戦線……なるほどな」

 

「へぇ、これは信じるのか?」

 

「信じない理由がない。それならば俺の疑問点は解消されるし、お前が此処で一般人の俺に嘘をつく必要もない。言いたくないならば、何も言わずに帰れば良いんだからな」

 

「本当にキレるな。お前が日本人なら迷わずスカウトしている所だ」

 

「ふん、民族差別か。やってることはブリタニアと変わらんな」

 

「まあ、否定はしねぇな。ぶっちゃけ、その通りだしな。俺自身はブリタニア人の力を借りたいんだがなぁ」

 

「何?」

 

ピクッとルルーシュは反応する。

 

「そりゃ、そうだろう。相手は世界最大の帝国様だぞ?こんな資源の少ない国だけで勝てる訳ない。勝つなら、反ブリタニア同盟を周辺の国々と結ぶしかねぇ。当然、ブリタニアの在り方に疑問を持つブリタニア人の力も借りてな。まあ、その前にそもそも」

 

「そもそも?」

 

「差別ってやつが嫌いなんだよ、俺は」

 

「……お前、組織で上手くやれてないだろ」

 

「え?何で分かるの?」

 

「むしろ、今の話を聞いてお前が組織で上手くやれてると思う方が不思議だ」

 

ヤレヤレと言わんばかりに、ルルーシュは首を振る。

 

「分からんな……何でお前はそんな異色の考えを持ちながら日本解放戦線というテロ組織に所属している?」

 

「まあ、色々あってねぇ。そんで、どうする?」

 

「何がだ?」

 

「俺をブリタニアに通報するか?ブリタニア人のルルーシュ?」

 

ニヤリと笑いながら、桐島は問いかける。

 

聞く必要もない質問だが、この傑物が何と答えるのか興味があった。

 

当然、何があっても逃げられるような準備はしていたが。しかし、そんな必要がないのではないかということも桐島は感じていた。

 

「逃げる準備はしている癖に白々しい」

 

「質問に答えていないぞ」

 

「……今のところはする予定はない。今後は分からんがな」

 

「ほお。主義者か?」

 

「別にそんなつもりはない。だが、この国に恨みを持つ貴様らの気持ちに理解はあるつもりだ……何せ」

 

ニヤリと笑いルルーシュは続ける。先程までとは違い、その顔は圧倒的な憎悪に覆われていた。

 

「俺もブリタニアには……大きな貸しがあるからな」

 

ルルーシュの雰囲気に思わず桐島は一歩下がる。

 

幾多の死地を潜り抜け、長年戦闘に携わってきた桐島でさえもルルーシュの底知れぬ怒りに一瞬寒気を感じたのだ。

 

(こいつ……何者だ?)

 

しかし、次の瞬間にはルルーシュの憎悪のマントは取り外されて普通の学生に戻っていた。

 

 

普通ならば気のせいかと思い忘れるだろうが、桐島には逆にルルーシュのブリタニアへの憎悪の深さが見えた気分だった。

 

「こんな話はどうでも良い。確かに通報はしてやらないでやるが、お前をここに居させる訳にはいかん。」

 

「まあ、そりゃそうだな」

 

そう言うと桐島は置いていた自らの荷物を持ち、帰る準備をする。

 

確かに、ルルーシュとナナリーには気になる点は多々あるが、この場ではルルーシュが喋らない限り、これ以上を知ることはできそうになかったからだ。

 

それに何より、何となくルルーシュとナナリーのことを気に入っていた桐島にとって、自分がいることで、この二人に迷惑はかけたくなかった。

 

「随分と素直だな」

 

「そりゃあ、なあ。元々長居をするつもりでもなかったしな。ごっそさん。飯は旨かったぜ」

 

そう言って、ルルーシュに背を向け、出口へと歩いていく。

 

「何時の間に食べていたんだ。後、待て」

 

「何だよ、まだあんのか。安心しろ。全部は食べてないから。ちゃんと一人前くらいは残ってるから」

 

「……明日の朝の分も考えて、五人前くらいは作ったつもりなんだがな。後、その話でもない」

 

「ああ、冷蔵庫にあったタルトの味か?ありゃあ、絶品だったな。商品化してもいけると思うぞ」

 

「食い物の話から離れろ」

 

溜め息を吐いてから真顔になり、ルルーシュは頭を下げる。

 

「ありがとう……本当に感謝する。ナナリーを助けてくれて」

 

「感謝されることはしてねーよ。あのテロを起こしたのは俺たちだ。言うならば、究極のマッチポンプだ。むしろ、お前は俺に恨みを言って然るべきだぜ?」

 

「それでも……だ。この借りは何時か必ず返す」

 

「そーかい。真面目なこって」

 

ヒラヒラと手を振りながら、桐島は家を後にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テクテクと歩きながら、ふと桐島は振り返りルルーシュの家を見つめる。

 

「借りは返す……ね。もう会わない方があいつにとっては幸せなんだろうがな」

 

そんな物悲しい気分に浸っていると、自分の電話の着信の音が聞こえた。

 

面倒臭そうに携帯を手に取ると着信の履歴が凄いことになっている。

 

「ほとんどが卜部さんと藤堂さんとリョウかよ……男ばっかりだな。せめて、アヤノが電話してくれよ。携帯の履歴が男臭くなるわ……はい、もしもし?」

 

『何だよ、やっぱり生きてんじゃねーか』

 

「こんな作戦で死んでたまるかよ。んで?何でお父さんがこの作戦のこと知ってるわけ?」

 

『お父さんじゃねぇ!!卜部からお前と連絡がつかねぇって電話があったんだよ!!』

 

「まあ、そりゃそうか。日本解放戦線でもないお前らの連絡先知ってるのは俺以外だとあの人だけだからな」

 

『俺は心配ねえって言ったんだがな……たく心配性だな、あいつも』

 

『良く言うよ。リョウも何だかんだ言いながら心配してた癖に』

 

『余計なこと言うんじゃねぇよ、ユキヤ!!』

 

「親子コントはそれぐらいにしとけ。んで?話は終わりか?なら、切るぞ?」

 

『待て、待て。ユキヤがお前に知らせたいことがあるんだとよ。携帯で話せる内容でもねぇから一旦こっちに来な』

 

「ほいよ、じゃあ、また後で」

 

ピッと携帯の通話を切る。同時に溜め息をはく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヤレヤレ……また何か面倒事かよ」

 

 




なかなか反逆しないルルーシュ

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