ちょっと?変わったコードギアス   作:はないちもんめ

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書いといてなんだが…うんまあ…とにかくよろしく!


75 不良品だからって雑に扱っちゃダメだろ!大切な人もいるんたから!

秒針が時を刻む音だけがゆっくりと響く。その時は永遠のように思われた。だがその空気の中、ピンク色のヅラを被ったハゲもとい、ユーフェミアは満面な笑顔で言葉を発した。

 

「わあ。ここがリョウとアヤノとユキヤが暮らしている所なんですね。私、日本人の一般家庭に訪れたことがなかったので楽しいです」

 

「そ、そうですか。はは。それは良かった…」

 

そのユーフェミアの満面の笑顔を見たリョウは、青い顔をしてひきつりながら言葉を発した。しかし…

 

((じゃ、ねぇだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!))

 

内心では、全く違うことを考えていた。

 

リョウと同じことを思っていたアヤノは物凄い勢いでリョウを睨みつけた。何とか辛うじてクロヴィスは押し入れに隠した(物音を立てれば処刑すると伝えている)が、だからと言って絶望的な状況に変わりはない。

 

これから暫くは目線のみで会話をしているものと判断して欲しい。

 

(おぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!何やってんだ、リョウぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!何で最終破壊兵器を不発弾(クロヴィス)の側に連れてきたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)

 

(連れてきてねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!勝手にミサイルが飛んできただけだぁぁぁぁ!!!)

 

(飛んできたなら撃ち落とせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!何で飛んできたミサイルをキャッチしてそのまま連れこんでるんだ!?今すぐリリースしてこい!!)

 

(できる訳ねぇだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!だって、何処がスイッチか分からないんだもの!!下手に触れたら帰らぬ人になっちゃうもの!!!)

 

(だからと言って連れて来るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!どんなリアル脱出ゲーム!?選択ミスったらマジで死ぬぞコレ!?)

 

(やれやれ、二人とも情けないね)

 

(何目線の会話に入り込んでんだユキヤ!てか、お前だって無理だろうがよ!)

 

(一緒にしないでくれる?ギャルゲーの帝王と呼ばれた僕ならこんな選択肢簡単なんだよ)

 

そこまで目で合図をすると、コホンとユキヤは咳をしてハゲフェミアもとい、ユーフェミアに話しかける。

 

「ユーフェミア様。聞きたいことがあるんですけど、良いですか?」

 

「はい?何でしょう?」

 

「刺殺と窒息死だったら、どちらがお好みで?」

 

「「いきなりDeathルートの選択肢選んでんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」

 

「ツェップリン!」

 

とんでもない質問を繰り出したユキヤに対して叫びながら、リョウとアヤノは拳を叩きつける。

 

(何、いきなりとんでもねぇ選択肢選んでんだテメェはよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!人生にリスタートはねぇんだよ!分かってんのか!?)

 

(やはりギャルゲーの帝王としては全ての選択肢を選んでこその全クリなんだよ)

 

(何のやり甲斐見つけてんだお前は!!選択肢全部見るどころかこれ以上の選択肢を選べなくなる寸前だぞ、お前!?)

 

「あのー、どうしたんですか?」

 

様子がおかしい3人を見てユーフェミアは首を傾げる。その様子を見てアヤノは慌てて居住まいを正して質問に答える。

 

「い、いやいや、申し訳ありませんユーフェミア様!と、ところで何で今日はお一人で?警護の方は?」

 

「何とか撒いてきました!3人のところに行きたいと言ったのに、何時もダメだって言うものだからやってみたんですけど、案外上手く行くものですね」

 

えへへと笑いながら言うユーフェミアは楽しそうだが、アヤノは仕事をしていない警護に対する憎悪の念で酷い顔になっている。

 

だが、それだけでは自体は全く好転しないので意を決して立ち上がったアヤノは、その勢いでテーブルを叩いて声を荒げた。

 

「い、いや、それは良くない!非常に良くないですよユーフェミア様!貴方は自分の立場を理解しなくてはなりません!」

 

「おおう、そうだ!良いことを言ったぞアヤノ!そうです!良くないですよユーフェミア様!今すぐにスザク君に連絡を取って帰りましょう!さあ、ユキヤ君!スザク君の連絡先を調べて連絡したまえ!」

 

「あれ?ユキヤはスザクの連絡先を知ってるんです?」

 

「まあ、知ってるというかこれからハッキングをして「ハイキング!ハイキングですよユーフェミア様!あれから俺たち仲良くなってハイキングに行くような仲になったんです!そ、そうだよな?リョウ?」

 

「そ、そうなんですよユーフェミア様!いやあ、アイツったら良い奴でさぁ!もうほとんど親友ですよ!親友!」

 

「そうだったんですか。スザクったらあんな境遇だから、中々友達ができないんじゃないかって心配だったので良かったです!」

 

ホロリと出てきた涙をハンカチで拭いながらユーフェミアは続ける。

 

「本当に良かった…今なら私に黙ってそんな楽しそうなことをしてたことも、小指の爪くらいで許してあげたくなりました」

 

(いや、それ思いっきり罰だろ!…だがその前に…)

 

(知らねえ内に更にSへの扉開いてるよぉ、皇女様!誰か止めろやぁ!戻れなくなるぞ!…ていうか、それ以前によ…)

 

脳内で的確なツッコミをリョウとアヤノは繰り広げているが、そんなことを言っている場合ではなかった。何故なら

 

(はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ、はあ)

 

((アイツ(クロヴィス)鼻息うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!))

 

クロヴィスの鼻息がどんどん大きくなってきていたからだ。

 

(何に興奮して鼻息荒くなってるんだアイツ!?最早、シスコンじゃなくてただの変態だろ!!)

 

(妹に長期間会えないせいで禁断症状が出ていた気持ちは分かるが、もうちょっと抑えろよ!)

 

(気持ちが分かる段階でお前も変態だ!マジで彰の家に引っ越すぞ私は!?)

 

変態の兄貴分の心の声を聞いたアヤノは本気で彰の家に引っ越すことを考え始めたが、そんなことをすれば彰とリョウの間で戦争が起こることは明白なので、考え直した方が良い。

 

「何か妙な音がしませんか?」

 

まさか自分の兄が自分の匂いと姿で興奮していることなど知るわけがないユーフェミアは、小首を傾げる。その姿に更に興奮の度合いを高めた変態は物音を立て始める。

 

流石にその気配に気付いたユーフェミアは立ち上がり、そのまま押し入れへと向かうと疑問を投げかけた。

 

「何か入っているんですか?」

 

「何も入ってませんよユーフェミア様!お兄様が入ってるなんてそんなことある訳ないじゃないですか!」

 

「いや、そんなことユーフェミア様言ってないよね」

 

「そ、そ、そ、そうですよユーフェミア様!そんな汚い所にクロヴィス殿下がいる訳ないじゃないですか!」

 

「完全に暴露してるよね。ただの自白だよね」

 

三人の様子に更に疑問を深めたユーフェミアは「本当に何が入ってるんです?開けて良いですか?」と告げると答えが帰る前にガラッと押し入れを開けた。

 

そこで見たものにユーフェミアは声を上げた。

 

「え?もしかしてこれって!?」

 

その姿を見たリョウとアヤノは自分の人生が終わったことを悟った。

 

ああ、短い人生だった。

 

そんな思いに二人が襲われていると、押し入れを開けたユーフェミアは顔を笑顔にして続けた。

 

「ロイドさんが作った等身大のクロヴィスお兄様の人形ですか?」

 

思わず、へ?という顔を一瞬浮かべるリョウとアヤノ。というか人形?そんなもんある訳ないのだが、何故あのシスコンは妹を間近で見たというのに動き出そうとしないのだろうか。

 

そんな疑問を浮かべていると、隣で座っていたユキヤがボソッと小声で呟く。

 

「一応、保険として喋ったり動いたりしたら爆発するネックレスを付けといたんだよね、閉める時に。もちろん、本人には伝えてるよ」

 

神は舞い降りた!

 

カッと目を輝かせたリョウとアヤノは、素晴らしいスピードでユーフェミアの前に躍り出て告げた。

 

「そ、そうなんです人形なんです!良くできてるでしょ!?」

 

「アレ?でも確か、ロイドさんはアレ一個しか作ってなかったって言ってたような気が」

 

「実はもう一個あったんですよ、ユーフェミア様!親友のスザク君に頼んで特別に譲ってもらったんです!いやあ、持つべきものは友達ですね!私クロヴィス様の大ファンだったんですよ!」

 

「あら、そうだったんですか?でも…」

 

ユーフェミアはクロヴィスの身体の一部を指差して自身の疑問を問いただした。

 

「何か、この股の一部だけさっきより大きくなってないですか?」

 

((何、妹に対して性的に興奮してんだこの変態はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!))

 

この場面にも関わらず興奮しているクロヴィスにリョウとアヤノは内心絶叫する。

 

「流石にその部分にはセンサーも反応しないからね」

 

「知ってるわ!お前、もう黙ってろ!」

 

「不良品!不良品なんですよユーフェミア様!何かこの部分だけ上下運動を繰り返す仕組みになっちゃてるんです!だから、スザク君も私たちに譲ってくれたんじゃないかなあ、うん!」

 

「そうなんです?それなら」

 

そう言うと、ユーフェミアは大分大きくなったクロヴィスの一部分に手をかける。そして

 

「これでもう大丈夫ですね。何かあったかくて気持ち悪いですけど」

 

ニコリと微笑みながら、その部分をむしり取った。

 

(((クロヴィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーース!!!)))

 

知らないとは言え、とんでもないユーフェミアの蛮行にユキヤでさえも顔を青ざめさせる。

 

(クロヴィスのクロヴィスがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ねぇ、大丈夫なのかアレ!?元に戻るのか!?)

 

(だ、大丈夫だろ!空飛ぶ車だって作られる時代だよ?クロヴィスのジュニアくらい元に戻せるだろ大丈夫だろ!)

 

(流石は天然ドS皇女様…ドS界に轟く仕打ちだよ)

 

(ドS界って何だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!というか、そんなこと言ってる場合か!)

 

そんな三人に構わずユーフェミアはクロヴィスを見てとんでもないことを口にした。

 

「あら?何か顔色が真っ青になったわ。ここも不良品なのかしら。ねえ、アヤノ?ここもむしり取った方が良い?」

 

「ストーーーーーーーップ!ストップです、ユーフェミア様!こ、こ、こ、こ、こ、こんな不良品のことは忘れましょう!そ、それが良い!」

 

「そうですよ、ユーフェミア様!忘れましょう!こんなのことは!所で、今日は何をしに来たんですか!?」

 

このままでは、この部屋が殺人現場になってしまうと考えたリョウとアヤノは、見事な連携でユーフェミアをクロヴィスから遠ざけることに成功し、話題を変えた。

 

それが功を奏したのかユーフェミアはポンと手を叩き、告げた。

 

「そうそう、忘れる所だったわ。今日は三人に依頼があるの。お姉さまに頼むわけにもいかないことだったから依頼したいのだけど…大丈夫かしら?」

 

「はあ、まあ金をくれるならやりますけど…何をしたいんです?」

 

何となく面倒そうな気もしたが、そういう訳にもいかずに渋々承諾するとユーフェミアはパッと笑顔になり、言葉を続けた。

 

「良かったぁ。実は私行きたい所があるんです。連れて行ってくれませんか?」

 

 




クロヴィス…結構久しぶりの登場なのに…(ホロリ)

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