・ビジュアル:銀魂の土方さんの目を少し死なせた感じに近いですね。あんなイケメンではないですが笑
・生年月日:皇暦1999年6月24日
・星座:蟹座
・身長:182センチ
・体重:71キロ
・出身:東京
・髪の色:黒
・髪型:短髪
・瞳の色:黒
・血液型:B
・パーソナルカラー:うーん…灰色かな(好みとか性格も考慮に入れてます)
・最終学歴:ある意味小卒笑
・資格:なし(資格がないからできないという訳ではない)
・特技:変装
・趣味:女装、人をからかうこと、ダラダラすること、可愛い女の子と話すこと
・好きなこと:可愛い女の子、
・嫌いなこと:差別、自分の信念に背くこと
・好きな食べ物:大体何でも好き
・嫌いな食べ物:なし
・大事なもの:周りの大切な人間
「何ここ…お墓?」
シャーリーは特に予定もなかったので、彰に言われて何となくついてきた場所にあった予想外のものに目を丸くしながら質問した。
「そうだよ。ま、素人のあの人が作ったもんだから全く立派なもんじゃないけどな」
彰の言う通り、大きな石を積み上げただけのそれはお墓に見えなくもないが、間違っても立派だとは言えないものだった。しかも、周りには廃墟しか残っていないので、言われなければ墓だとは思わないだろう。
彰はその積み上がった墓石を一つずつ退かしていくと、地面を掘って先程警察署から盗み出してきた刀の残骸を埋め始めた。
「え?埋めちゃうの?」
「ああ。このために盗み出したようなもんだからな」
シャーリーの質問に彰はあっさりと答える。
シャーリーとて馬鹿ではない。あの彰がわざわざ自分を連れてきてまで行く墓など一つしか思い当たらない。
「このお墓ってさ…彰の両親の…お墓?」
「まあ、大方検討はついてるか。そうだよ。正確には育ての親も含めて四人分のな」
「そう…なんだね」
ある程度分かるだろうと思っていたのか、またもや彰はあっさりと答える。
しかし、そうなると疑問が残る。ここが彰の両親の墓だとは分かった。だとすれば、今彰が埋めているのは一体誰のものなのだろうか?
そんなシャーリーの疑問に気がついたのか、言われる前に彰は口を開いた。
「そんで今埋めてるのは、その育ての親を殺した張本人だよ」
「え!?」
だが、予想外の言葉に思わずシャーリーは刀を埋めてる彰の手を止めてしまう。よく良く考えたら自分に彰の行動を止める資格などまるでなかったのだが、思わず反射的に手が出てしまった。
「何故止める?」
「何故って…いや、だって…」
その反応に彰は苦笑する。言葉には出しにくかったようだが、その反応だけでシャーリーの考えていることは大体読めた。
「相変わらず阿呆みたいなお人好しだな。良いんだよ。俺が良いって思ってるんだからな」
そう言うと彰はシャーリーの手を解き、再び作業を開始する。その手を動かしながら再び彰は口を開いた。
「お前の言いたいことは分からんではないし、多分ほとんどの人がお前に同意するんだろうが…ま、俺はこれで良いのさ」
「…本当に良いの?」
「死んだら一緒だよ。悪人も善人もないさ」
「そりゃ、そうかもしれないけどさ」
そんなことを言ってしまえば元も子もないではないか。そんな釈然としない思いにシャーリーが襲われていると、彰は何でもない風な感じで呟く。
「それに、俺はこの人のことを嫌いにはなれなかった。あの人たちを殺したってことが分かっていてもな」
「…何で?」
「守りたいものがあったのさ、この人にも。ただ、この人はそれを守ろうとしただけだったんだよ」
あっという間に埋め終わったのか、彰は積んであった石を戻す作業に移った。
「だから、悪い人じゃないって言うの?そんな理屈めちゃくちゃじゃない」
「悪い人に決まってんだろ。しかもとびっきりのな。ただ、俺が嫌いじゃなかったってだけさ。生憎と善悪と人の好みはマッチしてねーんだ。善人だからって俺が好きだとは限らないってのと一緒さ」
それに俺もとびっきりの悪人だしな。人のこと言える立場にない。そう言って笑う彰に思わず苦笑してしまう。こういう所は本当に凄いと思う。あるがままを受け入れてくれるこの感じ。こっちが肩肘張ってるのが馬鹿らしくなるこの感じ。こう言った彰の雰囲気がシャーリーは好きだった。
「強いね…彰は」
「あん?」
「強いって言ったの。喧嘩したって強いんだろうけど、心の方が…ずっと強く感じる」
「別に好きで強くなったんじゃないさ、結果としてだよ。弱くて生きていられるほど世界は俺にとって優しくなかっただけさ」
苦笑しながら言う彰の言葉にシャーリーはかける言葉がなかった。彰がどんな人生を歩んできたのかシャーリーは知らない。聞いたら答えてくれるのかもしれないが、何となくシャーリーはそれをしたくなかった。待ちたかった。彰が自分に話してくれるその時を。
「そっか…じゃあ、何で彰は私をここに連れてきたの?」
「さて、何でだろうな…って前みたいに言っても良いんだが、生憎と今回に関しては理由がある」
「どんな理由?」
小首を傾げるシャーリーに墓を戻し終えた彰は墓石に手を置きながら答える。
「知ってて欲しかったのさ、誰かに。善人な日本人の夫婦がいたことを。善人なブリタニア人の夫婦がいたことを。悪党で不器用な日本人がいたことを。戦争とは縁がない誰かにな」
「で、でも彰だって本当は…」
「まあ、別に戦争が好きではないが俺は超えちまったのさ…もう戻れない一線をな。俺はあの人たちを殺した人を許すことは出来なかった。間違ってたんだよ。殺したことであの人達が帰ってくるわけでもないのにな。だから、シャーリー…お前は間違えるな。まあ、一般人のお前にゃそんな機会は来ないだろうし、お前には俺たちにない強さがあるから大丈夫だとは思うがな」
彰の言葉にシャーリーは首を振る。買いかぶりだ。自分はそれほど強くはない。
「私を誤解してるよ。私はそんな強くない。目の前で大切な人を殺した人がいたら…私だって」
シャーリーは自身の手を見る。自分にとって大切な人間が殺されて、その仇を討てるチャンスがあれば、この手が赤く染まることが分かっていたとしても、止まることはできないだろう。
「お前は自分を過小評価してる…と言うより、自分の強さが分かってないんだ。お前はある意味俺たちなんかよりずっと強い。分かりにくいもんだから気付いてないのもしょうがないかもしれないけどな。そんなお前にだから伝えたかったんだよ。この人たちの存在をな」
色々複雑なシャーリーの気持ちに気がついているのかいないのか分からないが、彰は話を続ける。
「この墓を作ってくれた人にさ…言われたんだ。この人たちの思いを繋いでいけってさ。それは生きてる俺にしかできないことだと。別にだからって誰かにこの場所を伝える気は起きなかったんだが…まあ、お前なら良いかって思ったんだ」
「ってことは…私以外にこの墓のことを知ってる人はいないの?」
「いねーよ。作ってくれた人以外にはお前だけだな」
「へぇ、じゃあ、今日までは二人しか知らなかったんだ。仲良いの?」
「良い訳ねぇだろ」
シャーリーの質問に即答で彰は答える。質問したシャーリーがたじろぐほどの即答ぶりだ。
「お前が何を勘違いしてるか知らんが、あの人と俺は全く仲良くないぞ。むしろ逆だ。あの人は人のことはぐちぐち言う癖に、自分はてんでだめだからな。まず、好きな人にアプローチはできんし、口うるさいし、細かいし、すぐ殴るし、年取って余裕がなくなってきたし、年上としての余裕が感じられん。それ以前にそもそもー」
延々と続くその人に対する彰の悪口を最初は呆然と聞いていたシャーリーだが、その内に笑いが込み上げてきた。クスクス笑いながら自身の話を聞いているシャーリーに気付いた彰は文句言いたげな顔になる。
「何がおかしい」
「アハハ。ごめん、ごめん。何か仲が良いんだなぁと思ってさ」
「耳が付いてるのかお前は。今の話を聞いて何で仲が良いと思う」
呆れたようにため息を吐く彰にシャーリーは更に笑顔になる。本人は気付いていないのだろうが、シャーリーは気付いていた。
(知ってた?彰。散々その人の悪口を言ってるけど…一言も『嫌い』って言ってないんだよ)
何となくやりづらくなった彰はシャーリーに帰るぞと伝えたが、慌ててシャーリーは彰を止めた。色々話を聞き続けたせいで肝心の墓参りが出来てない。
「いや、いいよ、そんなもんしなくて」
「いいわけないでしょ!?いいからちょっと待ってて!」
そう言うと、シャーリーは墓の前に座り手を合わせて目を閉じた。暫くそうしていると、立ち上がり彰の近くに戻ってきた。
「お待たせ」
「長いなおい。会話でもしてたのかよ?」
「うん。彰のことをよろしくって言われた」
「そりゃまた、お節介なことで。んで?何て返したんだ?」
「私には彰の制御は無理だから断ったよ。ただ…一つだけ約束してきた」
「へぇ?何て?」
「それはね」
そこまで言うと、シャーリーはウインクをして自身の人差し指を口に当てて微笑んだ。
「内緒だよ」
このコンビ?は書きやすくて助かります笑