剣狂い転生漫遊記   作:アキ山

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剣キチ再開二話目……我ながら無駄に長文になってしまった。

当初は5000文字くらいな筈なのに……何故だ?


剣キチが行く人理修復日記(31)NEW

 人理修復記67日目

 

 どうも、ミユちゃんに『ジャックおねえちゃん』と呼ばれて、『わたしたちがおねえちゃん…ふぉぉぉぉ……』と感動するジャックちゃんにほっこりしている剣キチです。

 

 聞けば六導女史と暮らしていた頃のジャックちゃんは、一人っ子であることから弟妹というものにあこがれていたらしい。

 

 なのでミユちゃんの『お姉ちゃん攻撃』が悶えるほど嬉しかったんだとか。

 

 フランちゃんを保護して拠点に戻ると、ジキル君からロンドンを襲う新たな怪異について情報があった。

 

 それは人形やロボ、ホムンクルスなるナマモノと違ってアパートの中にまで侵入して人を襲うらしい。

 

 そして奴等は巨大な本の姿をしているのだとか。

 

 ジキル君は『魔本』と名付けたソイツ等を問題視しており、奴らが暴れているソーホー地区へ救援に行ってほしいと頼み込んできた。

 

 もちろん、大所帯で居候させてもらっている身としてはNOという答えはあり得ない。

 

 そんな訳で霧から現れる化け物共をバッサバッサと斬り殺し、ロボの部品の歯車とかフラスコに赤い液体と一緒に入ったナマモノの赤ちゃんを回収しながら進むことしばし。

 

 俺はマシュ嬢の動きが以前に比べて固い事に気が付いた。

 

「一度お休みをいただいた所為でしょうか? なんとなく相手の攻撃が速く感じて……」

 

 その点を指摘すると返ってきたのはこんな答え。

 

 聞けば第三特異点を攻略する間は療養の為に戦闘訓練はおろか武装化もしていなかったとのこと。

 

 サーヴァントの力が発現してそう間が無いマシュ嬢なら、ブランクで戦闘の勘が鈍ってもおかしくはない。

 

 という訳で錆落としの為にマシュ嬢と簡単な模擬戦をする事にした。

 

 相手を務めるのはもちろん俺。

 

 立候補した瞬間に愚妹とアンリからは『マシュを殺す気か!?』と失礼極まりないツッコミが来たのでゲンコツを落としおいた。

 

 これでも弟子は二人いるんだから手加減くらいはできるわい。

 

 盾を構えるマシュ嬢に対して俺が構えたのはロボの残骸から拾った鉄パイプ。

 

 『油断したらダメですよ、マシュ! 兄上は存在自体が斬撃みたいな理不尽ナマモノです!! 今ならきっと小枝でアロンダイトも斬れるに違いありません!!』

 

 後で泣かす案件な愚妹のアドバイスを背に、盾を構えて突貫するマシュ嬢の先手で模擬戦は始まった。

 

 実際に手合わせしてみると、やっぱりマシュ嬢の動きはところどころ固い部分があった。

 

 反応の方も英霊の感覚にマシュ嬢の知覚が追い付いていないような仕草もチラホラ。

 

 その辺を矯正するように相手の攻撃をいなし、カウンターを放ち、そしてこちらも攻める。

 

 もちろん斬撃の狙いは全て盾で、速度も今の彼女が応じられるか否かのギリギリに絞った。

 

 最初は反応できずに吹っ飛んでいたが、それも十数手繰り返すと徐々に動きが追い付いてきた。

 

 そして少しキツめの貫光迅雷の一手を宝具で見事防いだところで模擬戦は終了。

 

 少し荒療治だったが、マシュ嬢の動きは模擬戦前よりスムーズになった。

 

 彼女は立香ちゃんをはじめとする後方のマスターを護る最後の砦だ。

 

 しっかり動ける方がこちらも安心するというモノである。

 

 あと、例の盾が思ったより頑丈だったので『ぶった斬りたいなぁ』なんて考えたりはしていない。

 

 こうして防衛力へのテコ入れも済んだところで、事件現場であるソーホー地区へとたどり着いた。

 

 相手が本という事で通りにある古びた書店へ足を踏みいれると、そこには妙にいい声をした10歳くらいの少年がいた。

 

 他の面々は魔霧で感覚が鈍っているから気づいていないが、あの坊やもサーヴァントだとすぐに分かった。

 

 件の少年サーヴァントが言うには、魔本は人を襲うが命までは奪っていないという。

 

 その代わりに被害者達を覚めることのない眠りに誘っているというのだ。

 

 これだけだと相手の意図が掴み難いが、なんにせよ放っておく訳にもいかない。

 

 少年サーヴァントが言うには魔本はこの書店の二階にいるというのでチャッチャと始末しようと上に上がると、宙を舞う無数の本を従えた人間の子供サイズの本の姿があった。

 

 配下の魔本を蹴散らしてモーさんの一撃で吹っ飛んだ親玉を追って外へ飛び出したのだが、他の魔本と違って親玉はダメージを受けたように見えない。

 

 どういう事かと考えを巡らせていると、少年サーヴァント改めハンス・クリスチャン・アンデルセンが答えを示した。

 

 親玉が取っている本の姿は極小の固有結界で、それを打倒するには生み出された小さな世界を吹き飛ばす程の威力が必要らしい。

 

 これは俺の出番かと思っていたのだが、鞘から剣を抜く前にアンデルセンが固有結界を破る為の一手を講じた。

 

 それは魔本の名を看破し、その存在を固着するというものだ。

 

 アンデルセンが告げた銘は『誰かの為の物語(ナーサリー・ライム)』。

 

 俺でもいくつかは知っている、アメリカでは『マザーグース』とも呼ばれる英国の御伽噺だ。

 

 そして銘を与えられた魔本の変化が劇的だった。

 

 一冊の書物であった体は白い髪と黒のゴシックロリータなドレスが特徴な10歳程度の女の子に変化したのだ。

 

 アンデルセンが言うには、彼女はこの特異点に召喚されたはぐれサーヴァントだという。

 

 しかしそんな事は俺にとっては些細な問題だった。

 

「お願いします! どうか…どうか! ウチの子供たちの情緒教育に手を貸してください!!」

 

 どこか不安げに周囲を見回す彼女に対して、俺が取った行動は敗北のベストオブベスト。

 

 そう、土下座だった。

 

 モーさんが『叔父上、なにやってんだ!?』と驚愕の声を上げているが、こちらは構っていられない。

 

 カルデアに集った英霊達はマルタ女史やブーディカ女史などの一部を除いて、子育てや教育とは縁が無さそうな戦万歳なヒャッハーばかり。

 

 スタッフにしても現代魔術師という人間性をダストボックスに叩き込んだ外道の徒が多い。

 

 我ながら偏見に満ち満ちているが、組織ナンバー3のドクターがドルヲタである事を鑑みれば、あながち間違いともいえまい。

 

 何より俺自身がぶっちぎりに青少年保護育成条例違反ときている。

 

 主にグロな方向で。

 

 ぶっちゃけ、この頭の中にある知識の9割が子供達には有害な代物だという自信がある。

 

 そんな俺がモードレッドやミユちゃんに加えて、ジャックちゃんやイリヤ嬢など他人の子まで預かっているのだ。

 

 ガウェイン達を真っ当に育ててくれたおふくろさんがいない現状、存在自体が情緒育成の教科書といえるナーサリー・ライムはまさに救いの主だ。

 

 ナーサリーの話を聞いてみると彼女はマスターから逸れたらしく、その少女の元へ戻りたいらしい。

 

 しかしアンデルセンが言うには彼女のマスターである『ありす』はこの特異点には存在せず、ナーサリーが彼女の元へ行く術もないのだとか。

 

 その事実を知って絶望しかかったナーサリーだが、そんな彼女を励まし慰めたのは子供達だった。

 

 モードレッドやミユちゃん、ジャックちゃん達はナーサリーのマスター探しを手伝うといい、イリヤちゃん達も出来ることは何でもすると言ってくれたのだ。

 

 そんな子供たちの自分を気遣う姿に涙を拭ったナーサリーは、何故か俺と契約を結んでしまった。

 

 こういう流れだと、普通は子供たちの誰かを選ぶんとちゃいますのん?

 

 その辺を聞いてみると、彼女は『貴方は無駄に魔力が多いもの。それにあれだけ子供達を気遣っているのなら、妙な事を命令しないでしょ』との事だ。

 

 たしかに俺が令呪を使って彼女に命じることがあるとすれば、モードレッド達の子守りくらいか。

 

 契約サーヴァントを増やすと子供達の負担になるし、着地点としては悪くあるまい。

 

 こうして魔本騒ぎは幕を閉じ、俺達はナーサリー・ライムと何故か付いてきたアンデルセンを連れて拠点へ戻る事になった。

 

 ちなみにアンデルセンは戻ってくるなり拠点にある書斎を占拠してしまった。

 

 うん、ジキル氏に申し訳が立たねえ。

 

 なんだかんだと一息ついた俺達だったが、ゆっくりしている暇はなかった。

 

 ジキル氏がスコットランドヤードの警察署に立て籠っていた警官達から救援の無線が来ていると告げたからだ。

 

 このロンドンでは生き残った人々は貴重である。

 

 そんな彼等を魔霧計画の毒牙に掛けさせるわけにはいかない。

 

 という訳で、俺達はすぐさま救援に走る事となった。

 

 こっちとしては子供達や立香ちゃんには休憩してほしいと思っていたのだが、悲しいかな全員行く気満々でした。

 

 説得している間に警察署が崩壊しては元も子もない。

 

 こうなったら全員でレッツゴーである。

 

 

 

 

 ロボや人形など霧の中に立ち塞がる敵を薙ぎ払って警察署へ駆けつけた俺達。

 

 しかし一歩遅かったようで、警察署の正門に築かれていたバリケードは破れ、奥からは濃い血の匂いが漂っている。

 

『みんな! 警察署の中にはまだ生命反応が多数ある! 立て籠った人達は必死に抵抗しているみたいだ!!』

 

「先輩!」

 

「うん! 助けに行こう!」

 

 ドクターの情報提供を受けて弾かれたように警察署の中へ駆けだそうとする立香ちゃんとマシュ嬢。

 

 そんな二人を俺は遮るように手を広げて止める。

 

「アルガさん?」

 

「気を付けろ。入口で待ち伏せをしている奴がいる」

 

「へぇ、この霧の中で気づけたんだ。さっきの剣といい、君はなかなか面白いね」

 

 俺の忠告に続いて、メリュジーヌが手甲から刃を展開すると軽い調子でそれを振るう。

 

 主の仕草とは裏腹に刃が生み出した烈風が眼前に立ち込めていた白い靄を吹き晴らすと、その奥から一つの影が現れる。

 

「この霧に加えて隠ぺいの魔術も見破るとは、流石というところですか」

 

 賞賛の声とは裏腹に思いつめたような、諦めたような暗い表情を浮かべるのは左手にフラスコらしきものを持った黒髪の男。

 

 いびつなデザインの白い外套はどこか白衣を連想させるため、遠間から見れば科学者に見えるかもしれない。

 

 もちろん、この霧の中で平然としている者が人間な筈がない。

 

「テメエ、サーヴァントだな。この襲撃もお前が仕組んだものか?」

 

 クラレントを引き抜きながら発したモーさんの言葉に、男は事も無げに頷いてみせる。 

 

「はい。私はキャスターのサーヴァント。貴方たちの知る『計画』を主導する一人でもあります」

 

「魔霧計画……!」

 

「どうしてこんな事するんですか!?」 

 

 奴がこの特異点を蝕む計画の黒幕の一人と分かって立香ちゃんが警戒を強める中、イリヤ嬢がキャスターに向けて抗議の声を発する。

 

 そんな声に男は申し訳なさそうに表情を曇らせながら答える。

 

「私達にも幾らかの都合と事情というモノがある。……ああ、名が分からねば会話もし辛いですね。私の事は『P』とでもお呼びください」

 

「P? プロデューサーという事でしょうか」

 

「違うわよ。計画を主導する三人の隠語の一つにあったでしょう。まったく、アイドルを育成するゲームをやりすぎじゃないの、セイバー」

 

 首をかしげてボケをかます愚妹にツッコむ葛木夫人。

 

 こんな事を言ってはいるが、彼女も件のアイドルゲーにハマっている事を俺は知っている。

 

「ギリギリのところで間に合うとは流石は英霊といったところですか。ですが、それも無駄な事。このスコットランドヤードの住人は間もなく全て死に絶えます」

 

 背後で駄弁っているイマイチ緊張感のない面々から視線を前に戻すと、自称Pが朗々と語っている。 

 

 そんな中、外套の袖をクイクイと引っ張られる感覚に視線を落とせば、ジャックちゃんが何か言いたそうにこちらを見上げている。

 

「おじさん。あのね、この人だよ。わたしたちに人を解体したら、おかあさんのところに帰れるって言ったの」

 

「……ほほぅ」

 

 ジャックちゃんを騙して殺人に加担させたのは、目の前の陰キャ野郎か。 

 

 殺すのは決定事項だったが、これは惨殺に変更せねばならんな。

 

「父ちゃん! アイツの相手はオレに任せてほしいぞ!!」

 

 しかし俺が鯉口を切る前に一行の前に出たのはモードレッドだった。 

 

「モードレッド?」

 

「ジャックはオレの友達だ! 騙して悪い事をさせるなんて許せないぞ!」

 

 こっちを見上げるモードレッドの目は本気だった。

 

 ジャックちゃんの為に本気でサーヴァントとやりあう気なのだ。

 

「駄目よ! 危ないから下がってなさい!!」

 

 ブーディカ女史が慌ててモードレッドを連れ戻そうとするが、それを止めたのはモーさんだった。

 

「言うじゃねえか、チビ! そうだよな! 騎士の剣は友の為に振るうもんだ!!」

 

「おう! 父ちゃんも言ってた! 剣は朋友や家族を護る時に使えって!」

 

 そういえば修行の時にそんな事を言った気がする。

 

 あれって情緒教育に悪影響を与えないように無い頭から絞り出した、家英兄ィから受けた義侠の心構えだったんだよなぁ。

 

「よし! ケツは俺と叔父上が持ってやる! あの野郎に一泡吹かせてこい!!」 

 

「おう!」

 

「わたしたちもやるよ!」 

 

 モーさんが賛同した事でトントン拍子に話が進んでしまった。

 

 Pの前に立つモードレッドとジャックちゃん。

 

 これは止められる雰囲気ではない。

 

「ねえ、アルガ君! 二人を止めてよ!! 子供達に任せるなんてダメ!!」

 

 ブーディカ女史がこっちに子供達を止めるように訴えてきたが、少し考えて俺は首を横に振った。

 

「モードレッドには戦いに出る理由がある。ここで止めたら成長を妨げることになっちまう」

 

「でも……!」

 

「心配しなさんな。ウチの娘も戴天流の剣士、英霊ごときに後れを取るような鍛え方はしてないさ。ジャックちゃんだって今はサーヴァントだしな」

 

 続けて『大けがをしそうなときは割って入る』と約束すると、ブーディカ女史は渋々ながら引いてくれた。

 

 心配する気持ちは痛いほどわかる。

 

 しかし娘が剣士として立つと決めたからには、こちらも師匠として応じねばならないのだよ。

 

「悲しい事です。無謀な戦いに幼気な少女が挑むとは……。人は慈しまれるべきです。愛も想いも、どちらも尊く眩いものに違いない」

 

 自分の前に立つモードレッド達を見て、何故か悲しそうに目を伏せる自称P。

 

「おじさん、わたしたちに言ったよね? ここにいる人達を解体したら、おかあさんのところに帰れるって。それウソだったんでしょ!!」

 

「ええ、その通りです。貴方の母を慕う心は尊い。ですが、悲しいかな。時に大義はそれすらも上回ってしまう。だからこそ、私は貴方を謀った」

 

 そう告げると、Pは己の背後にそびえる警察署を指し示す。

 

「このスコットヤードを襲撃したのも同様です。この内部には私達の必要とする物が保管されています」

 

「その為に警察署を襲撃したの?」

 

「ええ。流石、魔術協会の総本山たる時計塔が座す大英帝国です。そのモノには魔術的にも厳重な封印が施されている。故にここに籠城した人々は皆、大義の障害となってしまったのです」

 

 立香ちゃんの問いかけに、酷く容易く自身の目的を語る自称P。

 

 とはいえ、奴の言葉がどこまで真実かは読めないが。

 

「だからって、人を殺すの!? そんなの絶対に間違ってる!!」

 

「貴方の言う通りです、美しいお嬢さん。ですから、私はどうしようもなく悲しみを禁じ得ない。」 

 

 イリヤ嬢が上げた糾弾の声を自称Pは否定しなかった。

 

「想いを持つ、尊く在るはずの人々を。愛を持つ、眩く在る人々を。私の力では救うことはできない。いいえ──ッ!?」

 

 朗々と語っていた自称Pだったが、その言葉は風を巻いて放たれた斬撃によって遮られる。

 

 すんでのところで後ろに跳んだ奴だが、その一撃は奴の服の袖を切り裂いていた。

 

「なんかブツブツ言ってたから攻撃したけどダメだった、父ちゃん?」

 

「それでいいぞ。目の前に敵がいるのに自分語りに耽ってる向こうが悪い。シグルド夫妻、悪いけど今のうちに警察署に行って生き残りを助けてやってもらえるか?」

 

「承知した。行くぞ、我が愛」

 

「はい!」

 

「そうだった! クー・フーリンも行って!」

 

「あいよ!」

 

 抜いた小太刀を手に逃げた自称Pを見据えながら、背中越しに俺へ問いかけるモードレッドを俺は肯定する。

 

 そして娘の一撃で門の前に立っていた奴が退いたので、俺はここぞとばかりにシグルドと嫁さんに警察署内部の救援を依頼した。

 

 立香ちゃんもクー・フーリンを出してくれたことだし、中にいるのがロボと人形だけなら遅れは取らんだろう。

 

「やはり多勢に無勢では押さえ続けることはできませんか。ならば、私はこうせざるを得ない。───土よ!」 

 

 男が懐から取り出した短剣をモードレッドに向けて、一言つぶやく。

 

 すると切っ先の前に石でできた弾丸が現れ、モードレッドへ襲い掛かる。

 

「させないよ!」 

 

 しかしそれを砕いたのは跳躍と共に放たれたジャックちゃんの投げナイフだ。

 

「ジャック、貴方も私に歯向かうのですね。嘆かわしい事だ」

 

「おじさんはわたしたちにウソついたもん! 人を騙すのは悪い事だって、おかあさんが言ってた!」

 

「貴方のご母堂は素晴らしい人だったのでしょう。ええ、その通り。人を偽り、自分の意のままに動かすなど外道の所業です。そして私は非道にして悪逆の魔術師。焼却されつつある人類や時代を救うすべを持たぬ矮小なる身ゆえに、あなた方を葬らねばならない!」

 

 ジャックちゃんの責める声に自虐的な答えを返しながら、今度は空中の彼女へ短剣を向ける自称P。

 

 しかし、切っ先の前に集まった水が放たれる事はない。

 

「もらったぞ!」

 

「ぐっ!?」

 

 何故なら身を低くしながら自称Pの懐へ入り込んだモードレッドの放つ斬撃が、奴の右手を手首の部分から斬り飛ばしたからだ。

 

 そしてモードレッドは切り上げの動きを軸にして次の攻撃へ移る。

 

 振りは細かく、足捌きによって次々に放つ斬撃は戴天流・驟雨雹風(しゅううひょうふう)

 

 極めれば戦車の前面に使われる特殊装甲も賽の目に斬れる連撃に、自称Pは堪らず右手の傷から血を流しながらも大きく後ろへ飛ぶ。

 

「魔剣よ!」

 

 同時に声を上げれば、右手と共に離れた短剣がひとりでに奴の元へ戻るではないか。

 

「火よ!」

 

 そして力ある言葉をトリガーに、モードレッドに向けて三つの火の玉を放つ。

 

「あまいぞ!」

 

 しかしモードレッドは先頭の一つを波濤任櫂で切り払うと、続いて襲い来る二つを左に跳んで躱す。

 

 自称Pはそんなモードレッドの動きを左手に持ち替えた魔剣の切っ先で追う。

 

 だが、奴は娘へ追撃を放つことができない。

 

「こっちだよ!」

 

 何故なら、気配を消して背後に回り込んでいたジャックちゃんの強襲があるからだ。

 

「ぐっ!?」

 

 致命傷は避けたものの首の肉を斬られて怯む自称P。

 

「ジャックちゃんが一撃を入れるとき、何か障壁みたいなものを張ったな」

 

「自身の周りにある大気を集めたのよ。あの剣、本来の使い道は武器じゃないわ」

 

「うむ。あれは短期間で大魔術を行使する為の演算機関だろう。おそらく、材質は賢者の石と呼ばれる錬金術の秘奥によって生み出された代物だ」

 

『賢者の石だって!?』

 

 俺の呟きに解説を入れたのは葛木夫人、それに続いたグンヒルドさんの言葉に通信越しのドクターが驚嘆の声を上げる。

 

 この二人の事だ、モードレッドの一撃で手から離れた瞬間に自称Pの剣を魔術で調べたのだろう。

 

 魔術を使った精査は姉御も得意だからな。

 

「という事は、あのサーヴァントの真名は……」

 

『ああ。ルネサンス期に名を馳せた医師にして錬金術師の天才、ヴァン・ホーエンハイム・パラケルススだ』

 

 マシュ嬢の呟きに答えを合わせる通信越しのダヴィンチちゃん。

 

 なるほど、知らん!

 

 そんな俺のクソザコ知識は置いておくとして、今は子供達の戦いに集中しよう。

 

 首から血を流しながら自称Pことパラケルススは距離を取ろうとしたが、それより早くジャックちゃんが奴の肩に足を絡める。

 

「それじゃあ、解体するよ!」

 

 肩車のような体勢で両手に持ったナイフを振り上げるジャックちゃん。

 

「ジャック! 離れろ!」

 

 しかしモードレッドの警告を受けて、すぐさま奴の肩を蹴って距離を取る。

 

 次の瞬間にパラケルススを中心に吹き荒れたのは竜巻のような局所的な暴風だった。

 

 あのままジャックちゃんが奴にしがみ付いていたら、吹き飛ばされ真空の刃に切り刻まれていただろう。

 

「こちらの発動を見切るとは、貴方もいい魔術の資質を持っているようだ」

 

「お前は『意』を隠していないから、分かり易いだけだぞ」

 

 関心するかのようなパラケルススの言葉を切って捨てるモードレッド。

 

「兄上、もしかしてモードレッドも私の直感以上の精度を誇るインチキ・シックスセンスを使えるんですか?」

 

「人の流派になんつー言い草だ。まあ、モードレッドは剣才だけなら俺を超えるからな、内家拳の基礎くらいとっくに体得してるよ」   

 

 ナチュラルにウチの流派をディスってくる愚妹に返答すると、アルトリアは何故か唖然とした顔になる。

 

「え……あの子、兄上より剣の才能上なんですか?」

 

「ああ。俺ほどハングリーさは無いみたいだから、腕もいいところで頭打ちになると思うけどな」

 

 この辺は俺や姉御が荒事から遠ざけてたのも理由の一つなんだが、かわいい娘に敢えて修羅の道を歩かせる必要もあるまい。

 

「小さな力も撚り合わされば厄介になる、か。しかし、私も今討たれるわけにはいきません」 

 

 暴風で間合いを開けたパラケルススは左手に持った魔剣を胸のあたりに掲げる。

 

 その切っ先の先には子供達の姿が。

 

「真なるエーテルを導かん。我が妄念、我が想いのかたち――『元素使いの魔剣(ソード・オブ・パラケルスス)』」

 

 魔剣の切っ先を囲うように上下左右に現れたのは、赤と緑・青と茶色の光。

 

 それが一つとなった瞬間、膨大な魔力の奔流が子供達に向けて吹き荒れる。

 

「あれは…神代に存在した真エーテルを疑似構成したというの!?」

 

「いかん! あの出力では威力は対軍宝具に匹敵するぞ!」

 

「二人とも逃げて!!」

 

 パラケルススの宝具解放に魔女二人が驚愕し、ブーディカ女史が悲鳴を上げる。

 

 しかし俺は多少の心配はあれど、慌てることはない。

 

「ジャック!」

 

「うん!」

 

 迫りくる魔力の奔流を前に、モードレッドの呼びかけにジャックちゃんが腰に下げたスローイングナイフを投げる。

 

 しかし目標はパラケルススにではなく、霧に包まれた空へだ。

 

「そりゃあっ!」

 

 次にモードレッドはジャックちゃんの手を取ると思い切り石畳を蹴った。

 

 すると二人の身体は上昇気流を浴びた羽毛のように空へと舞いあがる。

 

 それでもまだ、二人が魔力流から脱するには高さが足りない。

 

 しかし、それを覆す術は既に用意されている。

 

「いっくぞぉぉぉぉぉっ!」

 

 そう、それはジャックちゃんが投げたナイフである。

 

 モードレッドは勢いを失って重力に引かれ始めたそれに足を乗せると、さらにもう一度夜空へと飛翔したのだ。

 

 自分と同じ体格の人間を引っ張りながら、足場にならぬはずの物を蹴って飛ぶ。

 

 これこそが内家氣功術が一手、軽身功の真価である。

 

 さて、のんきに語っているが、俺達もただ観戦している場合じゃない。

 

「あ…あにょ……ゆっくりしている場合ではないのでは?」

 

 緊張でなにやら噛み気味に忠告してくれたのはイリヤ嬢。

 

 彼女の指さす先には、こちらへ牙を剥き呑み込まんとするパラケルススの宝具の威があった。

 

「大丈夫ですよ。さあ兄上、バサッとやってください」 

 

 そんな彼女に笑顔を向けながら雑な依頼を掛けてくるアルトリア。

 

 まあ、嫁さんの友達や人様から預かっているお子さんもいるので対処するが……。

 

「モーさん」

 

「なんだよ、叔父上?」

 

「前に『縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)』みたいな技が欲しいって言ってただろ。お前さんに向いてそうな技を出すから参考にしてくれ」

 

 俺は鞘へ収めた刀を手にモーさんにそう声をかけると石畳を蹴る。

 

 調息と共に練り上げるは特殊……いや理から外れた外法の錬氣。

 

 これによって肺で生成された電磁パルスは経絡を通して左手へ至り、鞘の内側に施された鉄備えで帯電を始める。

 

吉野御流合戦礼法(よしのおんりゅうかっせんれいほう)“迅雷”が崩し……」

 

 これは妖精郷に流れ着いた一本の巻物に記してあった技だ。

 

 指南書の大半が焼けこげて激しく損傷していた為に解読できなかったが、この技の部分だけは読むことができた。

 

 曰く、コイツは流派由来の抜刀術と『剱冑』と呼ばれるパワードスーツの特殊能力の合わせ技らしいが、その辺は努力と工夫で何とかした。

 

電磁抜刀(レールガン)――“(まがつ)”!!」 

 

 落雷を思わせる轟音と共に霧の中を奔る紫電。

 

 音速をはるかに超えた抜き打ちの一閃は、赤熱化した刀身によって真エーテルの因果を断ち切ると、その影響の一切を無へと還す。

 

「なっ……!?」

 

 自分の宝具を無効化されるなんて思ってなかったのだろう。

 

 パラケルススはすまし顔を驚愕に変えて目を見開いている。

 

 しかし、それは致命的な隙となった。

 

「ジャック! 必殺技だ!!」

 

「うん! 此よりは地獄。 “わたしたち” は炎、雨、力――殺戮を此処に……」

 

 そう、奴への刺客は宙で牙を研いでいるのだから。

 

解体聖母(マリア・ザ・リッパー)!!」

 

 己の周囲を濃霧に包まれ、姿が見えないジャックちゃんの連続斬撃を叩き込まれるパラケルスス。

 

「ぐは……!?」

 

 霧が晴れると同時に全身から血を吹き出しながらパラケルススはよろめく。

 

「りくじんさんこんむほーけん!!」

 

 そんな奴の頭上から降り注いだのは、五条の銀閃だった。

 

「がっ!?」

 

 モードレッドが放った刺突はパラケルススの額と喉、そして心臓と両肺を貫いた。

 

 もちろん、これはサーヴァントでも致命傷だ。

 

「兄上、モードレッドがあのトンチキ奥義を使ったんですが……」 

 

「全然未完成だけどな。それとお前は後で折檻だ」

 

 多分アグラヴェインが練習しているのを見取り稽古して覚えたんだろうが、五発しか出てないし音速超えも3手のみ。

 

 我が娘ながら修行が足りん。

 

「やったね!」

 

「悪者成敗だ!」

 

 残心もそこそこに戻ってきたジャックちゃんとハイタッチをするモードレッド。

 

「もう! 二人とも無茶するんだから!! 心配するでしょ!!」

 

「ぷあっ!?」

 

「ふわぁっ!?」

 

 そんな二人を一気に豊かな胸に抱きしめるブーディカ女史。

 

 うん、マジで心配してくれたんですね。

 

 娘の無茶を通してすんません。  

 

 ほっこりするのも悪くないが、警察署内の生き残りの様子も気になるし、消滅し始めたパラケルススから他の首謀者についての情報も欲しい。

 

 そんな訳で奴のところへ足を運ぶと、パラケルススは何故かこちらを見ると悲しそうな顔をした。

 

「貴方は……! ……そうですか。眩く光る正道を歩むべき貴方も、人類の焼却という絶望には抗えなかったのですね」

 

「うん、どういう事だ?」 

 

「あの日見た、聖剣を振るう貴方は綺羅星のように輝いていた。しかし今の貴方はその光も酷くくすんでいる……」

 

 パラケルススの言葉の意図が分からず首をかしげていたのだが、俺の頭に閃くものがあった。

 

 そういえばアンリが闇落ちした俺と出会ったなんてほざいていた。

 

 それを考えれば、つまり…… 

 

「……剣キチじゃないキレイな俺がいた?」

 

「ウソやん!?」

 

 思わず零れた呟きを聞いて、隣に来ていたアルトリアが驚きの声を上げる。

 

 しかし奇麗な俺とはどういうものだ?

 

 聖剣を使っていたって事は、昔姉御が言っていた並行世界のアルガ王子だったりするのか?

 

 情報収集もそっちのけでウンウン悩んでいたのだが、パラケルススの最後のセリフで全部台無しになった。

 

「騎士の王アーサー…おいたわし……」

 

 そう言って消滅したパラケルスス。

 

 奴が残した名に俺と妹の間に妙な沈黙が流れる。

 

「……アーサー王って言ったな、俺を見て」

 

「言ってましたね」

 

「ええっと……アルトリアさんって性別偽って王様やってたんだよね? それがアーサー王」

 

「はい。もう二度とやる気はありませんが」

 

「今までの話を総合すると、パラケルススは男性のアーサー王に会っていたという事になるのでは? 恐らくは何処かの聖杯戦争で」

 

 こちらに合流してきた立香ちゃんとマシュ嬢も俺達と眉間にしわを寄せて難しい顔をする。

 

「兄上、これは由々しきことですよ」

 

「何が?」

 

 恐ろしい事に気が付いたかのような顔でアルトリアはこちらを向く。

 

「男の私がいるという事は、女の兄上がいてもおかしくないという事です」

 

「そうだな」

 

「そして、その法則だと姉上もきっと男。つまり、二人の馴れ初めが洒落にならない事に……!!」

 

 その言葉で俺の脳裏に蘇る姉御のカミングアウト。

 

 ちょっと待ってくれ。

 

 あれは被害者の俺が男だったからギリギリ上手く収まったわけで、性別が逆だったとしたら……!!

 

「うわあああああああああっ!?」

 

「いやあああああああああっ!?」

 

 こうして霧の街ロンドンに事件とは全く関係ない俺達の悲鳴が木霊するのだった。




【ちょっとしたネタ】

本編で剣キチ女の可能性が示唆されたが、厳密に言うなら女の剣キチは存在しない。

その代わり、本来のアルガ王子が女性として産まれた世界線ならある。

アルガ改めアルナ王女は、イグレーヌの生き写しというくらいに母親そっくりに育つ。

容姿のイメージは戦闘をしない柔和なアルトリア・ランサー。

そんな彼女はアーサーが男に生まれたこともあって、王位継承の妨げにならない為にウーサーに殺されることはない。

しかし自身の衰えから屋台骨が揺らぐブリテンを維持する為に、オークニーのロット王へ降嫁することに。

だが盛大にシスコンを拗らせて、妹に禁断の想いを抱いていたモルガン(男)はその決定をが許さなかった。

ブリテン島の祝福を得ているにも拘らず跡継ぎから外された事も相まって、ブチキレた彼は強力な魔力を以てウーサーを病死に見せかけて殺害。

これによって旧ブリテンは国を維持できずに崩壊。

11の領主が王を名乗ってブリテン島の覇を唱える群雄割拠の時代に突入する。

そんな中でアーサーはマーリンの手に渡り、モルガンとアルナ姫はロット王との婚姻の縁を利用してオークニーへ身を寄せた。 

しかしモルガンが妹とロット王の婚姻を許すわけがなく、モルガンはまたしても病気に見せかけてロット王を殺害。

彼に子供がいない事をいい事に、旧ブリテンの王子という肩書を利用してオークニーの玉座を簒奪する。

そしてモルガンは実妹であるアルナを娶り、二人がボボパンする事でガウェイン達が誕生する。

それから10年後にアーサーがブリテン再興を掲げて挙兵。

諸侯を次々に打ち倒して勢力を増すブリテンはオークニーへ狙いをつける。

モルガンも弟と一戦交える気満々だったが、兄弟で争う事を嫌ったアルナはアーサーを説得すべくモルガンには秘密に会談を申し込む。

会談はモルガンや家族に漏れることなく、アーサーも受け入れるとの返事が返ってきたことに安堵するアルナ。

しかし、これはマーリン(♀)の罠だった。

マーリンはアーサーの妃候補であるギネヴィアよりも、アルナに国の跡継ぎを生んでほしいと欲していた。

アルナの母イグレーヌは女神の末裔、それ故に魔術王モルガンや騎士王の母胎になりえた。

アルナもまた母の血を受け継ぎ、より優秀な次代を残す力に長けている。

終わらない物語を欲するマーリンにとって、貴族の中で最高の地位に座するだけの娘よりも姉とはいえ最高の母胎を選ぶのは当然だった。

会談でモルガンやアルナが自身の兄姉であることを知ったアーサーは、オークニー攻めを止めて和睦を結ぶことを決定。

そのやり取りの中で姉と接していたアーサーはその優しさに赤ん坊の時に僅かしか与えられなかった母の温もりを感じた。

しかしここでマーリンマジック(害悪)が炸裂。

本来であればマーリンといえど高い抗魔力を持つアーサーは操れないが、親愛という形だが心の柔らかい部分が顔を出したのが悪かった。
 
その親愛を恋愛にすり替えられた上に、それを増幅されたアーサーはアルナを襲い、彼女も抵抗したものの強制的にボボパン実行。

結果アルナはアーサーの子、のちのモードレッド(男)を宿してしまう。

こうなってはオークニーに帰る事は出来ないため、モードレッド出産までアルナは弟の元へ身を寄せる事になる。

モードレッドを産み落としたアルナだったが、自身が兄と弟の争いの原因になると考えた彼女は断腸の思いで乳飲み子の息子をアーサーに託してオークニーへ戻る。

モルガンの下に戻った彼女は全てを正直に語り、不貞の断罪を求めた。

しかしモルガンは妹を処刑することはなく、その代わりに後宮へ彼女を監禁する。

アルナの頼みもあってモルガンはすぐさま弟と戦端を開く事はなかったが、この一件はお互いの遺恨となって長く残る事になった。

一方のブリテンでは先の一件でアーサーが本気でマーリンを殺そうとした。

しかし中興途上の国にはマーリンが不可欠な事実と家臣に止められた事もあって断念。

その後、アーサーはヴォーディガーンを討伐してオークニーを除くブリテンの統一を果たし、国内の地位を盤石にする為にギネヴィアと婚姻を結ぶ。

しかし彼の心の中は姉への思慕が残ったままだった。

この時点で埋まっているブリテン破壊爆弾

・モルガン(シスコン鬼畜俺様外道。妹とボボパンする為に王になった。嫁に手を出したアーサー絶許)

・アーサー(母を知らぬ少年ゆえに姉のバブミにオギャったのが運の尽き。トンデモない爆弾を背負う事になったが、それでも姉の事は忘れられない。後継者はモードレッド)

・ギネヴィア(一人息子ロホルトを授かるもアーサーの心が自分にない事は察している。自分の息子に王位を継がせるため、後見目当てにランスロットを誘惑)

・モードレッド(正史と違って認知されている。アーサーからは母がオークニーの魔王に囚われていると教えられているので助けに行きたい。後継者第一候補。後見人はマーリン)

・ロホルト(第二王子。父からは愛されているものの、兄のモードレッドに劣等感。母に半ば洗脳じみた教育を受けた結果、ブリテンの玉座に執着する。アーサーが王位を退いたら内乱待ったなし)

・ランスロット(叙勲の儀でギネヴィアに一目ぼれ。その想い人の嘆きを聞いて『王は人の心が分からない!』と不義に走る。テンパると事態を悪化させる不発弾)

・オークニーの王子たち(モルガンからアーサーが母を攫って穢したと教わった為に『ブリテン滅殺、慈悲はない』状態に。オークニーの主戦力であり円卓の騎士になんて死んでもならない)

・アルナ(家族大好きな善良な女性。その愛と情の深さ故にモルガンに迫られた時は拒めなかった。アーサーの時は流石に拒んだが、力で叶わなかった。しかし自身の性格や今まで弟に何もしてやれなかった負い目などから嫌いになれない。本人はただ家族を大切に思っていただけだが、結果的にブリテンを吹っ飛ばす核弾頭になってしまう。後の書物では傾国の魔女間違いなし)

ブリテン地獄曼荼羅、お待ち!
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