want to war want to win   作:ゲオザーグ

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確認がてらちょっと調べてみたけど、フラクシナクスの連中が社会的にやば過ぎて「役立たずの屑共が!」って警備隊長じゃなくても切れそう・・・
よくもまぁこんな問題だらけの連中狙ったように集めたもんだよ・・・


新たなる任務開始(ミッションスタート)

「まさかこのタイミングで【ナイトメア】が現れるなんて!一体何が目的なの!?」

 

「いや待て、あれは本当に【ナイトメア】なのか?今までと衣装の細部が異なるし、彼女にしては行動が色々と不自然過ぎる……」

 

 士道を回収した空中艦『フラクシナクス』メインルームにて、No.10が『No.3』と呼んだ精霊と、随伴する見慣れない謎の大型ヘリの接触を確認していた艦長、琴里が、忌々し気に彼等を映し出すモニター越しに睨む。しかしその横にいた令音(れいね)は、No.3が自分達の知る【ナイトメア】と同一ではない可能性を口に出し、それを聞いた琴里も落ち着きを取り戻す。

 

「言われてみれば、あの天使は今まで【ナイトメア】が使う能力と一致しないわね。でも姿はほぼ同一……どこかで別個体として分離したってこと……?」

 

 彼女達が知る限り、【ナイトメア】が有する天使はあの兵器(AC)とは無縁のはず。にも関らず件の精霊はそれが当然の様に発現した状態で現れ、自分達の目の前で解除して姿を見せた。

 何より気になるのは、後ろに控えている2機の大型ヘリだ。見たところ先程ASTが投入した新兵器(UNAC)を運んでいたのと同型のようだが、あちらがグレーだった機体色は赤紫に近く、ロゴが刻まれていた左側のコンテナ正面部には、北極星のエンブレムが描かれている。

 やがて片方がNo.10の方に進み、発現した『黄道十()二天宮・()天秤座()』を眺めるように滞空していると、観測していた乗員、箕輪梢(みのわこずえ)椎崎雛子(しいざきひなこ)が声を上げる。

 

「これは……!?【プリンセス】の精神状態、恋愛感情とは違うようですが、非常に好意的です!これほどの変動、これまでで1番だった先程の戦闘でも確認されてません!」

 

「な、【ナイトメア】らしき精霊の霊力、完全安定状態です!接触中の【プリンセス】も、徐々に安定していきます!」

 

「バカな!?霊力は士道(シン)が封印と無力化しなければ安定しない筈……!それを精霊自身が自由に行使できるような状態になるなんて……」

 

 あまりに『フラクシナクス』やその管理組織『ラタトスク』でさえも予想にない状況の変わりぶりに全く追いつけず、空気と化している士道だが、本来なら精霊は霊力の大半を制御できず、些細なことで暴発させては空間震を引き起こしたり、周囲を無差別に破壊したりと被害を生じさせる。それを安定させ無害化するには、令音が言うように心を開いた対象の精霊とキスをする事で霊力を封印することができる士道の存在が不可欠だからこそ、こうして彼を持ち出してきた。

 しかし眼前のヘリは対峙、接触してから数分足らずで――実際はそれ以前からだが――No.10の信頼を獲得し、そればかりか霊力の使用はもちろん、『隣界』からの引き戻そうとする力も断ち切ることで、滞在まで自由にできる状態にして見せた。更に連れていたNo.3に至っては、すでにその状態だという。

 早い話『フラクシナクス』とその乗員達は、はるかに小さなヘリ1機と、そのパイロットにまんまとお株を奪われてしまった訳だ。

 

「……やってくれるじゃない……」

 

「お、おい琴里……どうし」

 

 パキリ、と音を立て、銜えていたキャンディを噛砕いた琴里に声をかけた士道が腹を殴られ、その場に倒れ込む。余程苛立っているようで、新たなキャンディを用意した副官の神無月恭平の顔面にも拳を叩き込む。

 

「現時刻を持って【プリンセス】への干渉を一切停止!他の精霊を捜索し、接触の準備を急ぎなさい!そっちがこっちの邪魔をしてくるってんなら、その前に終わらせてやろうじゃない!」

 

 

 

 

 

 

 琴里が怒りのままに吠えている頃、No.10はアンジーのメンテナンスが終わった『黄道十()二天宮・()天秤座()』を収納し、久々の再会を喜ぶ。予期せぬ敵(No.3)の出現とあって、ASTの姿はすでになく、邪魔をするものはない。

 

「驚いたぜ。てっきりこうなったのはオレだけだと思っていたが、まさかアンジーだけじゃなくてオマエも来ていたとはな、No.3」

 

「そうね。アンジーもいったんは機能停止してたらしいし。悔しいけど、実際向こうじゃあたしたちがやられてから残ったNo.2とNo.8もやられて、部隊は全滅したそうよ。その後何故かこっちに飛ばされて、あたしたちの存在を察知して再稼働しだしたみたいだけど」

 

 呆れたようにため息をつきながら前髪を掻き上げるNo.3だが、その際見えた左目は、時計の文字盤よろしく数字と動く針が覗く。

 

「にしてもどうしたんだその左目?随分シャレた義眼じゃねぇか」

 

「あぁこれ?こんなでもれっきとした本物よ、ちゃんと見えるし。ただオリジナルからしてそうだったから、なんでかは分かんないけどね」

 

「オリジナル?お前以外にも似たようなのがいるってことか?」

 

「簡単に言っちゃうと、あたしの姿(これ)、とある精霊……だっけ?要はあんたみたいなのの分身の1つでね。アンジーのおかげで対策はできてるけど、そいつに追われてるのよ」

 

『敵反応探知、例の敵です。No.3、No.10、ここを撤退します』

 

 元々あの荒廃した世界でも平穏とは程遠い暮らしではあったものの、こちらに来てからどうにも穏やかとは言い難い事情を抱えているようだが、噂をすれば、とばかりにその相手が来たらしい。

 

「どうしたアンジー、撤退なんてオマエらしくもねぇな?折角オレたちが揃ったんだ、昔みたいにひと暴れさせろよ」

 

「無駄よNo.10、何度か相手したんだけど、いくら片付けても全然減らないんだもの。オマケに妙な能力も持ってるし。だから悔しいけど、物量的に不利過ぎて、勝ち目がないってこと」

 

「ハッ!アイツとは違う意味でトンデモねぇな。せめて皆揃ってりゃぁな……了解だアンジー、とっとと引き上げようぜ」

 

 キリがないほどの物量戦を仕掛けてくると聞き、逆にそれさえも覆して見せたと聞く最後の対峙者を思い浮かべつつ、不本意だが已む無くNo.10が従うと、2人を機体に収納した2機のヘリは、『隣界』へと引き戻される時と同様に姿を消す。

 直後現れたのは、同じ衣装と背格好をした何人もの少女。ただしNo.3に比べるといくらか幼く、髪型も後ろで雑多にまとめたポニーテールではなく左右非対称のツインテール。頭には機体――『黄道()十二()宮・()魚座()』と同じく人魚の骨を思わせる赤いエンブレムが正面を飾る黒い野球帽の代わりに、衣装と同じ色合いのヘッドドレスを被っている。

 

「チッ、逃げられましたわね……」

 

「あのヘリのせいですわ。あれがすぐに感づいて姿を消すんですから……」

 

「幸いあの妙なロボットが代わりになってるからか、刻々帝(ザフキエル)の能力は使えないようですが、不確定要素(イレギュラー)はないに限りますわね」

 

「えぇ、彼女には離反された時、少なからず時間を奪われましたし」

 

「おまけに【時喰みの城】をあちこちで無差別に使用するせいで監視がきつくなって、こっちの補充がままならなくなってるのは厄介極まりませんもの。引き続き人海戦術に徹しますわよ、『わたくしたち』」

 

 既に獲物(No.3)がいないとあって徒労に終わったことに不満を露にする少女たちだが、一刻も無駄にすまいと即座に撤退する。




今回妙に筆が進んだな(信じられないだろうけど11日の3時から1時間足らずでほぼ書き上げた)
今更ながらこれ書いてる時6番目の識別名がまんま『ゾディアック』って知りましたわ
「「この感じだ!戦争だ!我等にはそれが必要だ!」」ってこと?そうした意味ではなるべくしてなったんでしょうかねこの組み合わせ
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