小屋で1人淡々と紅茶を飲む奏は、紅茶の水面を眺めながら今後の事を考えていた。
「クリスは意識が無い、切歌は足を貫かれて立てることすら出来ない、翼とマリアは塵となった、響はルーカスの手に、未来は…知らん、調は連れて行かれた、アタシはどうしたらいいんだ……」
木の椅子の上で胡座をかきながらもう分からんッ!と叫びテーブルにマグカップを置いた。
完全に動けるのはこっち側はアタシ、天羽奏とミア、そしてエルフナインという名のキャロルの3人。
それに対して向こう側はルーカス、響、未来、調もそうだろう、姿を顕にしないもう2人の特殊部隊の奴ら。
かなりの不利だ。
どうせそろそろルーカスがまた誰か連れてここに来るだろう、その時誰かをこっちに呼び戻さないとかなり全滅する可能性が高くなる。
「考え事か」
悩み考えていた奏の後ろにキャロルがエルフナインの姿で立っていた。
「お前は余裕そうだな……」
「まぁな、シンフォギア纏ってないやつに負けてたまるかって思うのは当然だ」
「でも響とか未来いるだろ」
「誰がシンフォギア装者と戦うっつった?俺はゴメンだぞ」
「なんでだ、こっちの負担も考えてくれてもいいだろ」
「1度装者に殺されそうになった俺が装者を助けるって思うこと自体が馬鹿だ、ただ言わせてくれ、ルーカスは任せろ」
キャロルは窓を見つめながら最後に鋭い声から緩い声に一瞬だけ変わった。
「あぁ、頼んだ」
奏は再度紅茶を口に含んで、席を立った。
そして、何も言わずに2階へ上がってしまった。
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「いいかー?調、約束忘れてないだろうな」
「大丈夫だって、切ちゃんとクリス先輩、奏さんとエルフナインちゃんだけでしょ?」
「あぁ、それ以外ぶっ壊したら殺すからな」
「はーい」
ルーカスは調を連れて小屋の近くまで来ると、木の影に姿を隠した。
「んま、大丈夫か」
ルーカスはそう言うと、小屋に近づく。
その途端…
プチッ
と音が鳴り爆発が起こる。
ルーカスは調を守るように背を向けた。
「…だぁ、ビックリした!」
爆発が収まったことを確認し、ルーカスは調を離した。
「あ、ありがとう」
「咄嗟の判断だ、目眩しみたいな事をされたか…」
「ん………?」
ルーカスが右の森からなにか感じ取り、目線を向けると光の矢の様なものが飛んできていた。
ルーカスはそれを右手でしっかりと掴み、矢を折った。
「同じ手にはかからないぞ、錬金術師」
ルーカスは調に奏の行方を探せと言うと、自分の事に集中した。
「そろそろ出てきたらいいんじゃないか」
ルーカスがそう声を上げると、木々に隠れていた小柄な錬金術師は姿を現した。
「お前は、何故人を操って自分のモノにする」
「何故かって?そりゃあ、操ればなんでも言うこと聞いてくれる、私の人形に出来るからだよ」
「似てるな、俺と……」
キャロルは世界を壊そうとした時の事をエルフナインが覚えている限り思い出した。
つまり、今のルーカスのマインドコントロールを使う理由は若干オートスコアラーと重なっていた。
そして、ルーカスとキャロルの睨み合いが始まった。
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「キャロルのやつ、始めたみたいだな……」
「みィつけたァ…!!」
岩場に隠れていた奏の上から調が顔を出した。
その顔は狂気に染まり、奏の知っている調と同じ人だと思えなかった。
「調……」
「これ壊していいんだよね?」
彼女は今にでも殺したいという欲求で満たされていた。
そして、彼女は奏に突進してくる。
カキンッ!と言う金属音と共に、金属同士がぶつかり合った。
しかし、それは鋸と槍では無く鋸と
奏の前にまたフードの少女が姿を現した。
「これじゃ、限りがない……」
調はいまいち状況が把握出来ていなかったが、数秒たった後理解したような顔をした。
「またお前か………」
「またお前なのかぁぁぁ!!!」
鋸を回転させながらそのまま押し出す。
その状況に感づいたルーカスは調が指定した人以外の人を殺そうとしていたため、調の元へ向かった。
「おい、錬金術師。少しだけ時間をくれ、その後全力で相手してやる」
「いいだろう」
キャロルに許可を得たルーカスは急いで調の元へと走った。
「死ね!死ねぇ!!」
鋸の猛攻にフードの少女は片手剣のようなもので一つ一つカバーしていく。
「調ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
その時、走ってきたルーカスが調の頬に一発かました。
「おい、殺そうとしてんじゃねぇよ」
「だって、中の人がクリス先輩か切ちゃんって可能性があるでしょ!?」
「いや、ないな」
「なんで!?そういい切れるの!!」
どうやらルーカスはフードの少女の正体を知っているようだった。
調と奏両方フードの少女の中の人を見たはずだが、調そんな事忘れて殺すことに夢中になっていたのだ。
「おい、そろそろ姿隠さなくてもいいんじゃないか、
そう言われるとフードの少女はゆっくりとフードを外した。
ご覧いただきありがとうございました!
今回は最後にフードの少女の正体が分かると言うことでサブタイトルを『フードの少女』とさせて頂きました!
そして若干キャロルとルーカスの間が縮まるという現象も起きています(笑)
全然出番の無いミア、そのうち登場させます()