戦姫絶唱シンフォギア 罪人となった装者   作:ぬヰ

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こちらは一話となっています。


【第1章】特殊部隊と装者達
【1話】逃げ場所のない世界


「おい!緒川の兄ちゃん!どこまで逃げるつもりだ!このままじゃ追いつかれるぞ!」

 

前、真ん中、後ろに座席があり、

助手席にマリア、真ん中は左から響未来奏、後ろは左からクリス切歌調と座り運転席の後ろにいた奏が叫ぶ一歩手前の声で緒川さんに問いかける。

 

「とにかくこの場は熊本県へ逃げましょう!!」

 

「何故そこで熊本ッ!?」

 

「この際どこでもいい!追いつかれなけりゃ良いんだよ!!」

 

クリスが手っ取り早く話をまとめる。

 

「緒川さん!翼さんが…」

 

未来の膝の上に乗っていたエルフナインが右の窓を指しながら言う。

そこにはバイクに乗った翼が近づいていた。

緒川さんは窓を開けると翼に目的地を伝えると翼は車から離れて並行して進む。

 

「これから……どーなるデスかね……」

 

「大丈夫、私たちが何もやっていないことを証明すれば」

 

切歌の膝に調が手を置き、切歌慰めた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

追手を高速道路のパーキングエリアなどを使って上手く撒いた後、熊本県の田舎町へと到着した。

緒川さんは田舎町の近くの山の麓まで行くとそこには使われていない小屋のような建物があった。

 

「とりあえず、ここに見を潜めましょう」

 

車から降りた装者はそれぞれ浮かない顔をしていた。

 

「おや、旅人さんかい?」

 

静かな空間に1つの音が鳴り響く。

みんなは声がした方を向くとそこには農家のおばあちゃんがいた。

 

「大勢なこと、楽しそうだねぇ」

 

「え、いや、その」

 

おばあちゃんは調の近くに寄り、あるものを渡してくれた。

 

「みんなで食べなさいな、それじゃあね」

 

調はトマトや色んな野菜が沢山入った籠を受け取り、そのままキョトンとしていた。

 

「もしかして、ここにはまだ伝わってない…?」

 

エルフナインが呟く。

 

「とりあえず、小屋に入りましょう。追いついて来る可能性もありますし」

 

緒川さんの言う通りに装者達は小屋へ入り、調はキッチンのような場所に籠を置いてみんなのいる場所に行く。

 

「とりあえずここは一旦身を潜めましょう」

 

「それが最善策だね…」

 

未来が小屋の扉を閉めながら言う。

 

ゴゴゴゴ…

 

といきなり奇妙な音が近づいてくる。

 

「なんデスか…!?」

 

切歌が窓から除くと山から追手が現れた。

 

「撒いてねぇじゃん…」

 

クリスがそう呟くと逃げるために装者達は後ずさる。

山からは3台の車が出てきて、小屋の前で止まった。

中からは特殊部隊であろう人達が出てきて銃を構えていた。

 

「どうしたら…」

 

響がか弱く言うと、1人が立ち上がる。

 

「数えて15~20ぐらいか…」

 

それは奏だった。

奏は窓から見える範囲で敵の人数を数える。

そして思いっきり深呼吸をした後残りの装者に告げる。

 

「犯罪者は、アタシだけでいい」

 

そう言うと奏は扉を開け、特殊部隊の元へ突っ込む。

 

「待てッ!奏ぇぇ!!」

 

翼が飛び出した奏を追いかけようと出ようとするが緒川さんに止められてしまう。

 

「ーCroitzal ronzell Gungnir zizzl」

 

飛び出した奏はシンフォギアを纏い、1人で突っ走る。

 

「と、止まれッ!!止まっ……ぐはッ!!」

 

奏は槍を特殊部隊の1人に目掛けて突いた。

槍の先端には血が付着し、槍を抜くと血飛沫が飛び散る。

 

「奏さん……!」

 

響が声を殺して叫ぶ。

奏はこのままでは皆が捕まってしまうと考え、1人だけ本当の罪人になる決心をしたのだ。

 

次々と銃を持った人を確実に貫いていく。

遂に残り5人ぐらいまでになると奏のシンフォギアには返り血が沢山付着していた。

 

5人まとめて始末しようとした奏だが、この5人だけは他の人と違うオーラを感じ取り、容易に動くことが出来なかった。

 

「やぁ、どうも。シンフォギア装者さん」

 

「…ッ!!」

 

残り5人の中のリーダーであろう人が顔全体を隠していたマスクを取り、顔を晒す。

そのリーダーは腰に刀の様なものをぶら下げていていた。

 

「僕はミアと申します。以後お見知り置きを…」

 

「お前達の狙いはなんだ…」

 

奏が警戒しながらも問う。

 

「僕達はあなた達の殲滅です。シンフォギア装者の……ね」

 

「殲滅……国からの派遣か…」

 

「まあ、そんなところです。他の4人もそうですけど、僕達は特殊部隊。つまり特殊な能力、訓練を成し遂げてきた人達の中でも優秀なトップ5です。正直、今日で終わらせるつもりなので」

 

「やれるものならやって見るんだな、生身の人間が」

 

奏は昔から刀相手の特訓を飽きるほどやっていた、翼と……

つまり、奏はギアで強化された自分に負けるという文字は無かった。

 

「やるからには本気で参りますので………ッ!」

 

「え……?」

 

気づいた時にはミアという人物は真横へと移動していて刀を振り下ろした。

ギリギリ受け止めた奏は体制を立て直すために距離を取る。

 

「へぇ、流石シンフォギア…普通の人間とは訳が違う…」

 

「お前もビックリするぐらいつえぇな……」

 

「フフ、何せ僕は特殊部隊のリーダーなので、そのくらいは出来ませんと」

 

奏はニヤリと笑い、槍を自由自在に操り始める。

あらゆる箇所へと攻撃を仕掛けるがミアはそれを全て見切っているかのように全て避けて見せた。

 

「無闇に突っ走っても無駄なんだよ…?」

 

そう言うとミアは刀の持ち手の部分で奏の腹部を突く。

 

「ぐわぁっ……」

 

周りからは軽く突いたようにしか見えなかったが奏は後方へと吹き飛ばされてしまった。

 

「奏ッ!!」

 

「ダメです!翼さん!!貴方まで人殺しをするつもりですか!!」

 

「クソッ!!奏がピンチなのに……!!」

 

森の木にぶつかった奏は腹部を抑えながら立ち上がる。

 

「へぇー、なかなかしぶといもんなんだシンフォギアって」

 

「クソ……ハハ、これはまずいな……」

 

「格の違いってやつだね、君はまだ僕には叶わない」

 

 

 

「ほざいてろッ!三下ァァッ!!」

 

ミアが刀に手を伸ばした時、小屋の屋根にシンフォギア姿のクリスが全弾発射していた。

 

「ッ!!いつの間にクリスさんまで!!」

 

翼を止めるのに必死だった緒川さんはクリスが抜け出したことに気付いていなかった。

 

「君たちは本当に楽しいね、こんなんで僕を止めようだなんて…」

 

ミアは刀を抜き、構える。

クリスの弾はミアに向かって一直線に飛んでくる。

 

しかし、次の瞬間ミアは高速で刀を振りかざし始めた。

その行動に奏もクリスも驚きを隠せていなかった。

なぜならミアに当たるであろう弾を刀で全て切り落としてしまったからだ。

 

「嘘だろ……こんな…」

 

クリスは予想以上のミアの強さに足が震えるほどだった。

少し時間が経つとミアの額から一滴の血が滴り始めた。

 

「おっと全部は弾けなかったか、それとも斬った時の破片かな?」

 

態度を全然変えないミアが恐ろしくて2人ともガラ空きの背中に攻撃を仕掛けることも出来なかった。

 

「今日はここら辺で帰るとするよ、また来るからね!」

 

そう言うと残りの4人を連れて、車で遠くへ行ってしまった。

 

「奏さんッ!クリスさんッ!!」

 

エルフナインが2人に駆け寄る。

後からみんなも来る。

 

「冗談じゃねぇ……あんなの、どーすりゃあ…」

 

クリスはミアの強さに身を震わせていた。

 

「あのクリス先輩が…」

「怖がるほどデスか…」

 

エルフナインは奏とクリスを小屋まで連れていき、メディカルチェックをする事にした。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ただいま戻りました」

 

「あぁ、偵察はどうだったかな?」

 

「そうですね、案の定僕達5人以外は全員死んでしまいましたね」

 

「そうか、それで1人ぐらいは殺せたか?」

 

「何ですかー?、偵察って言われたんで殺してないですよー」

 

「まあいい、存在を知らせに行かせた迄だ」

 

「でしょうねー」

 

「じゃあ次に向けて万全な状態にするように」

 

「了解しましたー」

 

ミアと話していた男が部屋から出るとミアは呟く。

 

「まぁ、最初はコイツからかな」

 

机に座ったミアは1枚の写真を見つめていた。

 

そこに写っていたのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小日向未来

 

 

 

 




ご覧頂きありがとうございました!
今回はオリジナルキャラクターの『ミア』という少年を出してみました。
少年ですよ、少年。
他の4人も名前が出てきますし、最後話していた男も後後出していくつもりです。
誤字脱字などありましたらコメントよろしくお願いします。
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