修行二日目。今は修行をせず、皆で兄とアーシア先輩の悪魔の知識に関する勉強会です。これは知っておかねばならないワードですからね。
早速兄には天使の主要メンバーを答えてもらいます。
「えぇっと・・・・ミカエルにラファエルにガブリエルに・・・・ウリエルか?」
「正解です。では次に現在の四大魔王について答えてください」
「おう!これはバッチリ覚えてるぜ!ルシファー様、ベルゼブブ様、アスモデウス様、そして!いつか出世してお会いする予定のレヴィアタン様!!」
ここに来てもやっぱり女性の事を考えてましたよこの兄は・・・・
でも残念。レヴィアタン様ことセラフォルー様は綺麗系の女性ではなく可愛い系の美少女です。これを知った兄の表情が楽しみですね。
「じゃあ今度は僕から出題するよ。イッセー君が一番苦手な堕天使の幹部を言ってもらおうかな」
・・・・あぁ〜、これは面倒くさいですね。他の勢力に比べて幹部が多くて名前も複雑なので覚えるのに一苦労しそうです。
「確か、堕天使の中枢組織が『
「薬物の名前じゃなくてコカビエル、そしてサハリエルだよ。これは基本だからきっちり覚えないと」
コレには兄も、苦虫を噛み潰した表情で了承します。難しいけどちゃんと覚えてもらわないといけません。家に帰ったら教育しますかね。
「では、僭越ながら私、アーシア・アルジェントが
そう兄の指導内容を考えていたら、今度はアーシア先輩が
「え、えっと!以前私が所属していた場所では、
「二種類?」
兄は疑問に思ったのかアーシア先輩に問いかけます。
「一つはテレビなどに出て来る
です。これは神父様が聖書や聖水を用いて人々に入り込んだ悪魔を祓う『表側』の
『裏側』の
「イッセーも出会っていると思うけど、私達の最大の敵は神。あるいは堕天使に祝福された
リアス先輩の説明に兄は何かを思い出したのか、しばらく考え始めました。その間、アーシア先輩はバッグから聖書や聖水といった、悪魔が嫌う物を取り出しました。
「では次に、聖水や聖書の特徴をお教えします。まずは聖水。先程部長が説明してくれたように、悪魔が触れると大変なことになります」
「アーシア先輩。決して触れたらいけませんよ。触れたら肌がとんでもないことになりますので」
「はいぃ、そうでした・・・・気をつけます・・・・」
なんかすごい罪悪感を感じます。どうしよう、かける言葉が見つからない・・・・
「作り方も一応教えます。役に立つかどうかわかりませんけど」
こんな感じで、午前の裏の世界講座が終わり、午後の修行へと移りました。
―●●●―
「では、兄の
・・・・なんかとんでもない事を妹に言い渡されました。ええっとドライグ、
『いいか相棒。
ある領域に至ったものが発揮する力の形のことだ。本来なら所有者の想いや願いが世界の「流れ」に逆らうことで至るものだが、どうやらお前さんの妹はそれを今この場でお前に発現させるそうだぞ?』
ドライグがなんか説明してくれたけど、要するにすごいパワーアップをさせるってことだろ?しかも劇的な変化が必要みたいだし・・・・
「ま、最悪できなくても最終手段を使うのでそんなに問題ありませんが・・・・」
そう言ってくれるけど、ライザーに勝つためには至らなければいけない。
そう思っていて、ふと気になったことを聞いてみた。
「なぁ、清羅。お前は
ただでさえ制限がかけられるくらいなんだからちょっと気になったことを聞いてみる。
すると、妹は少し考える素振りを見せてから。
「もちろんです。じゃなかったらこんなことは言いませんよ」
とあっさり返されてしまった。ていうか妹強すぎじゃありません!?
『当然だろう。お前さんの妹は・・・・いや、ここは何も言わないでおくか・・・・』
ドライグが何か言おうとしてたのか?まぁいいや!強くなってライザーを倒すために妹のシゴキから耐えきってやるぜ!!
「準備はできましたか?『兄さん』いや、『兵藤一誠』」
・・・・と思ってたらそこにはいつもと違う表情で聖槍を構える妹の姿。
悪魔が苦手とする聖なるオーラは抑えられてるみたいだけど、それ抜きにしてもヤバイ雰囲気がヒシヒシと伝わってくる。
「なぁ、ドライグ。俺、生き残れるかな?」
心配になってきてドライグに相談する。そしたら。
『・・・・相棒、お前のことは忘れないぞ』
なんかヤバイ返答が返ってきたんだけどぉぉぉ!!?そしたら、妹から修行内容の説明をされた。
「ルールは簡単。この山の中で私から逃げ切ること。途中で攻撃もしますから逃げ延びてください。大丈夫です。手加減しますから・・・・・・・・多分」
ルールは分かった。でも言わせてほしい!最後!!不穏な言葉が聞こえたぞオイ!!ドライグ!頼んだぜ!!
『・・・・次の宿主は誰かなぁ・・・・』
・・・・この裏切り者ぉぉぉぉぉぉ!!!!!
―●●●―
生き残った!俺は生き残ったぞ!!あの地獄から俺は生き残ったぞ!!
・・・・死ぬかと思ったぜ・・・・山の端まで行ってやり過ごそうと思ったら一瞬で追いつかれて攻撃されるし、こっちも負けじと反撃したらあっさりと攻撃が無効化され、諦めて逃げに徹しようと思ったらまた攻撃されて辺り一帯が更地になったりした。
地獄のような修行をなんとか生き残ったけど、俺は結局
これで自覚した。俺は弱い。
体力もなく力もなく、これといった特別な才能すらない。あるものといったらこの
・・・・・・・・俺は、役立たずだ・・・・・・・・!
―●●●―
やり過ぎた・・・・
今日兄の修行をつけて思ったことです。死なないように手加減したんですが、それでも辺り一帯を更地にしてしまいました。
辺り一帯を更地にしても兄が
・・・・仕方ありません。アレ、使いますか。
そう思いながら、私は兄のいる部屋に向かいます。
「兄さん、いますか?」
「おう!いるぞ!!どうしたんだ?」
とりあえずいることが分かったので、中にお邪魔します。そして、持ってきた箱を兄の前に差し出します。
「兄さん、これを渡しておきます。」
そう言って、私は箱から幾重にも文字が刻まれたリングを取り出し、兄に渡します。
「なんだこれ?」
「これはまぁ、所謂
これを聞いた兄は心底驚いたのか、目を大きく開いて
これくれたアザゼルさんには今度お礼言わなきゃなりませんね。
「・・・・ドライグ。いけるか?」
兄はこれを対価に
『あぁ、短い時間ではあるが可能だ。しかし相棒の妹よ、こんなのどこで手に入れた?』
ドライグが中々痛いところを指摘してきました。この質問には、言葉を濁して答えることにします。
「まぁ、
この返答に、ドライグは一応納得したのか、それ以降何も言わなくなりました。
「では私はもう寝ることにします。あぁそうそう、リアス先輩がリビングで悩んでましたよ。相談に乗ってあげてはどうでしょうか?」
そう言い残すと、私は部屋を出ます。その後、兄は私の言葉にハッとなって、部屋を勢いよく飛び出していきました。
―●●●―
そして修行最終日、兄の修行の成果を確認するために木場先輩との模擬戦をすることになったようです。
さて、叩き込めることは叩き込みました。一般人に毛が生えた程度の悪魔だった兄がどれくらい成長したのか楽しみですね。
「それじゃあイッセーの
リアス先輩がそう言うと、兄は左腕に
そして、力の倍加が二十回を迎えたところで、今できる倍加がすべて完了したのか、籠手から音声が響きます。
『Explosion!!』
これを合図に木場先輩は木刀を持ち、兄は素手でそれぞれ構えます。
「準備できたわね?それでは、始め!」
部長の掛け声とほぼ同時に木場先輩が兄の視界から消え、兄に早速一撃を加えます。
兄は腕を交差させることでこの一撃を難なく防ぎ、木場先輩が呆気にとられていた瞬間を見逃さず拳を放ちます。
でも、この攻撃は当たらず、木場先輩は上に回避することでそこから空襲を仕掛けます。兄はそれに反応が一瞬遅れたためか、上空からの一撃を頭にもらってしまいます。
しかし、兄はこの一撃に屈することなく、木場先輩にすかさず蹴りを放ちます。
「イッセー!魔力の一撃を撃ちなさい!」
中々攻撃が当たらない兄にリアス先輩がアドバイスを出します。これを了承したのか、兄は篭手を構え、小さな魔力弾を作ると、相手に向かって放ちます。
最初は小さかった魔力弾が突如巨大な物へと変貌して木場先輩に迫ります。木場先輩はこれをかわしました。
そして、当たらなかった魔力弾は、あと一つだけになった山に当たると、その山を消し飛ばしてしまいました。
『Reset!』
山が消し飛んだことに呆気に取られる兄。そこに、再び篭手の音声が響くと、倍加されていた力が抜けたのか、兄はその場に座り込みました。
「お疲れ様。さて、イッセー。これで分かった?
どうやらリアス先輩はこの模擬戦で兄に自信を持たせたかったようです。その目的通り、兄は驚きながらも瞳を輝かせてます。
「いい?あの一撃はゲームの要となる。倍加中は逃げるしかないけど私達はチーム!あなたをフォローする仲間たちがいる!皆!このゲーム!必ず勝ちましょう!」
「「「「はい!!」」」」
リアス先輩の言葉に皆が強く返事をします。皆は決意を新たにして修業合宿を終えました。
―そして、ついに決戦が始まる―
ありがとうございました!!ついにライザーさんとのレーティングゲーム編です!!
次回もお楽しみに!!