妹は聖槍使い!?   作:天覧会の部長

11 / 28
 ついにレーティングゲーム開始!!
お楽しみください!!


第十一話

 

 レーティングゲーム当日。

 

 

 私達は現在、レーティングゲームのバトルフィールドの『駒王学園』のレプリカの中のオカルト研究部部室にて待機していました。

 

 一方、転移したのに部室にいることに困惑する兄とアーシア先輩。どうやら、まだ周りの気配を察知するのに慣れてないのか、ここがゲームフィールドだということに気づいてないようです。

 

『皆様、この度のレーティングゲームの審判を担当するグレモリー家の使用人グレイフィアでございます』

 

 そうこうしてる内にグレイフィアさんからの放送がかかりました。この説明でここがレプリカであると知った兄とアーシア先輩はかなり驚いていました。

 

『早速ですが本日のレーティングゲームのゲスト。「兵藤清羅様」にかけられる制限を解説致します』

 

 今日のゲームに参加するにあたっての私の制限が発表されるようです。コレに対して、リアス先輩は何か考え込むようにして放送を聞いています。

 

『かけられる制限は主に三つでございます。一つ目は禁手(バランス・ブレイク)の使用禁止。二つ目は黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)以外の武装の使用禁止。三つ目は「兵藤清羅様」の戦闘可能な時間は、戦闘が開始してからの一分のみとさせていただきます。尚、戦闘開始から一分が過ぎたら、清羅様は強制的に退場されます』

 

 まぁ、こんなもんでしょうね。禁手(バランス・ブレイク)なんて使ったら開始一秒でこの空間ごと破壊できますから妥当な制限だと思います。

 

『開始のお時間となりました。制限時間は人間界の夜明けまで。それでは、ゲームスタートです』

 

 そう考えていたらゲームが始まったようです。

 

 

「それでは行ってきますね。参考までに聞いておきます、何人ほど倒せばいいでしょうか?」

 

 窓に手を掛けて早速飛び出す準備をします。すると、リアス先輩が慌てて声をかけてきました。

 

「待ちなさい!ゲームはまだ始まったばかりよ!?ここは大人しく私の指示を『聞こえなかったんですか?』ッ!」

 

「いいですか?私の戦闘可能な時間は僅か一分。だったらリアス先輩の指示に従うよりも自分で行動した方が早いんです」

 

 今回は指示に従うつもりはないのでちょっと威圧をかけて黙らせます。コレにはリアス先輩も渋々了承したのか。

 

「・・・・分かった。じゃあ『兵士(ポーン)』、『僧侶(ビショップ)』、『騎士(ナイト)』を合計で四名ほどお願いできるかしら?」

 

「了解しました。では、暫しお待ちを」

 

 そう言って、私は窓から飛び出しました。その最中、リアス先輩に膝枕されて泣いている兄の姿が視界に見えましたが気のせいにしておきましょうかね。

 

 

 

―●●●―

 

 

 

「到着っと・・・・さてさて?ライザーさんの眷属は何処に?」

 

 そう言って呼びかけてみます。すると、この呼びかけに応えたのか、ライザーさんの眷属達が数名、私を囲むようにして構えてきました。

 

「・・・・久しくお目にかかる。清羅殿。『騎士(ナイト)』のカーマラインだ」

 

「あ、お久しぶりです。それで、ライザーさんからの指示で私の足止めをするためにここに?」

 

 私の疑問に、カーマラインさんが首を縦に振ってくれて肯定してくれました。

 

「あぁ、そうだ。あなたを止めるためにライザー様は我々を派遣された。だから負けるとわかっていても我々はあなたに全力で挑む!!!」

 

 きっと負けると分かっていながら、ライザーさんに頼み込んで派遣させてもらったんでしょうね。

 ふと周りを見てみると、ここにいる全員が同じ気持ちなのか、全員が覚悟を決めた表情で構えてきました。

 

「もう後には引き返せませんよ?」

 

「無論だ!!」

 

「・・・・分かりました。では、来い。

黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)―」

 

 手元に聖槍を顕現させると、周りから息を呑む音が聞こえてきます。

 

 しかし、コレに怯まず迫り来る影が一人。カーマラインさんでした。

刹那、火花を散らしてぶつかり合う聖槍と剣。鍔迫り合いを繰り返して向こうが不利だと悟ったのか、一旦私から距離を置きました。

 

「我らフェニックスの眷属は炎と風と命を司る!受けるがいい!炎の旋風を!!!」

 

 距離を置いたと思ったら、中々の大技を放ってきました。これで仕留めるつもりか?と思っていたら、サイドから兵士の女の子二人が特攻を仕掛け、僧侶は魔力による援護をしてきました。

 即席とは思えない見事な連撃に感心しつつ、当たったら流石に面倒くさいので、此方もある技を使おうと思います。

 

聖櫃(アーク)

 

 技の名前を呟くとともに放たれる聖なるオーラの集合体。

これにより、兵士二人と僧侶をを再起不能にし、迫ってきていた炎の旋風を打ち消します。コレにはカーマラインさんも絶句します。

 

「・・・・見事だ。我々ではまだ届かなかった…か…」

 

『ライザー・フェニックス様の「兵士(ポーン)」二名、「騎士(ナイト)」一名、「僧侶(ビショップ)」一名、リタイア。そして、制限時間となりましたので、兵藤清羅様は退場となります』

 

 おっと、戦いを楽しんでいたら制限時間がきてしまったようです。

 

 さて、やることはやりました。ここからは修業の成果を見せるときですよ。兄さん?

 

 

 

―●●●―

 

 

 

「お疲れ様。清羅」

 

 ゲームの制限時間を終えて転移した先では、紅髪の青年とグレイフィアさんがいました。

となるとここは観戦室ですか。

 

「はい。久しぶりですねサーゼクスさん。それにしてもよく許可なんて出しましたね?どうやったんです?」

 

「ハハハ、それは秘密さ」

 

 何が秘密なのか気になりますがどうせろくでもないことだと思うので何も聞かないことにします。

 そんなことよりも、まずは言いたい事を言うことにします。

 

「制限は妥当だったんですが時間が少なすぎです!おかげさまで暴れたりませんよ!」

 

 この言葉にサーゼクスさんは苦笑いを浮かべます。

 

「いやぁ。実はこうでもしないと許可が降りなくてねぇ。今回もかなり妥協したんだ。すまなかった!」

 

 クッ!こう言われると弱いです!

仕方ありません。今日のところは許してあげることにしましょう

 

「それよりもゲームを観戦しないかい?今面白い事になってるようだよ?」

 

 そう言われてゲームを見てみると、そこには鋭く生えた幾重もの魔剣の山に貫かれるライザーさんの眷属達。

 

 ふむ、多分赤龍帝の篭手(ブーステッド・ギア)で倍加した力を木場先輩に譲渡した結果でしょうね。中々面白い事をしてくれます。やはりあの修業は無駄ではなかったようです。

 

 さぁ、楽しませてくださいよ?兄さん。

 

 

 

―●●●―

 

 

 

『リアス・グレモリー様の「女王(クイーン)」一名、リタイア』

 

「「ッ!?」」

 

 俺と木場は同時にアナウンスの内容を疑った。どういうことだ!?朱乃さんがやられただと!?そう思っていると。

 

「グァッ!!!」

 

 俺の隣で大爆発が発生すると同時に木場の呻き声が聞こえてきた。隣をハッとして見てみると。

 

 

 そこには全身血だらけの木場が倒れていた。そして、駆け寄る間もなく木場の体が光って消えていく。

 

『リアス・グレモリー様の「騎士(ナイト)」一名、リタイア』

 

 俺は戦場で一人になった。空を見上げると、そこにはライザーの所の『女王(クイーン)』。

 

 アイツか!!!アイツが木場と小猫ちゃんと朱乃さんを!!

 

「テメェか!!テメェが皆をやりやがったのか!!降りてきやがれ!!一発ぶん殴ってやる!!」

 

 この言葉に、相手は涼しい顔で新校舎の方へ向かい始めた。

 

 ッ!?ヤベェ!!そっちには決戦中のライザーと部長とアーシアが!!クソッ!!これ以上やらせてたまるか!これ以上邪魔されてたまるかよ!!

 

 そう思って後を追う。数メートル走ったところで俺は転倒した。

 ―全身が動かなかった―

 体力が限界を迎えてる。ハッキリ言って全身が痛い。でも。行かないと。

 

「ウオラぁぁぁぁぁっっっ!!!」

 

 痛む体を気合で抑えて立ち上がって再び走る!もう後には引けない!部長のためにも!皆のためにも!

 俺は校舎に侵入して屋上に向かって駆け抜ける!

 

「『プロモーション』!!『女王(クイーン)!!」

 

 敵陣に入ったのでプロモーションして能力を増やす。そして一気に屋上まで駆け上がる!途中、転んでは怪我をして、体が壊れそうな痛みに耐えて走った。

 

 見えた!!俺は休むことなく屋上の扉を蹴破った。

そこには対峙するライザーと部長。アーシアは少し離れた場所で待機してた。

 

「イッセー!」

 

「イッセーさん!」

 

 二人が歓喜の声を上げる。ありがとう!!俺はこれで頑張れる!!

 

「・・・・そうか。ここまで辿り着いたというわけか」

 

 なんか感心してるライザー。そして、何か思いついたのか、校舎の下にいるあいつの妹に向かって声を上げた。

 

「レイヴェル!お前が持つフェニックスの涙をここにいるリアスの『兵士』に使え!!」

 

 なっ!?どういうことだ!?貴重な回復アイテムを俺に使うだと!?コレには思わず部長も

 

「どういうこと!?」

 

 と困惑した様子で大きく声を上げた。俺もアーシアも訳がわからない。そんな様子を察したのか、ライザーが言い聞かせてきた。

 

「いいか?このまま戦っても結果は火を見るより明らかだ。それに、こんな戦いをこんな形で終えるのは・・・・」

 

「男として、失格だろう?」

 

 ッ!!俺は絶句した。こいつ!そんなことのために!?

 

「お前は婚約を破棄したいというリアスの思いを背負っている。それに対して俺は家の名前と思いを背負っている。互いに背負う物の重さは同じくらいだろう」

 

 ・・・・あぁ、そうだ。俺も部長の思いを背負っている。向こうも家の名前と思いをを背負っているんだ。

 今、ようやく理解した。俺は相手を見誤っていたみたいだ。

 

ライザーという悪魔を。

ライザーという男を。

 

 最初はただのハーレム野郎だと思って目の敵にしてたけど今は違う。目の前の相手は真の男だ。どうりであんなにも女性から信頼されるんだ。

多分目の前の男は、俺の目指すべき理想だ。

 

 

 

「さあ、傷は癒えたか?『兵藤一誠』。癒えたならば構えろ!お前・・・・いや、お前達の思いを阻む敵は!今お前の目の前にいるぞ!!」

 

「やってやるぜェェェェ!!!行くぞ!!ライザー・フェニックスゥゥゥ!!!」

 

 もう迷いはない。傷と魔力も完全回復した。

 俺は、部長や皆の思いを背負って目の前の男に全力で思いをぶつける!!行くぞ!ドライグ!!

いや、『相棒』!!

 

『フッ。いい面構えになったじゃないか「相棒」

ああ、存分に使え!』

 

 あぁ、存分に使わせてもらうぜ『相棒』!

 

「輝きやがれぇぇぇッッ!!オーバーブーストォッ!!」

 

Welsh(ウェルシュ) Dragon(ドラゴン) over(オーバー) booster(ブースター)!!!』

 

 機械的な音声と共に篭手の宝玉が強い光を放つ。光が収まると、俺の体が赤い龍を模した鎧を纏っていた。

 

「ほう!赤龍帝の力を鎧に具現化させたか!!来いっ!!」

 

「言われなくてもそのつもりだァァァァ!!!」

 

 

 

 俺の言葉を合図に、両者は飛び出す。

 今、部長の婚約破棄をかけた一大決戦が行われようとしていた。

 

 

 




 ありがとうございました!!次回、いよいよライザーとイッセーの一騎打ちです!お楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。