第十三話
朝、目が覚めて、足腰に力が入らない状態で隣を見ると、そこには未だに気持ちよさそーに眠っているヴァーリ君の姿。
・・・・昨夜は向こうの方が明らかに激しく動いていたはずなのに、なぜこうも体の調子が違うのか・・・・
あれですか?ドラゴン系の
どちらにせよ不公平さを感じずにはいられません。
そう思っていると、ヴァーリ君も目を覚まし、私と目を合わせると、天使のような微笑みでこちらに語りかけてきました。
「やぁ、いい朝だね」
「・・・・私はそうじゃないんですが・・・・」
この返答に、ヴァーリ君は天使の微笑みを悪魔の微笑みに変えてこちらに語りかけてきました。
「・・・・そうか、それは悪かった。清羅。君はまだ欲求不満なのだろう?だからいい朝ではないんだね・・・・わかった。ならば昨日の続きをしようじゃないか!」
「や、やめてください!!今日一日、私を本当に行動不能にする気ですか!?」
「・・・・・・・・それもいいな」
「よくありません!!なんですか!?いつからそんなにサディストになったんですか!?」
「いや、俺は別にサディストじゃないさ。ただ、惚れた女が慌てふためく姿が好きなだけだ」
「余計性質が悪いです!それ結局サディストじゃないですか・・・・」
こうしてヴァーリ君とベッドの上で話し合っていると、いきなり扉が開かれ。
「おう、お前ら。起きたか?早速だがコカビエルの奴の起こした事件の後処理に関す・・・・・・・・・・・・失礼しました〜。ごゆっくり〜」
「「・・・・・・・・」」
私達は言葉を失いました。
そして、数秒の沈黙の後、お互いに顔を見合わせ、強く頷きあいます。
「・・・・清羅。分かっているな?」
「・・・・はい。分かってますとも」
お互いの気持ちは一つ。互いに意思を確認し合ったあと、それぞれの
その後、無事堕天使総督の捕獲を終え、二人で制裁を叩き込んだあと、今回の事件についての報告が始まりました。
「・・・・ったく。お前ら。少しは加減ってもんをなぁ」
「ほう。まだくらいたいのか?アザゼル」
「いえ、なんでもございません」
またアザゼルさんが余計な事を言おうとしてきたのでヴァーリ君が拳をちらつかせながら黙らせます。
「まぁ、その事については一旦置いとくとして、今日清羅とヴァーリに集まってもらった理由だが」
ようやく本題ですか。待ちくたびれました。
「お前ら二人のどちらかがコカビエルを取り押さえてくれ」
ふむ、やはりそうきましたか。まぁ実力的にも立場的にも私達が丁度いいんでしょうね。
すると、ヴァーリ君が。
「わかった。引き受けよう」
「おっ!引き受けてくれんのか!?どうした?今日はやけに素直だなぁ、おい!!」
・・・・誠に不本意ですが今回はアザゼルさんに同意見です。さて、なんでこんなにもあっさり引き受けんでしょうか?
「・・・・俺と清羅の時間を奪ったコカビエルが許せないだけだ・・・・・・・・まぁ、簡単に言うと八つ当たりだな」
・・・・え?そんな理由?
私が驚きと恥ずかしさが入り混じった気持ちでいると、ヴァーリ君の発言にアザゼルさんは大爆笑。
もちろん、大爆笑したアザゼルさんはヴァーリ君からきっちり制裁を受けていました。
「さて、コカビエルの件は了承したが、いくつか条件がある」
「おう。なんだ?」
「一つ目。コカビエルが事を起こすまでの監視等をフリードにやらせること」
なるほど、いい人選ですね。フリードさんならきっちりこなしてくれるでしょうから。
「二つ目。俺と清羅はコカビエルを捕縛するまでは駒王町で過ごすからその際の必要経費はすべてそちらが負担すること」
マジデスカー。コカビエル捕縛するまではホテル暮らし?
私、大丈夫ですかね?
「わかった。それくらいならお安い御用さ。フリードにはこっちから連絡を入れとく。頼んだぞ」
「了解だ」
「わかりました・・・・あ。家族に連絡入れないと」
こうして、私とヴァーリ君のコカビエル捕縛作戦が始まりました。
―⚫⚫⚫―
翌日、私達はホテルを確保したあと、町中にあるファミレスに来ていました。
いつもみたくラーメンじゃないんですか?と疑問に思ってヴァーリ君に聞いたところ、今、期間限定でパフェが安いとのことで、私の事を考えてここにしたそうです。
・・・・え?いつものことですが男前すぎません?
「なぁ、清羅。あっちを見てみろ」
そう言われて、ヴァーリ君の示す方向を見てみると、そこには二人組の
というか二人組の片割れってイリナさんじゃないですか?まさか聖剣使いの
ものすごくびっくりです。
すると、ヴァーリ君が、向こうの話の内容を簡単に説明してくれました。
「どうやら聖剣を破壊するために手を組むそうだ。・・・・まぁ、
「・・・・いいんでしょうか?おそらくあの木場先輩辺りの復讐を叶えてあげるためにやっているとは思うんですが・・・・」
「まぁ普通に考えれば無謀としか思えないな。悪魔が協会側の聖剣を破壊するということの重大さがよく分かっていないからこそできることだと思うが」
まったくもってその通りですね。まぁいつも真っ直ぐな兄さんらしいっちゃらしいんですがね。
「それで、あれどうするんですか?」
「まぁ、しばらくあのまま泳がせるさ。兵藤一誠やその他のグレモリー眷属達の成長のためにコカビエルをぶつけるというのも悪くない。グレモリー側に打つ手がなくなったらこちらが介入すればいいだけだからな」
「そうですか。だったらフリードさんに連絡入れときます?」
「・・・・そうだな。彼にはもしコカビエルとグレモリー眷属が衝突しそうになったとき、死なないように調整してもらわなければ・・・・」
とりあえず私達の方針が決まりました。まぁ、フリードさんがいるかぎり万が一の事は起こらないと思いますが・・・・
あ!忘れてました。
「そういえば魔王が事態を収めに来たらどうすれば?ここ、一応悪魔の領土って事になってますから・・・・」
「・・・・ふむ。ならば魔王がコカビエルの身柄を拘束しようとした時に堕天使側の者だと介入してひとまず身柄をこちらに引き渡させればいいんじゃないか?
・・・・でも、あの戦争狂は魔王が到着するより先にこの町を破壊すると思うがな・・・・」
それもそうですね。あの戦争バカだったらそれくらいやりますか。
それにしても兄さん達が気配察知に疎くて良かったです。
私、今家族には一週間程、ボランティア団体のスタッフとして海外で過ごすと伝えてあったので・・・・
さて、兄さん達はどう動くんでしょうね?
―●●●―
「やあやあ悪魔くん達!久しぶりだねぇ。元気にしてたかい!?」
「「なっ!!」」
俺、兵藤一誠は聖剣に復讐したいという木場を説得して、幼馴染の
そんな中現れたのは聖剣エクスカリバーを手に持った以前木場を軽くあしらった白髪の神父。
その神父の登場に、匙を除く俺達は驚愕してたんだけど、特に驚いていたのは
「フリード・セルゼン、だと!?」
「なんで彼がこんなところに!?」
「え?二人共!あの神父のこと知ってるの!?」
驚く俺の問に、二人は首を縦に振って肯定してくれた。
「・・・・あぁ、彼の名はフリード・セルゼン。教会の
ッ!?マジかよ!あの神父そんなに強かったのか!?
ていうか五本の指!?それって間違い無くこの二人より強いんじゃ・・・・・・・・
この話に、匙と小猫ちゃんは目を丸くして驚き、木場は更に憎悪の視線を送っていた。
「おぉ!すんごい高評価!嬉しいねぇ。ところで、そこの騎士君が熱い視線を送ってきてるんだけど?俺っち、何かしたっけ?」
向こうは木場の憎悪を受けながらも全く動じてない。それどころかヘラヘラした態度でこっちに質問してくる。
「はァァァっっっ!!!」
「馬鹿!やめろ!!」
そんなヘラヘラ下態度のフリードに木場が一直線に突っ込む。
ゼノヴィアが即座に静止の言葉をかけるも、止まる様子がない。
「・・・・あぁ〜〜。俺っちの持つこの聖剣を見た途端にその態度。もしかして君。あの計画の被験者?」
「それがどうした!!!」
「ダメだこりゃ。全く、少しは人の話をだなァ」
そう言うと、フリードの姿が消えた。斬りかかった先にいなかったので困惑する木場。
すると、突如木場が地面に叩きつけられた!!
は!?なんだよ今の!?何も見えなかった!!
それどころか騎士である木場が容易く叩き伏せられるなんて・・・・
コレには匙と小猫ちゃんも
「嘘だろ、オイ。何なんだよ、今の・・・・!?」
「・・・・・・・・疾い!!」
「さてさて〜この騎士君が大人しくなったところで〜、そちらのお二人が持つ聖剣を頂戴いたしますか!!」
ヤバイ!!木場がやられたあと、すぐに俺達の報に狙いを定めてきやがった!!
クソッ!狙いはやっぱり聖剣かっ!!
堕天使の幹部と最強の
「グっ!!」
「イリナ!!」
しまった!イリナがやられた!
これでエクスカリバーが一本奪われてしまった!!
「フリィィィドォォ!!」
こうなったら仕方ねぇ!!最強の
まずは一発!!
「・・・・遅え」
「グハッ!!」
「「兵藤(イッセー先輩)!!」」
・・・・痛え。相手に俺の拳が届くよりも先に殴り飛ばされた。
コイツ、強すぎんだろ・・・・
「さてさて?
「渡すものか!!よくもイリナを!!」
「まぁ、それは奪わないおきますわ」
なっ!?どういうことだよ!
コレには俺だけじゃなく、匙や小猫ちゃん達も驚いていた。
「いや、だって・・・・ねぇ?・・・・・・・・面倒くさいですし?どうせまた戦うんだからその際に奪えばいいだけだし?」
・・・・そういうことかよ!!!バカにしやがって!!
「んじゃ、俺っち。招集かかっちゃったから!また後で〜」
「っ!!逃がすか!!」
ゼノヴィアが斬りかかるも、フリードは球体を地面に投げつけると眩い光を放った。
光が収まると、フリードは消えていた。
「このままでは終わらせられん!私は奴を追う!!」
そう言うと、ゼノヴィアは即座にその場から離脱した。
「まだ体にダメージが残っているけどエクスカリバーを破壊するためだ!僕も行く!!」
続いて木場もその後を追った。
「おい!お前ら!!・・・・クソッ!」
声をかけたときには二人はいなくなっていた。
すると、後ろから聞き覚えのある声。
「皆・・・・・・・・これはどういうことかしら?説明してもらうわよ」
そこにいたのは、部長でした・・・・・・・・
ありがとうございました!!また次回もお楽しみに!!!!