家族の皆が寝静まっている中、私はとある場所へ電話をかけてました。
「もしもし、此方兵藤清羅です。」
『おお!清羅じゃねぇか!どうした?こんな夜遅くに掛けてきて?あぁ、あれか?久しぶりに俺の声が聞きたかったとか?』
「安心してください。そんな気持ち微塵もありませんから。」
『…そうか』
割りとショック受けてるんでしょうか?堕天使総督の心は硝子でしたか…しかし今はこんなふざけたこと考えてる場合じゃありませんでした。早く聞きたいこと聞いて寝ないと!
「ところでアザゼルさん。この町に堕天使がいるんですが何か心当たりは?」
『……はぁ?そんな奴ら知らないぞ?というかお前が連絡寄越すってことはそいつら何かやらかしたのか?』
「いえ、まだ何もしていませんが私の兄に接触してきました。これについて何か言い分は?」
ちょっとだけ威圧しながら問いかけます。すると?
『マジすんませんでした。そいつらが手出してきたら好きにしていいんでどうかご勘弁を!』
「言質はとりましたよ?彼によろしくお願いします。それではお休みなさい。」
―●●●―
そして、翌日。私はいつも通り学校に登校。今現在小猫ちゃんとランチを食べながら今度の休日に行く甘味巡りの計画を練っていました。
「そう言えばスイーツの話題とは関係ないんですが…」
小猫ちゃんがいつもの無表情で訪ねてきました。
「どうかしましたか?」
「清羅のお兄さんに彼女が出来たという噂は本当なんですか?」
「はい、本当ですよ。写真を見るまでは私も信じられませんでしたが…」
「その…少しでも説教の負担、減るといいですね…」
小猫ちゃんに励まされましたが、馬鹿兄の彼女(仮)が堕天使なので多分私の心が休まる日は来ないでしょう。というか、逆に多くなりそうな気がしてきました。
―●●●―
小猫ちゃんとの楽しいランチが終わり、学校が終了した後、私は二年生のクラスまで足を運んでいました。
「兄さん!迎えに来ましたよ!」
今日は馬鹿兄の変態行為防止のため一緒に帰ることにしました。なのでこの馬鹿兄のいる教室に来たわけですが…
「皆!清羅ちゃんが来たぞぉ!!」
「何ィ!?あの学園マスコットの一角にして、『理想の後輩ランキング』一位の清羅ちゃん!?」
「「「ハァ…ハァ!!!!」」」
教室に来ていきなり何でしょうかこれは…というか今若干数名危ない人がいたんですがこれはいかに!?
「兄さん。取り敢えずこの意味の分からない状況は無視して帰りましょう。この状況には関わらない方がいいと思うので…」
この状況から逃れるために一刻も早く兄を連れ出さなければと思い声を掛けます。すると兄が…
「じゃあな!お前ら!俺は可愛い妹とともに帰るから!いやぁ、妹と彼女がいないお前らが可愛そうでしかたないよ!」
何故今ここでその言葉を言うんでしょうかこの馬鹿兄は…すると、放たれた言葉によりクラスが
「「おのれ!!おのれ兵藤ォォォ!!!!」」
「「今ここでくたばれェェェェ!!」」
「#$%^#$*%^$&?!!!!!」
更に状況が悪化しました…それにしても最後の人、明らかに人間が出せる殺気と声じゃないんですが!あれですか!?邪神でも宿ってるんですか!?実はこの町には邪神と契約した人間がいたと!?だとしたらとんでもない大事件なんですが……このクラスは大丈夫なんでしょうか?
―●●●―
帰り道、二人で歩いていると、目の前に先日見せてもらった写真の少女がいました。その少女は兄を見ると微笑んで話しかけてきました。
「こんにちは、イッセー君!」
すると兄は、全身から幸せオーラを出しながら爽やかな笑顔で。
「こんにちは!夕麻ちゃん!もしかして帰り道?わざわざ待っててくれてたの?」
そうして二人が会話を弾ませていると今度はこっちに話しかけてきました。
「イッセー君、そっちの女の子は?あ!もしかして早速浮気!?」
その堕天使は私を見るなり浮気かと疑いをかけてきました。まあ、付き合っているのに他の女の子と帰っているの見たらそうなりますよね。それに対して兄は慌てて。
「違う違う!こいつは俺の妹!清羅っていうんだ!」
「あら、そうなの。こんにちは!清羅ちゃん!私は天野夕麻。お兄さんから聞いてたかしら?」
兄が全力否定して堕天使が話しかけてきました。まあ、話しかけられたので応答しますが。
「はい。昨日兄から自慢されました。こんな馬鹿兄ですがよろしくお願いします。」
取り敢えず無難な返しをしておきました。すると、堕天使は、兄と休日のデートの日程を決めると帰っていきました。
「いやぁ〜夕麻ちゃんやっぱり可愛いなぁ!彼女ながら誇らしい!お前もそう思うだろ?」
この馬鹿兄はあの堕天使にベタ惚れのようですね。まあ良くも悪くも真っ直ぐなので仕方ないといえば仕方ないんでしょうが。
「まあ、そうですね。良かったですね兄さん。可愛い彼女ができて。」
というかこの馬鹿兄、顔はまぁまぁいいのに変態行為が全部台無しにしてるんですよね…これまでの変態行為がなければとっくに彼女くらいいたと思うんですが。
「ところでお前の彼氏ってどんなやつなんだ?そんな詳しく聞いてなかったからこの際聞いておきたい!」
何故この際なのかはおいといて、彼氏がどんな人なのかは私も紹介しておきたかったので今紹介するとしましょうか。
「この待受にいるこの暗めの銀髪の子が私の彼氏です。どうですか?」
少し自慢するように彼氏の写真を見せます。だって彼氏ですよ?この兄が彼女に惚れているのと同じように私も彼に惚れてますからね!これくらいは当然です!
「…お前!イケメンじゃねぇか!あのイケメン王子とはまた違ったタイプの!こんなやつと付き合っているだなんて!お兄さん許しませんよ!!」
「いや、兄さんの彼女も十分美少女の類じゃないですか…何故にそうなるんですか…」
次はいよいよデート編です。案外長引いてしまった…