妹は聖槍使い!?   作:天覧会の部長

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お待たせしました!
今話、短いです。


第二十三話

 

「というわけで、今日からオカルト研究部の顧問になった。皆、俺の事をアザゼル先生と呼べ。あぁ、清羅は『お義父さん』でもいいぜ?」

 

 あの会談から後、俺たちの前で着崩したスーツ姿のアザゼルが部室のソファで寛いでいた。

 

 

 ・・・・・・・・なんで!?

 

 

「・・・・・・・清羅、これはどういうこと?というかなんでヴァーリとフリードもここにいるの!?」

 

 部長は声を荒げ、清羅の隣にいるヴァーリとフリードの二人に視線を向ける。

 部長の言葉に、清羅が応答する。

 

「そうですね。簡単に説明すると、アザゼルさんがこの町に滞在するために、皆さんの未成熟な『神器(セイクリッド・ギア)』を正しく成長させることという条件をかせられたというわけでして。

ヴァーリ君とフリードさんがいる理由は、単純にこの町の戦力強化のためです」

 

「・・・・そ、そう。一応理解したわ」

 

 清羅の説明に、溜息をつきながら一応の理解を示す部長。

 

「ま、清羅の説明の通りだ。これからこの町は、三大勢力の重要な拠点となる。それに、『禍の団(カオス・ブリゲード)』なんて物騒な組織もある。将来的な抑止力の一つとしてお前達グレモリー眷属。そして、現抑止力のとして、うちの組織のチームの一つ。『ヴァーリチーム』がここの防衛に当たるってわけだ」

 

 アザゼルが補足説明をしてくれた。

 そ、そっか。俺達、将来的な抑止力として期待されてるんだな。

 ていうか、ヴァーリと清羅はもう抑止力として数えられてんのかよ!

 

「・・・・すいません。気になったんですが、『ヴァーリチーム』のメンバーって、ヴァーリと清羅以外に誰がいるんですか?」

 

 俺は気になったことを質問してみる。

 

「俺のチームのメンバーは、清羅と俺、フリードを含めると、七人と一頭だ・・・・・・・・それにしても、偶然にしてはできすぎてると思わないか?清羅、フリード」

 

「えぇ、そうですね」

 

「そうッスね〜」

 

 俺の質問に答えてくれたのはヴァーリたった。

 ・・・・・・・・それにしてもできすぎてる?

 どういうことだ?

メンバーの事を聞いたら、更に謎が深まったぞ?

 

「その様子だと、更に謎が深まったみたいですね、兄さん。安心してください、また改めて紹介しますので・・・・・・・・あぁ、それと小猫ちゃん」

 

「・・・・・・・・なんですか?清羅」

 

 

 

 

 

 

 

「貴女のお姉さんの指名手配が、この前の会談にて、正式に解除されました」

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

 いつもの無表情を一変させ、目を丸くする小猫ちゃん。し、指名手配?小猫ちゃんのお姉さんが?ど、どういうこと?

 周りを見れば、グレモリー眷属の皆も目を丸くしていた!

 

「清羅、どういうことなの!?『SS級はぐれ悪魔』黒歌の指名手配が解除されたですって!?」

 

 部長が慌てて清羅に問いかける。

 ッてSS!?なんだよそれ!!

 

 

 そんな俺の・・・・いや、俺達の疑問に答えたのは、清羅ではなく、アザゼルだった。

 

 

 

「あぁ、清羅。ここは俺が説明する。

実は、黒歌の罪には悪魔側に大きな非があってな。それを証明するため、以前からサーゼクスと共に、清羅を通じて秘密裏に調査してたんだ。で、この前ようやくその証拠を掴み、黒歌の罪を晴らすことに成功したというわけだ」

 

 お、おぅ。なんかすごいことになってるぞ。 

 清羅、サーゼクスさん、アザゼル。そんな事をしてたんだな・・・・

 それを聞き、皆が驚愕している。

 

「じゃ、じゃあ、姉様は力に飲まれたわけじゃなかったん、ですか・・・・?」

 

「あぁ、そうだ」

 

 

 小猫ちゃんが、涙を必死に堪えながらアザゼルに問いかける。

 

「・・・・姉様にまた・・・・会えるんですか?」

 

「あぁ、会える。そうだな、今度うちの組織に来い。そして、姉妹で腹を割って話し合え」

 

 

「・・・・はい・・・・ッ!」

 

 

 小猫ちゃんが堪えていた涙を流す。

 なんだろう、よく見ると、小猫ちゃんの何かが吹っ切れたように見える。

 

 

 

「本当に良かったですね、小猫ちゃん・・・・!」

 

「うん・・・・!」

 

 再び小猫ちゃんの方を見ると、清羅と二人で抱き合っていた。

 なんかよく分かんないけど良かったな、小猫ちゃん・・・・!!!

 

 

 

 

―●●●―

 

 

 

「落ち着いたか?小猫」

 

「はい、お見苦しい所をお見せしてすいません」

 

 小猫ちゃんはあれから数分位泣いて、今は完全に落ち着いている。

 

「何言ってるの、小猫。見苦しいわけないじゃない」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 そうだぜ。部長の言う通り、見苦しいなんて絶対に思わないさ。

 

「さて、話を戻させてもらうぞ?

いきなりで悪いが現状の確認だ。

まずは木場裕斗。お前、どの位『禁手(バランス・ブレイカー)』を維持して戦える?」

 

 アザゼルが、まず木場に質問した。

 

「現状、一時間程度が限界です」

 

「・・・短いな。三日は維持できるようにしろ」

 

 厳しいなぁ。

 

「俺は限定条件付きで十秒ですが・・・・」

 

 俺が言うと、アザゼルは呆れた様子だった。

 

「お前は一から鍛え直す。ちなみに、ヴァーリと清羅は『禁手(バランス・ブレイカー)』を一ヶ月以上は維持できるぞ」

 

 ・・・・・・・・一ヶ月か。

 正に、天と地の差だ。

 

 

 ・・・・・・・・俺、追い付けるかな?

 

 

 アザゼルが俺への話を終え、次に朱乃さんへ視線を向けた。

 

「さて、朱乃。まだ俺らが―――バラキエルが憎いか?」

 

 ・・・・そうか。そういえばそうだった。

 朱乃さんは堕天使幹部の実の娘なんだ。

 アザゼルの質問に対し、朱乃さんは厳しい表情で言葉を返す。

 

 

「えぇ、許すつもりはありません」

 

「・・・・そうか。お前が悪魔になったとき、アイツは何も言わなかったよ」

 

「当然です。あのヒトが私に何か言えるはずがありませんから」

 

「・・・・そういう意味じゃないんだがな。ま、グレモリー眷属になったのは悪くないと思うぜ。ただ、それ以外だったらどうなってたかな」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

 

 朱乃さんとアザゼルは、互いに複雑な表情を作って、黙り込んだ。そして、その状態が暫く続いたあと、何故かアザゼルが俺に顔を向けてくる。

 

「おい、確かイッセーだったか?

お前、ハーレムを作るのが夢なのか?」

 

「え?あ、はい!」

 

 あぁ、そうだ。ハーレムは俺が本気で叶えたい夢の一つだ!

 そんな俺に対して、アザゼルはとんでもない事を言い出した!

 

「なら、俺がハーレムを教えてやろうか?これでも過去数百回ハーレムを形成した男だ。話を聞いておいて損はさせねぇさ」

 

 ―――え?

 

「マジ・・・・ですか・・・・!?」

 

「あぁ、マジだ」

 

 ウォぉぉぉ!!!

 来た!キタキタキタキタァァァ!!

 

 

 すると、次の瞬間。俺が興奮してるところへ、衝撃的な一言が叩き込まれる事となる。

 

「アザゼルの言葉に乗るな、『お義兄さん』。確かに、アザゼルは過去数百回のハーレムを形成した。だが、裏を返せばそれは過去数百回崩れているという事だ。それに――」

 

「そ、それに?」

 

 俺はヴァーリの次の言葉が気になり、待っていると、何故か清羅が口を開く。

 

「アザゼルさん以外の周りの人達が妻子持ちなのに対して、アザゼルさんは一人寂しく、独身街道一直線ですからね」

 

「おい!お前ら!人が地味に気にしてる事を言うんじゃねえよ!!!」

 

 二人の宣言に声を荒立てる総督殿。

 ・・・・そうか、そうだよね。そんなうまい話ないよね。

 アハハハハハハ・・・・・・・・

 

「・・・・ま、よくよく考えたら、ここにいる女達が、お前の貞操をそう簡単に手放させるわけないか」

 

 アザゼルは、独身の話題を出されて、一人納得しちゃってるし・・・・・・・・

 え?ていうか俺の童貞、管理されちゃってるんですか!?

 

「えぇ、その通りよ、アザゼル。――それにしてもイッセー?ヒトの貞操を守っておいて、自分の貞操は他で散らすってどういうことなのかしら?」

 

 おぉう!部長が怖い!!

 そんな俺が部長に言われているのを見て、アザゼルは腹を抱えて笑う。

 

「ハハハハ!そうかい、そうかい!やっぱり教えるまでもねぇな!だったら俺は、お前らの修行を手伝う事に専念させてもらおうか!」

 

 うーん、ハーレムを教えてもらえないのは残念だけど、童貞が管理されてるんじゃ仕方ない。

お願いしますよ、先生。

 

「おっと、言い忘れるところだったぜ」

 

 え?なんだろうか?

 

「サーゼクスからの伝言だ。

 『魔王サーゼクス・ルシファーの名において命ず。グレモリー眷属の女性陣は、スキンシップ向上のため、兵藤家で共に暮らす事』だそうだ」

 

 ・・・・・・・・え? 

 それ、本気ですかい?

 

「それと、これは俺からヴァーリへ・・・・いや、ヴァーリチームへの指令だ」

 

「なんだ?」

 

「この町に暮らす際、お前達も兵藤家で暮らすこと。いいな?」

 

「それは清羅と同棲しろ、と言うことか?」

 

「なんだ?嫌なのか?」

 

「そんなわけ無いだろう、大歓迎だ!・・・・・・・・ただ、ちゃんとそちらの親御さんの許可はもらったのか、ということの心配をだな」

 

 おいおいおい、ちょっと待て。

 朱乃さんたちだけじゃなく、ヴァーリとその愉快な仲間達まで来るっていうのか!?

 

「ヴァーリ、そこは心配するな。この事を話したら、向こうは快く許可してくれたぞ。ていうか、寧ろウェルカムといった雰囲気だったな」

 

 父さん!母さん!あんた達、何許可出してんですかァァァ!?

 

「フッ、そうか。なら問題ないな。というわけで清羅。早速、今日からお邪魔させてもらうぞ」

 

「はい、分かりました!・・・・・・・・ところでアザゼルさん。部屋の方は――」

 

「当然、お前達二人は同室だぜ。もちろん、向こうと俺が話し合って決めた」

 

 嘘ォ!!

 父さん、母さん!あんた達本気で何考えてんだ!?こんな見るからに性欲旺盛な男を、可愛い可愛い娘と一緒にするなんて!!

 クソッ!!これも堕天使総督の策略かっ!

 

 

 

「さて、これから同じ家、同じ部屋で同棲だ。よろしく頼むぞ?清羅?」

 

「はい、もちろんです。こちらこそよろしくお願いしますね?ヴァーリ君」

 

 くぅ!向こうは向こうで幸せそうだし!

 羨ましいことこの上ないぜ、チクショウ!

 

 

 

 

 

 ていうか、清羅との距離がさっきから近いんだよこの野郎!いい加減離れやがれ!!

 

 

  




ありがとうございました!
まだ次回もお楽しみに!
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