妹は聖槍使い!?   作:天覧会の部長

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大変長らくお待たせしました!
色々忙しくってなかなか投稿できなくて・・・・

それでは、始まるよ!


冥界合宿のヘルキャット
第二十四話


 朝、大改造されて大豪邸となった我が家の食卓にて、俺の両親、部長、アーシア、朱乃さん、ゼノヴィアが集合していた。

 そして、その他にも――

 

 

「ヴァーリ!その目玉焼き貰い受けるぜぃ!」

 

「なっ!?おのれ美猴!今すぐ返せ!」

 

 一つの目玉焼きを巡って争う、ヴァーリとその仲間、美猴。

 

「まーた二人がやってるにゃ。あ、そうだ。アーサー、その焼き魚いただくにゃん!」

 

「いや、それはまぁいいですけど、あなたもやってること二人と大して変わりませんからね?」

 

 その向かいには、焼き魚を搾取する小猫ちゃんのお姉さんである黒歌。

そして、黒歌に焼き魚を奪われたアーサー。

 

「ヴァーリ君、美猴さん。そんなことで騒がないでください。ほら、私のあげますから」

 

 ヴァーリの隣には、俺の妹である清羅。

 

「清羅様のお父様、お母様、どうですか?」

 

「あぁ、美味しいよ、ルフェイちゃん!」

 

「えぇ、本当に美味しいわ。ルフェイちゃん、料理も上手なのね!」

 

 母さん、父さんと楽しそうに話している、アーサーの妹であるルフェイ。

 そして、隣にはフリードが。

 

「フリード君もありがとうね。ルフェイちゃんと並んで料理してるところなんか、まるで夫婦みたいだったわ」

 

「いえいえ、とんでもないッスよ。お役に立てて何よりッス!それにしても夫婦・・・・かぁ」

 

「わ、私がフ、フリード様と!?ええええ、えぇっと!そ、その!」

 

 

 

 こ、これがヴァーリのチームか・・・・

 俺の家がリフォームされたのも驚いたけど、それ以上にこの面子に驚いた!

 なんていうか、俺たち以上に賑やかで個性が強いメンバーだなぁ。

 

「それにしても、一晩でよくここまで改築したものだな、リアス・グレモリー」

 

「えぇ、まぁね。私達に加えて、貴方達までここで生活するみたいだから、早めに済ませたわ」

 

「そうか。感謝する」

 

 でも、そんなメンバーを束ねてるってことは、それだけ力があるってことか。

 

『だろうな、向こうは王としての資質も兼ね備えていると見た。差はでかいな、相棒』

 

 はぁ・・・・だよなぁ〜。

 

 

 

―●●●―

 

 

 

「冥界に帰る!?」

 

 グレモリー眷属の皆さんと私達が朝食を終え、リビングでまったりしていた私達の耳に、兄さんの大きな声が響き渡りました。

 

「えぇ、そうよ。夏休みだし、故郷に一旦帰るの。――って、イッセー、どうしたの?」

 

 リアス先輩の言葉に、涙を流す兄さん。

な、何故?

 

「うぅ、俺、てっきり部長が俺を置いて故郷に帰っちゃうのかと思いましたよぉ」

 

 あ、あぁ、そういうことですか。

大泣きするから、一体何事かと・・・・

 

 あ、そうでした。

 

「兄さん、私達も夏休み、冥界に行ってきます。向こうでやりたいことがあるので」

 

「え!?せ、清羅も!?」

 

 私の言葉に目を丸くする兄さん。

 そこまで驚くことですかね?

 

「イッセー、何驚いているの?貴方もこの夏、冥界に行くことになっているのよ?」

 

 だって、リアス先輩の言うとおり、眷属である兄さん達も行くというのに。

 

「え?お、俺もですか!?」

 

「えぇ、貴方達は私の眷属なのだから、当然でしょう?あ、そういえば、アーシアとゼノヴィアは初めてだったかしら?」

 

 リアス先輩の問いに、強く頷くアーシア先輩。

 

「はい!ま、まさか生きているのに冥界に行くことになるなんて!き、緊張してます!」

 

 アーシア先輩、動揺しすぎでしょ。

 

「八月の二十日辺りまで向こうで過ごす予定よ。修行等は向こうで行うからそのつもりで」

 

 へぇ、向こうで修行ですか。

 兄さん、大丈夫ですかね?

 

 

 ・・・・おや?玄関から不審人物(アザゼルさん)が。

 

 

「俺も冥界に行くぜ」

 

『ッ!?』

 

 アザゼルさんの登場に驚愕する、グレモリー眷属の皆さん。

 あぁ、気付いてなかったんですね。

 

「ど、どこから入ってきたの?」

 

 目を見開いて質問するリアス先輩。

 

「うん?普通に玄関からだぜ?」

 

 アザゼルさんは平然と答えます。

 

「・・・・気配すら感じませんでした」

 

 そして、木場先輩は、若干悔しそうに、自分の気持ちを口にしました。

 

「ふむ、そりゃお前達の修行不足だな。ヴァーリ達は普通に気付いてたぜ?」

 

「・・・・そうなの?」

 

 ヴァーリ君に顔を向けて質問するリアス先輩。

 

「あぁ。あの程度なら普通に気付くぞ?」

 

「そ、そう」

 

 未だ目を見開いているリアス先輩。

 そんなに驚くことですかね?

 

「冥界でのスケジュールは・・・・リアスの里帰りと、現当主に眷属悪魔の紹介。そして俺はその間にサーゼクス達との会合か。あ〜あ、面倒くせぇ」

 

「全く、面倒くさがるな、アザゼル。一応一組織の総督様だろう?」

 

「・・・・そうだな」

 

 まぁ、アザゼルさんはこう面倒くさがりながらも、仕事はある程度こなしますから、大丈夫だとは思うんですが・・・・

 

「ということはアザゼル・・・・先生もあちらまでは同行するのね?行きの予約をこちらでしておいていいのかしら?」

 

 リアス先輩の言葉に頷くアザゼルさん。

 

「あぁ、よろしく頼むぜ。こう見えて結構楽しみにしてるんだ。悪魔のルートで冥界入りするのは初めてだからな」

 

 アザゼルさん、なんだかんだ言って冥界に行くの楽しみにしてますね。

 

 

 

―●●●―

 

 

 

 そして、旅立ちの日。私達は、最寄り駅の地下にある秘密の階層に入り、三番ホームへ向かっていました。

 この階層を知らなかった兄さん、アーシア先輩は、未だに困惑している様子。

 

 ま、これからもっとすごいものが待ち受けているんですが。

 

 

「そうだ。清羅、俺達が降りる場所は、グレモリー領の辺境でいいのか?」

 

 ふと、ヴァーリ君が尋ねてきました。

 

「はい、合ってますよ」

 

「そうか。では、あの噂の真偽を確かめに行くとしよう。既に、ジオティクス・グレモリーから許可は貰っているからな」

 

 ヴァーリ君の言うとおり、私達は今回、グレモリー領の辺境にて、とある噂の真偽を確かめに行きます。

 まぁ、その噂が本当だったら、とんでもない事態になるわけですが・・・・

 

 

 

「おーい、二人共!こっちだぜぃ!」

 

 二人で考え込んでる内に、既に列車に乗っていた美猴さんが、手招きしてくれていました。

 

 ていうか、もうそっちいたんですね。

 流石、好奇心の塊。

 

 

 

―●●●―

 

 

 

 列車が出発してから数十分。

 私達は、最大八人でプレイ可能という大人気狩猟ゲーム

『モンスターハンティング』略してモンハンをチームの皆とプレイしていました。

 

「なぁ、清羅、ヴァーリ」

 

 そんな中、兄さんが話しかけてきました。

 

「どうしたんですか?」

 

「ヴァーリチームの皆はこれからどうするんだ?なんか、辺境に行くとか言ってたけど」

 

 あぁ、そういえば兄さん達には詳しく説明していませんでしたね。

 

「詳しい事は言えませんが、簡単に言うと、グレモリー領の噂を確かめに行くんですよ」

 

 細かい内容は伏せて伝えると、兄さん達は、とりあえず納得してくれた様子。

 

「それよりも兄さん、グレモリー領では腰を抜かさないようにしてくださいね?驚くことばかりですから」

 

 私が調査から話題を変え、グレモリー領での注意を行うと、兄さんは。

 

「いや、現時点でもう腰がすっかり抜けちまってるんだけど・・・・」

 

 かなり引き攣った顔で答えてきました。

 あぁ〜、そりゃいきなり土地貰ったりしたらそうなりますよね・・・・

 グレモリー領って結構広いですから。

 

 

 

 

―●●●―

 

 

 

 

 兄さん達が、グレモリー城前にて下車してから十数分後。私達はグレモリー領の辺境にいました。

 周りを見ると、チームの皆はそれぞれ戦闘態勢に入っており、緊迫した雰囲気が伝わってきます。

 

「ルフェイ、何か引っかかったか?」

 

「いえ、この辺りには何もありません」

 

 ヴァーリ君がルフェイちゃんに生体反応の確認をとります。

 しかし、確認したところ、何一つ引っかかっていない様子。

 

 

「皆!一大事だにゃ!」

 

 そんな中、別の場所を探索していた黒歌さんが、慌ててこちらに戻ってきました。

 

「どうしたんですか?黒歌さん」

 

「あ、清羅!ちょうどよかったにゃ!こっちこっち!」

 

 私を見つけるなり、黒歌さんは私の手を掴んで走り出します。

 そ、そこまでやばいものなんですか?

 

「黒歌、まさかいたのか?」

 

 ヴァーリ君もここまで慌てるのはおかしいと思ったのか、黒歌さんに問いかけます。

 

「そ、そういうわけじゃないんだけど・・・・まぁ、見ればわかるにゃ!」

 

 はぁ、見れば分かる・・・・ですか。

 

 

「・・・・分かった、取り敢えず向かうか」

 

 ヴァーリ君は一応納得したのか、黒歌さんのあとに続きました。

 

 

 

 

 ――そして、向かったその先には――

 

 

「な!?」

 

「おいおい、マジかよ・・・・!?」

 

「これは・・・・」

 

「まさか・・・・そんな」

 

「おいおい、こりゃあ・・・・!」

 

 

 これは、確かに一大事ですね・・・・

 

 

 

「皆、戻るぞ。これは確かに緊急事態だ」

 

「「「「了解!」」」」

 

 

 ヴァーリ君の指示を受け、帰還準備を始める皆。

 さて、急ぎましょうか。

 

 

 

―●●●―

 

 

 

「もしもし、こちらアザゼルだ。いきなり連絡してくるなんてどうした?ヴァーリ」

 

 俺、アザゼルは会談の後、ヴァーリからいきなり開かれた回線に応じていた。

 

『それほどの内容ということだ、アザゼル』

 

「・・・・まさか、いたのか?」

 

 こいつが、いきなり回線を繋げてまで報告してくる程のことだから、あの噂が真実だったのかと疑う。

 

「近からず遠からず、といったところだな。詳しい事はグレモリー城でジオティクス・グレモリーを交えて話すこととする。いいな?」

 

 近からず遠からずか・・・・

 なんにせよ、グレモリーの現当主を交えて話すほどのことだから、ただ事じゃないのは確かなんだろうがな・・・・

 

「・・・・分かった、気を付けろよ」

 

『言われなくとも分かっているさ』

 

 そうして、回線は切られた。

 ・・・・やはり、和平を結んだとはいえ、そう簡単に物事は運ばないという訳かね・・・・

 

 

 

―●●●―

 

 

 

 俺、兵藤一誠がグレモリー城に着いてから数時間後。

 清羅達も例の調査から戻ってきていて、俺達と同じように会食を始めていた。

 

 というか・・・・

 

 この豪華な食事の食べ方が分かんねぇ・・・・!

 

 周りを見ると、俺以外のグレモリー眷属達は、皆優雅食べていた。

 

 そして、清羅、ヴァーリは上手に食べている。

 アーサー、ルフェイの兄妹は家柄故か、優雅に食べている。

 黒歌、フリードも上手に食べれている。

 

 

 ヤバイ!この中でまともに手つけられていないの俺だけじゃん!

 

 

 ・・・・いや、更に周りを見渡してみると、俺と同様に手を付けられていない仲間がいた! 

 

 ――美猴だ――

 

 なんだろう、あいつとは何故か仲良くなれそうな気がする・・・・

 

「ところで兵藤一誠君」

 

「は、はい!」

 

 そんな事を考えていると、部長のお父さんから声をかけられた。き、緊張するぜ・・・・!

 

「ご両親は変わりないかな?」

 

 え?父さんと母さんのこと?

 

「は、はい!二人共元気です!じ、実は、リアス様の故郷に来るにあたってお土産を期待されていまして・・・・本当、欲張りな親で困りますよ・・・・アハハハ」

 

「ふむ、お土産か・・・・」

 

 俺の冗談混じりの言葉を受けた部長のお父さんは、手元にあった鈴を鳴らして執事を呼ぶ。

 

「お呼びですか?ご主人様」

 

「あぁ、兵藤一誠君と兵藤清羅さんのご両親に城を一つ用意しろ」

 

 城!?お、お土産で!?

 

「西洋式でしょうか?和式でしょうか?」

 

 え?じょ、冗談じゃないの!?

 

「ふむ、悩むところだな・・・・」

 

 や、やばい!このままじゃ本当にお城がプレゼントされちゃう!!

 

「ジオティクスさん、日本はただでさえ領土が狭いんですから、お城なんて不可能ですよ」

 

 そんな中、清羅が助け舟を出してくれた。

 流石頼れる我が妹!

 

「むむむ、そうだったな。では何が良いのだろうか・・・・」

 

「お父様。あまりそういう気遣いは逆に迷惑をかけます。イッセーと清羅のご両親は物欲の強い方々ではありませんし」

 

 部長も一緒に説得してくれている。

 二人の説得を受け、部長のお父さんも深く頷いていた。

 いやぁ、良かった良かった。

 

 

 そんな感じで、冥界初日。グレモリー家での会食は幕を下ろした。

 

 

 

 

―●●●―

 

 

 

 会食が終わり、ジオティクスさんに報告を済ませ、一段落ついた頃、私とヴァーリ君は用意された部屋で今日の事を共に振り返っていました。

 

「それにしても、今日はあの噂が真実味を帯びてきたな・・・・!」

 

 嬉々とした笑みを浮かべるヴァーリ君。

 

「嬉しいんですか?」

 

「まぁね、ただの噂に過ぎないと思っていたものが真実味を帯びたんだ。嬉しくないはずがないだろう?」

 

「そうですね。私も嬉しかったですし」

 

 確かに、あの噂が本当だったかもしれない、という事には私も興奮を抱きました。

 

「・・・・まぁ、これから暫くはグレモリー家が調査を行うようだからな。この話は置いておくとしよう」

 

 そうなんですよね・・・・

 

 今回の調査結果をジオティクスさんとアザゼルさんに報告したところ、これから暫くの間はグレモリー家が率先して調査を行い、手に負えなくなったら再び調査を依頼する、とのことだったので、私達の調査は暫く後になりそうです。

 

「ま、何が何であれ、清羅」

 

「はい、なんでしょうか?」

 

 

 次の瞬間、ヴァーリ君は先程までの嬉々としたバトルマニアの笑みを一変。

 

「今日も一日、お疲れ様」

 

 無邪気ながら、それでいて優しい微笑みでそう言ってきました。

 

「!あ、ありがとうございます。そちらこそ、今日も一日、お疲れ様でした」

 

 くっ!さ、先に言われてしまいました・・・!

 て、ていうか、今の不意打ちの笑顔で顔赤くなってないですよね!?

 

 

 自分の今の状態を必死になって気にしていると、フワっと何かに包み込まれる様な感覚が

――って。

 

「なな、何してるんですか!?ヴァーリ君」

 

 いや、包み込まれたんじゃないですね、抱きしめられてます、これ!

 

「何って、抱きしめているんだが?」

 

 特に気にした様子もなく答えるヴァーリ君。

 

「それは分かります!何でいきなり抱きしめてきたんですか!?」

 

 これに対してヴァーリ君は。

 

「そうだな。照れて顔を赤くしている所が可愛かったから、かな」

 

 お、おかしいです!今のヴァーリ君なんかおかしいです!!

 な、なな何でそんな恥ずかしい事平然と言えるんですか!?

 

 

 

「あうぅ・・・・」

 

 恥ずかしさのあまり、顔を自分でも分かるくらいに真っ赤にしてヴァーリ君の胸元に顔を埋める私。

 

 何してるんでしょう。こんなことしたら余計恥ずかしいに決まっているのに・・・・

 

「清羅、俺が思うに、今君が行ってる行動の方が恥ずかしいと思うのだが・・・・?」

 

 ヴァーリ君にもそう言われてしまいました。

 

「分かってます・・・・・・・・でも、こうさせてください・・・・・・・・だめ?」

 

「いいぞ。どうせ、二人きりなんだ。存分に甘えてくれて結構さ」

 

 見上げると、先程と変わらぬ優しい笑みで了承してくれたヴァーリ君。

 

 

 じゃあ、今晩は恥ずかしい思いさせられた分、たくさん甘えさせてもらいますからね?

 

 




ありがとうございました!
次回もまたお楽しみに!
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