兄が悪魔に転生してから数日。私はある人物と待ち合わせをしていました。メールで確認したところ、彼はもう到着しているとの事なので急いで向かっています。
数分後、待ち合わせ場所のラーメン屋に到着しました。ちなみに、待ち合わせ場所がラーメン屋という件についてはもう慣れました。
そして、扉を開き、一番奥の場所に座っている銀髪の少年の場所に向かいます。すると、彼は私に気付くなり、無表情でラーメンを食べ続けていた手を止めて、優しく微笑みながら話しかけてきました。
「やぁ、意外と遅かったね。何かあったのかい?」
「…寝坊してました。スイマセン。」
実は昨日、兄のちらし配りを手伝ったりしていたため、少々寝るのが遅くなってしまい、それで起きたのが今日の待ち合わせの三十分前だったために、こうして少しだけ遅れてしまったのです。
この返答に目の前の彼は苦笑いしながら慰めの言葉をかけてくれました。
「…その、まぁ、いくら君でもそういうことはあるさ。あまり気にしないほうがいいぞ」
「ありがとうございます、そう言ってもらえると助かります」
「まぁ、何はともあれ、かなり久しぶりだね。清羅」
そういえば数日前にデートしたっきり直接会ってはいませんでしたね。
とりあえず、久しぶりに直接会えたことに喜びながら、私も、目の前の彼の名前を呼びます。
「本当に久しぶりですね・・・・・・・・ヴァーリ君」
お昼ご飯(私にとっては朝ご飯)を食べた後、私達は近くのカフェに行き、最近の状況について語り合ってました。会話の最中、赤龍帝でもある私の兄の事を思い出して、早速伝えることにします。
「そういえばヴァーリ君。唐突ですがいいニュースか悪いニュース。どっちが聞きたいですか?」
ちなみに、いいニュースが赤龍帝が見つかった事。悪いニュースが今代の赤龍帝は、多分歴代最弱ということです。さて、これにはどう答えるんでしょうか?
「本当に唐突だな・・・じゃあ、いいニュースから聞かせてもらおうかな」
「かしこまりました。では、発表します。今代の赤龍帝が見つかりました!!」
しばらく硬直してポカンとした表情を浮かべるヴァーリ君。
・・・これはありですね。
「・・・・本当か?アザゼルはまだ見つかってないと言っていたが・・・・」
「・・・・え?てっきりもう知っているのかと思ってたんですが・・・・」
アザゼルさん。まだ見つけてなかったんですか。これは意外でした。まぁ、反応も弱すぎたみたいですし仕方ないですね。
「さて、アザゼルのドジは置いといて。赤龍帝が見つかったということには驚いた。だが、まだ悪いニュースがあるんだろう?今度はそっちを聞かせてくれ」
「・・・・わかりました。では悪いニュースです。今代の赤龍帝・・・・おそらく歴代最弱です・・・・」
というか兄は赤龍帝になるタイミングが悪すぎましたね・・・・私の彼氏であるヴァーリはこの赤龍帝の対となる存在でもある白龍皇と呼ばれる存在です。いわゆるライバル関係になるわけですが、ヴァーリは兄とは真逆で、歴代最強の白龍皇と呼ばれています。これには、アザゼルさんのお墨付きです。このニュースを聞いて、ヴァーリは。
「・・・・・・・・」
あまりのショックに言葉を失い、心底落胆した様子で机に突っ伏していました。
・・・そりゃそうなりますか。自分は高いスペックを持った歴代最強の白龍皇。対してライバルは一般人に毛が生えた程度の歴代最弱の赤龍帝。こうなるのも当然です。
すごく可哀想になってきたので、ひとまず慰めの言葉をかけてあげることにします。
「・・・・そのぉ、元気出してください。これからは普段より多くデートの機会と戦闘する機会を増やしてあげますから・・・・ね?」
「・・・そう言ってくれると嬉しいよ・・・俺のライバルは歴代最弱かぁ・・・思わず笑いがこみ上げてきたよ・・・ハハッ」
まずいです。ヴァーリ君がもはや落胆を通り越して空虚な笑い声を上げています!
「ヴァーリ君!気を確かに!!!それ以上はいけません!!」
とりあえず、目の前にあったお盆で頭を叩きます。そしたら、それが効いたのか、虚ろだった目が元通りになり、顔をガバッと上げました。
「・・・・ハッ!?お、俺は一体何を!?」
「気にしないで下さい。ショックで目が虚ろになっただけですから」
「・・・・そうか。俺、疲れてんのかなぁ・・・・」
いや、疲れてるのかなぁではなく、疲れてるんです。最近、アザゼルさんの書類整理の手伝いもあるみたいですしね。ここは、労いの言葉をかけてあげることにします。
「ヴァーリ君、あまり無理しないでください。助けが必要ならいつでも呼んでください、可能な限りサポートとかお願いも聞きますから」
これで立ち直ってくれるといいんですが・・・・
すると、ヴァーリ君は勢い良く体制を突っ伏した状態から持ち上げて
「!本当か!?よし!」
今までの表情が嘘のように元気になりました。まぁ、お願いも聞きますからって言ったのは私ですから聞いてあげますか。
「今から『
・・・・あれぇ?なんでそうなったんでしょうか?
・・・・父さん、母さん、兄さん。私は今日、家に帰ることができないようです。多分明日は
「・・・・わかりました。久しぶりに泊まることにします。ちなみにアザゼルさんからの許可は?」
多分もらっているんでしょうね〜私が泊まる際、二つ返事でOK出すような人ですからあの人。これに対して、ヴァーリ君は。
「フッ、当然もうもらっているさ。さぁ、今すぐに行こうじゃないか!」
デスヨネー。そうだろうと思いました。そう半分諦めていると、携帯がなってメールの着信が入ってました。
これは、さっき泊まることを伝えておいた際の返信ですね。えぇっと?メールの内容は・・・・
『孫の名前。考えておくわね♪』
・・・・ちょ〜っと待ってください。なんでそうなるんですかねぇ?そう考えていると、メールの返信をヴァーリ君に見られたようで・・・・
「なんだ、まだそっちの親は考えてなかったのか?アザゼルはもう百通りくらい考えているそうだぞ?」
メールの返信以上の爆弾発言を投下してきました。
ちょっと待て!あの堕天使総督!最近やけにお義父さん呼びをせがんでくると思ったら・・・・こういうことだったんですか!とりあえず、会ったら一発殴る事を心に誓いながら、
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翌朝、足腰がおぼつかない状態で学校に向かいます。途中、兄と鉢合わせて、昨日はどこに行ってたんだ?と質問されたので、彼氏の家で泊まっていたと伝えました。すると、兄は血涙を流しながら走り去って行きました。
「何だったんでしょうか?今の」
その後、教室に向かい、小猫ちゃんに、兄の悪魔生活の様子を聞いてみると、契約はとれず、失敗。でもアンケートではまた語り合いたいとの事。そして、金髪美少女シスターに会って、教会に案内したところ、部長に怒られたりと、なかなかに波乱万丈な悪魔生活をおくっている事がわかりました。
「ん?小猫ちゃん。今金髪のシスターって言いませんでしたか?」
「あ、はい。先輩が言うにはそうらしいですけど。」
おかしいですね。こんな時期にシスターが赴任してくるなんてまずありえないはずです。この付近には寂れた教会しか無いですから・・・・
まさか堕天使共が何か企んでいるんでしょうか?だとしたら十中八九下っ端の独断でしょうので後でリアス先輩に教えておいてあげますか。
ありがとうございました!あと少しで一巻分が終わりそうです。