【はいふり】繋げシーレーン!〜モグラのふねの輸送道中奮闘記〜   作:すとらっぷ

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前回のあらすじ

すしうめぇ

作中の季節は春です


【番外編】大激闘!まるゆVS間宮!血で皿を洗う艦隊決戦!後編

チョウ「両者同時に寿司を握り始メル!」

 

加瀬「食材はオーシャンモール四国沖店で購入しました!」

 

チョウ「おっと…阿部さんは何を握っているのデショウカ…これは軍艦巻きですネェ」

 

加瀬「やはり軍艦乗りとしてそこは譲れなかったのでしょう。おおっと!?藤田艦長が使っているのは…ラップ?ラップを使っています!」

 

チョウ「アレは!手まり寿司ッ!!」

 

 

 

 

 

 

クロウ「…なあ…これはどういう状況だ…?」

 

チビ「……寿司握ってますね」

 

クロウ「いつからここはグルメ漫画になったんだ…」

 

チビ「…さぁ」

 

 

 

 

 

阿部「なるほど手まり寿司か…」ニギニギ

 

男「…簡単に作れて見た目も華やかで、何より可愛い。女子受けするだろうな…インスタ映えもするな」

 

阿部「まあいいだろう…まだまだ序盤だ、それにオーソドックスな寿司も食べたいだろう。差別化するとき奇をてらいすぎると逆に命取りになる」ニギニギ

 

男「まずは基本、大切だな」

 

 

 

男「準備OK!さあらっしゃい!らっしゃい!!」

 

チョウ「先に動いたのは『まるゆ』ダァァ!!」

 

加瀬「基本形にして至高!これこそTHE SUSHI!ネタも王道!軍艦はウニ!イクラ!とびっこ!握りはイカ、マグロ、〆サバ、サーモン、玉子!しかし女子高生に対して〆サバとは…なんとなく渋い気もしますが…」

 

チョウ「春はサバが旬ですカラネ!一番美味しい季節だからこそ選んだのデショウ!そして特筆すべきは玉子!軽視されがちデスガ、玉子を食べれば寿司屋の実力が分かると言われるホド、繊細で難しいネタなのデス!!」

 

加瀬「整備に疲れた腹ペコJKがまるゆ側に殺到!」

 

 

『うまーい!』

『最近お寿司なんて食べてなかったよー』

『味の弾薬庫やー』 

 

杉本「うん…もぐもぐ…サバ…悪くない…もぐもぐ…うん」

 

チョウ「好評デス!まるゆ一歩リードか!?」

 

 

 

 

藤田「準備出来たわ!いらっしゃいませー!」

 

副長「ませー!」

 

加瀬「ここで間宮が動き出したー!遠目から見てもわかるキラキラ感!圧倒的インスタ映え!これは女子の心を掴む!」

 

『おいしー!』

『かわいー!』

『写真とろー!』パシャ!パシャ!

『味の弾薬庫やー!』

 

杉本「…もぐもぐ……うん、美味しい」

 

チョウ「間宮強い!普段工作や修理で手が離しづらいときニモ、手軽に食べやすいという手軽な点も高評価の一因かも知れまセン!」

 

加瀬「これはまるゆ一本とられましたね」

 

 

 

男「不良!出前用意!」

 

不良「はいよォ!」

 

 

 

クロウ「平和だなー…おっ!かかった!今日はよく釣れるなぁ!」

 

 

 

クロウ「……ついにチビも祭りに行ってしまった……釣れなくなったら我も行こう…あっ!またかかったー!」

 

 

 

 

〜間宮機関室〜

 

不良「まるゆ寿司の出前でェす!」

 

機関長「おー来た来た、本当に寿司祭りなんてやってたんだ」

 

不良「ここは高温多湿なンで、お早めにィお食べ下さいィ」

 

不良は寿司の桶を手近な椅子に置く。実はこの寿司桶、不良工作長の発明品。実はこれ小型冷蔵庫だったりする。ハイテクだが利用する状況が今回くらいしかない。

 

ちなみに桶には『暑いと食欲無くなりますよね!程よい酸味の寿司でも食べてお互いお仕事頑張りましょう!byまるゆ機関長 熊野』と付箋でメッセージが書いてある。端っこに描いてある可愛いくまさんのイラストは不良がちょいちょいと描き足したものだ。

 

仲間意識を掻き立て、無骨な男が可愛さアピールする

 

 

 

戦いは味だけでは無い。印象操作だ。

 

 

 

不良「そんじャ失礼しましたァ!」

 

 

 

 

不良「ミッションコンプリートだ」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

チビ「こちらお茶でーす、いかがですかー!どうぞー!」

 

男「阿部さん、そろそろネタ追加するか?」

 

阿部「おう、流石オーシャンモールなんでも揃うな。下のクーラーボックスに入ってる」

 

男「校長のクレジットカード様々だぜ」

 

※犯罪です。よい船乗りは真似しないように

 

男「…うほっ!いいヒラメ…これ本物か?」

 

阿部「あったりまえだろう。エンガワの握りにする」

 

男「いいねいいねぇ!んじゃ俺は巻物作るかな」

 

阿部「おう頼んだ」

 

男「こっちも彩りで対抗してみるか!カリフォルニアロール!」

 

 

 

マサイ「伝令!伝令ィ!!」

 

男「どうしたマサイ!」

 

マサイ「2つニュースがあります。まず一つ目、間宮が普通の握り寿司も始めました。中々の完成度です」

 

男「まあうちの阿部さんも負けちゃいないからそれはなんとかなるだろう。もう一つは?」

 

 

 

マサイ「奴らの巻き寿司……半端じゃないです……」

 

 

 

 

藤田「昨日のうちに仕込んどいてよかったわ…」

 

 

『すごーい!』

『綺麗!』

『かわいー!』

『味の弾薬庫やー!』

 

杉本「…可愛い……可愛い!」

 

 

 

チョウ「いつもおっとりしてる杉本艦長が興奮しています!これは…これは!」

 

 

 

加瀬「飾り巻き寿司です!!側面には可愛い絵柄が!猫の絵です!これは明石が飼っている猫をイメージして作られています!他にも多彩な絵柄が!」

 

 

 

男「やられた!完全にやられた!」

 

阿部「うぬぬ…」

 

 

 

 

藤田「お互いにネタの購入は同じオーシャンモール四国沖、そしてまるゆ側の料理人の腕は私に勝るとも劣らない実力者…少し自惚れて大体同じくらいの実力…味の上では大した差は出ない!」

 

 

 

 

男「…そこで見た目の美しさを重視し、さらには明石のマスコットであるあの飼い猫を利用する!なんて鮮やかな手口…明石乗員の心をガッチリ掴みやがった!」

 

 

藤田「この勝負、貰ったわ!」

 

 

男「不味い…このままだと各日に負ける…カリフォルニアロールだけで勝てるような巻き寿司じゃない…」

 

阿部「どうする艦長…事前準備があれば飾り巻き寿司、やれない事はないが…今からは無理だ…」

 

男「……………」

 

 

 

 

 

男「あっ!?」

 

阿部「どうした!?」

 

男「阿部さん!まだ出してないネタはどこにある!?」

 

阿部「あ、ああ。このクーラーボックスに入ってる」

 

男「見せてくれ!」

 

かぱっ

 

 

男「……いける…後はアイツが…」

 

阿部「何か…行けるんだ?」

 

男「すまんちょっとまるゆに戻る!」

 

阿部「おい!待て!」

 

間宮に載せておいた小型スキッパーでまるゆに戻る!

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

クロウ「こりゃ今日の晩飯は豪勢だぞぉ~なんて言ったって今が旬の〜」

 

男「クローウ!」

 

クロウ「どうした艦長!寿司握ってるんじゃなかったのか?」

 

男「今日の成果ちょっとみせてくれ」

 

クロウ「お、おういいぞ!今日は本当に大漁だ!その中でもコイツ!クロダ…」

 

男「でかしたクロウ!!」

 

クロウ「え?」

 

男「ちょっと待ってろ!」

 

そう言うと男はまるゆの中に入り込む

 

 

ガッタンガタガタガチャガチャ

 

そこかしこに軍刀をぶつける音がする…

 

男「サンキュークロウ!今日のMVPはお前だ!」

 

何か大きな物を抱えながら男が再び外に出てきた。それをスキッパーに積む

 

クロウ「え?どういうこ…お前が持ってるそれってそれ俺が作ってる…」

 

男「あとこれも貰っていくぜ!」

 

クロウ「あ、ちょっとそれ!今日の俺の戦利品!あとソレは実家で作ってる奴だから持っていかれると困…おい馬鹿持っていくな!おいぃぃぃーーー!!!」

 

 

 

 

男「阿部ぇぇぇ!!」

 

阿部「やっと帰ってきたか!」

 

男「今からかこれ捌けるな?」

 

阿部「……こいつぁ随分肉付きがいい…」

 

男「クロウの奴が釣ってきた今日一番の大物だ」

 

 

 

 

男「これからまるゆ寿司では!ウチの副長が今さっき釣ってきたお魚をそのままここで捌いて寿司を握ります!!」

 

チョウ「ここでとれたてピチピチ宣言!!」

 

加瀬「本日最ッ高の鮮度です!そして出てきたのは……クロダイです!しかもとびっきり肉付きのいいクロダイです!クロダイの旬は春!ちょうど今です!これは期待出来る!」

 

阿部「それで終わりじゃないぞ…ああ…次はタコだ…」

 

チョウ「ここでタコも投入!!寿司を盛り合わせてイク!」

 

男「ここでクロウの実家で作ってる特製いかなご醤油を少しかける!ちょっと生臭さがあるから苦手なら普通の醤油にして!無理はしないで!」

 

 

 

加瀬「チョウさん、いかなご醤油とは?」

 

チョウ「香川で作られる魚醤と言われる調味料デスネ。イカナゴという小魚を原料としています。小女子(こうなご)とも呼ばれてマスネ旨味成分をとても多く含みマス」

 

 

 

阿部「タコ、いかなご、そしてタイは全て『明石』の名産だ!」

 

加瀬「工作艦『明石』の元となった場所、地名の方の明石ですね!」

 

阿部「まるゆ寿司特製『連合艦隊盛り旗艦明石』!!完成だ!さあ食え!」

 

 

 

『……旨ッ!』

『何このタイの歯ごたえ舌触り!筋が無い…ヤバイ美味しい!』

『旨味が…旨味が…うわぁぁぁぁ!』

『味の弾薬こっ…グハァ!』

『大変誰か倒れた!』

 

杉本「うん…美味い!採れたてだからなのか素材が元々いいのかは分からないけど…歯が身にスッと入って行く…この醤油との相性もいい…!すごいよ!」

 

 

チョウ「副長の犠牲の果てに今日一番の反響ダァ!」

 

 

 

藤田「新鮮さのために魚を釣ってくるだなんて……しかも『明石』のキーワードで一気にみんなを引き込んだ……これじゃ完敗…」

 

男「おーい!藤田艦長ー!」

 

藤田「え?」

 

男「まだまだウチの副長が釣った魚余ってるんだ!そっちでも握ってくれよ!」

 

藤田「い、いいの?」

 

男「おいおい、こっちだけ超新鮮な魚使ってたらフェアじゃないだろ!」

 

藤田「…いいでしょう…まだまだ握るわよ!!」

 

 

 

杉本「ねぇねぇ、さっきから私達だけ食べてて申し訳ないよ」

 

男「いや、でもそういう企画だし」

 

杉本「折角の祭り見たいなモノなんだからさ、皆で食べようよ。『まるゆ』も『間宮』も」

 

男「その言葉に二言はないな?」

 

 

 

 

男「よっしゃ『まるゆ』各員!『間宮』の寿司を食い尽くせ!!」

 

藤田「負けるもんですか!『間宮』各員!まるゆの寿司を食べ尽しなさい!数の上ならこっちのほうが上よ!」

 

 

ワーワーワー!!

 

チョウ「それではボクも実況だけだと満足出来ないので食べにイキマス!お疲れ様デシタ!」

 

加瀬「あっズルい!私も!」

 

そうして勝負でも何でもなく、ただの寿司食べ放題パーティが始まった!勝負の行方は有耶無耶になったがもはや誰も気にしていなかった!

 

 

不良「出前でふ」モグモグ

 

間宮操舵手「君今つまみ食いしたでしょ!?」

 

不良「何の事だかわかりましぇん」モグモグ

 

もちろん仕事中の生徒にも寿司は行き渡る。仲間はずれなんてものはないのだ!

 

 

男「じゃあ、俺もちょっとだけ頂いちゃおうかなぁ」

 

 

 

 

クロウ「おい待てや………」

 

ただ一人を除いて…

 

 

 

男「………」

 

クロウ「……」

 

男「お、おお、お前のお陰でとてもいいパーティになったぜ!ありがとな!」

 

クロウ「ははは…そうかい…そいつはよかった…」

 

ガシィッ!

 

クロウが力強く男の顔面を握りつぶす!

 

男「痛い痛い痛い痛い!!」

 

クロウ「魚盗んでいきやがってこの泥棒がぁぁぁ!!お前は直接…海の幸を堪能して来やがれぇぇぇ!!!!」

 

男「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 

哀れ艦長!そのまま片手でぶん投げられ、海に向かって真っ逆さま!

 

ドボーン

 

 

 

 

クロウ「ふぅ…ちゃんと言ってくれればこんなに怒ることもなかったのに…」

 

チビ「あれ副長、こっち来たんですか?」

 

クロウ「おうよ、自分の釣った魚は食べたくなるもんだからな。あのタイ食べたい。どこだ?」

 

こうして各艦はお腹と英気を満たしつつ、次なる作戦に向かうのであった!

 

 

 

 

ちなみに男は救出後、余り物で作った鯛茶漬けを頂いたそうな




なんかいつもより長くなった

書いてたら寿司食べたくなった
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