なんか忍者拾った   作:heartz

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いろいろごたごたが続いて中々書けなかったんです!

すいませんでした(土下寝


三話

俺はお金をあまり使わない。貯金と言うやつをしている。まあ趣味がないから金の使い道が少ないだけなのだが。

お金は良い。何でも買える。衣・食・住全てが揃い、人も買えるし命も買える。人の心も買える事が出来る。

逆を言えばお金がなければ何も買えないのだ。近年消費税が上がっていき、近々10%まで跳ね上がるらしい。

小さい買い物、例えば生活用品などは良いのだが、大きい買い物、車とか買う時はなかなかきつい物がある。将来的には買うつもりなので貯めているのだが、最近住人が一人増えたことで食費や生活費が高くなってきた。一層お金には気を遣ってはいるが、もう一人の住人はそうではないらしい。

おこずかいが欲しいなどと言ってきたのはつい先日。眼が泳いでいた為怪しいとは思ったが、貯金の方も順調に溜まって来ているので、別にスローペースでも問題ないと判断し、あげたのだが.........。

ここまで馬鹿だとは思わなかった。

 

「で?他にいい訳は?」

 

「いや~ついつい欲しくなっちゃって」

 

「何に使うんだ!何に!」

 

「いや、置物?」

 

「だろうな!」

 

そこにあったのは、大きな段ボールに入っていた壺だった。

 

「骨董品とか家にはいりません」

 

「わー!謝るから売らないで~!!」

 

 

 

 

其の一

 

 

 

 

「まさかお前にこんな趣味があるとは」

 

以外である。

忍者とは言え17歳。こんな爺くさい物が好きだとは到底思わないだろう。聞けば実家には壺だけではなく、花瓶や掛け軸など買い漁っていたらしい。

そのお金は何処から湧いているのだろうか。非常に気になる所ではある。

 

「え~可愛いじゃんか!」

 

「いや、普通の壺だろう」

 

まあ、夜桜から見れば爺くさくはないらしい。

彼女の感性が分からない。

 

「まあ、買った物は仕方ない。別にお前に上げた金だから良いけどさ」

 

「本当!ありが」

 

「ただし」

 

「ん?」

 

「おこずかいなんだから勿論昼食代は自分の財布から出せよ。まあ昼食代に限らず、遊ぶ金は全部な」

 

「え?ちょっと待って!もう全部使っちゃったんだけど!」

 

「じゃあ一ヶ月昼飯抜きだな。頑張れ」

 

「そんな殺生な~!」

 

これも自立の為、お金の大切さを学んで欲しい。と、まるで親の様な考えだが、実際養っているのは俺なのだから強ち間違ってはいないだろう。

これでも同い年なのだ。やはり学校に行かせた方がいいのか?

 

「はあ。とりあえず千円渡すから今日、明日は何とかしろ」

 

「はい、ありがとうございます」

 

お金を渡す様は、まるで家来と殿様のようだった。

 

 

 

 

*

 

 

 

 

「え~、この問題はここの公式を使って簡単に解けます」

 

一番好きな教科は?と聞かれれば迷わずに『数学』と答えるだろう。それほど数学が好きなのだ。

他の教科は60~70点なのに対し、数学だけは毎回90点以上は取れる。

1人暮らしの性なのか、買い物等での値段計算やら割引の計算やらが早いのだ。だから数学が好きと言う訳ではないのだが、それでも役に立つ。

 

「じゃあこの問題をそうだな、今日は三日だから、卯花解いてみろ」

 

出席番号で決めたのだろう。三番である自分を指名してきた。

 

はい。と言って黒板の前に立つと、後ろからの視線が刺さる。特に右側。

恋に生きる少女からのキラキラした目線が辛い。そんな目で見られたら浄化されそうだ。

気にしないようにしつつ、淡々と問題を解く。特に難しい問題ではなく、三行程の式で完結した。

 

「正解。流石卯花だ。この問題は........」

 

担当教師が説明を始めたが、特に聞く気も無いので机に突っ伏し寝る態勢に入る。

数学の板書をとる意味が分からない。

 

 

 

*

 

 

「お前授業中寝るなよな」

 

「お前には言われたくないな」

 

授業が終わり昼休み。

授業中に何時も寝ている我が友人が小言を言って来た。

 

「そもそも数学に関しては自分で先まで予習してるから暇なんだよ」

 

「うわ、お前まじめかよ」

 

この成績下位者には予習復習と言う概念が無いらしい。

復習をしないから成績が悪いのだろう。

根っからの勉強嫌いである為、教えようとしても逃げるのだ。

その分、まだ鈴峰の方がましである。彼女は最近成績が上がっているらしく、喜んでいる所を目にした。

良かったな、と言えば『卯花君のおかげだよ!』と返してくれる。

実際俺は少し背中を押しているだけで、彼女の努力の成果だろう。

 

「お前が不真面目なんだ。基礎は出来るんだから少し勉強すれば良い点とれるだろう」

 

「勉強よりもゲームがしたい」

 

いや確かに勉強が好きな人間は少ないが、それでも勉強は大事だぞ。

 

「ゲームがしたい気持ちも理解できるがな」

 

「嘘つけ」

 

「..........理解できるがな、将来困るのはお前なんだぞ」

 

「お前がゲーム一本も持ってないの知ってるからな、俺。つか何先生みたいなこと言ってんだよ」

 

「いや、夜桜を見ているとな」

 

ああ~。と、龍田が納得したように息を尽く。

夜桜を見ていると学校の大切さが理解できるのだ。正直授業で学ぶ中身はさほど重要ではない。

三角関数など何処で使うのか。

真に学ぶべきは、その我慢強さだ、嫌いな事でもやり切ると云う心を育てるのだろう。

 

「まあ、鹿女ちゃんはお前が養っていると言っても過言じゃないからな」

 

「あいつ、この前壺を買って来てな」

 

「壺?」

 

「ああ。壺」

 

「なんだその爺くさい買い物は」

 

「なんか、骨董品を見るのが趣味らしくてな」

 

「あの子にそんな趣味が」

 

驚きである。

 

「こっそり鑑定してもらえば?」

 

「でも、売るな売るなと五月蠅いんだよ」

 

「いや鑑定だけでもさ、売る訳じゃないから」

 

ふむ。それも良いかもしれない。

よし、帰ったら早速質に持っていこう。

 

この考えが後に大事になるとは、この時知る由も無かった。

 

 

 

 

其の二

 

 

 

 

「この壺、意外と重いな」

 

壺の入った箱を持ってよっこらよっこら。

割と近くに鑑定してくれるお店がある事に幸運を感じつつ、よっこらよっこら。

龍田からの助言を聞き、せっかくなら、と思い鑑定することになった。

夜桜には悪いが、別に売る訳でも無し。多分大丈夫だろう。

 

「あの、すいません」

 

「はい!いかがなさいましたか?」

 

「これの鑑定をお願いしたいんですけど」

 

「分かりました。少々お時間がかかりますが、よろしいですか?」

 

「ああ、全然大丈夫です」

 

「では、鑑定が終わり次第お呼びいたしますので、あちらに掛けてお待ちください」

 

質についたら店員に壺を渡し、椅子に腰かける。

時間がかかると言うがどのくらいだろうか。想像もつかないが長くて十分くらいと目星をつけ、ただ無心で壁に掛けてあるテレビを見ていた。

 

 

 

「卯花さん。鑑定が終わりました」

 

五分後、どうやら終わったらしい。思っていた時間よりも短かった為あまり期待はしていないが、どうだろうか。

まあ、高かろうと安かろうと夜桜の物なのでどうってことはないが、それでも気になる物は気になるのだ。

 

「こちらがお値段になります」

 

「.........ん?」

 

見間違いだろうか、0の数が異様に多いように思えたのだが。

眼を擦ってもう一度見る。

.........150万!?

 

「え、桁間違ってません?」

 

「いえ、150万で合ってますけど。それにしても、とても良い壺ですね。この壺は古代中国で.........」

 

店員の女性がなにやら解説を始めたが驚きすぎてそれどころの話ではない。

夜桜に上げたおこずかいは5千円。その金で買ったと言うのだから、つまり。

5千円が150万。5千円が150万。

 

「ありがとうございました!!」

 

「え、あ、はい。またのお越しをお待ちしております!」

 

壺を大事に抱え走って帰った。

 

 

*

 

 

「ただいまー。ごめんね幸太、遅くなっちゃって」

 

........返事がない。幸太もまだ帰って来ていないのだろうか。

遅くなるのは珍しい。今日は何もないはずだ。

そう思っているとリビングの方から、カタカタと、キーボードをたたく音がした。

 

「なんだ、いるんじゃん。もーお帰りくらい言ってよ」

 

そう言いながらリビングに入った夜桜が目にした物は。

 

「これを買って金を何倍にもすれば貯金が増える.........フフフ」

 

某オークションサイトで一心不乱に壺を見ている自分の主だった。

 

「え、どうしちゃったんですか幸太!眼が$になってますよ!」

 

お金は良い。何でも買える。衣・食・住全てが揃い、人も買えるし命も買える。人の心も買える事が出来る。

そして、人の心を変える事が出来る。

まるで魔の道具だ。

卯花幸太は正気に戻るまで、まるで競馬の馬券を握りしめている人の顔つきだったと言う。

 

「しっかりして下さい幸太!」

 

「5千円が150万。5千円が150万。........ハハハ」




エレちゃん来てくれたことは嬉しいんですけど、再臨の素材に鎖が......。

鎖はうちのファラオが全部持って行きましたよー。

エ「集めるのだわ!」

てな訳でイベントそっちのけでキャメロットに籠って鎖周回。


........メリーです。
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