何とかテレビアニメでは二話目が終わりだ!だけど、劇場版だとまだ一章終わったとこなんだよねー
まだまだ本編にあまり手を加えてないけど、そろそろ変えていくぜ~~ワイルドだろ~~
1時間ほど多く時間を潰してしまい慌ててイネスへ走り出してから30分もしないうちに到着できた。走った勢いを落とさずに中にある書店へそのまま走る。
「間に合えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
書店に着いてからは一直線に新刊コーナーに向かいお目当ての漫画を探すと一冊だけ残っていた。特に迷う事なくそれをもってレジへ行った。
イネスへ走ってきたかいがあり、無事目的の漫画を購入する事が出来た俺は、左手に漫画の入ったビニール袋をもちながらご機嫌な様子でイネスの中をクルクル周りながら移動していた。
「目が回る〜回れ〜回れ〜天まで〜ま〜わ〜れ〜!でも、俺は酔わないんだぜ!!……うえっ気持ち悪……」
やはり調子に乗ってしまうと酔ってしまうのか、バスの時みたいに胃から何かが込み上げて回る事を中断した。
「お菓子のようによっちゃったぜ!……おぇぇぇぇぇぇぇぇ吐きそう……」
口元を抑えながらトイレを探すため歩いていると、落ちている果物が目に入った。
「この光景はさっきみたなぁ、俺が悪かったんだけどね!……今回は悪くないけど拾いますか」
まだ気持ち悪いが、このままトイレに行くのも気がひけるので吐き気を我慢しながら果物を拾い始めた。他にも拾っている人がいたのですぐに全部拾い終わり、落とした本人に両手で抱えた果物を手渡した。
「どうもありがとうね」
「どいたまで〜す」
「あれっ、信悟!?なんでここに!?」
「えっ?桜井くん?」
「本当だ〜信くんだ〜」
聞き慣れた声で自分の名前を呼んだ人物を確認すると、予想通り3人がいた……銀はいいとして、須美と園子がいるのはやばい状況だ……どうすんのよ俺!続く!……といいな……
「いえ、私は桜井信悟ではありません。」
「いやどっからどう見ても信悟だろ」
「ワターシハー、ザーック!ウミノゾクノオウニナルオトコデース!」
「おお〜!何か外人っぽ〜い」
「ハハハハハ。ソレデハミナサーン、アデュー!「待ちなさい」……ヘイガール、ミーニゴヨウデスカー?」
「桜井くん、今朝大事な用があると聞いていたんだけどどう言うことかしら?」
「ナニヲイッテルカイミガワカリマ「さ!く!ら!い!く!ん!」すんませんしたーーーー!!!」
「おい、今土下座した時の動きが見えなかったぞ?」
「信くんすご〜い!」
園子と銀からは褒められたが、肝心の難門である須美は一切視線を逸らさないため逃げる事が出来ない……俺の人生ここで終わるのかな?……
「はぁ……とにかく場所を移しましょうか、ここでは通行人の邪魔になるわ」
よしっ!これで俺はここから動かなければ逃げるチャンスがある!……
「桜井くん何をしてるの?早く行くわよ」
「はい!分かりました!」
チャンスとは訪れるものではない、自分でつかむものだという言葉を誰かが言っていたが今身を持って知る事が出来たよ……俺にはチャンスがなかった……
俺は3人の後ろからついて歩くと、すぐ近くの4人座れるテーブルの椅子に3人が座ったので、空いている銀の隣の席に着いた。さあ、ここから先は俺のターンだ!……尋問される側だけどな!!しかし、3人ともご飯がまだだったのでそれぞれ食べたいものを買いに行った……俺を残して……
1人残されたので、スマホをいじる。3人が席を外してから数分ほどで3人共トレーに料理を乗せて戻ってきた。園子に何か食べないのか聞かれたが、まだ気持ち悪かったので遠慮した。
「さて、それで桜井くんは何故ここにいるの?」
「えーと、それはですね〜話せば長くなる事もあったりなかったり……とは嘘ですここには今日発売の漫画を買いにきました!」
須美があまりにも美しく……恐ろしく睨んでいたので正直に話してしまったが仕方ない。だって、命の危険を感じたのだからこれは当然の結果だ。今須美の後ろから般若が見えた気がする……
「それを最初から言えばいいのに……」
「そうは言っても、須美のやる気がちょっとひくレベルだったから……ああでも言わないと強制連行されると思って……」
「そんな事ないわよ、ねえ、乃木さん?」
「そうだね〜今日のわっしーすごく気合い入ってたから、強制連行したかもね〜」
「嘘!?私そんなに気合い入ってたかしら?」
「うん!だって、自前で道具を持ってきてるぐらいだもんね〜」
「須美……お前……」
「違うのよ!?これはもしもの時のために持ってきただけで!?……ごめんなさい」
「あははは……まあ、俺も悪かったよごめん。これからはちゃんと言うよ」
「桜井くん……私も少し言いすぎたわ、ごめんなさい」
「じゃあ今回の事はこれでおしまいにしよう!な!」
「ええ、そうね」
「よしっ!それじゃ、次は俺から質問、今日2人は何やってたんだ?」
「今日はね〜、ミノさんの事を家から尾行していたんだよ〜」
「えっ!?今日一日!?」
「それは興味深いな〜どんな事してたんだ?」
「それはね〜、弟の面倒見たり道行く困ってる人を助けたりしてワイルドだったよ〜」
「ええ!?2人とも家の前から見てたっての?うぇ、何か恥ずかしいなそれ……」
「恥ずかしくなんかないよ〜すごいよ〜」
「ああ、俺には出来ないことだから誇っていいぞ」
「園子、信悟……ありがとう」
「遅れる理由はこれだったのね、言ってくれればいいのに」
「言ってくれればいいのに〜」
「いや、それは何か他の人のせいにしてるみたいで……何があろうと遅れたのは自分の責任な訳だしさ」
「昔からそういう体質なの〜?」
「ついてないことが多いんだ〜、ビンゴとか当たっとことないもん、とほほ」
「こんな俺に出会ってしまうぐらいだしなぁ」
「そんな事は!……おっ!?」
「「!」」
「これは敵がきたってことか?」
食事の最中、周りの人や物が動きを止めて音も止みそれから鈴の音がチリンチリンとたくさん聞こえ敵の襲来を知らせる。
「ほらな、日曜台無し」
今回のこれは銀の体質とは関係ない気がするのだが?
4人ともスマホを取り出しアプリを開き、いつでも変身出来るようにする。そして、4人が用意し終わった頃に樹海化が始まり4人はスマホに写し出された花をタップした。4人は毎度の様に服装が変わり勇者専用の服になると、既に樹海化したあとの一つの木を足場にして立っていた……
いつ見てもこの光景には眼福の感想以外見当たらない、ヒャッホー!!勇者になって良かった!!!
「今日もありがとうございましたーーーー!!!!」
「いつもながら何故お礼を言っているんだ?」
「気にするな!これが俺のアイデンティティだ!」
「お礼する事がアイデンティティなのかよ!?」
「ダメよ三ノ輪さん、気にしたら負けよ……」
「あれ、須美さん何か俺を見る目がみんなと違うんだけど?」
「気のせいよ……」
「なら何故俺から視線を逸らすんですかね?」
「……それよりも今は敵に集中しましょう」
「誤魔化した!今絶対誤魔化した!!」
「まあまあ、信くんリラックスだよリラックス〜」
「園子……そうだな、今は考えないようにしよう」
「来たわ」
須美がそう言って見ているとこを確認すると、これまた個性豊かなバーテックスがいた。
「ビジュアル系なルックスしてるなあ」
「おいおい銀さん、横文字は須美が苦手だから勘弁してやってくれよな?」
「そんな事は!……あるけど……」
「ヒュー!イングリッシュがあれば俺も須美など恐るるに足り……ないわけでもないかもしれない」
「弱気だな!?」
「いや、何か今の須美は妙に気合が入っててちょっと怖い……」
「まずは私が……これで様子を見る!」
「確かにそうかもな……私ちょっと行ってくる!」
「おう!骨は拾ってやるから全力で頑張れ!」
「ただ声をかけるだけだ!……まったく」
そうは言うが、今の須美は敵しか意識していないので本当にどうなるか心配だ……
「園子、心配だから俺たちも行こうか」
「うん!さんせ〜い」
銀と一緒に園子と俺も須美の近くへ向かおうとした。だが、ここで敵からの妨害が入り地面が揺れて上手くバランスがとれない。
「「「うわぁ!?」」なんだなんだなんだ?」
「この揺れは!?マグニチュード……どのくらいかな?」
「そんな事気にしてる場合じゃないだろ!」
「あの敵のせい?」
「うぅ……」
「須美?嘘だろ?須美が……須美が立った!!」
「ふざけてる場合じゃないだろ!?」
「僕はふざけるのをやめましぇーん!!」
「ああもう!こいつやだ!」
「そんな事より〜、わっしーのとこへ行こうよ〜」
「そうだな!こんな馬鹿は放っておこう!」
「それは俺のことか!?……否定はしない!だが、自重もしない!」
「自重はしろよ!?とにかく一旦集まろう」
「「ラジャー!!」」
「お前らな……」
銀はため息をついてから気を取り直して、園子と信悟と一緒に須美の近くまで向かった。
「落ち着けって須美」
今にも矢を放とうとしている須美の肩に手を乗せて銀が呼びかけると、ようやく須美は冷静になれたようだ。
「胸は大きいのに心の器は小さい、これやいかに……」
「何か言った信くん?」
「……早く須美のとこへ行こうと言ったんだよ〜はははは」
「うん、そうだね〜」
あ、危なかったもしも聞かれてたら今頃俺はやられていた……一瞬だが、園子の目からハイライトが消えていた気がした……
俺はこの時初めて自重しようと思うのであった……
「三ノ輪さん……」
「私達と一緒に倒そう!」
「乃木さん……」
「まったく、もう少しで抱きついてでも止めるとこだったぞ……」
「抱きつくっ!?」
「信悟?」
「信くん?」
「な、なーんてな!……んんっ!それで、少しは落ち着いたか?」
「桜井くん……」
「合宿の成果をだす、そうだろ?」
「みんな……」
須美の顔つきも変わり、ようやく4人は一致団結出来たと思う、さすが俺!見事チームの輪を繋げられた……そんな事したのは銀と園子ですね、分かっていましたよー、どうせ俺はチームの輪を乱す存在ですよー……どうやら俺には自重する事が不可能なようだ……許せ……
その間にも敵は待ってくれず次のアクションを起こしていた。タコかイカのような足の1本をこちらに向けている。それは明らかに攻撃の合図だと気づき武器を構えると、俺よりも早く園子が皆の前に飛び出して武器を盾に変体させて構えていた。
「はっ!」
「危なっ!?ちょっと園子さん!?後ろの持つ手の部分が俺の鼻かすったんですけど!?」
「うんとこしょ!」
「ひぃっ!今足に当たりそうだったんですけど!?」
「よーし!敵に近づくよ!」
「あれ?無視?流石に酷くない?」
「了解」
「了解」
「……誰も俺の心配はしてくれないんですね……はぁ、了解しましたよー」
誰も見ていないのか、見て見ぬふりをしているか分からないので考えるのをやめて3人の後を追った。
園子達が敵に近づくといきなり敵は空高くにジャンプして、空中で待機した。
「あっ!」
「あっ!」
前衛の園子と銀は敵が空中に上がってしまったのに驚いていると、今度は上空から足の一本を使って攻撃してきた。
「園子!銀!危ないぞ!」
2人は俺の声に気づいて咄嗟に後方へ跳んで避けた。
「大丈夫か2人とも?」
「うん大丈夫だよ、さっきはありがとう」
「どういたしまして」
園子に感謝されるほどでもないが今回は素直に受け取っておこう。
俺と園子がやりとりしている最中、須美は上空の敵に向かって矢を放つが、飛距離が足りず矢は当たる事なく落ちていた。
「制空権をとられた!?」
「降りてこい!こらぁ!」
「いやいや、それで降りてきたら苦労しないだろ……って、降りてないか!?」
「何か、仕掛けてくる……」
「えっ?マジで?やばくね?」
園子の言った通り、敵は4本足を合わせると回転させながら攻撃してきた。その先にいたのは……
「銀!逃げろ!」
だが間に合わず、銀がやられると思い全力で近づいて銀を突き飛ばそうとしたのだが、銀は武器を背中に構えた。
「はい?」
「うおおおおおおおおおおおおお!!!根性ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「お前の根性半端ないな!?」
「ミノさーん!」
「い、1分はもつ。上の敵をやれぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「まじかぁ、1分もつのかぁ、腰大丈夫なのか?なぁ、須美……須美?」
銀の腰が心配になり須美に聞いてみても返事がないので、須美の顔を見ると目を瞑っていた……あれだな、銀の腰の痛みを想像して目を瞑る程の痛みに目を瞑ってしまったんだな……そういうことにしておこう……
「私達で、敵を叩くよぉぉぉぉ!!」
「うわぁ、盾だけじゃなくてこんな事も出来るとは便利だな……頑張れば如意棒もどきが出来るんじゃね?」
「わっしー!上!」
「え?りょ、了解!」
「信くんは!「須美が叩いて落ちてきた敵を更に叩くだろ?」!?」
「そんなに驚く事じゃないだろ?ほかに攻撃手段がないんだから自然とそうなるだろ?」
「う、うん!それじゃ、よろしくね!」
「了解っと、それじゃ、園子は俺の後に続いてくれよ?」
「了解!」
「あはは、いつもとのギャップが激しいな園子は……」
「ぐっ!!」
「ミノさん!?」
「銀!もう少しだけ耐えてくれ!」
これからの行動を確認した後、上空で矢を放ちながら須美が叫んでいた。
「とどけぇーーー!!!」
須美の放った矢は敵に当たり、何かしら力を込められた矢から物凄い衝撃を放ち敵の体制を崩した。その時に丁度足の根元に当たっていたので敵の体から分断されていた。体制を崩した敵はそのまま徐々に落下していき、下にいた銀は攻撃を逸らして逃れていた。
「先手必勝!千載一遇のチャンスを逃しはしない!!」
俺はそう言って、両手の武器を重ねて剣先を敵に向け足をバネのように使い敵の懐に跳び込んだ。剣は風の抵抗すら無視して切り裂き、速度を上げ、途中から剣と俺の両方から赤黒い光を発し始め、敵に当たった瞬間に剣先から光が放たれて3分の1くらいを球型で削りとった。
「何これこわっ!」
まさにブラックホールだ、こんなの自分にまで届いたらそのまま俺も消滅してしまう、そう考えると背中から冷や汗が溢れ出てきた。その後も勢いは衰えないまま敵の残っている部分を貫通すると、勢いよく地面に激突して止まった。
だが、まだ敵は存在しているので第2陣の攻撃が始まる。
「ここから、出て行けぇ!!」
園子は武器を槍に変えると、もっとも威力のある突きの攻撃の構えをとる。
「突撃ーーー!!!」
まるでロケットのように敵に一直線に跳んで行き、その威力は余程のものなのか、止まる事もなく敵の体を貫通した。だが、その後の着地まで考えていないのか、このままでは勢いが止まらないまま地面に激突してしまう。
「ご利用は計画的にお願いします!本当に!」
園子が敵に接触するよりも少し早く、地面と顔面キッスをした俺は体を起こしていた。ここの場所から園子が落ちてくる距離はそこまで離れていないので、すぐに落下地点に先回りする。ギリギリ間に合い、勢いよく落ちてくる園子を少し跳んだとこで正面から受け止める。構えたままの状態だったので槍に少しだけかすったが服が少し破れる程度で済んだ。しかし、勢いは止まらずそのまま後方に飛ばされる。それでも、諦めずに地面に足が着いたらジャンプして少しずつ勢いを無くしていくことにより、何度目かのジャンプの後に地面に両足をつけて靴が擦れながらも踏ん張りようやく止まった。
「やっと止まった……おい、園子もう大丈夫だぞ?」
「え?あれ?信くん?」
「ああ、そうだ……それよりそろそろ離れないか?流石にこの格好はまずいだろ……」
今の状況は、正面から抱き合っている格好なので正直恥ずかしい。園子に離れてもらうように言ってみた。園子はこの状況をやっと理解したのか慌てて俺から離れる。
「あ、えっと、その……」
「悪いがこの話は後だ。あれを見ろ」
「え?そうだ!敵!」
見ると先程よりも落ちていて今なら銀が跳べば届く距離に敵がいた。
「ミノさん!」
「砕けーーー!!!」
「3倍にして返してやる!釣りはとっとけーーー!!」
「銀!俺の事忘れてないか!?」
敵に向かって跳び連撃を与えている銀に俺の言葉は届く事はなかった……やがて、敵の一部だけになり銀も無理したのかそのまま落下する。敵が一部だけになってから少しすると、鎮火の儀が始まった。
「へへ、始まった」
「鎮火の儀……」
「終わった……」
「ああ。やっと終わった……」
鎮火の儀が終わった後、樹海化が解けて3人は現実世界へ戻ってきた。そして、今怪我を負った4人は草原で寝転んでいた。
「あー、いてててて」
「ミノさん、大丈夫?」
「疲れたよー、腰にくる戦いだった」
「ああして攻撃を受け止めてくれたから私達が攻め込めたんだよ〜、ありがとうね〜ミノさん」
「そっちこそ凄かったじゃん」
「だって、ミノさんが1分もつって言ったんだから1分はもつじゃない?それくらいあれば何とかなると思って、長引かせると危険だもんね」
「危険といえば園子も銀に負けないくらいだぞ?」
「私が?」
「突っ込んだ後のことを考えてなかっただろ?あのままだったら、下手すりゃ大怪我しててもおかしくないぞ」
「うぅ......それは反省してるよ~」
「でも怪我がなくて良かったよ、次からは気をつけろよ?」
俺は身を起こして園子に近づいて、申し訳なさそうにしている園子の頭を撫でながら、次回からは気をつけるように言った。
「次からは気をつけるよ~、えへへ~」
「本当に反省してるのか?まあ、皆無事に帰ってこれたから良いか......銀?どうしたんだ?怖い顔してるぞ」
「何でもない!!」
「?お腹でも空いたんだろうか......」
確かに食べてる途中に敵がきたのでお腹が空いていてもおかしくはない......撫でていた手を離して腕を組んで考えてみる、その考えが一番可能性が高い......
手を離す時に園子が残念そうな顔をしていたが気のせいだろう、現に今はいつものラブリー......ゲフンゲフン、笑顔になっている。
「あ~あ、お腹空いたー」
「うどん食べてる途中だったもんね~」
いつの間にか機嫌が直っている銀と園子は起き上がり、そんなことを言い始めた。やはりお腹が空いていたという考えは間違えではなかった!!
「俺もいっぱい動いたからお腹空いたなぁ「うっうっ......」?」
「うっうっ......」
「「「えぇ!?」」」
「どうした須美!?どっか痛いのか?」
「胸か!?そのはちきれんばかりの胸が痛いのか!?」
「信悟~~」
「信く~ん」
「違う違う!どこかでぶつけて痛いのかってことだ!信じてくれ!」
「違うの......私......ごめんなさい......次からは、初めから息を合わせる...うっ...頑張る......」
「ああ!頑張ろうな」
「そうだな!」
「はい、わっしー」
「ありがとう......うっ......そのっち......」
園子からハンカチをもらい涙を拭き、ハンカチから鼻から上だけ顔を出して、恥ずかしそうに須美が初めて園子の事をあだ名で呼ぶと、園子は嬉しくなり、俺と銀は驚いた。ついにきたか......デ・レ・期!!キターーーーーー!!!!
「もう一回言って、わっしー」
「そ、そのっち」
「おお~お!」
「私は!私は!」
「あ、ずるいぞ!俺も俺も!」
「ぎん......」
「えっ?」
「銀!」
「嬉しいな......なんかようやく須美とダチになれた気がする」
「銀......」
「あの~、お取込み中すいませんが、俺の事を忘れないでほしいんですけど~」
「あ、桜井くん......」
「完全に忘れられてた!?こんな時だけステルス性能発揮するとか悲しすぎる!」
「いえ、そういうわけではなくて......」
「はいはい、どうせ男の俺は蚊帳の外ですよ~」
「いえ、その......えっと、信悟......くん......」
「え?今なんて?」
「信悟くん......」
「..................」
「あ、あれ?信悟くん?」
「信くん、どうしたの~?」
「おい信悟どうしたんだよ?何か言え......って泣いてる!?」
「俺............うっ、須美に初めて名前呼ばれて嬉しくて......うっ......」
「泣くほど嬉しかったのかよ!?」
「だって、俺は今まで迷惑しかかけてなくて......皆から嫌われてるんじゃないかって思ってたから......」
「信悟くん......そんな事ないわよ、私達......友達......でしょ?」
「そうだよ~私達は信くんの友達だよ~」
「そうだぜ!私達は信悟の友達だ!」
「みんな......ありがとう、俺、これからも迷惑かけるけどよろしくな!」
「そこは自重しろ」
「そこは自重しなさい」
「そこは自重してね~」
「お前ら容赦ないな!?」
悲痛な叫びをしている俺を見て3人は笑っていた。こっちは本気で悲しんでいるのに......
この日、ようやく4人は心の底から友達になれた気がした......
これは、4人の勇者の物語......
神に選ばれた少女達と少年のおとぎ話......
いつだって、神に見初められるのは無垢なる少女である......少年が選ばれたのは、蹴った小石がたまたま当たったようなものだが......
そして多くの場合、その結末は......果たして少年が選ばれたことで何かが変わるのか......
「そういえば、信悟が今日買った漫画はイネスに置いてきたのか?」
「......ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁl!!!!!そうだったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!俺のツンポくんライトがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「今頃捨てられてたりして......」
「やめろぉぉぉぉぉぉ!!!ちょっと今からイネス行ってくる!」
「おい!信悟!お前も怪我してるんだから後でも......」
「悪いな銀......ツンポくんが俺を待ってるんだ!じゃあな!!」
「あ、おい!......行っちゃった......怪我は大丈夫なのかよ......」
「大丈夫じゃないの?走れるみたいだし......」
「もしかして、痛みを忘れてるかもね~」
「......あいつならありそうだな......」
「否定はできないわね......」
「............待ってろよーーーーーー!!!俺のツンポーーーーーーー!!!」
「......私たちは病院に行きましょうか」
「そうだな......」
「さんせ~い」
この日の俺はよく走ったと自分をほめたい、イネスまで休むことなく走って樹海化前までいたテーブルに行くと、無事に今日買った漫画が置いてあった。それを持ってからやっと安堵すると、全身から痛みが襲ってきて俺はその場で倒れ心配した誰かが救急車を呼び、駆け付けた救急隊員に担架で救急車に乗せられて病院に運ばれた......倒れた時に手から離れた漫画を残して......
「ツンポォォォォォォォォォォォォォォオォォォォ!!!!!!」
「患者の容態が良くない状態だ!着いたらすぐに手術室に運ぶぞ!」
何故か誤解され、病院で手術をすることになった......違うんだ......俺がイネスに来た理由はこの為じゃないんだ......
こうして、俺の今日という濃い1日は病院に運び込まれて幕を閉じた......手術中もツンポと叫んでいたら麻酔を打たれて、起きたのが次の日の朝だったのは何かの間違いだと信じたい......
おいおい、勇者の章が気が付けば始まってしまったではないか!
早くわすゆ編を書き終えなければ!今度は放送中までに勇者の章も書きたいんじゃ~~~~~~~~~~~~~
相変わらず勇者部の顔芸はいつ見ても面白くて良かった!
次回 恐怖の科学者現る!?
果たしてその正体は?