御剣神護は転生者である   作:レイジャック

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頭が混乱しながらもなんとか今日投稿できたぜ......

知ってるか?俺、今日寝てないんだぜ?

後は頼んだぞ......俺はもうここまでだ......おやす......み......ばたっ......


合宿!!......

 

合宿当日、俺は前夜に用意をしていた荷物が必要最低限しか入っていない大きめのリュックを背負ってから家を出る。

 

 

「それじゃ行ってきます!」

 

 

「行ってらっしゃい、くれぐれも女の子を泣かせちゃダメよ」

 

 

「そうだぞ、信悟、TPOはわきまえるんだぞ?」

 

 

「何のだよ!?」

 

 

「それはもちろんスキンシップだ!ボディタッチなんてした事ない信悟には要らない心配かもしれないけどな!」

 

 

「……ああ、そうだな、うん……」

 

 

「おい信悟今のは何だ?まさかお前……嘘だよな?な?」

 

 

「ああこうしちゃいられないんだった〜行ってきま〜す」

 

 

「おい!待て!すぐに終わるから話を……」

 

 

父親の声も最後まで聞かずに玄関のドアを閉める。家の中からは父親の叫び声が聞こえてきたが俺のせいじゃない……あとの事は、隣で微笑んでいた母親に任せよう……

 

 

 

 

家を出てから時間に余裕があるのでのんびりと歩いて集合場所まで向かった。集合時間は俺にとって朝早い時間帯なので寝過ごすとも思っていたが、問題なくこうして集合場所まで時間内に着きそうだ。

 

 

「確かバスで行くんだったな、もうきてるのか?……もしかしてあれか?数人しか乗らないのに20人乗れそうなんだが……まったく、金持ちの考えている事はよく分からん」

 

 

時間より5分程早くに来たが、もう既にバスが停まっていた。俺が1番乗りかと思いきやバスに乗ると先に来ていた須美と隣で寝ている園子がいた。

 

 

「おはよう須美、もう来てたのか」

 

 

「おはよう桜井くん、ちゃんと時間には間に合ったわね」

 

 

「ふっ、まあな……今日の俺は一味違うぜ?」

 

 

「はいはい」

 

 

「反応薄っ!」

 

 

須美には相手にされなかったので取り敢えず俺は園子とは反対側の窓際の席に座った。

 

 

「どうした須美?」

 

 

「なんでそっちに座ってるの?」

 

 

「ふっ、聞くな須美……今日はここに座りたい気分になっただけだ……」

 

 

「そ、そう……」

 

 

須美に苦笑いされたが言えない、俺が席を一つ跨いで窓際に座った理由は他にあるんだが、男のプライドがあるので正直にいうことができない……

深く聞かれる前に話を逸らすため、もう1人の人物について聞いてみた。

 

 

「そういや2人だけなんだな、銀から何か聞いてないのか?」

 

 

「私は何も聞いてないわ……もう時間なのに」

 

 

「まあまあ、今時間になったとこだからもうすぐ来るだろ」

 

 

「そうね……」

 

 

「まあ事故にあってないことを祈ろう……それにしても須美は朝に強そうだよな、修行僧のように朝早くから滝行とかやってそうだ」

 

 

「まさか、流石にそこまでしないわよ。朝は起きてから敷地にある水を浴びて体を清めるぐらいよ」

 

 

「十分凄いことしてるじゃねーか!!」

 

 

「そうかしら?」

 

 

滝行程じゃないけど朝からそんな事してるとは、俺には到底真似できない……尊敬するぜ須美の旦那!

 

銀を待つ間、やる事もなく園子も寝ているので、俺は須美との会話に花を咲かせていた。それから数分経っていたが銀は姿を現さず、ついに須美も我慢が出来なくなり喋らなくなった。

 

 

「遅い!三ノ輪さん遅い!」

 

 

おい銀、頼むから早く来てくれ、俺が出来るのもここまでが限界だ……それと園子お前この状況でもよく寝ていられるな……まさか死んでるんじゃないだろうな?

 

俺の願いが届いたのか、やっと銀がバスに乗ってきた。

 

 

「悪い悪い、遅くなっちゃって」

 

 

「遅い!あれだけ張り切っていたのに10分の遅刻よ!どういう事かしら!」

 

 

「悪い悪い、遅れたのは事実だから、ごめんよ須美」

 

 

「三ノ輪さんは少し気が抜けてると思うわ。勇者として自覚を……」

 

 

「あれ?お母さんここどこ?」

 

 

「ここで起きるのかよ園子さん!マジミラクル!」

 

 

「……はぁ」

 

 

園子のタイミングの悪さにツッコミを入れた俺は、須美に睨まれたあと俺を見ながらため息をつかれた……なんで!?

 

 

俺たち四人が集まったことで、バスは出発し、合宿所である旅館へ向かった。

 

 

 

 

旅館に着いた俺たちは荷物を与えられた部屋に置いてから訓練場の砂浜に集合した。

 

 

「うっっぷ……気持ち悪い」

 

 

「おい大丈夫か信悟?」

 

 

「大丈夫だ問題……あるかもしれない」

 

 

「休んでた方がいいんじゃないか?」

 

 

「大丈夫だ、少し経てば落ち着く……はずだ」

 

 

「はずって、無理な時は言ってくれよ?」

 

 

「分かった、無理なら言うようにするよ……うっ」

 

 

「本当に大丈夫なのか?」

 

 

バスで酔ってしまった俺は今も気分が悪いままだが、動けない程ではないので訓練に参加した。銀たちから心配されたが折角の合同訓練なので欠席も出来ない。

 

 

「お役目が本格化したことにより、大赦は乃木さん達4人の勇者を全面的にバックアップします。家族のこと、学校のことは心配せず、頑張って!」

 

 

「「「「はい!!」」」……うっぷ、声出しすぎた」

 

 

「……」

 

 

喉元まで上がってきた何かを飲み込んでから深呼吸して気分を落ち着かせる。俺が落ち着いたのを待っていたのか、安芸先生は4人の準備が整った事を確認してから今回の訓練内容について説明した。

内容は至ってシンプルで、砂浜のあちこちに設置されたボール発射装置から飛んでくるボールを銀に当たらないようにサポートし、山道に停めてあるバスまで送り届けるというものだった。近接戦闘の銀を敵に近づかせる事を想定した訓練内容で実に有意義ではあるのだが……

 

 

「先生、何故に俺は園子の盾の前にいるんですかね?」

 

 

「桜井くんにはよく周りの状況を確認出来るようになってもらう為、みんなの事が見える場所に配置したのよ」

 

 

「絶対嘘だ!それなら後ろで良くないですか!?これじゃ俺ただの人間盾じゃないですか!」

 

 

「桜井くん……これは訓練よ、もしもの状況を想定してこうしたのよ……」

 

 

「先生……」

 

 

「ちなみに、桜井くんはボールに当たってもいいからバンバンボールに当たってもいいのよ?」

 

 

「先生!?俺何か恨み買うような事しました!?」

 

 

「まあ、半分くらい冗談はこれくらいにして……これから先、3人が動けない状態になった時に前衛の2人に攻撃を当てない為の訓練よ」

 

 

「半分って……最初からそう言ってくださいよ……」

 

 

「ふふっ、いつものお返しよ」

 

 

安芸先生は楽しそうに微笑んでいた。クッ!美人だから許してしまう!

4人はそれぞれの位置につくとお互いの役割を確認した。

 

 

「須美が援護射撃で園子が盾でボールから銀を守る、そして銀は園子の後ろからついて行ってバスまで一つもボールに当たらないようにする……これであってるか?」

 

 

「うん、合ってるよ〜」

 

 

「須美は……あそこからか、銀、ボールに当たるなよ?」

 

 

「おう!任せとけ!この三ノ輪銀様がボールなんて木っ端微塵にしてやる!」

 

 

「いやいやいや、当たらないボールは無視しろ、無駄な動きをすれば隙が生まれて当たるぞ」

 

 

「分かってるって」

 

 

怪しい……だけど、信じるしかない。俺が出来るのは前方からのボールをどうにかすることだけで横からのボールは後ろの3人に任せるしかないのだから。出来ない事もないがこれは合同訓練、仲間を信じる事も訓練の一つだ……

 

 

「そういえば〜、信くんは何するの〜」

 

 

「俺か?園子の前を走るだけだ」

 

 

「盾の中じゃないのか?」

 

 

「残念だが外側だ……まあ、俺もやるからには当たる気はないけどな」

 

 

「でも、当たっても大丈夫何だよね〜?」

 

 

「当たらないからな!これはフリじゃないからな!……まあ、とにかく、園子の前を走るからよろしく……園子は遠慮せず走ってくれ」

 

 

「そんな事したら信くん怪我するよ?」

 

 

「そこは気にするな、俺の逃げ足だけは世界一だから大丈夫だ。俺が園子に合わせて走るから園子は銀を守ることに集中して走ってくれ」

 

 

「そういうことなら、分かったよ。それじゃ遠慮しないで走るね〜」

 

 

「おう!よろしく頼む!」

 

 

園子を何とか説得する事に成功し、準備する。園子も武器を盾にして構え、須美も弓を構える。銀はここからじゃ盾で見えないが両手に武器を出して構えてるだろう。

 

 

「いくよ〜」

 

 

「園子、うまく守ってくれよ!」

 

 

「先生、ここから動いちゃダメなんですか〜?」

 

 

「ダメよ!それじゃあ、スタート!」

 

 

先生の合図とともにボールが次々と発射されるが、俺は迫り来るボールは両手の武器で切り裂き、園子は俺の進路上以外から飛んでくるボールを的確に弾きながら進む。まだ始まったばかりだがかなり良いペースだ。

 

 

パァン パァン

 

 

時折後ろを確認すると、須美も後ろから矢を放ちボールを射抜いている。これなら行けると思ったのだが……

 

須美の矢が一つのボールに当たらず、銀に当たってしまった。

 

 

「ごめんなさい、三ノ輪さん!」

 

 

『へぶっ!』

 

 

「どんまいだよ、わっしー」

 

 

「呼び方も堅いんだよー、銀でいいぞ銀で」

 

 

「私の事はそのっちで!はい、呼んでみて!」

 

 

2人はそう言うが、須美は恥ずかしくなり視線を外す。

 

 

「はい、もう一回!ゴール出来るまでやるわよ!」

 

 

先生からの声に気を引き締め直すと少し違和感を感じる3人。

 

 

「そういえば、信くんがいないね〜」

 

 

「俺ならここにいるぞ〜」

 

 

「うわっ!どうしたんだよ信悟!鼻が赤いぞ!」

 

 

「銀が当たった後、いきなりボールが飛んできたのに当たっただけだ……大した事じゃない」

 

 

「え?」

 

 

「まあ、どこかから発射されてたボールがまだあったんだろ、次からは油断しないようにするから大丈夫だ」

 

 

その時の俺は偶然の出来事だったと決めつけて再び訓練に励んだ……

 

 

 

今日の練習がようやく終わり4人は浴場で汗を流した。訓練を再開してからも銀にボールが当たる事は無くならず、結局ゴールが出来ないままに終わってしまったが連携は少しずつよくなってきている。俺も油断をしないようになってきたのだが、何故か銀が当たった後からもボールが発射され銀と同じ数のボールに当たった。最初は発射直後のボールだけだったのだが、途中からは明らかに発射前の装置から狙ったようにボールが飛んできていた。最後の方は俺が気を抜いてから時間差で発射する始末である。絶対にこれは意図的にやっている……明日からはもっと気をつけよう……

 

汗を流した後は晩飯を食べる為に客室に向かった。

 

 

「遅いぞー信悟、早く食べよう!」

 

 

「桜井くんが最後ですよ」

 

 

「私はもうお腹ぺこぺこだよ〜」

 

 

客室に入るとすでに3人とも座って待っていた。俺が来るまで待っていたのか料理には手をつけていない。

そろそろ限界な様子の園子だったので、空いている園子の隣に座り、全員が揃ったのを確認してから須美が合図した。

 

 

「それじゃあ全員揃ったので頂きましょうか、せ〜の」

 

 

「「「「いただきます!」」」」

 

 

まずはどの料理から食べようか、並べられている豪勢なものの中から選んでいると蟹がいた……

 

 

「カニ!?しかも本体のままだ!?」

 

 

「やっぱそうなるよな!安心しろそのカニは生きてないから動かないぞ」

 

 

「動いたら銀にパスするから大丈夫だ」

 

 

「パスするなよ!?てか何で私なんだ!?」

 

 

「ほら、あれだ……銀と言えばカニだろ?」

 

 

「どうやったらそんな考えになるんだ!」

 

 

「冗談だよ……動かないならそんな事しないさ」

 

 

「動いたらやるのかよ!」

 

 

「モチロンサーーー!!!!」

 

 

mの教祖様のように笑顔で答えた。誰だってカニが動けば投げたくなるものだ……俺だけではないはずだ……

 

 

その後は何から食べたのか覚えていない、覚えているのは食べる度に幸せな気分になってすごく美味しかったということだけだ。銀も俺と同じなのか食べ終えた今の顔はとても幸せそうだった。

 

 

「ごちそうさまでした……美味しかった」

 

 

「ああ、美味しかった……信悟が食べてる時の表情凄く輝いていたぞ?」

 

 

「仕方ないじゃないか、こんなに美味しいのは生まれて初めて食べたんだから……」

 

 

「2人ともすごく美味しそうに食べてたね〜」

 

 

「ええ、まさかここまで喜ぶとは驚いたわ」

 

 

「須美、園子、銀、3人には分からないかもしれないが俺にとってこんなに美味しくご飯が食べられるのが夢みたいに感じられるんだ」

 

 

「どんな食事をしているのよ……」

 

 

「ふっ、聞くな……」

 

 

毎晩家では両親のイチャつく姿を見ながらの食事なんて、物心ついた頃から俺にとって苦痛だったんだ……味も本来の味にプラスして砂糖をぶちまけられたような物を食べているみたいでこんなに美味しいのは食べる事が出来なかったんだよ……

 

傷心気味になった俺は、窓の外を見て心を落ち着かせようと顔を横に向ける。そこに必然的にほっぺにご飯粒のついた園子の顔も視界に入る。

 

 

「園子、ほっぺにご飯粒ついてるぞ?」

 

 

「え?どこどこ?」

 

 

園子は両方のほっぺを右手でペタペタと触るが、丁度指と指の間にご飯粒があるので中々取れずにいる。狙ってやっているのか?と思うほど取れずにいたので、俺は仕方なくとってあげる事にした。

 

 

「違う違う、ここだよ」

 

 

右手の人差し指と親指でつまんでついていたご飯粒を取り、MOTTAINAIのでつまんだご飯粒を食べる。

 

 

「はむっ」

 

 

「あ……」

 

 

「?どうした園子?」

 

 

「う、ううん何でもない//」

 

 

「そうか?それにしても、ご飯粒がついてるのも気づかないほど今食べた料理が美味かったのか?」

 

 

「実はそうなんだよ〜あはははは〜//」

 

 

「そうだよな〜今日の料理はめちゃくちゃ美味かったもんなぁ」

 

 

今日の料理はどれも美味しかった、素材の味を活かした味付けも洗練されていて思わずほっぺが落ちそうになった……まさに職人の味だ!

何故か園子は顔を赤くしていたが、どうしたのだろうか?須美と銀に至っては固まってしまってるが、それ程今日の料理が美味しかったのだろう……そうに違いない!

 

 

 

全員が食べ終え、このあとは自由時間になるので誰か暇を潰す道具を持ってきてないか確認するために、全員の持ってきている物について聞いてみた。

 

 

「そういや今回の合宿でみんなは何を持ってきたんだ?」

 

 

そう聞くと、固まっていた銀と須美はようやっと我に帰る。

 

 

「私は必要なものだけ持ってきたわ」

 

 

「わっしー、荷物はあれだけ?少なくない?」

 

 

「そうかしら?」

 

 

園子に言われて須美の荷物が置いてあるところを見てみると、本当に必要最低限な物しかないのか俺よりも少ない。たぶん、遊び道具は一つも持ってきていないだろう。

 

 

「ミノさんお土産買うの早すぎ〜」

 

 

次に銀の荷物がある場所を見ると、荷物と一緒にお土産があった。お土産を買い忘れない事はいい事だが流石に早すぎじゃないか?まだ初日だぞ?

 

 

「そういう園子の荷物はなんだ?」

 

 

銀のコメントにいささか不安を覚えながら園子の荷物を見ると、いつも持ち歩いている枕のサンチョの他にプラネタリウムやうどんを作る為なのか臼があった。よく持ってきたな、重くはなかったのか?

 

 

「どこからつっこんでいいか分からないわ……」

 

 

「今回ばかりは須美に同意だ……何で臼なんて持ってきたんだ?」

 

 

「臼でおうどん作るんよ〜」

 

 

「やっぱりうどんを作るためのものか!?本格的だな!」

 

 

「美味しいものは素材からこだわらないとね〜」

 

 

「将来うどん屋にでもなるつもりかよ……」

 

 

「おお〜それいいかも〜」

 

 

「……すまん、冗談だ」

 

 

どうやら園子を理解するにはまだまだ時間が足りないようだ……いつか理解できる日が来るといいな……

 

 

「そういう信悟は……お前も園子に負けてないぞ」

 

 

「え?そんな事ないだろ、必要最低限な物しか持ってきてないぞ?」

 

 

「どこがよ!こんなにたくさんのハンドスピナーを持ってきている時点でおかしいわよ!」

 

 

「そんな大袈裟な……たったの20個だけじゃないか」

 

 

「多すぎだ!第一、そんなに持ってきてどうするんだよ?」

 

 

「どうするも何もただ回すだけだ……それが俺にできる事だからな」

 

 

「うん、ごめん、意味が分からない」

 

 

「……まあこの際、100歩譲ってハンドスピナーを持ち込み過ぎたのは悪かったとしても、そこまで驚く程でもないだろ?」

 

 

「いいえ、まだあるわ」

 

 

「うっそ〜ん」

 

 

「本当よ……他にもいろいろ聞きたいけど、それよりも何でこんな……ガムが大量に入ってるのよ!」

 

 

「わあ~本当だ~、こんなにたべられるの~?」

 

 

「愚問だな......食べられるわけないじゃないか!」

 

 

「じゃあどうして、こんなに持って来たんだよ!」

 

 

「それは緊急時の為だ」

 

 

「「「緊急時の為?」」」

 

 

3人は驚いているが、ガムの有用性を理解している俺からするとその反応には理解に苦しむ。

 

 

「ガムが役に立つのか?悪いが全然想像つかないんだが......」

 

 

「ちっちっちっ、甘いな銀さん、ガムシロップに砂糖と練乳と生クリームを合わせたぐらい甘い!」

 

 

「そんなに甘いのかよ!軽く吐きそうだな......」

 

 

「うわ~おいしそう~」

 

 

「「「そんなもの園子は食べられるのかよ!?」」」

 

 

完全に予想外の園子の反応は園子を除いた全員が同じ感想だった、園子恐るべし......

 

 

「まあそれはさておき、ガムというのはただ食べるだけじゃなくて、他にも接着剤代わりになるんだ」

 

 

「へ~、そうなのか、初めて知ったぞ」

 

 

「まあ、今の世の中不自由な暮らしをしてないからな。道具が無ければす店で買って用意できたりするから、こんな発想する機会がないからな」

 

 

今の時代、ホームセンターやスーパー、それになんと言ってもコンビニがあれば大抵の物は揃ってしまう。便利なのは良いのだが、工夫した使い方をする人が減ってきてるのは少しだけ残念である。

 

 

ガムの有用性について他にもいろいろと説明した後、他にも合宿に関係ないものがたくさんあったが長いこと話していたので時刻も9時を過ぎ、明日も特訓があるので見逃してくれた。危ない危ない、もしもあれについて聞かれていたら大惨事だった......

 

寝るときは別の部屋の俺は、自分の荷物をもって3人におやすみと告げてから1人部屋を後にした。隣の1人だけ寝るにはいささか広い部屋に着いてから、荷物を端に置いて電気を消して、敷かれていた布団に入りスマホを取り出してタイマーをセットして枕元に置いてから眠りについた......その日は、特訓もなかなかハードだった事もあり、すぐに寝ることが出来た。

 

 

 

次の日から最終日までは変わったこともなく朝起きてから食事をして、その後に日替わりで歴史の授業や瞑想などをやった。先生から合宿の期間中は常に4人行動を共にするように言われたので、最終日までは風呂とトイレと寝るとき以外4人で行動していた......別に最初聞いたときはトイレや風呂も一緒なんて最高なんてことは一ミリとも考えてなかったからな?......すまん嘘だ、先生に言われてから少し時間が経ったときに園子がトイレに行くのを我慢してたんだが......

 

『園子、さっきから落ち着かないけどどうした?まさかあれか?トイレにでも行きたいのか?』

 

『おい信悟、他に言い方はなかったのか?』

 

『そうだな......悪かったよ......さて』

 

『おいどこ行くんだよ?』

 

『そんなの決まってるだろ?トイレだよ!ほら園子行こうか......』

 

『いやいや、何自然に園子を連れて行こうとしてんだよ!?』

 

『おいおい、銀、お前先生の話聞いてなかったのか?』

 

『お前まさか!?』

 

『常に4人で行動しないとだろ?ほらお前らも行くぞ?』

 

『最低......』

 

『信くんそれはいくらなんでも......』

 

『信悟、流石に今の発言は最低だ......』

 

という事があったんだ。その時の3人は、汚物を見るような目で俺を見ていた......もちろん、すぐさま冗談だから許してくれと特技の土下座を披露して何とかなったが、その日の訓練が終わるまでは一言も口も聞いてくれず目も合わせてくれなかった。特訓中には、須美が意図して俺に向かってくるボールだけ矢を当てなかった......反省はしているし後悔もしている、今後は自重するよう努力するとこの日の俺は誓った......だが、絶対にやらないとは言っていない!!

 

そうして、俺にとって肉体的にも精神的にもハードな特訓も今日で最後になり、先程銀がゴールしてバスを粉砕して特訓は終了した。

 

 

 

合宿最終日、いつものように食事が終わって4人で特訓が無事に終了したことに喜び合い、今回の合宿の思い出を語り合った後俺だけ部屋を退出して荷物が置いてある部屋に戻る。

 

 

「やっと合宿も終わりだ~疲れた~」

 

 

俺は今日も敷いてある布団に大の字で倒れ込んだ。

 

 

「まさか俺がここまで頑張るとは、俺はYDK、やればできる子だったのか!」

 

 

自分自身を褒めて調子に乗り、右手の掌を天井の照明が隠れるように掲げる。その掌は特訓で怪我した傷が少しだけあった。

 

 

「3人の美少女とお泊りなんて最高だと思っていたが、まさか最後の最後まで添い寝が無いとは!くそう!これなら風呂場で生まれたままの姿を覗けばよかった!」

 

 

天井に向かって叫んでみたが返事はなく、虚しさだけが心に残った。

 

 

「まあ、3人とも御役目の時の怪我がまだ治ってないみたいだからあまり見られたくはないよな~......男にとっては傷なんて男の勲章だけど、女にとっては違うらしいし」

 

 

何故男と女で考えが違うのか不思議に思ったが、これも乙女心という事にして深く考えない事にした。

 

 

「はぁ......転校してから上手くいくか不安だったけど案外上手くいって良かった、ほんと、最初にあの3人と出会えてよかったな......あいつらには言えないけど感謝しているよ、何があっても3人だけは絶対に、この2度目の命をかけて......って、何言ってんだ俺は!?風呂でのぼせたのがぶり返したか?」

 

 

右手を握りしめながら変なことを言っていた自分が恥ずかしくなり布団に入り掛布団で頭まで隠した。熱も冷めてきたので布団から顔をだして電気を消す。

 

 

「俺にとって大事な友達か......こんな俺にもできる日が来るとはな~、そういや父親が言ってたな......」

 

 

父親から昔、物心ついた時の言葉を思い出す。

 

 

『いいか信悟、これから先お前にも大事な友達ができるはずだ......たぶん......まあそんな些細なことはどうでもいい!もしも、万が一、いや億が一に出来たとしよう。その時にこの言葉を思い出してくれ、後先考えるなお前の全てをかけろ!......まあご先祖様の言葉だけどな!ははは!』

 

 

「相変わらずいい加減な父親だな......『後先考えるなお前の全てをかけろ!』か、何かは教えてくれないんだな......いや、俺が小さいとき死んだじいちゃんから聞いた話だと、先祖はかなりの変人だったとか言ってたから言い忘れただけか......先祖の卒アルの写真に写ってる特定の女子生徒を一人一人指さして子孫に伝えるぐらいだから変人なのは確定だな、何故かじいちゃんも俺に教えてきたし......まだ4歳だぞ?教育に支障がでたらどうするつもりだったんだ......」

 

 

自分の親族に変人がいるから俺もこうなったんだろうかと、目を瞑って真剣に考えていたらいつの間にか寝てしまった。

その日の夜、寝てしまっていた俺は夜中近くになったころにトイレに行きたくなって起きてしまい、布団から出て少し歩いたとこにあるトイレまで歩いている途中に、まだ明かりが点いている3人の部屋からすすきという声が聞こえたが漏れそうだったので、聞き耳を立てずトイレへ直行した。そうか、あいつらすすきに興味あるのか......今度プレゼントしよう......

トイレから戻った俺はすすきについてスマホで調べてから再び眠りについた。

 

 

____________________________________________

 

桜井信悟が部屋から出ていった後の部屋で、3人の少女は寝るときの服に着替え布団を敷き、それぞれの寝床についた。だが、まだ明かりは消していない。

 

 

「お前ら、合宿の最終日に簡単に寝られると思ってる?」

 

 

1人の少女、銀は自分の枕を抱きしめながら2人の少女に向かって言う。

 

 

「自分の枕を持ってきてるから~、簡単に寝られるよ~」

 

 

「それ、名前タコスだっけ?」

 

 

「サンチョだよ~よしよし~」

 

 

「それで、園子さん、その服は?」

 

 

「鳥さーん!私焼き鳥好きなんよ~!」

 

 

そう言ってその少女、園子は個性的な鳥の服の腕の部分を鳥が羽ばたく時のようにばたつかせる。

 

 

「うん、うまいよねぇ」

 

 

「とにかくダメよ!夜更かしなんて!」

 

 

自分の布団をどかして身を起こして少女は、須美はすぐに寝るように注意した。

 

 

「マイペースだなぁ須美......」

 

 

「いう事を聞かない子には......夜中迎えに来るよ~」

 

 

「む、迎えに来る~!?」

 

 

須美が二人を怖がらせるためにポーズを撮りながら雰囲気を出すが、園子の頭の中では須美と違う想像をして怯えていた。

 

 

「そんなホラーはやめて、好きな人の言い合いっこしようよ~」

 

 

「「?」」

 

 

銀はホラーの話よりも定番中の定番である恋バナを2人に勧め、2人も興味があるのか意外と乗り気になる。

 

 

「好きな人って......み、三ノ輪さんはどうなの?」

 

 

「あえて言うなら、弟とか!」

 

 

「家族はずるいよ~」

 

 

「私もいないから、お相子ね。乃木さんは?」

 

 

「ふっふっふ、私はいるよ~」

 

 

自身あり気に笑いながら二人にアピールする園子......

 

 

「おお!恋バナきたんじゃない?」

 

 

「だ、誰!?クラスの人?」

 

 

園子の発言に須美と銀は期待しながら園子に聞く。

 

 

「うん!わっしーとミノさん!」

 

 

「だと思ったよ......」

 

 

よくある無難な回答に須美と銀は脱力した。

 

 

「これでいいのかね~......」

 

 

「いいのよ!私たちには神聖な御役目があるのだから!」

 

 

「あ!」

 

 

突然園子が声をあげ、須美と銀は驚いた。

 

 

「どうしたの乃木さん?」

 

 

「もしかして......他の好きな人でも思いついたか?」

 

 

「う、うん......」

 

 

園子は、声が小さくなりながらそう言ってどことなく落ち着かなくなり下を向いた。

 

 

「冗談で言ったんだが、マジか......」

 

 

「うそ!?誰なの!?」

 

 

「し......」

 

 

「「し?」」

 

 

「信くん......」

 

 

「「え?」」

 

 

「「「......」」」

 

 

数秒の間、3人のいる部屋には静寂だけが残った。

 

 

「「えええええええええええええ!?」」

 

 

「おい園子!何か変なものでも食べたのか!?」

 

 

「早くお札を!悪霊退散!」

 

 

「そんなに驚くの!?」

 

 

今度は2人の反応に園子が驚いた......

 

 

「だってあの信悟だぞ!?ガムを大量に持ってくる奴だぞ!?」

 

 

「そうよ!スピンドルを20個も持ってくる桜井くんよ!?」

 

 

「2人とも落ち着いて!?」

 

 

「ちょ、ちょっと待って......須美、園子深呼吸するぞ」

 

 

「私も?」

 

 

「なんで......」

 

 

「いいから!さんはい!」

 

 

銀と須美は深呼吸をして自分を落ち着かせる。

 

 

「よしっ!落ち着いた!」

 

 

「ええ、どうやら私たちは取り乱してたようね......えっと、乃木さんはその......桜井くんの事が好きなの?」

 

 

「うん、好きだよ~」

 

 

「それは......異性として?」

 

 

「う~ん、どうなんだろ~?」

 

 

須美と銀はずっこけた。

 

 

「なんだそれ?好きなんじゃないのか?」

 

 

「そうなんだけど、異性としてと言われると分からないかな~?」

 

 

「ええと、つまり好きだけど異性としては意識していないという事かしら?」

 

 

「たぶん~」

 

 

「たぶんって......」

 

 

「だってわからないんだもん」

 

 

「はあ......あの、ちなみにどうして好きになったの?」

 

 

「それはね~面白いから~」

 

 

「それでいいのか?まあ、面白いとは思うけど......」

 

 

「他にもあるよ~、いつも明るくて周りに気を配って困ってる時は助けてくれるところとか、一緒にいると楽しいところとかいろいろあるんだよ~」

 

 

「まあ、確かに一緒にいると楽しいわね......あ、いえ別にそういう意味ではなくて!?」

 

 

「ほほ~、鷲尾さん家の須美さんも好きなのかね?」

 

 

「別にそんな事......」

 

 

「おいおい嬢ちゃん正直に言ったほうが楽になれると思うんだがね?」

 

 

「わっしーは信くんの事嫌いなの?」

 

 

「それは!?......嫌い......じゃないかな」

 

 

「「おお~~!!」」

 

 

「//そういう三ノ輪さんはどうなのよ!?」

 

 

「え!?私!?」

 

 

「そうだよミノさん!ミノさんは信くんの事どう思ってるの~?」

 

 

「それは......す、好きだけど......でも!そんなんじゃなくて!?なんて言うかその......」

 

 

「三ノ輪さんも同じ気持ちなのね......」

 

 

「わっしーも好きなんだ~」

 

 

「ええ!?」

 

 

「だって今同じ気持ちだって言ったよ~」

 

 

「あ、いえ、その、これは!?」

 

 

「でも嬉しいな~!」

 

 

「「え?」」

 

 

「だってここにいる3人全員が同じ人が好きなんだもん!」

 

 

「それなのに嬉しいの?」

 

 

「うん!皆が同じ気持ちだったことが嬉しいんだよ!」

 

 

「好きな人はどうしたんだよ......」

 

 

「もちろんそれもだよ~」

 

 

その後突然園子はこぶしを突き上げて2人に宣言する。

 

 

「よ~し負けないよ~」

 

 

「えっと?乃木さん、負けないとは?」

 

 

「それはね~......好きな気持ちだよ!」

 

 

「「好きな気持ち?」」

 

 

「うん!私は2人よりも信くんが好き!」

 

 

「わ、私だって信悟の事2人よりも好きだ!//」

 

 

「私も!2人より桜井くんのことが......す、好き//」

 

 

「おお~!ミノさんもわっしーも大胆~」

 

 

「園子だって大胆じゃないか」

 

 

「そうよ!それにやるからには全力よ!」

 

 

「いいねそれ!これから私たちはライバルだな!絶対負けないからな!」

 

 

「私だって負けないよ!」

 

 

「私も負けないわ!」

 

 

そう言った3人は同じ人を好きになったのに、互いに見合わせた顔は笑顔だった。

 

 

「そういえば何で勝負になってるんだ?」

 

 

「う~んどうしてだろう?わっしーは分かる?」

 

 

「いいえ、覚えてないわね......それよりも今は御役目に集中しましょう!寝るわよ!」

 

 

「これでいいのかね......」

 

 

「今はいいのよ!これで!家に帰るまでが合宿よ!」

 

 

「へぇーい」

 

 

「消灯!」

 

 

部屋が暗くなり3人は目を瞑ろうとしたが、突然オルゴールの音が聞こえ、部屋全体に数多の光の点が現れた。

 

 

「へ?」

 

 

「なんだこれ!?」

 

 

「プラネタリウム」

 

 

「なぜここに?」

 

 

「綺麗だからもってきたの~」

 

 

「消しなさい!」

 

 

「しょぼ~ん......」

 

 

須美に怒られ園子が仕方なくプラネタリウムを消してから、今度こそ3人は眠りについた......

 

 

 

 

 

 

____________________________________________

 

次の日......

 

 

いよいよ合宿も終わり、健やかな朝日を浴びてからバスに乗り込み旅館に来た時と同じ席に座る。

 

 

「やっぱり2人は先に来てるんだな......」

 

 

「当然よ!時間前行動なんて基本中の基本よ」

 

 

「すぴーすぴー」

 

 

先に来ていた須美が当たり前のように言って、横では須美に寄りかかりながら園子が寝ていた。

園子は寝ているが......時間前に来ているから良いのだろうか?

 

 

「まあ、俺は時間ピッタリだけど......別に良いよな?」

 

 

「いいえ、2秒ほど遅かったわ」

 

 

「細かいな!そこまで確認するのかよ......」

 

 

「当り前よ!......でも、今回は特別に許してあげるわ」

 

 

「え?」

 

 

いつもなら説教コース突入するので身構えていた俺は、今回は何も言われなかった事に驚いた。今日の須美は何故か優しいので逆に警戒してしまう、何か俺の弱みでも握っているのか勘ぐってしまう程だ......

 

 

「何か?」

 

 

「あ。いや~その、なんだ......銀はまだ来てないんだな!」

 

 

「?見ればわかるでしょ」

 

 

「あ、はい。すみません」

 

 

「何で謝るのよ......変な桜井くん」

 

 

変な人扱いされた俺を須美は、何がおかしいのか少しだけ笑った。こ、こいつはやべ~!須美からは危険な香りがぷんぷんしやがるぜ!ここは一つ......逃げるんだよ~~~~......なんて出来るはずもなくおとなしく銀の到着を待った。

 

 

銀を待ってから数分経ったが、相変わらず姿を現さないので横で行儀良く座っているお姫様の......須美の不満オーラが段々と強くなってきていた。もうやめて!俺の心が耐えきれない!カムバック!銀ーーーーーー!!!!

俺の願いは誰にも届かずまた数分が経ち、いよいよ限界間近の須美と相変わらず平常運転で寝ている園子、須美の様子を見ないように固まって岩のように動かない俺だけが今だバスの中にいた。園子、お前器用だよな、歴史の授業中も寝てると思っていたらちゃんと先生の質問に答えられていたもんな。......頼む園子、今だけお前のその力をほんの少しで良いから分けてくれ......

 

 

「ごめんごめん、野暮用で」

 

 

その時、女神が降臨した。

 

 

「野暮?」

 

 

「おお!女神が!女神が降臨なさった!」

 

 

「「女神?」」

 

 

やばい!うれしすぎてつい思っている事が口に出てしまっていたようだ......だが、ここが正念場だ。

これから先、また遠出するかもしれないので、俺は今回の様に怯えながら待たないための手段を提案する。

 

 

「何でもない......それよりも、みんなの連絡先教えてくれないか?」

 

 

「はい?」

 

 

しまったーーーー!!!焦り過ぎて率直に聞いてしまったーーーー!!!

 

 

「あ、いや、別に変な意味とかではなくて......ほら、今回みたいに銀が遅れて来た時のためにだよ、うん」

 

 

「どういうこと?」

 

 

「どういうことだ?」

 

 

「あー、つまりだな、もしもこの先今回みたいなことがあっても連絡ぐらいした方が良くないか?今回はたまたま銀だったけどさ、もしかしたらこの中の誰かが次は遅れてくる可能性があるだろ?」

 

 

「なるほど、一理あるわね」

 

 

「そうそう、だから今後のために連絡先を交換したいな~とか思っていたり......いや、無理にとは言わないが」

 

 

「そうね......」

 

 

須美が真剣に考える姿を見て俺は無意識に唾を飲み込む。

 

 

「わかったわ、それじゃ連絡先を交換しましょう」

 

 

「よ、良かった~......いや、何でもない。園子とも連絡先を交換した方がいいよな?」

 

 

「それもそうね、乃木さん起きて」

 

 

須美は園子をゆすって起きるように促す。

 

 

「ん?あれ~お母さん、もう着いたの~」

 

 

園子が起き掛けに須美に向かって言った。

園子は本当に母親が好きなんだな、あれか?最初にマがついて最後にンがつくあれなのか?まあ、俺の家より何倍もマシだからいいか......仲良き事美しきかな......まあ、あえて言うなら......父親ざまぁーーーーーーーーーー!!!!このままじゃ、すぐに嫁にいっちゃうぞ?え?同情?何それおいしいの?

 

 

「違うわよ乃木さん、まだ出発もしてないわ」

 

 

「そうなの~、あ、わっしーおはよ~」

 

 

「「今頃気づいたのかよ......」」

 

 

俺と銀はハモリながら言って、2人同じく苦笑いした。

 

 

「とにかく!今から連絡先を交換するから乃木さんもスマホ出して」

 

 

「はぁ~い」

 

 

寝起きでまだ完全に目を覚ましていないながらも、園子はポケットからスマホを取り出した。

 

 

「それじゃあ、全員の連絡先を交換するわよ」

 

 

「待ってました!」

 

 

「信悟は何でそんなにテンションが高いんだ?」

 

 

「そんな事はない、生まれつきこのテンションだ」

 

 

「なんか嫌だな!そんな子供!」

 

 

失敬な、これぐらい普通だ......普通のはずだよな?俺はまだ変ではない!......そういえば、さっき須美に変な人扱いされたんだ......

 

 

「はぁ......」

 

 

「いきなりため息ついてどうした?」

 

 

「俺、生まれてくる両親間違えたかなと思って」

 

 

「両親かよ!?そこは時代じゃないのかよ!?」

 

 

「え?だってこの時代に不満なんてないし、それに......この時代じゃなきゃ須美にも園子にも銀にも会えなかったから、俺はこの時代に生まれて良かったと思ってるよ」

 

 

「そ、そうか//」

 

 

「3人ともどうかしたか?」

 

 

「な、何でもないって!なあ須美!園子!」

 

 

「え、ええ!何でもないわ!//」

 

 

「う、うん!何でもないよ!//」

 

 

3人は慌てていたが本当にどうしたのだろう?園子に至っては完全に目が覚めたのか、間延びした返事ではなくなっていた。やはり、乙女心とはよく分からないものだ......

 

 

その後俺は、3人の連絡先をスマホに登録してついでにSNS?だったと思うが、リアルタイムで返事が送れるアプリの友達欄にも3人を追加した。やったね!これで連絡先に両親を覗いてアドレスに瀧沢以外の名前が3つも追加されたよ!我、感極まる!

 

連絡先を交換した後、席に座って話をしていると銀が来ないときにトイレに行ってたバスの運転手が戻ってきてようやく出発した。

 

バスが走る間も会話は盛り上がっていたが、1人だけ途中でリタイアしてそのまま到着するまで復帰することはなかった......俺、テンション上がると乗り物酔いするんだった......

 

到着した後はその場で解散となり、限界間近の俺は3人に別れを告げて速攻で帰った。3人に途中まで一緒に帰ろうとも言われたがそれどころではない状態だったので丁重にお断りした......今度お詫びとしてすすきでも差し入れしよう......

 

 

 

こうして、そう長くはないが濃い内容の合宿は終わった......俺が帰宅して吐いて......終わった......

 

 

 

 

 

 

「なんか、トイレから声が聞こえるんだが......」

 

 

「今はそっとしておきましょう、信悟にもそうしたい日があるのよ......」

 

 

「合宿で何があったんだよ!?......そうだ、神棚の上に置いてあったUSBメモリ知らないか?今日掃除してたら無くなっていたんだが」

 

 

「それなら信悟が合宿の前に、『ぷらぐいん、桜井信悟、とらんすふぉーむ』とか言いながらスマホに挿して遊んでたわよ」

 

 

「あいつはなんてことを......一応あれは家宝なんだぞ......」

 

 

「別にいいじゃない、パソコンに挿しても反応しないんだから」

 

 

「それもそうだな......おっと、足元に何か落ちてるな?」

 

 

「あら、あなたが探していたUSBメモリじゃない?」

 

 

「本当だ、何故ここに?」

 

 

「信悟が帰ってきてトイレまで走ってるときにポケットから落ちたんじゃない?」

 

 

「......合宿に持っていってたのか......はぁ、まあいいか特にひびが入ってもいないし」

 

 

「そんな事よりも、今日はカレーを作ってみたのだけど味見してもらえないかしら?」

 

 

「おぉ!今日はカレーか!よし、味見させてもらおう」

 

 

『・・・ぇぇ』

 

 

「言っておくけどつまみ食いは駄目だからね」

 

 

「ははっ、ばれていたか」

 

 

「もう!そんな事したらご飯抜きだからね!」

 

 

『・・・・・ぇぇぇぇ』

 

 

「悪かったよ、つまみ食いしないから許してくれ」

 

 

「ふふっ、冗談よ......それじゃ、キッチンへ行きましょう」

 

 

『・・・・・・・・・・・・・・ぇぇぇぇぇ』

 

 

「ああ、そうだな」

 

 

 

 

その日、ある家庭では仲が良い夫婦の笑い声とどこからかうめき声が聞こえた......

 

 

 

 

 

「おぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・」

 

 

 

 




もう嫌だ!!!俺に恋愛ものなんて書けないんだ!!知ってたよチクショウ!!


だってさ、オリ主のいいとこなんて全然今のところ、第三者からみたら皆無なんだぜ!?

あってもほとんど御役目の時だけっていうねwwww


次回 作者、恋愛のれの文字をしる旅に出る

こうなりゃDVDレンタルして休みの日ぶっ通しで見てやるぞおおおお!!!
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