東方想幻華 (一時連載休止)   作:かくてる

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今回のコラボは!

焼き鯖さんの「しがない小説家志望が幻想入り」から川霧 龍くんが我が幻想郷に迷い込みました。

キャラ崩壊は本当に申し訳ありません………
先に謝罪しておきます。







コラボ 東方想幻華「 繋がれた赤い糸~人形が繋いだ哀しみの愛~奏編」×しがない小説家志望が幻想入り
俺の前に小説家が迷い込んだ?


魔法の森。

俺はここで一人暮らしをしている。幻想入りしてから家がなくて、河童に頼んだら1発でいい所を当ててくれた。

俺の名は愛原 奏。龍人という妖怪だ。

一人暮らしとは言え、俺の愛刀の咲名千里に住み着く妖怪、

片波 咲とも生活している。

今日も子鳥のさえずりを聞きながら目が覚める。

 

「ん、ん…」

 

眠い目を擦りながら外を見る。

今日は快晴。こんな日には散歩でもしたいくらいだ。

俺は顔を洗うために洗面所へ行き、顔を洗った後、朝食前に外に出る。

春の暖かな風が俺の体全てを包み込む。

 

「あら?起きてたのね」

 

俺がそのまま歩いていると1人の女性の声がした。

 

「おう、アリス」

 

この女性はアリス・マーガトロイド。俺の唯一のご近所さんで魔法使い。実力もかなりのものでいつも訓練をさせて貰っている。

その上、俺の恋人だ。

数ヶ月前、俺の方から告白し色々あったがOKを貰った。

 

「おはよ」

 

無愛想なアリスに俺は顔を近づけて確認する。

相手にされないのは日常茶飯事なので俺は気にせず言葉を並べる。

 

「あれ?どーしたアリス?風邪でも引いたんじゃねぇか?」

 

アリスとの顔の距離は約15センチほど。

俺はこういうのは慣れてきた。

キスもしたので別にどうってことないのだが………

 

「ば、バカっ!!」

 

バチン!と、森全体に平手打ちの音が響いた。

俺は頬を擦りながらアリスを見る。

彼女の顔が赤くなる。

その顔はもう愛おしいくらいに。

 

「いってぇ……アリス…力強くなった?」

 

「何言ってんのよ!甲斐性無し!ヘタレ!チキン!クソザコナメクジ!!」

 

なぁ五百歩譲って甲斐性無しとヘタレとチキンは許すよ?

クソザコナメクジは酷くねぇか?

俺はその場で肩を落とす。

 

「今日も辛辣ですな………」

 

「どこがよ?」

 

「アリスが……」

 

「ふん………」

 

アリスはそっぽを向き、そのまま家に帰ってしまった。

俺は立ち上がり、自分の家に帰ろうとした。

その時だった。

 

「あれ?あいつ………」

 

へぇ、珍しいやつが来るもんだな………アリスの客か?

俺はそいつに近づき、挨拶をする。

 

「よっ、こいし。久しぶりだな………こんな朝早くにどうした?さとりと喧嘩でもしたのか?」

 

「え?」

 

俺が肩に手をポンっと置くとこいしは驚いたような顔をする。

 

「ん、どうしたこいし?寝ぼけてんのか?」

 

「いや、あんた………誰だ?」

 

「は?」

 

俺は言葉を失った。

いや、そもそもこいしってこんな口調じゃないはずだ…

それに…………いつものこいしとは全てが違う………

 

「………こいしじゃないな……誰だ?」

 

すると次の出来事により、俺は空いた口が塞がらなかった。

そこに居たのはオシャレな灰色の帽子にまたまた灰色のカジュアルジャケット。俺よりも身長は高いが、すらっとしてて少し痩せているくらい。

見たことない人物だ。

俺は警戒をしながら後ずさる。

 

「咲!」

 

俺は相棒の名を呼ぶと、家から一本の刀が出てきて俺の手に収まった。

 

「はいはーい。呼ばれてきました♪およ?奏くん、この人は?」

 

「分からない………こいしに化けていた……」

 

「お、おい!待て!俺はそんな怪しいヤツじゃない!」

 

灰色の男は両手を振って否定する。

しかし、俺はそんなことにも聞く耳を持たずに

 

「問答無用!行くぞ!」

 

咲名千里を抜き、その男に斬り掛かる。

 

「だぁぁ!もう!早く終わらせるぞ!」

 

そう言って、男は刀身のない柄のみの刀を取り出す。

スキだらけだ!

俺は咲名千里を逆手に持ち、男の背後に回り込む。

しかし、それは「何か」によって弾かれる。

 

「なっ!?」

 

そう、男の持っていた刀身のない刀からいきなり刀身が出てきたのだ。見たこともない武器に俺は少し戸惑う。

 

「奏くん!こいつはまずい………今の奏くんじゃ負けるよ!」

 

いつもなら強気の咲でさえ、この男の前で折れた。

ということは相当な実力の持ち主ということだ。

俺は刀を鞘に収め、頭を下げる。

よくよく見ると、本当に怪しいヤツじゃないようだ。

こいしに化けていたのだって何らかの目的があるはず……

 

「すまなかった。俺が早とちりしてただけみたいだ……」

 

するとその男は少しだけ目を見張り、自分も刀をしまう。

 

「お、おう、分かってくれたんならいいよ」

 

「俺の名前は愛原 奏。ここ、魔法の森に住んでる妖怪だ」

 

「俺は川霧 龍。しがない小説家志望の人間だ……」

 

に、人間?!

てっきり俺は妖怪の類かと思っていた。

あの実力で人間か………もしかしたら霊夢以上かもしれない…

俺は手を差し出し

 

「じゃあよろしくな……龍」

 

「おう、よろしく。奏」

 

俺は今起きている状況を龍に説明してもらった。

 

 

 

 

「はぁ?英雄になるための別世界特訓?」

 

俺は首をかしげ、その意味を必死に理解しようとする。

 

「あぁ、俺のいる幻想郷は近い将来、大きな厄災をもたらす異変が起きると予言されているんだ」

 

「厄災をもたらす異変……………」

 

そのまま龍は淡々と言葉を並べる。

 

「あぁ、それで外の世界にいた俺は紫の手によって幻想入りさせられて、その大異変を救う英雄になれって………」

 

「というと、つまり龍は大異変の英雄になれると確信した龍の幻想郷の紫がスキマを使って龍を無理やり幻想入りさせたと?」

 

俺が簡単に説明すると龍は縦に首をふる。

 

「そういうこと、それで英雄になるための訓練として別世界で3日間生活しろって……」

 

俺はそこで一つ、疑問が浮かんできた。

 

「手ぶらでか?」

 

「もちろん手ぶらで……いや、一応俺の武器、「孤月」と弾幕ボックスだけはある……」

 

その時の龍の顔はかなりゲッソリとしていた。

何も食べていないんじゃないか?

 

「おいおい……お前んとこの紫さん中々スパルタなのな……」

 

俺は共感するように龍の肩に手を乗せる。

その後、俺はアリスに作ってもらった料理の作りおきを龍に振舞った。

メニューは麻婆豆腐をご飯にかけたもの。

これは奏特性の醤油が入っているため、味は保証する。

 

「うま………」

 

「だろだろー?俺の麻婆豆腐は最高なんだぜ?」

 

その後、俺は自分の能力や過去、ついでに咲名千里の事も話した。

 

「つまり咲名千里は、咲のお陰で妖力が発揮できる。つまり、咲は俺が妖力を最大限出させるためのブースターみたいなものだ……」

 

「なるほど………」

 

するとカチャっとドアが開かれた。

 

「お、噂をすればなんとやらだな……」

 

「やっほー!………龍くん。初めまして!私は片波 咲。奏くん、の相棒だよ!」

 

咲の自己紹介が終わり、その後ろにいたアリスも口を開く。

 

「えと……初めまして。私はアリス・マーガトロイド。そこの甲斐性無しの”一応”恋人よ」

 

その言葉に俺は少し苦笑いをする。

 

「おいおい………一応って……」

 

すると龍は少し目を見開きながらアリスを見る。

 

「ふーん………奏の恋人ね……」

 

龍は顎に手を置きアリスをまじまじと見る。

 

「な、何?」

 

それが気になったのか、アリスは少し後ずさりながら龍を睨みつける。

 

「うーん………やっぱりうちのアリスさんと少し違うな……」

 

「え?龍の所のアリスはもっと優しいのか?」

 

すると龍は首を振って

 

「いや、こっちのアリスさんの方が優しい」

 

その言葉に俺は飲んでいたお茶を吹く。

 

「ぶふっ!こっちのアリスの方が優しい?んな馬鹿な………こんな怒りっぽくて短気で胸も小さ____」

 

俺がそう言葉をこぼすと俺の頬に何かで刺されたような痛みが走る。

 

「いってぇぇ!何すんだよアリス?!」

 

俺は頬をさすりながらアリスの方を向く。

 

「うるさい、バカっ!む、胸は………結構あるもん!」

 

「ははーん、どうだか…」

 

俺はいたずらっぽく笑う。

確かにアリスの胸はほぼ無いが、こいつは着痩せするタイプなので……………こんな所で言うのもなんだが……アリスは一肌脱ぐと結構胸あった。しかし、自分は胸が小さいことをコンプレックスに感じているようで……

アリスは頬を膨らませ、そっぽを向く。

はたまた俺の頬に何かをぶっ刺す。

 

「いってぇぇぇぇ!」

 

「あ、でも痛めつけ方はうちのアリスさん同じだ……」

 

「龍まで何言ってるのよ!」

 

そう言って、俺達はまた頬に刺された。

 

「まったく………あんた達失礼よ?」

 

俺と龍は少し赤面するアリスの前で正座し、謝罪した。

 

「ごめんなさい」

「ごめんなさい」

 

 

 

 

 

俺は話を切り替え、龍の訓練の話に戻る。

 

「まず、龍。お前の能力が知りたい」

 

すると龍は少し戸惑ったような顔で

 

「うーん、じゃあ咲さん」

 

「うにゅ?」

 

唐突に咲を指名した。

 

「咲名千里を少し貸して頂けますか?」

 

「おー、いーよいーよー」

 

咲は咲名千里を持ち上げ、龍に手渡す。

俺も最初何をするのか全くわからなかった。

 

「行くぞ?」

 

龍がそう言うと咲名千里の隣に同じような刀が出現した。

するとそのクローンの方の刀を俺に渡して

 

「少しその刀振ってみ?」

 

「あ、あぁ」

 

俺は立ち上がって外に出て、クローンの刀を縦に振る。

この手応えは………よく手に馴染む……

 

「あぁ、咲名千里とそっくりだ………でも……」

 

俺は首を傾げてこの刀の足りないところを述べる。

 

「なんか………妖力がこもっていない。これじゃ使いやすいだけの最高級の刀。ってだけだ」

 

「そう、じゃあ次。さっき奏がくれた麻婆豆腐。今からここの皿に出すぞ……」

 

俺はその皿をずっと見つめていた。

するとその瞬間。皿にさっきと同じような麻婆豆腐が出現した。

 

「さ、食べてみ?」

 

俺はスプーンで麻婆豆腐をすくい、口に運んだ。

するとその麻婆豆腐はアリスが振舞ってくれた麻婆豆腐に似ていた。

 

「これは………どういう事だ?」

 

「俺の能力は「記憶を再現する程度の能力」。一つ目、俺の頭の中の知識の物。つまり、奏の持っている咲名千里は知識でしか知らない……だから何かが欠ける。しかし、あの麻婆豆腐は俺が実際に味覚を使い、体験した。だから本物に近い忠実な形ができる。こんな感じで「知識で得たもの」「実際に経験したもの」で再現力が変わってくるんだ。妖怪を再現するとその妖怪の能力の劣化版のようなものが付与されてくる」

 

「なんか話が難しいな………」

 

俺は頭をフル回転させ、龍の能力を整理する。

 

「実際に経験したものや知識で得たものは記憶から掘り出してそれを再現することが出来る。それが生き物だとそいつの能力の劣化版が利用することが出来る………ってとこか?」

 

「あぁ、簡単に言えば霊夢。あいつは「空を飛ぶ」だよな?でも俺の場合は「空高くジャンプすること」……ここで少しの差ができるってことだ」

 

「なるほどね……」

 

俺より先に頷いたのはアリスだった。

 

「あなた面白い能力ね……」

 

「ありがとうございます。アリスさん」

 

龍がその場でアリスに一礼し、俺の方に向き直る。

 

「まぁ、これからよろしくな。奏」

 

「あぁ、よろしく」

 

こうして俺の短い3日間の非日常生活が始まった。

 

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