東方想幻華 (一時連載休止)

12話 幻朧月睨

いや、いや………

テスト嫌ぁ………


└(՞ةڼ◔)」ｲﾋｨｨｨｨｨｨｨ

では行きましょう！

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「はぁ……はぁ……」

私は息を切らしていた｡

自分の体力の限界が見え始めている。

「虹符「永遠の幻想郷」！」

翔が弾幕を張る、それを……

「厄災「リベリオンスピリッツ」！」

衝撃波と共に翔の弾幕は全て消えた｡

「や、やべぇなこれは……」

「ハハハハハハ！月の力を舐めるな……幻想郷でノコノコと生きていたお前とは違うってことをな！」

「黙れ！」

翔も激昂する｡

「断る｡幻想郷の力では月に敵わん！」

「聖符「グランドジェネシス」！」

「無駄だと言っているだろう！貴様がどう足掻いたって私には勝てない！」

翔は次々と、技を放つ｡

「光符「月光光線」！」

両手からかなりの妖力を施した光線が発射される｡

しかし……

「ふん、貴様の全力はそこまでだったようだな！」

賢者はそれを片手で握りつぶした｡

「これで終わりだぁ！」

「全符「ノーヴアム」！」

すると、翔の真上から大量の矢が降ってきた｡

「あ、危ない！翔！避けてぇ！！」

私は必死に叫ぶ、翔も避けようとするが……

「な、なんだよ……これ……」

翔の足が凍りついていた｡

「ハハハハハハ！王家吸血鬼時代が始まるぞぉ！」

「くそ……これが賢者の力か……」

刹那

翔の全身に約100本程の矢が突き刺さり、その周りには大量の鮮血が流れていた｡

そして、翔はピクリとも動かず………

「翔？………翔！いやぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」

私は泣き叫ぶ……悲痛な叫びだった｡

「れ………いせ……ん………」

まだ翔に息はあった｡

「翔！！しっかりして！死なないで！！」

私は泣きながら翔の傷口を抑える｡

賢者が翔に歩み寄りその傷口を踏む｡

「無様……無様すぎるぞ……王家吸血鬼が……もういい、死ね」

一つの剣……レイピアを生成し、それをまた翔に突き刺した｡

「がはっ………」

「ふふふ、さぁ、鈴仙………と言ったか……私がそなたを愛でてくれようぞ………」

そう言って、賢者は私を魔法で縛り付けた｡

「いや………やめて！！」

「ふふふ、可愛い声を上げるな………もっともっと興奮してしまうだろ………」

私の服の中に手を入れ、撫で回している｡

「鈴仙………！……やめろ……」

翔が苦しい声で賢者に言う｡

賢者はそれに聞き耳すら立てず、私の体をさすっている｡

次は私の頬に手を伸ばし、荒い息を何度も何度も私に吹きかけた｡

「おぉ、可愛い………可愛い……」

「いや、触らないで！翔！助けて！」

私は必死に翔に助けを求めた｡

「やめろ………賢者！」

翔がうつ伏せで私に手を伸ばす｡

「あぁ、鬱陶しい虫が目の前にいる………邪魔だ」

すると、翔の腹にもう1本レイピアが刺さった｡

今度こそ翔は気を失った｡

「翔？！翔！！」

「さて、鈴仙よ、これからわたしといっしょに過ごそう……」

「いやぁぁぁぁぁぁぁ！」

私はただ叫んだ｡

俺は何をしているんだ………

大切な人が………また……

俺がいたのは何も無い、真っ白な空間｡

俺はそこで悲痛な声を上げる｡

「嫌だ………また……」

「無様…………だね………」

そこに立っていたのは………

「姉………ちゃん？」

間違いなく俺の姉

椎名彩菜ことエリナ・カーティスがいた。

「あなた…王家吸血鬼である私の弟でしょ？……あのくらいのやつぶっ倒しなさいよ………ほら、私の最後の能力をあげるわ………これであなたの大切な人を助けなさい………」

「あ、あぁ、ありがとう……お姉ちゃん……」

俺の身体中に力が湧いてきていた｡

「ありがとう……お姉ちゃん……」

「うん！」

すると、姉ちゃんはいつも俺をからかう時の顔をして

「あの鈴仙って子のこと、好きなんでしょ？」

俺はズバッと図星をつかれ、

「は、はぁ？！何でお姉ちゃんが知ってんだよ？！///」

「あはははは、17年間過ごしてきた姉に隠し事は出来ないわよ！この戦いが終わったら告白でもしなさい！」

「ちくしょー……」

そうしてエリナ・カーティスは優しい笑顔を浮かべ…

「さぁ、行きなさい、翔｡また王家吸血鬼の力を………本気をこの………月面戦争に終止符を打つのよ……

頼むわよ………吸血鬼の王子様……」

こうして俺は現実に戻ってきた………

「や、めろ………！！」

俺は立ち上がり、目の前にいる賢者を睨んだ……

すると賢者は、驚きと焦燥の顔を浮かべた｡

「な、なぜ………息の根を止めたはずっ！？」

「ウオアアアアアア！！」

俺は能力をくれた姉に感謝しながら……

また、立ち上がった｡

「し、翔………？」

翔は死んだはずなのに……立ち上がり、賢者に向かっていった｡

すると、賢者だけ吹っ飛ばされ、私はそこに尻餅をつく、

私の前に翔が来た｡

「鈴仙………遅れてごめんな………」

私はとめどなく涙が溢れた……

「もっと早く助けてよ………バカ……」

翔の目は左目は群青、右目は……深紅

「な、なぜ、エリナ様の能力をお前も使えている？！」

「残念だったな……お前が継承した姉の能力は……龍を操る程度の能力………

カーティスの能力は継承されてなかったみたいだな……」

「カーティスの能力を………お前が継承したというのか……！」

「その通りだ…………さぁ、本気で行くぞ……」

翔の下に魔法陣が展開された｡

そして、尾てい骨には10匹の蛇をまとっていた｡

「創造「グランドアルケミスト」！」

すると壁から大量の槍が生成され、一直線に賢者に向かっていった｡

それを賢者は結界で防御し、

「無駄だ！エリナ様の能力を継承しても、私には敵わん！」

「それはどうだろうな………幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)！」

え………何で私のスペルカードがまた………

まさか………幻朧月睨も能力で会得した…………てこと？

翔の幻永蛇眼は能力を強化したものでスペルカードではない、

私はスペルカードで幻朧月睨を使っている｡

翔は幻朧月睨を能力の一つにしたのだ｡

すると、両目が真っ赤に染まり、狂気によって、翔の妖力が最大限まで放出された｡

「これで終わりだ………賢者………

血符「反逆の返り血」！」

この技は狂気が増せば増すほど威力が上がる、最大まで行けば、どんなに無敵状態でも、簡単に殺せてしまう｡

「や、やめろ………やめろぉぉぉぉ！！」

賢者は翔の結界に包められ、そのまま握りつぶされた｡

「終わった…………の………」

依姫様の方も丁度終わったらしい……

戦闘を見ていた月の住民達は歓声を上げた｡

多分賢者の政治から逃れたことが何よりも嬉しかったんだろう……

私は翔に駆け寄り、

「お疲れ様………翔………ありがとう………」

「あぁ………終わったん………だな……」

翔はそのまま仰向けで倒れ、気を失った｡

この時を持ち、月の賢者は死亡し、月に平和が戻った｡

こうして、第2次月面戦争は、またもや幻想郷の勝利で終わった｡

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つかれたぁぁぁぁ



次回から鈴仙の恋に移ります！


読んでくれてありがとうございました！