東方想幻華 (一時連載休止)   作:かくてる

47 / 109
はい、翔君から奏君にバトンタッチです!



頑張ります!

あ、ちなみに翔は幻想郷にいる設定です。
奏編でも出演していただきます。


第2プロローグ ~東方天奏伝~
幻想郷へ………


テロ………か…

 

俺、 愛原 奏(まなはら かなで)はテレビを見て驚愕する。

 

なぜならこの近所のデパートで起きたからだ。

 

「行かなくて正解だったな……」

 

俺は高校テストが終了し、今日は1人でデパートで遊ぼうと思っていたが友人に隣町の映画に誘われたため、デパートに行くのを断念した。

 

そうして映画から帰ってきて、この様だ。

 

俺は普通の高校2年生。

17歳だ。

一応バスケ部。

 

「まだ……犯人捕まってないのか……」

 

 

テレビでは犯人未逮捕の映像が流れている。

まだ近辺をうろうろしているらしい。

 

 

 

 

「さて、兄貴起こしてくるか…」

 

俺はそう言って、二階に上がろうとする。

 

すると……………ピンポーン………

 

インターホンの音が響く。

 

「郵便かな?」

 

俺は階段を降りて玄関へ向かう。

 

「はーい」

 

俺は近くにある電話でドアの前に立つ郵便の人と通話する。

 

「あ、郵便の者です…」

 

「分かりました。今すぐ行きます」

 

そう言って俺はドアを開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺がドアを開けると目の前に銃口が向けられる。

 

一瞬で判断できた。

 

あのテロか……

 

「動くな……殺すぞ…」

 

殺される………のかな……

 

俺は嘲笑して、バカにするように……

 

「殺してみろよ……」

 

何故か全然恐れなかった。

 

そいつは問答無用でライフルを撃つ。

 

 

 

 

 

 

 

俺はそれを間一髪で避ける。

 

男は……

 

「な?!」

 

驚き焦燥の顔を浮かべる。

 

「おっせぇんだよ……その銃弾……」

 

そう言って、玄関に立てかけてあったあるものを手に取る。

 

 

妖刀 咲名千里(さきなせんり)。 愛原家に代々伝わる妖刀だが…

俺が生きている中で1度も抜いたことがなかった。

お父さんは万が一の時以外は使うなと釘を刺されている。

 

自分も妖刀だから危険だと理解しており、一切触ろうとはしなかった。

 

しかし、俺はこの時、咲名千里を鞘から抜いた。

 

妖刀というくらいだから変な妖力が刀から出るのかと思いきや、よく見るただの刀だ。

 

だが、確かに俺の腕には咲名千里を力が伝わってきた。

 

そうして俺はテロに斬り掛かる。

 

人を斬るのはもちろん初めてだ。

恐れたが、何故か刀を持つことに嬉しさを感じていた。

 

「ほらっ、早く死ねよ……」

 

俺はその男を 横、縦、斜め、全方位から斬りつける。

 

俺の目の前にいた男の全身は10秒ほどで真っ赤に染まり、周りに飛び散らしながらその場で仰向けで目を見開いて倒れる。

 

生き物特有の目の輝きが失われていた。

 

多分……死んだ。

 

「俺は………人を殺したのか………」

 

自分の手を見る。

 

真っ赤………今にも狂いそうだ。

 

俺は………人殺しなのか……

 

「人を………殺した……」

 

テロとはいえ、こいつも人間だ………

 

家族、もしかしたら恋人や子供もいたかもしれない……

 

そんな尊い人間の1人を俺は殺した……

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

頭を抱え、悶絶する。

 

人を殺したっ…………

 

その事実だけで俺の心は蝕まれてくるのが感じれる。

 

 

 

 

その刹那______

 

一つの銃声と共に俺の胸を何かが貫通した。

 

多分もう1人いたんだろう。

 

心臓………撃ち抜かれたな……

 

大量の鮮血を吐き出しながら、俺は倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

朦朧としていく意識の中横にあった咲名千里が粉々に砕け散って行くのが見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「_______……きて」

 

ん、誰の声だ?

 

「……起きて!」

 

俺は耳元で大声で叫ばれた気がした。

 

反射で俺は慌てて起き上がる。

 

あたりを見渡すとそこには1人の女性が立っていた。

 

「あ、あなたは……」

 

「私は八雲紫。幻想郷の妖怪の賢者よ。」

 

よ、妖怪?

 

俺は困惑する。

どう見たって人間じゃないか……

 

「そして、あなたはあっちの世界で殺された。間違いないわね?」

 

「あ、あぁ、それだけは覚えています」

 

「それで、あなたは幻想郷に転生した。

人間ではなく、妖怪としてね……」

 

「お、俺が妖怪ですか…」

 

「安心しなさい……あなたは上級妖怪の方だわ…

それに人間と何ら変わりないわよ……

幻想郷は人間だけでなく、妖怪、神、閻魔などが住む楽園よ。まぁ、楽園でも戦いはあるけどね。

幻想郷は結界で隔離されてる。

あっちの世界に戻ることは出来ないわ。」

 

なんやかんやあって俺は殺され、幻想郷という別世界に飛ばされたって訳か……

思い出したかのように紫さんが口を開く。

 

「あ、それと幻想郷には1人1人「能力」があるのよ……

あなたの場合は「現象を操る程度の能力」ね

詳細は自分で調べなさい」

 

「そ、そうですか……」

 

なんか話が突飛すぎてついていけてない自分がいる。

 

「まぁ、実際に幻想郷に行ってもらった方がいいわね。

あ、幻想郷では、弾幕ごっこというものがあるのも忘れないで〜」

 

紫さんは手をひらひらさせ、俺を奈落へ叩き落とした……

 

 

思わず吐きそうなくらいの浮遊感を感じ、俺はその”幻想郷”とやらに降り立った。

 

 

 

 

 

 

 

「まずは……何か建物を探さないと……」

 

こうして俺の幻想郷での生活が始まった。




はい、プロローグ終了です!


次回から天子編です!


では、読んでくれてありがとうございました!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。