東方想幻華 (一時連載休止)   作:かくてる

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今回は本編も番外編を同時に書きました。
分けるのめんどくさかったんで………



では、行きましょう!





10話 戦いの終止符+番外編 天界のクリスマスパーティ

「かな…………で………?」

 

私は奏の方を見て涙を流す。

 

「申し訳ありません天子様…………待たせ過ぎましたね……」

 

いつもの優しい声音で私を包み込む。

しかし、片目を失い、今なおも右目を閉じている。

奏の右手にある咲名千里からは紫色の光を放ち、とんでもない妖力を撒き散らしていた。

まるで千里が帰って来たかのように……

 

「やっほ!天子ちゃーん☆」

 

私の予想は的中し、そこにいたのは………

透き通るような薄ピンク色の髪の毛。

赤色の目。

華奢な体で、身長は155センチほど。

大きめのパーカーを着て、フワフワと浮いている。

紛れもない、千里こと、片波 咲がそこに居た。

 

「千里……………よかった……」

 

「えへへぇ♪ごめんね天子ちゃん!」

 

いつもの雰囲気で謝ってくる。

 

「……よし、千里!行くぞ!」

 

「ええ!」

 

奏は咲名千里を構え、朧に向き直る。

 

「ふん………小娘1人が来たところで………何も出来んだろう………」

 

「まぁ………確かに」

 

「いや納得すな」

 

「………ギャグをしているつもりはないんだが……」

 

と、奏、千里、朧の3人で会話をしている。

 

「………気を取り直して………行くぞ!朧!」

 

咲名千里を縦に振り下ろす、それを朧は槍を横にして防ぐ。

少し槍がミシミシいっているのが聞こえた。

 

「……行けるぞ!千里!」

 

「分かってるわ!」

 

「油断は禁物だと言うとろうが!!」

 

ミシミシいっている槍から1本の細い光線が奏の脇腹すれすれを通り過ぎる。

 

「………あっぶねぇ……」

 

「………このままだと……勝算はほぼ皆無よ……」

 

と、千里から忠告を受ける。

 

「ま、マジかよ………」

 

「”このまま”ならね。奏、あれを使うわよ!」

 

「……あれやると俺の体がまた………」

 

「つべこべ言わない!早くやるわよ!」

 

あれとはなんだろうか?

私は気になってしょうがない

 

「千符「幾千の命」!」

 

二人同時にそう詠唱を唱える。

と、同時に真下から巨大な木が生えてきた。

 

「な、何をやる気だ貴様ら?!」

 

朧も槍を構え、防御しようとする。

 

「やっぱりきついな………」

 

奏の体に大量の妖力が流し込まれている。

一人の体だけではあんなのキツいに決まっているっ………

私は奏に駆け寄ろうとするが太ももの傷などで足がびくとも動かない。

 

「がんばって!奏!」

 

精一杯の声援を送る。

奏はそれに答えるように笑顔になり、

 

「天子様…………もう少し待っていてください……」

 

「奏………貴様まさか?!」

 

「あぁ、そのまさかだ。

俺の体に今までに死んだ愛原全員の妖力を流し込んだ」

 

「くそっ!千符「幾千の命」!」

 

朧も同じスペルカードを唱える。

もちろん、効果は同じで朧の体にも奏に匹敵するほどの妖力が溜まった。

 

「さぁ……行くぞ!朧!」

 

「奏!よく相手の弱点を理解して!その上で攻撃するのよ!」

 

「あぁ!」

 

「死ねぇぇぇ!」

 

同時に自分の持っている武器からビームが発射される。

朧は青を帯びた黒色。

奏は薄いピンク色。

お互いのビームが衝突し、反響を呼ぶ。

目を開けているのが精一杯で、私は負けずに奏に声援を送る。

 

「奏!負けないで!」

 

「ぐっ………やばいな……」

 

奏の腕から大量の鮮血がドボドボと出てくる。

 

「奏ぇ!貴様ら愛原はここで死を遂げるのだァ!!」

 

「…………これで終わりだ……朧……」

 

隣にいる千里が咲名千里の中へ入る。

その刹那。

奏側のビームの妖力が倍以上に大きくなった。

 

「そ、そんな…………こんなガキにも………倉見が負けるとは………」

 

そう言って朧はビームの中に包まれ、姿を消す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わった…………のか……」

 

「奏……お疲れ様………」

 

私は奏に労いの言葉をかける。

 

「ありがとうございます天子様…………関係の無いあなたが俺のために戦ってくれて………」

 

「いいえ、あなたは私の大切な執事だから…………」

 

ニッコリと笑うが私も奏も同じくらいの怪我を負っている。

千里が咲名千里から出てきて、

 

「詳しい話は後でしましょ!衣玖さんを呼ぶわ!」

 

千里はその場で消える。

瞬間移動かな?

なかなか便利……

と、思っているのも束の間、すぐに衣玖が来た。

 

「だ、大丈夫ですか?!奏さんと総領娘様?!

すぐに永遠亭に行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はその後奏と一緒に永遠亭に連れて行ってもらい、治療を受けた。

 

幸い、私の方の怪我は数ヶ月で治るようだが奏の右目は完全に失明してしまったらしい。

2度と戻ることはないそうだ。

しかし、彼は、

 

「愛原と倉見の戦いに終止符を打てたのですから………この位の傷どうってことありません……それに……こっちの方がカッコイイじゃないですか☆」

 

と、決めポーズを見せつけながら私に言った。

大怪我を負っているのによくそんなに呑気でいられたもんだ。

 

外には雪が降っている。

 

 

 

綺麗な空だった。

 

こうして愛原と倉見の約束された戦いに

愛原奏と言う龍人がピリオドを打った。

 

 

 

_________________________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

«番外編 天界のクリスマスパーティ »

 

 

 

 

奏がバルコニーから空を見上げて言う。

 

「かーなり雪降ってますね…」

 

「そうねぇ………ホワイトクリスマスなんて私人生初よ?」

 

今日はクリスマス。

いまの時刻は午後8時。

私は奏と一緒にバルコニーでお茶をしていた。

 

「クリスマスか………」

 

 

 

「失礼するわよー☆クリスマスケーキの出来上がりー!」

 

と、千里が勢いよく飛び出し、持っていたクリスマスケーキをドンっと机に置いた。

 

甘そうなチョコレートケーキ。

上にはクリームで「Merry Christmas」の文字が。

 

「………これ、千里が作ったのか?」

 

奏がケーキを見ながらいう。

 

「ええそうよ!衣玖さんに教えてもらいながら作ったの!

衣装もあるわよ!」

 

「はぁ?衣装?」

 

はて、何のことやら

千里はそのままバルコニーをあとにして数秒後にまた戻ってきた。

 

 

「はい!奏はトナカイ!」

 

「と、トナカイ…………」

 

私は吹きそうになった。

 

「か、奏が………トナカイ………ぷくくっ」

 

慌てて手で口を抑える。

 

「わ、笑わないでくださいよ………」

 

ブツブツ言いながらもちゃっかり着替えている奏。

着替え終わり私と千里に向き直ると

堪えきれなくなり、千里と共に爆笑してしまう。

全身真っ茶色。

普通に似合ってて可愛かった。

 

「あはははははははははは!ギャップがすごいわね!」

 

奏は赤面しながら、席に座る。

 

「はい次天子ちゃん!サンタさん!」

 

「お、それは嬉しいわね………………………へ?」

 

私はサンタコスに驚いた。

別に普通のサンタだ。だが、何かおかしい。

 

「こ、この衣装…………千里の手作り?」

 

「え、そうだけど………変?」

 

「変って訳じゃないけど……………これスカート短すぎでしょ?!パンツ見えるわよ?!」

 

明らかにこれは狙ってるとしか言いようがない。

こんなに短いスカート見たことあるだろうか?

 

「え…………着ないの天子ちゃん?」

 

と、涙目になる

 

「う………」

 

私は千里のこういう顔が苦手だ。

 

「わ、分かったわよ!着ればいいんでしょ!」

 

一瞬で千里の顔がパァっと明るくなった。

くそっ………女の子同士なのに可愛いって思っちゃう!

 

私は更衣室で着替える。

そうしてまたバルコニーに出ると

 

「こ、これは…………」

 

奏が少し赤面しながら目をそらす。

 

「あらら〜ちょっと短すぎたかもね……」

 

と、反省の色をまったく見せず、千里が私に苦笑いをする。

 

「て、天子様!そこで一回転してみてくださいよ!」

 

と、下心丸出しの奏に怒る。

 

「いやよ!見えたらどうすんのよ!」

 

と、私はスカートを押さえ奏を叱る。

 

「目の保養になるかなーと………」

 

「正直過ぎるわ!」

 

奏の顔面に蹴りを入れる。

 

「ぶふぉ?!……あっ、見えた………」

 

奏がそのような言葉を言った途端。

私は体の芯から体が熱くなるのを感じた。

多分顔真っ赤だろうな………

 

「ば、バカぁ!何見てんのよ変態!!」

 

「そ、そんなこと言われましても………見えちゃったものは見えちゃったし………………それに……天子様のパンツ縞パンとかいい趣味して__」

 

奏が言い終える前にもう一度蹴りを入れ、ゴミを見るような目で横たわった奏に非想の剣を向ける。

 

「今なら許してあげるけど?」

 

「ごめんなさい許してください」

 

「まったく…………」

 

すると衣玖がドアから入ってきた。

 

「お待たせ致しました。

クリスマスパーティ始めましょうか……」

 

「やったぁ!始めよ始めよ!最初誰がケーキ食べる?」

 

千里はスキップしながら席へ向かう。

 

「楽しみね……………さ、行きましょ、奏!」

 

私は奏に手を差し伸べる。

奏をニコっと笑い、その手を掴む。

 

「はい!」

 

こうして今年の「ホワイトクリスマスパーティ」が始まった。

 

 

 

 

 

 

メリークリスマス!

 




今年は部活のせいで彼女と遊べないんじゃぁー!!

まったく…………渋谷行きたかったなぁ………

では、これを読んでくれている皆さんに………


Merry Christmas!

明日からも頑張りましょう!

では!
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