いったい何がどうしてこうなったんだとは思うが、俺はどうやら転生したらしく、そして今世ではどうもツイてる、と言うか、運に恵まれているらしかった。
村の出、毎日好きなことをして生きていける。嬉しいことに毎朝美少女と言って差し支えない幼馴染みの白い少女が起こしに来てくれる。そんな風に単純に見たら酷く恵まれている人生だ。
けど、そんな人生ではあるが自分はこの楽園とも取れる環境を何時かは手放すのだろうな、とも思っていた。俺が転生した世界はモンスターハンターと呼ばれるゲーム、漫画、ライトノベルにまで進出した有名なゲームで、そうして俺はそのゲームにハマっていたので、どうしてもハンターと言う存在に憧れているのだ。それにこの世界は超人頻出世界なので俺自身が頑張ればずっと憧れていた超人的な身のこなしが出来るんじゃないか、っていう考えもあり、故にして幼少期である現在からも体を動かして鍛えている。
そんな自分だが何時も何時でも鍛えているわけではないので、今日は家で幼馴染みと愉快に奇怪で夢見がちな会話をしていた。幼馴染みとは親同士が親しいらしく、保護者同伴で我が家へとやってきた幼馴染みと話しているそれを見ながら保護者の方も楽しく談笑している。ところで、赤衣、何かが引っ掛かるような……?
「……どこ見てるの?」
「ああいや、ラースさんの赤衣、どっかで見覚えが……聞き覚え、文字覚え?」
「いや、それは私に聞かれても分からないわよ? ……で、そうね。よく体を鍛えてる光景を見るけど、あなたは将来ハンターになりたいのかしら?」
「ん? ああ、うん。成りたいと言えば成りたいよ。とはいえ怖い部分もあるけど……」
ちなみに齢十に満たないだろう者同士の会話としては些か流暢だと思う。まあ、基本この村に住んでいる幼児も大概喋るのでこの世界ではあまりそういうのを考えてはいけないらしい。
「怖い部分? なに、怖いのかしら?」
「うん、怖いな。下手せずとも巨体が殺しに掛かってくるってのは怖いよ。想像でしかないからきっと現実は小型も凄く恐ろしいんだと思うさ。だから怖い。一撃一撃すべてが必殺。それが大型だろ? そんなのと戦うのは本当に、……怖い」
「あら、じゃあ私もハンターになってあなたの手伝いをしようかしら? 大丈夫、安心して。私はリオレウスの777777777777777777777777777777777777777777777乗の強さを誇ってるから」
「貴様そのインフレはいったい何がどういうことさ」
「勿論希少種よ」
「小型とか指一本で殺せそうですねそれは」
「でも大丈夫よ、あなたもリオレウス程度なら余裕余裕! G級だってあっと言う間よ」
「なんか今日やけに褒めるな。普段は全然なのに」
「……ほら、あれよ。ツンデレキャラはもう時代遅れかな、と思ってやっぱり時代は不思議クールかな、って」
メタだ。
いろいろな意味でメタだし不思議クールとかそんな属性あるのか初めて知った。白髪ロリってだけでも属性として一部歓喜するようなもんなのに更に奇っ怪な属性を増やすんじゃない。
「真面目な話あなたはハンターになって何をやりたいのよ? そこの目標が漠然としてたらそのままずっと停滞するのみよ?」
「うん? 目標かぁ……そうだなぁ」
ないことはない。けど、あまりこれは言う気にならない。だってこれこの世界だと実在してるかわからないし。
「……なに? あるのかしら?」
「あるよ」
はあ、と息を吐いて。たぶん自分が目指すべき場所にあるだろうその高い高い恐怖すら越えた種族を越えてその存在感で平伏させるような。
そんな、馬鹿高い目標。
「ーーー俺は、ミラルーツと対峙してみたい」
にゃっ! と、何故か幼馴染みが肩を跳ね上げ白髪を揺らした。
十分クオリティ