ご注文はうさぎですか? ~ココアと双子の弟~   作:燕尾

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ども、燕尾です
短いです。






妹が増えた記念日 ~でも俺にはお姉ちゃんが一番です~

 

 

 

「はぁ……なんだって今日は色々なことに巻き込まれるなぁ……」

 

俺は買い物袋とスクールバッグを両手に肩を落としながらラビットハウスへと向かう。

動けなくなったおばあさん背負って荷物片手に家まで運んだり、迷子の子供の親を捜したり、引ったくりを捕らえたり、迷子の子供の親を捜したり、自転車のタイヤがパンクして立ち往生していた女の子を助けたり、迷子の子供の親捜したり、迷子の親捜したり――あれ、迷子多くね?

 

「ただいまぁ」

 

「いらっしゃいま――あれ、コウ兄じゃん!」

 

「コウお兄さん? いらっしゃいませ~」

 

疲れたように入った俺を出迎えたのはラビットハウスの面々じゃなかった。

 

「マヤにメグ? どうしてココアとリゼの制服を着て……?」

 

「コウくん、こっちだよー」

 

「お帰りコウナ」

 

俺が首をかしげていると、客席でゆったりしているココアとリゼに呼ばれる。

 

「二人とも? どうしてマヤとメグが働いているんだ?」

 

「いや、それが私とリゼちゃんが遅刻しちゃってその間を埋めるために手伝ってくれてたらしいの」

 

話を聞けばココアは補習の連絡を忘れて、リゼは演劇部の助っ人を頼まれて遅れていたらしい。

 

「なるほど、悪いね二人とも」

 

「いいよ、楽しいし!」

 

「わたしも~」

 

笑顔で返してくれる二人に俺は感動する。

ああ、いい子だ。本当に穢れを知らないいい子やなぁ。

 

「わわっ!? コウ兄、くすぐったいよ~」

 

「コウお兄さん、気持ちいいです~」

 

「……ん? コウお兄さん……?」

 

「どうしたココア?」

 

「んーん、ちょっとね……」

 

「そっか…ああ、癖になるなぁー」

 

「……」

 

二人の頭を撫でているとじーっ、と感じる一つの視線。

 

「チノちゃん、どうした?」

 

「い、いえ! なんでもないです」

 

様子のおかしいチノちゃんに俺は首を傾げるも、すぐに理解した俺はチノちゃんを手招きする。

 

「チノちゃん、ちょっとこっちに来て」

 

「何ですか?」

 

そして近くに寄ってきたチノちゃんの頭に手を乗せる。

 

「よしよし、チノちゃんのこともちゃんと見てるからね」

 

「……!」

 

小声でそういうとチノちゃんは驚いたように目を見開いた。

俺の顔をまじまじと見てくるチノちゃんに、俺は笑顔で返す。

 

「どうせだったら二人みたいにお兄ちゃんって呼んでもいいんだよ?」

 

「呼びませんよ。コウナさん、最近ココアさんみたいになってませんか?」

 

「冗談だよ。でも、そう呼びたくなったらいつでも呼んでいいから」

 

「そういうところがそっくりになっています」

 

「コウ兄! チノばっかりじゃなくて私にも構えよ!」

 

「コウお兄さん、私も撫でてほしいなぁ~」

 

「わかったわかった。順番なー?」

 

ああ、なんか本当に幸せな気分だ。

 

しかし――

 

「コウくん…」

 

「ん? どうしたココ――!?」

 

後ろから聞こえてきた声に振り向いたら、ココアの顔が目前にあった。しかもなぜか目が虚ろになっている。

 

「コウくん…何で二人がコウくんのことお兄ちゃんって呼んでるのかな……?」

 

「え? それはその…二人がそう呼びたいって言うから」

 

「でもお前、兄呼びに優越感覚えてるだろ」

 

「そりゃもちろん! 妹が可愛くない兄がどこにいようか――あっ……」

 

「コウナ…お前……」

 

呆れたリゼの視線が突き刺さる。

というか、最近皆よく俺を嵌めてない?

 

「お前が単純すぎるんだ。いい加減学習しろよ」

 

「だって仕方ないじゃん! 妹ができたんだよ!? そりゃテンションだって上がるってものだよ!! 気持ち的には姉より妹可愛がったほうが断然良い――あっ……」

 

そこまで言って俺は気づいた。

 

「……お前、言っちゃいけないことを言ったな」

 

リゼが心底哀れんだような目を向けてくる。

 

「コウくん…?」

 

「ひっ!?」

 

肩をつかまれた俺はビクつく。

 

「コウくんは、そう思ってたんだ。そっかそっか…そっかぁ~」

 

「いやいや、今のは言葉の綾というかなんというか、弟が姉を可愛がるなんておかしいでしょ? 普通は年上が年下を可愛がるものでしょ? うん、だから俺は無罪だ!」

 

「コウくん、有罪(ギルティ)

 

ズルズルと襟首つかまれた俺は引き摺られていく。

 

「ちょ、やめて、やめてください!」

 

「ふふふ、コウくん。久しぶりに、アレやろっか?」

 

「アレって…まさか……」

 

顔を青くする俺に対し笑いながらココアが懐から出すのは――手錠。

 

「ちょ、それやっても誰も得しないから!! というかなんでそんなの懐に忍ばせてるのさ!?」

 

「何で嫌がるの? 別にコウくんに酷いことなんてしないから、大丈夫だよ?」

 

嘘だ! それ取り出されていい思いなんてしたことがない!!

 

「ほんとそれはやだ! それ以外だったら何でも言うこと聞くから、お願いします許してくださいココアお姉ちゃん、いや、お姉さま!!」

 

「ふふ、ふふふふふ…♪」

 

「いやだぁぁ――――!!」

 

助けを求め手を伸ばすが、皆は悔いるように目を伏せた。

そして――パタンとドアが閉まるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あれがココアのマジ切れってやつか」

 

「そうかもしれませんね。コウナさんが無事であるように祈っておきましょう」

 

残されたリゼ、チノちゃん、マヤ、メグが扉の方に合掌したことは俺は知らなかった。

 

 

 

 

 







いかがでしたでしょうか?

青山さんとの絡み、どうしましょ……いいシチュが思いつかない

ではまた次回に




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