カンナ戦1
~格闘と水のフィールド~
「御託を並べてオレ達に負けた奴は五万といるぜ。たとえどんなに強かろうが、俺はあんたを超えていく!」
「ほう、恐れはなさそうだな。いい顔をしている。それでこそ戦うにふさわしい。いくぞ! グリーンとやら、俺達のハイパーパワー、受けてみるがいい! ウー! ハーッ!」
四天王のシバ、あんたのことはじっくり研究させてもらったぜ?
こいつは徹底的に鍛え上げた肉体による接近戦を好む格闘ポケモン使いだ。これまでの試合を見た様子じゃ、守りを捨てたような思い切った攻撃で相手を圧倒するスタイルみたいだった。だからこそそこが弱点ってわけだ。
近距離中心で守りが薄いなら、弱点のひこう・エスパーでリーチを空けて戦えばいい!
「頼んだぜ!」
「ジョーッ!」
「ピジョットか……甘いな」
まさか格闘ポケモンじゃないのか?! 出てきたのはメタルコートに身を包んだいわへび……いやてつへびポケモン。こいつは間違いねぇ!
「出たなハガネール! 進化させたばかりでいきなり先発かよ!? 今までは必ず格闘ポケモンが最初だったはず……」
「これが俺本来の戦い方だ。ハガネール!」
「チッ、引くか。ピジョットッ! 戻ってこい!」
ピジョットは“とんぼがえり”で相手に一撃くらわしてからボールの中へ戻ってきた。ブルーから教わっておいたこの技、思いのほか使い勝手がいい。あいつにも感謝してやらねぇこともねぇな。
「ドサイッ!!」
「ガーネッ」
シャリンシャリン
ハガネールの相手は最初から決まっている。出てくることがわかっていたからな。格闘には不利だからドサイドンはここでぶつける! 天才の俺に抜かりはないぜ。だけどこの技面倒だな。
「ピジョットが動きづらくなったか。読まれたっぽいな。四天王までステルスロックを使うのかよ」
「最近はあの少年も使うようだが、先に使い始めたのは俺だ。じしん!」
「負けんなドサイドン! こっちもじしんだ!」
俺のドサイドンは防御だけでなく攻撃も高い。“じしん”の撃ち合いには負けねぇ……!?
「押されてる!?」
「ハガネール、続けろ!」
「ならアームハンマーを叩き込め!」
巨大な体躯を揺らして一気に接近した。フィールドの恩恵ってのはお互いに及ぶからな。いいダメージになるぜぇ?
相手の“じしん”も直撃するがドサイドンは弱点でも一撃ではやられない。敵の脳天に渾身の一撃を振り下ろした。
「ギィィィ!」
「ドッサイッ!?」
「効いてない!?」
ドサイドンのパワーを押し切って頭を振り上げ、力任せにドサイドンの腕を跳ね飛ばした! なんてやつだ、ピンピンしてやがる!
「俺達は限界まで己を鍛え上げている。その程度の攻撃はきかん! アイアンテール!」
「撃ち合い上等! ほのおのパンチ!」
何度も攻撃を打ち合うがいかんせんタイプが悪い。“じしん”は同じように対応されて不利になる。“ほのおのパンチ”なら抜群はとれるがタイプ一致がない。シバはタイプが一致すれば威力が増すことはわかっているらしい。でなきゃ“アイアンテール”なんざイワークが使うはずねぇ。おそらくわざマシンで昨日覚えさせたに違いない。
「ドサイドン戦闘不能!」
「俺に接近戦を挑むとは……格闘タイプ以外には勝てるとでも思ったか。俺もなめられたものだ」
「ぐっ……だったら見せてやる! いくぜ、みずのはどう!」
「じしん!」
オレのポケモンは切り札のカメックス。“ステルスロック”もあるし、こんなところで消耗はしたくなかったが仕方ねぇ。出し惜しみが通用する相手でもねぇしな。
「ハガネール戦闘不能」
「ハガネール、十分だ。よくやった」
「これでイーブンだぜ!」
相手は同数に戻されたのにえらく余裕だな。まだ想定内ってか?
「なら次はこいつだ! かみなりパンチ!」
「エッビー!」
「カメックス対策は万全ってわけかよ。戻れ!」
交代先はウインディ。電気技には地面で受けたいところだが生憎さっきやられたところだ。最初からカメックスで倒すべきだったか。じめんタイプを倒した途端悠々と電気技を使いやがって……!
だがこいつなら“いかく”で攻撃を弱められる。多少はマシなはずだ。
案の定攻撃のダメージは大したことない。十分やれそうだぜ!
「上手く交換したか。だがステルスロックを忘れちゃいないだろうな? ほのおタイプにはよく効く」
「……しまっ!」
「ガゥゥ」
くっそぉぉ~! やりづれぇ!!
「戻れ! 出てこい、そのままインファイト」
「出たなインファイト! ここだ! みがわりで受けてオーバーヒート!」
「ヴォウッッ」
“インファイト”……これがこいつらの得意技。防御が下がる代わりに捨て身の攻撃はとんでもない威力を叩き出す。強力でダメージは厳しいがなんとか一撃凌げばこっちの攻撃も大ダメージになる。その答えが“みがわり”だ。レイン、あんたの技使わせてもらうぜ?
“いかく”で能力が下がればシバはポケモンを一度手持ちに戻す。その交換の間に“みがわり”を使い、接近してきた相手の攻撃を受け止めて至近距離で“オーバーヒート”をぶち当てる! これでジ・エンドだ!
「ハリーテッ」
「効いてねぇだと!? つか、そいつはハリテヤマか?! なんでそんなやつが!!」
出てきたのは関取みてーな見た目の格闘ポケモン。ハリテヤマはたしか別地方が主な生息地だった。カントーにはいねぇはずだ。
「俺には古い友人がいてな」
「レインみたいな意味わかんねー答えすんな! しかもハリテヤマはかくとうタイプだけだったはずなのにどうみても効果はいまひとつじゃねーか! チキショー!」
「インファイト!」
「戻れ! 格闘にはエスパーって相場が決まってんだよ!」
「ナッシーッ」
ハリテヤマはそんなに速くねぇはず。ナッシーでも先手をとれる可能性は高い!
「サイコキネシス!」
「こらえる! きしかいせい!」
「もう一度っ…」
ここで“こらえる”だと!? まさか何度も能力を下げていたのは……!
「決まったな」
「ナッシー戦闘不能!」
チッ、間に合わねぇか。こっちより速いのか。
「効果はいまひとつでこの威力かよ。しかも技の連携が尋常じゃねぇな。流れるような動き。こっちの行動が全く間に合ってねぇ。チッ、さすがにナッシーじゃレベル不足だったか」
さっきはてっきり丁度いい岩技がないのかと思ったが……ウインディへの“インファイト”からすでに布石だったのか。あの連携相当練度が高そうだ。お得意戦法ってやつだな。
ナッシーのダメージ的に攻撃力はなめない方がいい。こいつに“いかく”は使いたくねぇが先制技で仕留めた方が無難だな。ここでリスクはとれねぇ。
「いくぞ! ウインディ!」
「……バレットパンチ!」
「よし、しんそく!」
さすがにこっちの“しんそく”にあわせて“こらえる”をされたら負けだからな。技を使った後の隙は“しんそく”の方が大きい。先制技を使う時はイヤでも慎重になるぜ。
「ハリテヤマ戦闘不能!」
「意外と冷静だな。いけっ!」
「ッビー!」
「能力はリセットしたし、あれでいくか。ウインディ!」
「インファイト!」
そうくると思ったぜ。最初はこれまでとは戦い方が変わって面食らったが、既にその戦略は見切ったぜ。“ステルスロック”なんて使うからそんな気はしてたが……。
「あんた、レインと一緒で交換しながら戦うタイプなんだろ?」
「……!」
“インファイト”のデメリットは交換によって帳消しにできる。そして弱点はひこうタイプ。交換合戦を有利にしながらひこうタイプを牽制でき、弱点のひこうエスパーに強いハガネールの“ステルスロック”はまさにうってつけ。さすが四天王、オレ様ほどではないが少しは楽しませてくれるじゃねーか。
『ん!? ウインディが……消えたぁ!? いや、後ろに回り込んでいる!!』
「インファイトのデメリットは外しても有効だ。くらっとけ!」
「ヴォウ!!」
相手の攻撃をギリギリまで引きつけ、相手が攻撃を当てる瞬間“しんそく”の超速移動で後ろを取り、無防備な背後から最大火力の“オーバーヒート”で奇襲を仕掛ける。ウインディ必殺のコンボだぜ。
「エビワラー戦闘不能!」
「よっし!」
「やられたな……これで半分か」
レインの対策をしているうちに気づいたらオレもできるようになってしまった“しんそく”による連携攻撃! やっぱりオレは才能の塊らしいな。
さぁ四天王! 怖い顔していても内心ビビッってんだろ?
「俺もわかった……お前のポケモン」
「なんだって? わかったぁ?」
「5匹見た。そして残りはフーディン」
「……!」
「貰った。メガトンキック!」
「あ、コラ! フレアドライブ!」
いきなり仕掛けてきやがった! サワムラーか! あれはキックが得意な奴だったな。
さすがにもう戻せねぇ。“ステロ”2回に“みがわり”1回……ウインディ、こいつは見た目にゃ出さねぇタフなやつだが実際は限界が近いはずだ。これ以上“ステルスロック”を貰っちゃもたねぇ。“フレアドライブ”も反動が厳しいが、なんとか耐えてくれ。
『お互い凄まじい威力! しかしややウインディが優勢か?』
威力はやや勝ったが反動ダメージもバカにならねぇ。“インファイト”が来たら厳しいが一度耐えれば“しんそく”で削れる! ウインディならギリ耐えれる! これまでもオレ達はギリギリを耐えてきた。オレは信じる!
「フレアドライブ!」
「……とびひざげり!」
「なにっ!?」
“インファイト”じゃねーのかよ!? これはマズったか! くぅぅ、今のは“インファイト”なら耐えてた!
「ウインディ戦闘不能!」
「チッ……」
「これで後は手負いが3体か。形勢逆転だな」
言いやがったなこのヤロー! たしかに俺が有利とは言いにくいが、はっきり不利ってわけでもねぇはずだ。勝負はこっからなんだよ!
「ハンッ! つえーやつってのは後半に力をためておくんだよ! こっからが本番だぜ!」
「たしかに……実は俺も同じことを思っていた。これから四天王の底力を見せてやる」
~水のフィールド~
「準備はよろしくて? お姉さんがマスターの戦い方をじっくり教えてあげるわ……おチビちゃん」
「むっ! バカにしないで! バトルの強さに年齢は関係ないわ!……おばさんっ!」
「……凍りつかせてあげる」
互いに1体目を出し合う。最初の対面、ここがまず序盤のキーポイント。どんなポケモンで来る?
「パルパルパル」
「ジリリ」
思わずニヤリとしてしまった。パルシェンとレアコイルの対面。パルシェンは電気に弱い上に特防がかなり低い。その上相手の主力であるこおりタイプには電気技が通る……圧倒的に有利な状況!
みずのフィールドを選ぶほどカンナさんにはみずタイプポケモンも多い。そしてみずタイプが多いからこそ炎や岩で攻めるよりでんきタイプの方が効果的。それにじめんタイプを持つこおりポケモンはいないから少なくとも不利になることはない。本当に最高のタイプね。
「いくわよ10まんボルト!」
「浅いわね」
戻したか。レーちゃんの特攻を甘くみないでよ? こおりタイプやみずタイプなら“10まんボルト”と“ラスターカノン”の2発で倒せるわ。
「ムゥーバァー」
ドシンとフィールドに現れたのはマンモスみたいな大きなポケモン。見たことない……“10まんボルト”が全く効いてない!?
『カンナ選手見事に10まんボルトを受け切った! こうかは全くないぞ!』
「うそぉ!? じめん!?」
「はぁ……興醒めねぇ。私が電気技だけで倒されるやわなトレーナーに見えたかしら?」
「くっ……でもタイプはこおり・じめんってところでしょ? 鋼は抜群、こっちは浮いてるからじしんは効かない。有利には変わらないわ! ラスターカノンよ!!」
「分析はしっかりしているわね。でも経験不足は隠しきれない。マッドショット!」
「なにそれ!?」
「ジジジ!?」
めっちゃ効いてる!? 浮いてる相手に当てられるじめん技なんてあるの!? あのポケモンやばい! ここで倒さないと!
“ラスターカノン”のダメージは悪くなかった。しかも今の攻防はこっちが先に攻撃できていた。なら一瞬先手を取って倒せる!
「ラスターカノン!」
「マッドショット!」
どう?!
「……レアコイル戦闘不能!」
「耐えられた……いや、少し狙いを躱された? レーちゃんの動きが……さっきの技の効果ってことか」
レーちゃんの動きが少し緩慢で相手に僅かだけど避ける隙を与えたわね。少しだけ体力を残されちゃった。こっちが遅くなるとしたらさっきの技の効果としか考えられない。
「無知であってもバカじゃないようね。そうよ、マッドショットは泥で確実に相手の素早さを下げる攻防一体の技。面白いでしょう?」
ムダがないわね。出だし有利だと思ったらあっという間に不利になっちゃった。シショーとのバトルで散々やられたことをまた……軽率だったわ。
今まで見せなかったポケモンが出てくることもあると思った方が良さそうね。そうなると可能性は色々あるけど……いや、今更迷っても仕方ない。ひとまず目の前の敵に集中ね。
「ピーちゃん! でんこうせっか!」
「こおりのつぶて」
相手も先制技。でもこっちの方が速く相手の攻撃は上手く躱しながら攻撃した。
「マンムー戦闘不能!」
「マンムーっていうんだ……」
「審判さんの方がものしりね」
「フン! いいからさっさと出してよ。おいかぜとか使っちゃうわよ?」
「使いたいなら黙って使えばいいのよ? さ、いくわよパルシェン!」
防御は高いから正面突破は無理。一旦バックね。
「ピーちゃん!」
「まきびし!」
シャリンシャリン
ピーちゃんは“とんぼがえり”で戻るけど相手は“まきびし”? 実際に使う人は初めて見たかも。面倒だけどこの技は弱点がある。
「じめんに足をつけなければ問題ない……ならリューちゃん!」
「あら、こおりタイプにドラゴンで勝負するの? それで勝てるのはあの男ぐらいのものよ。つららばり!」
連続技で倒しに来た。まずは避けないとダメね。
「連続攻撃が来るわ! 全て躱してちょうだい!」
「ふぅん。ならまきびしよ」
「……りゅうのまい!」
「もっとよ。まきびし」
「好き勝手し過ぎよ! げきりん!」
「パルゥゥゥ」
3回目の“まきびし”をさせる前に“げきりん”で吹っ飛ばした。どんどんすごいことになっているわね。1回踏んだらどれぐらいダメージが入るんだろう。速攻でケリをつけた方がいいわ。
「リューちゃん、押せ押せよ!」
「パルシェン、潜って」
「パル」
「リュ~??」
ここで引いちゃうの?! 最悪……さすがに“げきりん”の隙を見逃してはくれないか。上手いわね。あと1発で倒せそうだったんだけどなぁ。
「あられ」
「え!? それ、水中で使えるの!?」
ものすごくイヤな感じ……カンナさん、わたしがイヤだと思うことを徹底的にやってくる。じめんへの交換。素早さダウン。攻撃せず“まきびし”。“げきりん”中の時間稼ぎ。
わたしとは本当に経験の差がある。戦い方が上手い。
「リューちゃん、技が決まる前に攻撃よ」
「そういえばハクリューは水中もいけるんだったわね。でも混乱したまま簡単に動けるかしら」
「リュ~リュ~」
かわいい声と一緒に自爆しちゃった。もう~!!
「リューちゃん、かわいいのは寝る時だけにしてよ! 次動いて! げきりん!」
「リュッ!」
「まもるよ」
リューちゃんは水中に突っ込んで攻撃してくれたけど上手くガードされちゃった。“げきりん”を捌きながらパルシェンは地上へ上がった。“あられ”を活かそうってことかしら。地上ではこおりポケモン以外“あられ”のダメージを受ける。でもいいわ、地上の方が技を当てやすいし乗ってやろうじゃない!
「もう1度よ! げきりん!」
「つららばり!」
「しまっ!?」
正面から攻撃したので相手の“つららばり”が直撃。相手も攻撃が当てやすくなる……なんで考えなかったの! しかも5回連続……さすがにこれは耐えられない。
わざわざ“まもる”を挟んだのはこっちの動きを見て確実に倒すためか。真っ向から攻撃するとみて地上に誘い出してきた……ホントにヤね!
「ハクリュー戦闘不能!」
「言ったでしょ。ドラゴンじゃ勝てないわよ」
「ならお願い。ラーちゃん!」
「ラァァーー!!」
水中に繰り出すことで“まきびし”には当たっていない。フィールドを上手く使えた!
「水ポケモンならまきびしは効かないわよ」
「あら、いいポケモンね。すごくなついてるし……強い」
「ふふん、あっという間に終わらせちゃうわよ? 10まんボルト!」
「ロックブラスト!」
「しまっ」
パルシェンっていわタイプの技も覚えるの!? 焦るけどラーちゃんは用心深く相手の行動を見ていたようで“10まんボルト”を使う前に先に回避して水中に逃げ込んだ。危機一髪。ラーちゃんにテレパシーで軽くお礼した。
(サンキューラーちゃん。ナイス回避よ)
(この者……かなりの手練れです。慎重に行動してください)
そうね。もっと感覚を研ぎ澄まさないとダメ。よく考えないと。
今の攻撃も5回出てきた。偶然とは思えないから恐らく以前見た“スキルリンク”ってやつね。きっと連続技が主な攻撃手段になる。次も“ロックブラスト”かしら?
「あれを避けるなんて……厄介ね。だったらこっちも見せましょうか。さ、いくわよ?」
ぞわぞわとイヤな感じが体中を駆け巡る。……くる!
「ラァー……」
ズシンとフィールドの上に出てきたのは大きなラプラス。凍てつく冷気に包まれ、鋭い眼光をこちらに向けている。
「うずしお」
「なにそれ!?……ラーちゃん戻って!」
(近くに行きます)
よし、上手く先にボールには戻れた。水中は大荒れ……とてもあの中には居れそうもないわね。
「あら、もう戻しちゃうの? つまらないわね」
そう言ってカンナさんもラプラスをボールに戻してしまった。そうか……あくまでラプラスはラプラスで倒すつもりなのね。それにわたしには水場を使わせる気がない。マークされてる。……かなり面倒ね。
“まきびし”は厄介だけど仕方ない。任せるわ。
「フーちゃん!」
「ジュゴン!」
今度はまた水中戦!? うぅ……ほんっとめんどくさい!
「ふぶき!」
「あっ、さっきのあられを利用するつもりね! にほんばれ!」
天候のことはもうわかっている。“ふぶき”は“あられ”の発動中は必中だけど、晴れなら逆に命中させにくくなる。
「上手く躱しながら水技も封じてきたわね。れいとうビーム!」
「ヘドロばくだんで相殺して!」
素早さが低くて躱せないのは持ち前の火力でカバー。これがフーちゃんの戦い方!
「あられ」
「にほんばれ!」
「れいとうビーム」
「ヘドロばくだん!」
ケリがつかない。何が狙い?
「あられ」
「にほんばれ」
ここでいきなりカンナさんはすごい速さでジュゴンを引っ込めた。とんでもない早業!
「あくまのキッス!」
「あ、いきなり交代!? ちょっとっ! 協定違反よ!? 裏切りだわ!! 戻って!」
「あなたと同盟なんて組んだかしら。……今度はあなたが水中ね。同じポケモンを使うトレーナーは面倒ね」
相手はルージュラに入れ替えて“あくまのキッス”による催眠を狙ってきた。わたしは水中にラーちゃんを出して催眠技の届かない場所に避難した。ルージュラはやっぱりどこかで使ってくると思ったわ。催眠技が強いもんね。
「ラプラス!」
「ラァー……」
またさっきのやつね。だったらとるべき行動は同じよ。
「戻って!」
「なら私も」
「??……あ、そうか! うぅぅ~まきびしィィ!!」
「そういうことよ。いらっしゃい。わたしのステージに」
“まきびし”はダメージ狙いかと思っていたけど、もしかしたらわたしが交代できないようにするためだったの? ジリ貧になっちゃうから、これがある限りもうわたしは同じことばかり繰り返すわけにはいかない。
あーもう! こうなったらジュゴンと撃ち合うしかない!
「ヘドロばくだん! ジュゴンを倒して!」
「れいとうビームで凍らせなさい!」
技同士で相殺させず互いの攻撃が当たる。効果抜群だからわたしの方がやはり不利ね。でも相手の技の威力は大したことない。
「接近してギガドレイン!」
「水中へ逃げて」
「こうごうせい!」
「あられ」
「ぐぐ……にほんばれ!」
「れいとうビーム!」
やられた! 上手過ぎる! 回復量を抑えられた上に“れいとうビーム”を受けてしまった。回復できないしジュゴンを無理やり倒すしかない。
「こうなったら……ソーラービーム!」
「あら? トレーナーが自棄になったらおしまいよ。あられ」
“ソーラービーム”が決まるより先に天候が変わってしまう。でもそんなことはわかってるのよ。
「あなたの方こそ、わたしをなめないでよ?」
「何か考えがあるのかしら? まさかタメなしで……!?」
「やっちゃえフーちゃん!」
「……ジュゴン戦闘不能!」
やっと2体か。この四天王の相手をするのは大変過ぎる。
「ジュゴンがくさタイプに負けるなんてね。そろそろ私もギアを上げていこうかしら」
「……そんなハッタリでいちいち驚いたりしないわ。そもそも本気じゃないなら今まで手を抜いてたっていうの? 負けたら敗退行為じゃない」
「あなた本当に私のこと知らないのね。最近の子はワタルにしか興味ないのかしら」
「むぅぅ! そーいうのは今関係ないでしょ!」
「あら図星? かわいい子」
「かわっ!?」
何言ってるのよ!? だいたい今はバトル中なのよ!……なんかちょっと悔しい!
「ウフフ……さぁ出てきなさい、ユキノオー!!」
「!!」
「ブルー、覚悟はよろしくて? ここからが氷使いの見せ場よ。よく見ておきなさい」
<シバ>
ハガネール@やわらかいすな 戦闘不能
エビワラー@たつじんのおび 戦闘不能
ハリテヤマ@くろおび 戦闘不能
サワムラー@??? 少し消耗
<グリーン>
ピジョット@するどいクチバシ まんたん
ドサイドン@たつじんのおび 戦闘不能
カメックス@しんぴのしずく やや消耗
ウインディ@もくたん 戦闘不能
ナッシー @ひかりのねんど 戦闘不能
※ステルスロック状態
<カンナ>
パルシェン@つめたいいわ 結構消耗
マンムー @きあいのタスキ 戦闘不能
ラプラス @とけないこおり まんたん
ジュゴン @しんぴのしずく 戦闘不能
ルージュラ@まがったスプーン まんたん
ユキノオー@??? まんたん
<ブルー>
レアコイル@じしゃく 戦闘不能
ピジョット@シルクのスカーフ まんたん
ハクリュー@りゅうのウロコ 戦闘不能
ラプラス @しんぴのしずく まんたん
フシギバナ@パワフルハーブ 結構消耗
※まきびし(2回)状態、あられ状態
雑談ですがなにげにピカブイ発売日でしたね。平日なのに
最近ピカブイ(カントー)とかスマブラ(リーフ登場)でカントー押しが来てますね
現地で捕まえるとか投げる動作とかがウケてる感じをみるとやっぱりみんなトレーナーになりたいんだなぁって思いますね
心は永遠に少年少女!
ポケモンに年齢は関係ねぇぜ!
純粋なポケモン愛が感じられていいですね
きっと廃人って思ったより少ないんでしょうね
なおレート対戦しか興味のないりんごうさぎ
真面目な話をすると、これから編集作業をしながら要約を作ろうと思います
各章のラストにその章のまとめをくっつけます
小説書くのは苦手なんですけど、間違い探しと文章短くするのは得意なのでいけるんじゃないかなと思います
要約があれば見返すのが簡単になって読みたいところだけ読み返したりもできますし、もっと早くやればよかったなと思いました
一応差し替えでなければセーフっぽいのでバンもされないと思います
編集の変更点として、ややこしい優先度云々の設定を簡潔化したのと、めんどくさい指数計算とかのくだりを端折りました
くどくど長い説明文もたぶん消すか短くして、状況説明とか描写説明的なものを増やそうと思います
少し本文の補足
対策や見通しが甘く感じますが、ブルー達は四天王の過去のバトル内容については知らず、今大会で観戦した内容を元に対策しています
そもそもトーナメントの連戦の中、時間がたっぷりあるわけではないので仕方ないですね
サワムラーとユキノオーの持ち物は続きで明らかにします
ハリテヤマは友情出演で、ユキノオーは個人的に霰パには必須なので入れない選択肢はありませんでした
たつじんのおびはダメージを与えるときに効果が発揮するものとし、じしんの撃ち合いはやわらかいすなの効果のみ適用です
グリーンが計算ガバガバなところなどありますが、本人は大真面目です
実際このぐらいのガバガバ計算を通すぐらいの乱数を引けなければサカキとかは倒せませんからね