Another Trainer   作:りんごうさぎ

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7.避けられぬもの 終わらないもの

 グレン達もばっちり回復し、あくる日に万全を期してジムに向かった。この町は見るべきものも特にないし、さっさと通過してクチバへ向かうつもりだ。羽じいさんは3年後だし、博物館は見ても仕方ないからな。ほんとに何もないな。逆に珍しい。

 

 北西のジムへ着くと、なぜかそこに見覚えのある奴がいた。あんまり会いたくはなかった顔だな。ジムの真ん前にいるので無視するわけにもいかず嫌々ながら声をかけた。

 

「お前か。何してる? もしかしてホントにジムに弟子入りする気か?」

「え? あっ、レインっ!……いや、別にそういうわけじゃ。それに、ちょっと見に来ただけで、深い意味はなくて……」

 

 そんなわけないだろうに。今俺を見て一瞬嬉しそうにしたのが引っかかるが、さすがに見間違いだろうな。優柔不断は見ていて不愉快だし、まどろっこしいことはさせない。

 

「うだうだ言わずにとりあえず入ればいいだろ。おーい、ジムの挑戦に来た。誰かいるかー?」

「あっ、ちょっと待ってよ! わたしはまだ…」

 

 呼びかけると珍しいことにジムリーダー本人が出てきた。“かたくてつよいいしのおとこ”ジムリーダータケシ。いよいよ登場か。俺にとっては天敵の岩使い。かなり相性は悪い。だがそんなことは前々からわかっている。避けられない相性の試練というわけだ。ヒトカゲだと苦労したのが遠い思い出のようだ。

 

「本人が出てくるとは」

「今日は丁度ここに戻ったところでね。いつもは待たせることが多いんだが君達はラッキーだったというわけだ。さて、挑戦はどっちが先だい?」

「あ、こいつはでしい…」

「あああーーーっっっ!! わたしは見学希望よ! ちょっとバトルを見てみたいの!」

 

 いきなり大声出して俺の言葉をかき消しやがった。なんだこいつ。俺は本気でこいつを奇異の眼差しで見ていた。ブルー変人説まである。

 

「そういえば君はこの前バッジを渡したな。わかった、上にあがっていてくれ。じゃ、挑戦するのは君だけだな。見学はアリでも構わないかい?」

「まぁ構わないが、先に言っておく。俺はランクアップを希望する。限界の7まで上げてもらいたい。前も上げていたから実力は心配無用だ」

 

 トレーナーカードを渡しながらそういうとタケシは驚きながら受け取って読み込みを始めた。

 

「7まで!? 今どき珍しいチャレンジャーだ。感心だな。どれどれ……ランク3か。だが、前も上げていたのなら限度は弁えていると見ていいか。腕試しならジムでしかできないし……よし、その心意気しかと受け取った。だが手加減はしないから覚悟してくれよ?」

「へぇ、あっさりオッケーするんだな。前まではごねられたりしたのに。ポケモンは硬くても、頭は柔らかいらしいな。これは助かったぜ、ジムリーダーさん」

「バトルは力だけじゃ勝てないからな。お手並み拝見といこうか、チャレンジャーくん」

「ランク3でもすごいのに、そこからランクを上げるなんて信じられない……本当に勝てるの? これはわたしの予想以上のバトルになるかもっ!」

 

 ◆

 

 ジムの奥、岩のフィールドに着いた。

 

「使用ポケモンは2体、フィールドはこの岩場、審判はうちのトシカズだ。交代は挑戦者のみ許される。いいな?」

 

 トシカズってあれか、「10000光年は時間じゃない……距離だ!」の人か。弟子1人だけでセリフもインパクトあったから覚えている。

 

「わかった。フィールドってのはどこもジム固有なのか?」

「うちみたいに、ジムのタイプに有利なフィールドが作られている場合もある。ノーマルのとこもあるが、タイプが割れている分これぐらいはな。じゃ、始めるか。名前は?」

「レインだ。よろしく、ジムリーダータケシ」

 

 たしかにその代わりと思えばズルくはないか。そしてバトルが始まりお互いに1体目を繰り出した。

 

 アナライズ!

 

 サイドン Lv40

 実 142-116-140-45-48-65

 努 1-2-252-0-3-252

 

 グレン Lv30

 実 101-99-59-71-52-99

 技 1かえんほうしゃ 

   2かえんぐるま 

   3しんそく 

   4かみなりのキバ 

   5まもる

   6みがわり 

   7オーバーヒート 

   8こうそくいどう 

   9ひのこ 

  10おにび

 

 え、なんなのこの振り方は。どんな育て方したらこうなるのか。どう見ても先に防御と素早さの努力値がカンストしてそのあと残りが適当にバラけた感じだが……偶然にせよ、極振りしているポケモンを始めて見た。タケシはなにか育て方が特殊なのか?

 

「まさかのBS振り……ムダに堅いな。だが極振りしてる奴は地味に初めて見た。偶然かもしれないが」

 

 ボソッとつぶやいたので相手には聞こえてないようだ。こっちが逆に問いかけられた。

 

「レベルは確かに高いがランク7にするには少し物足りないな。どうするつもりだ?」

「レベルなんて目安にしかならない。能力は負けちゃいないさ」

「では、用意……バトル開始してください!」

「10」

 

 開始の宣言と共に短い指示と補助技で先制して“おにび”を放つ。タケシは特に避けることもなく受けて攻撃してきた。これが今回の(かなめ)だから無警戒は助かるな。

 

「がんせきふうじで動きを止めろ!」

「避けて距離を取り続けろ。右、左後ろ、後ろ、右前」

 

 ターンの概念がないのでやけどの仕様はゲームと違い、時間ごとに1ずつ減っていく。体力が多いほどよく耐えるということだから、現実に即しているとも言える。毒の歩く度に減るのがこれに近いか。毒の戦闘中の減り方もやけどと同じだ。程度の違いだけ。

 

 だからレベルが高いポケモンは状態異常のみで倒すには時間がかかりすぎる。攻撃も必要だ。

 

「きりさくだ!」

「うけて7」

 

 “いかく”で下がっているので弱点を突かれなければ威力は大したことない。あえて受けて特殊技の“オーバーヒート”をカウンター気味に決めた。これなら防御が高かろうが関係ない。40……やけどダメージとあわせて64入ってあと78。交代が必要だな。

 

「チェンジだ、戻れグレン」

「ここで交代か。むやみに変えると流れが悪くなるぞ?」

「流れか。たしかにミスかもしれないが、まだ結果はわからない。来い、アカサビ」

「サイッ!」 

 

 アカサビが威勢よく出てきた。やる気十分だな。しっかりけづくろいしているからピカピカだ。

 

 ストライク Lv31

 実 94-112-62-41-61-97

 技 1つばさでうつ 

   2でんこうせっか 

   3とんぼがえり

   4つるぎのまい 

   5まもる

   6みがわり

   7こうそくいどう 

 

「今度はストライク……“ほのお”に“むし”と来たか。ここに来る奴はみな“みず”や“くさ”タイプばかりなんだがどういうつもりだ? 全く、つくづく君は変わっているな」

「俺は相性よりこいつらの力を信じてるからな」

「よく言った! やっぱり、バトルはそうでないとな。相性の壁を越えてみせろ! いけ、ロックブラスト!」

「と言いつつ、いきなり容赦ねぇな。右後ろ3歩、次跳んで左、攻撃3!」

 

 当然ここは回避一択。躱した後、“とんぼがえり”を決めてボールに帰っていった。新技だ。

 

 今のが21ダメージ。やけどで19、残り38で、さっき“オーバーヒート”は40ダメージだったから、うまくいけば次で倒せるか。

 

「もう戻るのか、どういうつもりだ?」

「今のは交代じゃなく技の効果。そして戻したのはいかくを使うためだ。来いグレン」

「ヴォウ!」

 すでにサイドンの攻撃はやけどと合わせて1/4になっている。恐れる必要もない

 

「確実に当てるぞ、とっしんだ!」

「受け止めて7」

 

 がっしりと“とっしん”を受け止めてから至近距離で“オーバーヒート”がクリーンヒット。サイドンはこれでノックダウン。グレンが吼えた。

 

「サイドン戦闘不能です!」

「ヴォーーーウ!」

 

 攻撃を下げまくったのでダメージも最小限。まともに受けたので乱数は高かったが2回合わせて32ダメージ。この声を聞く限りまだまだ大丈夫そうだ。

 

 

「俺のサイドンのとっしんを受け止めるなんて、パワー負けしていたのか。いや、これがいかくの効果か。これを狙って何度も交代を……なるほど、君はかなり腕が立つらしいな。圧倒的に不利な状況を覆したか」

「いかくの使い回しぐらい誰かが思いついていても良さそうだが、そういうことはあまりされてないらしいな」

「そんな戦術は初めて見たよ。さぁ、次はこいつだ。どう対処する? 行けゴローニャ」

 

 ゴローニャ Lv41

 実 120-127-149-56-64-45

 

「こいつは……」

「このポケモンの防御力は天下一品。サイドンより上だ。攻撃力もさっき以上だぞ」

「こういうときどう反応すりゃいいのかねぇ。たしかに堅さは(まさ)るが、体力で劣る分耐久力はサイドンの方が高い。1つだけ教えといてやるが、この手の防御に秀でた連中は防御面を伸ばすより、その分を体力強化に充てた方が耐久値は高くなる。育て方を間違えたな。まあ勘違いしても仕方ないが」

「いったい何を言ってるんだ? 防御力を上げれば受けるダメージも減る。まず防御を上げた方がいいだろう」

「……なら試すことだな。別に戯言と聞き流しても構わないが。どっちにしろ、俺にとっちゃありがたい。グレン、10」

「二度は食らわない。避けろ」

「10」

 

 何度も打っては避けてを繰り返すがSで勝るグレンが上手(うわて)を取って最終的に狙い通りに事を進めた。

 

「結局避け切れなかったか。ならじしん!」

「5、6」

 

 すぐに「まもみが」に入って守りを固めた。Sのおかげでぎりぎり受け切れているが余裕はない。ここでは「まもみが」は絶対の戦術ではない。ゲームなら対抗策がない場合一度決まると絶対に相手からの攻撃を受けなくなる。だがここでは攻撃連打をされると“みがわり”の出が遅い分そこで綻びが生じやすい。ヤバくなる前に交代した。

 

「出てこい、アカサビ。浮いて攻撃は躱せ!」

「じしんを利用して即座に交代か、考えたな。なら今度は岩技だ! がんせきふうじを展開しろ!」

 

 岩が浮遊してアカサビを取り囲む。こんなこともできたのか。

 

「今だ、やれゴローニャ」

「5!」

「ここだ! ころがる!」

 

 “がんせきふうじ”は回避が難しいので“まもって”やり過ごした。だが動けない隙をついて“ころがる”を使ってきた。“まもる”を俺が使うのは折込済みってわけね。これを受けて大ダメージを負った。残りHPは7……!

 

 この手法はいつも俺がやっていることだ。遠距離技に近距離技を被せて波状攻撃を仕掛ける。最初の攻撃は避けさせて態勢を崩すためのおとり。

 

 今の場合さらに俺よりも上手い。 “がんせきふうじ”はこのように先に四方を覆いつくすようにして展開されるとやり過ごすには“まもる”しか術がないし、そのあと移動が速く当たるまで時間差が小さい“ころがる”が来るとさばき切れない。ましてや“ころがる”なんて使ってくると思っていなかったので虚も衝かれた。技を見せるタイミングも計っていたのだろう。

 

「2発目のころがるだ! やれっ!」

「まだ避けれる、右」

 

 ギリギリ躱して勢いはなんとか失わせた。“ころがる”は連続で使い命中させ続けるとヒットする度に威力が倍増していく。最高5回当てれば最後は最初の16倍の威力になる。当然易々とこれを決められたらこっちは壊滅だ。回避して勢いを削ぐしかない。

 

 一度落ち着いたのでこの隙にまたグレンに入れ替えた。“とんぼがえり”を打つ余裕はない。僅かなダメージと引き換えにするリスクが高過ぎる。うかつに接近すると多彩な岩技の餌食になる。

 

「くっ、いかくか。だが二度目の効果は薄い。はかいこうせん!」

「それは特殊技……ガード! 1、7」

 

 受け身の体勢で威力を軽減し、相手の反動の時間を使って“かえんほうしゃ”から連続で“オーバーヒート”を使った。

 

「これで終わりだ……!」

「こらえる!」

 

 無駄なあがきだ。“オーバーヒート”をギリギリ“こらえる”で耐えられたがその場しのぎに過ぎない。この技を使えば必ずHPを「1」残せる。だが技を使って耐えても技後硬直を考えれば当然すぐには動けない以上さして意味はない。

 

「3でトドメ…」

「そのままだいばくはつ!」

「すぐに5!」

 

 ヤバい! まともに食らったら相打ちだ! なるほど、おそらくグレンの“しんそく”連携と同じ。足は動かないが遠距離技なら連続して使えるのだろう。これなら“こらえる”が活きる。

 

 つまりこの攻撃はラグなしで飛んでくる可能性が高い。“しんそく”はたしかに速い。だが“だいばくはつ”は自分を中心にして爆発する。自分から爆発に飛び込むような行為は危険だ。その上“だいばくはつ”は使えば必ずひんしになる。だからもう倒す必要もないのだからただやり過ごすだけでいい。

 

 相手が技を使う前に“しんそく”を当てて倒すか、あるいは相手の攻撃を受けるより先に“まもる”を使うか。相手の攻撃が届くまでの方が時間が掛かる上“まもる”の方が優先度も高い。どちらを選ぶべきかは明白だ。

 

 そこまでを一瞬で判断して即座に“まもる”を指示。なんとか回避に成功した。これで文字通り自爆だ。“まもる”がこのタイミングで間に合うことを踏まえると、自爆技はかなり弱いな。覚える価値はないか。

 

「きしかいせい!」

「はぁ?!」

「ガウ?!」

 

 のんきに自爆技の考察をしていると突然攻撃が飛んできて、すでに勝ったと思い油断していたため指示が遅れてグレンがやられてしまった。

 

 ……いや、おかしいよな? 油断というより、ありえない想定になるよな、今の攻撃を予知していたら。今のはどうやったら避けられたのか。……無理だな。

 

 “だいばくはつ”がフェイクだったのか? いや、たしかに技は発動していた。あの威力なら別の技でもないはずだし……もうわかんねぇな。

 

「バカなっ……! 自爆したんじゃ」

「こらえると合わせることで自爆技はひんしにはならなくなる。いわポケモンの切り札さ。これは知らなかったみたいだな」

 

 そんなっ! “がんせきふうじ”だけでなくこんなのまでやってくるとは想定してない。こいつしれっと同時に2つ技を使っているが反則じゃないのか。爆発を防いだ後二段構えで“きしかいせい”か。どちらかは直撃を避けられないところがイヤらしい。しかもこいつやけどのダメージも“こらえて”いる。この技強過ぎないか?

 

 修練すればなんでもできる感じなのか、ここでは? 無茶苦茶過ぎる……全くもって衝撃の展開だな。いわポケモンは簡単には終わらないってわけか。

 

 よく考えたらこっちが2体残っているのにラス1で自爆するわけなかったか。考えが甘過ぎた。……すまんグレン。

 

「とんでもないな。これはしてやられた。アカサビ、最後の詰めだ。頼んだ」

「このまま押しきる、“ロック……」

「2。悪いけど、もう勝負はついてる」

「ゴロッ!?」

 

 先制技で倒し、勝負には勝った。むしろこれで負けたら憤死するわっ! どうしてもまだランク7相手だと初見技で一度はやられてしまうな。しかも今回はアカサビもひんし寸前。マジで危な過ぎだろ。レベルが低いし、努力値を攻撃にガン回しする分やはり耐久不足は否めないか。

 

「ゴローニャ戦闘不能!」

「速い! なんて速さだっ! やられたかぁ。君の使う技は面白いものが多い。こっちも勉強になったよ。君の勝ちだ」

「あんたの「こらえるだいばくはつ」より面白い戦い方はないと思うが。こっちからしたらたまったもんじゃないぞあれは」

 

 新戦法「こらばく」が今爆誕したな。とんでもねぇなぁ。今回はどうしてか勝った気がしない。

 

「うちの自慢の1つだからな。ハハハッ! さて、君にはこのグレーバッジを贈る。これからも頑張れよ。おっと、ランク7に勝ったんだから心配は無用だったかな」

「まぁ精進するよ。面白いコンボも見られたしこっちこそ参考になった。……どうも」

 

 バッジを受け取りこれで3つ目。さて、この後はどうしようか。これからの旅路などに考えを巡らしていると、すっかり忘れていたブルーが俺に向かってダッシュしてきた。

 

「レインッ、すっごいわ! わたしものすっごく感動した! ランク7に勝つなんてすごい! すごいすごい! しかも最後なんてあっさりと……追い詰められていたはずなのに余裕すら感じたわ! ねぇホントすっごい!」

 

 こいつ何回すごいって言うんだ。連呼し過ぎだろ。それしか言葉知らんのか。

 

「お前、いったん落ち着け。興奮し過ぎだ。まず深呼吸しろ。はい、ゆっくりはいてー」

「はあー」

「はいて、またはいて、はいてー、もっとはいてー」

「はーはーはぁー……って、なんではいてばかりなのよ、もっと吸わせなさいよ、酸欠になるでしょ、何考えてるの! げほっげほっ! 息切れるっ!」

 

 そら(酸欠状態でまくしたてるようにしゃべり続けたら)そう(息が持たん)よ。この前は首絞めたりさんざんされたからお返しだ。

 

「じゃ、そういうことで。弟子入り頑張れよ」

「あ、ちょっとどこ行くの!? わたしの扱い雑過ぎよ! このままほったらかしにする気!? わたしのことやっぱり怒ってるの? ちょっと待ってよ!」

 

 ぜえぜえと息の吐き過ぎで呼吸を乱すブルーを置いて先にジムを出ると、ブルーもしつこく俺の後を追ってきた。なんでついてくるんだ。もしかしてジムの前で立っていたのは本当は俺に会うために待っていたとか?……まさか、な。

 

「なんの用? もう俺には構う理由はないだろ」

「ちょっと! 置いていくことないじゃない! 仮にも名前まで知っている仲なのに」

 

 こいつは名前を教えただけでつきまとう理由になるとでもいうのか?

 

「俺が言うことじゃないが、下手すりゃ人生終了レベルの大惨事があったのによく俺に話しかける勇気があるな。トレーナー修行を続ける勇気はないくせに」

「うぐっ! そんな意地悪しないでよ、もう怒ってないんでしょ? そりゃ、最初はめちゃくちゃ怖かったけど、けづくろいしているところとか、すごく優しいところも見てたし、ホントはそんなに悪い人じゃないと思うの。なんかわかるのよね、直感で。今は雰囲気違うし、グレンちゃん達もいい子だし、助けてくれるもん」

「俺が優しいわけないだろ……頭打ったな、お前」

「しっつれいね。そんな呆れた顔しないでよ!」

 

 ほっぺたふくらませて怒る奴目の前で初めて見た。思ったより様になっているな、恐ろしいことに。いや、そんなことはどうでも良くて、だ。

 

「知ったことか。前にも言ったがもう賞金は要らないし、早くどっか好きなところに行け。というかあのジムに弟子入りするんじゃないのか?」

「ううん、どこにも行かない! むしろずっとついていくから!」

 

 とうとう意味不明なことを口走り始めた。何を言っているのかさっぱり意味が分からん。終わらないストーキングって今頭に浮かんだ。なんでかな?

 

 なんかこいつ目がヤバい気がする。獲物を見つけた肉食動物みたいな。いや、気のせいだよな。考え過ぎか。

 

「はぁ……わからないな。ついていくってどういうことだ?」

「わたし決めたの! わたしは絶対に強くなる! そのためには手段は選ばないし、もう諦めたりもしない。そして強くなるためにはあなたについていくしかないってはっきりわかったの! だからわたしを弟子にして!……ということでよろしくお願いします、師匠?」

 

 こいつ全然離れる気がしない。キングボンビーかな?

 

 ブルーの 攻撃は 避けられない ▼

 




ししょーと言えばあれですね、てんさいププリン
今でも続きが気になります
プクリンが続きをほのめかしていたんですよね
ししょーの表記は少し変えます


さて内容ですが、BS振りの謎が気になる方がいるかもしれないので一応補足
努力値は倒した相手の種類で決まります
この場合、タケシはBとSが上がるポケモンばかり倒してレベルを上げたことになります
ではそれは誰か


ニビということを考えればわかったかもしれません……1つめの答えはディグダです
ディグダは「ディグダのあな」にいますので。大量に。これがSの努力値
野生のポケモンがたくさん出てくるというのは大変ありがたいことです
現実では数には限りがあります
なので倒す敵に困らない「ディグダのあな」はレベル上げに持って来いです。

Bはイシツブテです
というのも、タケシは防御を高める研究をひたすらしているという裏設定があります
その試行錯誤の中でなぜかイシツブテ同士を戦わせると硬いポケモンになると気づき、その延長で他のポケモンもイシツブテを倒すとより硬くなると判明
そこから防御の高いポケモンがどうやって育ったかを調べたりしながらBの努力値を上げるポケモンを模索しています
努力値の概念に気づいたわけではないので、理屈はわからんが経験則としてそうなることがわかった、というだけです
ですが、学会に提出すれば何か表彰されるかもしれない、ぐらいの成果です(この世界では)

ジムリーダーは常に自分の専門分野の研究には余念がないです
こらえるしかり、Bの努力値しかり
わざマシンの「がんせきふうじ」だけで終わるはずはないですね

カスミは「みずのはどう」だけでしたがジムリーダーとしては新入りなので他よりも全力手持ちのレベルや研究は一歩遅れを取る、というイメージです
3年後の金銀で「カスミは最近急成長している」みたいな発言を手下が言っていた記憶があるので


結論として、タケシは育成の際、
まずイシツブテで死ぬほどB振り
次にディグダを倒しまくってレベル上げ
というプロセスを経て、チャレンジャーと戦います
なのでバラけている努力値はチャレンジャーさんのポケモンの努力値です
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