「シショー、実はちょっと聞いてほしいことがあるんだけど」
ジム戦を終え、ポケモンを回復させてからブルーに話があると言われて外に連れ出されていた。だが頭の中はずっと追っ手の正体とここに来てからのことでいっぱいでそれどころではなく、その記憶の海に引きずり込まれるようにして意識は深く沈んでいった。
……そうだ、思い出せ!
最初に目が覚めた時、あの時から何かに呼ばれていたような気がする。同時に声の主の姿も見ていたような……あまり思い出せない。
次がクチバの港。あの時はただ一方的に声を聞いただけだった。まだ何もわかっていなかった頃。遊んでという言葉が印象に残っている。
そしてこの前のサイレンスブリッジ。初めて会話が通じた。あいつは自分のハウスへ来いといった。そうだっ! それは最初に呼ばれた時にも聞いた言葉で……なら、あの襲撃は俺をどこかへつれていくためだったのか。それとも別の何かがあるのか。そういえば奴はこの時も遊ぼうとも言っていた。どういう意味だ? 何が狙い?
「もぉーーっ!! シショーってばぁーーっ!!」
「ぎいぃっ!? うるさい、耳元で叫ぶな!!」
何考えているんだこいつは! 鼓膜破る気か! 頭がキンキンする……。
「じゃあわたしの話聞いてよっ! さっきから何回も何回も話しかけてるのにずっと無視しないで!」
「……なんだ?」
こういう場合ブルーと問答してもムダなのでとりあえず好きなようにしゃべらせた。
「だ・か・ら! 今からグレン島へ行く前にちょっと海岸で遊んでいこーよっ。わたし達ものすごーく時間に余裕があるし」
まだリーグまで期間があるのは確かにそうだ。あれは冬にあって、今は真夏だからな。
「遊ぶ? ビーチで泳ぎたいのか? たしかにまだまだ時間はあるがあいつらにどんどん先越されていいのか?」
「どうせ早くバッジをそろえてもリーグ開催の時期まで待つんだから一緒だと思うようになったのよね。最初は張り切っていたけど、もう急ぐ意味ないかなーって。でね、わたし水着も用意してるからさ、シショーも一緒に行きましょうよ」
俺も急いでも仕方ないとは思っていたがブルーも同じことを考えていたのか。でも今はあんまり海水浴とかそういうことする気分じゃないんだよなぁ。昨日だったら行っただろうが、今はあのポケモンをなんとかしなくてはという思いが強い。もう放っておけない。
「あいにく俺に水着はないし、考えたいことがある。1人で楽しんでこいよ」
「なんでよ、シショーも一緒に来てよ! 水着なら大丈夫、わたしがちゃんと用意しておいたって言ったでしょ。シショーの分もあるわよ」
「えっ? 今なんて言った?」
まだミュウのことを考えていて話半分だったが、今の衝撃で意識が戻った。目の前の女の子が得体のしれない魔物に見えてきた。
「だーかーらー、シショーの分もあるわよ! えーっと……ほら、これこれっ。似合うと思うけど、どう?」
「わざわざ俺のために買ってきてくれていたのか。そうかそうか、ありがとうな。で、サイズは大丈夫なのか。いや、ぴったりそうな感じには見えるんだけどな」
「もちろん大丈夫よ! 抜かりないわ、安心して! ね、だからいいでしょ?」
大丈夫じゃねーよ! むしろサイズピッタリなのがアウトだろ。こいつなんで俺の海パンのサイズなんかわかるんだ? 正直なところ俺自身でも自分の体のサイズとか身長とかわからないんだぞ? なんせこの体になってから測ったことなんかないからな! 当然こいつに教えたりできるわけもない。いや、ホントにどういうことだ? 完全に謎だ。
「なぁ、俺ってお前にサイズ教えたりしたっけ?」
「え?……あら、忘れたの? 1回おしゃべりしている時に自分で言ってたじゃない。こういう話になったときに。ね? わたしのサイズがどうとかも一緒に言ってたでしょ?」
「あ、ああ……」
確かにそういう話は雑談の中であったし、ブルーのサイズも自慢されて聞かされた気がする。確信がなければ今の巧妙なウソにひっかかっていただろう。嘘は真実を混ぜるのがいいとは言うが、こいつ……上手いこと騙してくるな。逆にここまでして隠すということは……これ以上つついたら何が出てくるかわからない。深入りするのはさすがに怖いな。
「じゃあ行こーよー。もちろんわたしの水着姿も見せてあげるから、ね? 1回ぐらいは見てみたいでしょ?」
「そ、そうだな、よーし、いこういこう」
ものすごい棒読みになったがブルーには十分嬉しかったらしい。嬉々として俺を引っ張って海岸に連れてこられた。
◆
「あれー、おっかしいなぁ。海岸の近くには年中トレーナーがいっぱい待ち構えてるはずなのに。全然いないわね」
「さっき話に出ていたドククラゲのせいじゃないのか?」
「ああ、そういえばそうだったわね。わたし達には問題ないと思って聞き流してたけど、普通なら危ないから来ないか。ここらはね、年中温暖な海流が流れてくるからいつでも泳げるの。だからトレーナーもいつでもいるんだって」
さすがにそれはツッコミどころしかない。
「どんな理屈だよ。ふたご島があるのに温暖なのも意味不明だし、あったかいからトレーナーがいるってさらにわけわからんぞ。その考えが当たり前なのか」
「シショーこそ何言ってるのよ、普通でしょ。でもラッキーよね。けっこう有名なリゾート地なのに、これならわたし達で貸し切り。つまりシショーとわたしはふたりっき……」
「おい、誰かいるみたいだぞ?」
「あらら、なんでこうなるのっ!」
漫才みたいにおっとっとってやる奴初めて見た。ノリが良いのか悪いのか。いや、そんなこと考えている場合じゃない。ちょっと普通じゃない空気だ。
「それより、なんか様子が変だ。ポケモンがいて攻撃してる。もしかして襲われてるんじゃ……」
「え? まさか凶暴なドククラゲ?! よっし、わたし達で助けましょう!」
ブルーはそういって走り出して先に行ってしまった。張り切り過ぎだ。ドジだからそこが心配だな。
「キャーー!?」
案の定現場に駆け付けたら悲鳴が上がっているし。さすがにブルーの悲鳴ではないみたいだが。
ドククラゲ Lv32 努力値 157-124-12-18-106-32
……?
「あ、ごめんなさい、人にも当たっちゃった」
レアコイルがいて、ドククラゲに捕まったままなぜかしびれて痙攣している水着のおねえさん2人、ブルーの発言。……状況は把握した。
「よし、お前はもう何もするな。先に人間がやられる。ユーレイ、あやしいひかりで混乱させてから眠らせてくれ。君ら、死にたくなかったら目をつぶれ」
「「は、はいぃぃぃ!!」」
さっき攻撃されたのがよっぽど堪えたようだな。すぐに従ってくれた。“あやしいひかり”からの“さいみんじゅつ”で眠らせて無力化した。その隙に人質の2人を解放した。
「助かったぁ」
「死ぬかと思ったぁ」
「け、計算通りね!」
このアホは反省してないな。足引っ張っただけだろうが。単純なバトルは強いが人質を解放するような器用な芸当はまだできないようだ。
水着の2人はブルーよりは年上、俺と同じぐらいの年かな。どっちの水着もパレオをスカートのように巻いていて、違うのは色だけだ。赤と緑。そういえばFRLGはこんな水着だったっけ?
2人とも同じということはカントーではこの水着が流行っているのかもしれない。他の地方ならその地方のゲームのグラと同じ水着を拝めるのか……。
「ギュイイイン!」
下らんことを考えている間にもう1体ドククラゲが増えていて眠らせた2体をつれて逃げて行った。こいつらは退治してしまっても良かったが、別に誰かに頼まれているわけでもないし逃げる分には放っておくか。
「ねぇ、これでもう安全だし早く泳ぎましょうよ。ぐずぐずしているともう夕方になっちゃうし」
「そうだな。あんたら、もう大丈夫だろ。これに懲りたらもう危ないとこにあんたらだけで行かないようにしろよ。さぁ、今なら大丈夫だから早く安全なところへ逃げな」
暗に帰れと言って催促するが座り込んだまま動かない。どういうつもりか問い質そうとするとやっと口を開いた。
「ごめんなさぁい。あたしら、さっきのショックで腰が抜けちゃって、力が入らないんですぅ。全く動けませぇん」
「……」
「あの、うちら、どうしたらいいでしょうかぁ」
やっと口を利いたと思ったらこれか。どうしたらって、俺が聞きたいわ。
「全く動けないのか。歩くことも?」
「ごめんなさぁい」
「おにーさん助けてくださぁい」
無視してもいいが冗談でもなさそうだし、半分はブルーのせいだしなぁ。……おにーさんか。仕方ないなぁ。別にちょっとポケセンにつれてくぐらいなら構わないか。
「全くもう。世話が焼けるなぁ。仕方ない。ブルー、いったんこの人らをポケセンまでつれていこう。服は動けないなら仕方ないから水着の上から着てもらうしかないな」
「やった! おにいさん優しいぃー!」
「うちこんなに優しい人初めて会ったかもぉ」
こっちの人はおにいさん呼びなのか。
赤の方があたしでおにいさん、緑の方がうちでおにーさんか。んー悪くないな。
「おおげさ過ぎだって、別にそんなに優しい性格じゃないから。でもまぁ悪い気はしないけど」
「もぉー!! なんでわたしよりも知らない人に対しての方が親切なのよ! いっつもは初対面にはきっついクセに、今回だけこんな簡単にデレデレしちゃって! わたしと一緒に海水浴するのはどうなるのよっ!」
「バカ、そんなんじゃない! だいたいしゃーないだろ。腰抜かしたのはお前のおっちょこちょいのせいでもあるだろうし。まさかこいつらこのままにして俺らだけその横で遊んでるわけにもいかないだろ?」
「それを言われると……あーもう! わかったわよっ」
ブルーも納得したのでポケセンに戻ることにした。ユーレイに持ち上げてもらってグレンの上に乗せて2人を運んだ。道中もすごく感謝された。
「おにいさんホントにありがとぉ。あたしらツいてるかもぉ」
「おにーさんがいなかったらうちらヤバかったかもだしぃ」
「どういたしまして。もうお礼は十分だから。見つけたのも偶然だから」
「……わたしも一緒に助けたのに、しかもわたしなりにめっちゃ頑張ったのに、見向きもされないなんて」
ブルーは最初のあれが痛過ぎたな。俺達はポケセンに戻り、事情をジョーイさんに説明するとさっそくありがたい説教を頂戴した。
「あなた達、ホントに何考えてるの! こんな時に海岸に行こうなんてどうかしています! 下手したら大ケガしていたのよ!」
「だってあたしら強いトレーナーの知り合いもいないしぃ」
「うちもこの夏1回も泳がないとかありえないしぃ」
「泳ぐのと自分の命どっちが大事なの!」
「「すいません」」
「ジョーイさんおかんむりだな」
「あなたもです! 運よく誰もケガしなかったけど、一歩間違えばどうなってたか。あれは依頼にも出しているけどランク6でも討伐できてないのよ! 今日から7に上がった程の難事件で、あなた達も危なかったのよ!」
へえ、依頼に出ているのか。なら丁度いいな。たまには依頼もやっておくか。実績になるしな。それに……。
「え、依頼あるの! ねぇシショー、だったらわたし受けるわ! 絶対あのドククラゲとっちめてやる! わたしランク7だから大丈夫よね!」
こうなると思ったしな。俺としても異存はないが。
「あ、あなたがランク7? 見かけによらず高ランクね。でも海岸では相手に地の利があるから危ないわよ?」
「大丈夫よ。わたしがババーンと解決してあげるわ」
「ジ~ッ」
「フーン」
「……なによあなた達その目はっ」
「ジョーイさん、どうせならこのおにいさんに頼んだ方がいいと思うのぉ」
「この人めっちゃ強くて、ドククラゲに捕まってたうちらを簡単に助け出したのぉ」
「攻撃しないで!」
「傷つけずに!」
ものすごくブルーの方を見て言った。かなり攻撃されたことを根に持っているな。
「俺はゲンガーを持ってるからそういうのは得意ではあるな」
「ゲンガー!! す、凄い。これは稀に見る実力者かもしれないわ。ということは海岸に行ったのも本当に自信があるからだったのね。それならぜひ依頼を受けてもらえないかしら」
ゴーストタイプってホントわかりやすいバロメーターだな。もちろんこれを狙って発言したんだけど。
「ブルーさん、どうやら頼りにされてるのは俺の方みたいだな? 残念ながらお前はお呼びじゃないみたいだぞ?」
「わたしがお呼びじゃない、ですって……!? むぅぅぅーー!! ふんだっ! もうシショーなんか知らない……勝手にすればぁ?! わたしもう寝るからっ!!」
鼻息荒く宿の方に姿を消してしまった。本気で今から寝るつもりなのか。ちょっと言い過ぎた? いつも何かと言われっぱなしだし軽い意趣返しのつもりだったんだけど、あれは完全にすねている。ブルーもラプラスを持っているとかいえば頼りにされたかもしれないのに。
「あいつは後で俺がなんとかするんで、詳しい内容を教えてもらっても?」
そう言うとジョーイはすぐに仕事モードに切り替わって説明を始めた。メリハリだけはいい。
「依頼の内容は最近南の海岸で現れる3体のドククラゲを退治すること。そしてできれば捕獲してここにつれてきてほしいです。きちんと生息地を調べて元の居場所に返してあげたいので」
「捕獲?……あの、ドククラゲが現れだした経緯とか、今までの依頼の経過とかを聞かせてもらっても?」
ちょっとこの事件が解決できていない理由がわかってきたな。
「事の発端は数ヶ月前、いきなりドククラゲが現れるようになりたくさんの被害者が出ました。普段は海岸にいないようですが人が行くと突然現れて人間を狙って襲ってくるんです。依頼ではいつも奇襲にあって失敗。ジムリーダーにも頼んだのですが、その時に限って何度やっても現れず、しばらくするとまた暴れて……。キョウさんも忙しい方なので何度も頼むわけにもいかず、困り果てている状態です」
「なるほど、そういうことか。じゃあバトルはいつも後手に回りがち、しかも連携とかもとってくるんじゃないか?」
「そうなんです。本当に野生としてはびっくりするぐらいの強さのようで」
やっぱりか。となると仕事自体はそんなに大した手間はかからないだろうな。
「なるほどね。まあ期待して待っててくださいよ。明日にはここにしょっぴいてきますから」
「ホントにお願いします。町の皆が困っているんです」
「あたしらからもお願ぁい」
「今日みたいにやっつけてぇ」
「任せといてくれ」
驚く顔が目に浮かぶ。事の真相は案外単純なトリックなんだよな。
その後、一応ブルーの部屋にも行ったが本当に寝たようでドア越しには反応がなく、翌日1人で現場に向かった。
◆
海岸を歩いてみるがすぐには出てこない。やっぱり警戒されているな。昨日とっちめたばかりだからな。油断するまで出てこないか。砂浜に横になって寝ているフリをすると、30分程してようやく出て来た。それもゆっくりと、忍び足で。用心深いことで。だからこそ今まで捕まらずに済んだのだろうな。
今、俺は仰向けに寝ながら警戒心を抱かせないために顔に帽子を乗せて視界は閉ざしている。だが、ポケモンを視る分には障害物は関係ないのでドククラゲの存在は感じている。距離を詰めて来て後ほんの少しで技の届く距離というところでこっそり合図を出した。
グレン、アカサビ、イナズマ。3体が同時に出て各々1体ずつに攻撃を当てた。“かみなりのキバ”“つばめがえし”“10まんボルト”を撃つが、“つばめがえし”だけ耐えられた。残った1匹は慌てて逃げようとするがその先にユーレイが地面から現れて立ちふさがった。
「ゲエーーンガッ!」
「ギュイイン!?」
驚く間もなく“シャドーボール”が直撃して倒れた。3体は纏めてあなぬけのヒモで縛り上げ、一番素早く技を使えるアカサビに見張らせて、俺はユーレイの案内に従って黒幕のもとへ走った。
そう、最初から俺はわかっていた。こいつらはボスゴドラの時のように努力値が入っていた。前は捨てられポケモンだったが、今回は違う。はっきりわかったのはポケセンで話を聞いたとき。こいつらには指示を出している奴がいるはずだ。だからこそ強い奴には襲い掛からず、今みたいに油断しているところを狙う。つまりトレーナーがどこかからこっちを見ているんだ。だから寝ているフリをしている間にユーレイに探させたのだった。
どんなに遠くに離れていても……ゴーストポケモンに探されたらどうしようもない。俺が敵に回った時点で犯人の運命は決まっていた。
「ゲエエエッッ!」
「いたいた。こいつらか」
「ぎゃあああっっ!! 出たああっっ!!」
「ガッガ、ガッガ!」
こんなときまで驚かれて喜ぶんだな、お前は。3人いた海パン野郎は問答無用で“さいみんじゅつ”をかけて眠らせた。さらにあなぬけのヒモで縛りあげ、ポケモンはボールに戻して人間は縛ったままポケセンまで引っ張っていった。
当然人間を引きずりながら天下の往来を歩いていればイヤでも人目につく。目立つことをしたのはわざと。こいつらの顔を町の住人に覚えさせ、かつ俺が真犯人をみつけたことを印象付けるためだ。手柄はアピールしないとな。ポケセンに戻ると人間を引きづって現れた俺を見てジョーイは叫び声をあげた。
「どうしたんですか?! その人達はなんなんですか!? まさかここまでその状態で引っ張ってきたんですか! 非常識ですよ! というか依頼の件はどうなったんですか!」
「ひええぇ」
「おにーさんどうしたのぉ」
「どうしたも何も、依頼の通り。たしか退治だけでなく連行までしてほしいとのことでしたよね? こいつらが黒幕ってこと」
「え、ええ? どういうことなんですか。黒幕って、じゃあ、ドククラゲはこの男たちのポケモンで、その指示で人を襲っていたと?」
「そういうこと。よーく思い返して。野生じゃおかしいことがあったでしょう? 強過ぎ、人を襲い過ぎ、タイミング良過ぎ。聞いた時点で人の手が加わってるとすぐにわかりましたよ」
「そうか、たしかにそれなら辻褄が合うわ。あなた、すごいわね。誰も倒せなかったポケモンを倒すだけじゃなく、真犯人まで見つけるなんて。これこそエリートの鑑だわ」
「別に俺はエリートトレーナーではないけど。とりま、これで事件は解決。後はこの不届き者をどうするか。まずは町に真犯人が見つかったと報告したらどうだ?」
「そうですね」
正式に依頼の達成が認められ、報酬をもらい達成報告が町の掲示板にも書き込まれた。すると町の人間はこぞってポケセンに押し寄せた。よっぽど大問題になっていたんだな。
「お前だな! よくもいままで好き放題してくれたな!」
「みっちりこらしめんとなぁ」
「トレーナーさんありがとー」
罵声7割歓声3割、人が殺到してテンヤワンヤになった。
「なんでこんなに!」
「ひえぇぇ」
「俺らどうなるんだ……」
「そりゃずっとここまで引きずってきたからな。皆すぐにお前らが真犯人だとわかる。今までビーチを独占して迷惑かけてきたんだ。ツケはきっちり払わされるだろうな」
相当お怒りのようで糾弾はどんどん激しくなる。この3人はずいぶんと人気者らしいな。こっちとしては好都合だ。
「皆さんちょっと落ち着いて!」
ジョーイが野次馬をなだめるが全く効果なし。今にも3人組をつるし上げそうな勢いだ。3人は恐怖で縮みあがっている。
「「「ひいいいいい!!」」」
この3人には申し訳ないがおとりになってもらうか。今後、普通に海岸に行ってもこいつらがいなくなった以上混雑は免れない。が、今日に限ってこいつの糾弾に忙しいからガラ空きの状態で遊べるというわけだ。こいつらの判決は推して知るべし。
「ジョーイさん、後の仕事は任せた。俺はそろそろ本来の用事を思い出したから先に失礼するよ」
「本来の用事? なんですか?」
「もちろん、海水浴に決まっているだろ?」
「レインさん!?」
「じゃあねー」
謀られた、という顔のジョーイをおいて、まずはブルーを探した。ポケセンの外を探しても近くにはいない。まだ部屋にこもっているのか?
「ブルーいるか?」
部屋の前で呼びかけて返事を待つが応答がない。いるのは間違いないと思ったがどっか出かけているのか? いたら返事ぐらいはしそうだし。
「あ、おにいさん、こんなところにいたんだぁ」
「ねえ、ビーチに行くんでしょ? じゃあうちらも一緒に行きたいんだけどぉ」
なぜかさっきまで受付にいたはずの2人組がいる。
「あんたらは人質の。なんでこんなところに?」
「さっきのジョーイさんとの会話が聞こえちゃって。あたしらも今のうちに海で遊びたいのぉ」
「うちらトレーナーの友達とかいないしぃ、うちらだけで危ないとこ行くなって言ったのはおにーさんよね?」
「まあたしかにそんなようなことは言ったが……まあいいか、ブルーもいないみたいだし」
「やった、じゃあ早く行こぉ」
「さっすが、おにーさんやさしー!」
ガタン、と音がした気がした。まさか中にブルーがいたのか? だが呼びかけることはかなわずそのまま海岸に連れられてしまった。
◆
このマイペースな2人に流されてついて来てしまったが、ホントに良かったのだろうか。ブルーは今どうしているだろうか。きっとここに来ることをだいぶ前から楽しみにしていたはず。水着を用意するあの計画性といい、俺が行こうと言ったときのはしゃぎぐあいといい、ここまですねていることといい、全て本気だった証拠だ。なら、ブルーはまだ部屋の中でふて寝しているか、あるいは……。
「あっ!」
「え、急にどうしたのぉ?」
「おにーさん?」
何気なくサーチを使ってみたら思いがけないものが見えた。
「……ごめん、悪いが今日はこれでお開きにしないか? ちょっと用を思い出して。先に帰ってもらえる?」
「あ、そうかぁ。おにいさん依頼とかバリバリやってそうだもんねぇ。わかった、今日は楽しかったし、チョー思い出に残ったかもぉ。ありがとねー」
「じゃあねー」
別れの最後は母音じゃなくて語尾伸びるのか。いや、そんなことよりもブルーだ。さっき周りを見渡したらラプラスが視えた。ここに来ていたようだ。やっぱり海水浴に未練があったんだな。あんな遠くの岩陰に隠れているとは思わなかった。こっそりこっちの様子もうかがっていたのかもしれない。水着の2人がいなくなるのを見計らってからブルーの様子を見に行ってみた。
「ラー」
「……」
ブルーは体育座りで顔を腕の中にうずめて黙ったまま微動だにしない。おそらくラプラスはブルーの様子を見かねて慰めようと思って出てきたのだろう。だが、あの鳴き声を聞く限り、テレパシーも拒否されてそうだ。テレパシーは強く拒絶されるとできないそうだから。
「!!」
ブルーの後ろからそっと近づいたが、海にいるラプラスからは正面だったのですぐに気づかれた。
(お師匠様、どうしてこちらに?)
(悪いけど、2人だけにしてくれないか? 後は何とかするから)
(……そうですか。お願いします)
(ご苦労さん)
「ラー」
一声鳴いて頭を下げた後、ラプラスはボールに戻った。
「ラーちゃん……?」
「ブルー、久しぶりだな。何年ぶりだ?」
「え?……あー! んぐっ、何しに来たのよ、ほっといて! 今は誰ともしゃべりたくないっ」
驚いて振り向きはしたが、すぐに体育座りに戻って顔をうずめて話を切られた。今うっすらと頬に……。悪いことをしたなぁ。ただの海水浴と思っていたけど、ブルーにとっては大事なことだったようだ。
「なぁ、ここって綺麗な海だよな。ブルーの目に留まるだけはある。しかも今なら貸し切りだぞ?」
「もう無理しなくていいわよ。あの人達のところに帰ったら?」
びっくりするぐらい冷たい声が返ってきた。こんな声初めて聞いた。もう完全に興味がないとでも言いたげだが、ここまで来て様子を見ていたぐらいだから本心ではないに決まっている。本当は一緒に遊んでほしかったはずなんだ。神経を逆撫でしないように上手く誘ってあげないと。
「あの人達には帰ってもらった。貸し切りって言っただろ」
「え、なんでそんなこと……ホントに返したの?」
一瞬いつもの素の声に戻ったが、すぐに冷たい態度に戻った。やっぱり意図的なものなんだな。これなら説得できそうだ。
「用があるからって言って先に帰らせたから本当だ」
「……ばっかじゃないの。せっかくゆっくり遊べたのに、棒に振っちゃって。用なんてないクセに」
さっき驚いた時は若干期待した顔になりかけたのに、またつっぱねて……意地っ張りな性格だな。……実際ブルーの攻撃力高いし。
「用ならあるだろ? 俺はブルーと海水浴するためにここまで来たんだから、これより大事な用はない」
「なっ!? だったら、なんで最初からわたしと来てくれなかったのよ! わたしのことなんか忘れて、あんな知らない人とデレデレしちゃってさっ! どうせわたしは子供だし、あの人達といた方が楽しいんでしょっ」
そう言われるとは思わなかった。急に感情的になったな。でも、そもそもさっきもブルーのことは呼びにいったし、その時部屋にいたのは間違いないから誘いを蹴られたのは俺の方なんだけど。余計なことを言っても機嫌を損ねそうだから言わないけどさ。
「そんなわけないだろ。気心の知れた相手の方が楽しいに決まってる。それに、お前の方がかわいいし、俺がどっちの方が好きかなんて言うまでもないだろ?」
「……言うまでもなく、あの人達なんでしょ。わたしには何にもないのに、あの人達には視線がいやらしいし」
「そんなわけないだろっ! 偏見だ偏見! 全く、ああ言えばこう言う。あーそうだっ。なぁブルー、1回その水着よく見せてくれよ。俺に水着姿を見せてくれるって言ってたよな?」
ブルー、鋭い。というかずっと拗ねていたのってヤキモチだったのか? エコヒーキしてるみたいなことも言われたし。そうだとしたらずいぶんとかわいいヤキモチだな。あるいはブルーならヤキモチ焼いている自覚はないのかも。
だったら水着を褒めれば機嫌も直してくれるだろう。根は素直な性格だから。
「あ、あれは勢いで言っただけで……いいわよ、もう。どうせかわいくないし」
「なんだ、あれはウソだったのか。普段と違うところが見られると思って楽しみにしていたのに。残念だなぁ」
「……そこまで言うなら仕方ないわね。じゃあ……1回だけよ」
やっぱりすぐに乗ってきた。立ち上がってようやくちゃんと俺と向かい合ったブルーの顔はそっぽを向いて口を曲げているし、表情はまだ怒っているようにも見えるが、内心はかなり嬉しいんだろう。若干頬が緩んでいる。今まで見てきたからこそわかる程度のわずかなものだが。
無難に選んだのかブルーは普通のセパレートのビキニだった。色はもちろん青。ボトムだけキュートなフリルがついているのがちょっぴりオシャレだ。これが付いているとヒラヒラしているところも見たくなる。クルッと回ってくれないかなぁ。
「へぇ、けっこう似合ってるじゃん。お前のセンスなら変な服を選んでくると思ってたのになぁ。ちゃんと考えて選んだんだな」
「あ、当たり前でしょ! そんなこと考えてたの?!」
だいぶ砕けてきたし、いつもの元気が戻ってきたな。ブルーは元気な方がいい。落ち込んでいるところは似合わない。
「大丈夫、安心しろ。ホントに似合ってる。明るい青がブルーのイメージとマッチしてるし、特にそのフリル、キュートでものすごくいいと思うよ。こうやって水着姿で改めて見るとブルーはすっごいかわいいし」
「ハッ! そんなことだろうと思ったわ。そんな見え透いたお世辞を言われても全然嬉しくないから」
腕組んでまたそっけない声でツーンとそっぽを向いた。一見ホントになんとも思ってなさそうに見えるが……。
「俺がつまらないお世辞なんか言ったことあったか? そんなに卑下しなくても、ブルーは身だしなみがいつもだらしないだけで元々素材はいいんだから自信持てよ」
「ず、ずっこいわよ、そんなこと言うのは! いっつもウソばっかのクセにっ! あと、だらしないは余計よ!」
こうかはばつぐんだ。実際この言葉はウソじゃない。ブルーは最近ますますかわいくなっている。
ブルーが俺の言葉を予想していたように、こっちもブルーがそう返すことまで織り込み済み。いつも褒めていたのがここで活きたな。これでさっきまでの座ったままで自分の殻に閉じこもった状態からは抜け出せた。あと一押し。
「なぁ、せっかくだし一緒に遊んでいくだろ? そのためにわざわざ水着まで用意してくれたんだから」
「い、イヤよ。わたしはもうシショーのこと“嫌い”だから」
「きらっ……ホントに?」
「当たり前でしょ」
言葉なんて言うだけならタダなのだから何を言おうが大したことないと思っていたけど、実際に面と向かってブルーにこう言われるとちょっと……。
「……じゃあ、どうやったらキライじゃなくなる?」
「え?」
「どうしたらいつも通りに戻ってくれる?」
「それは……」
「……ブルー、俺が悪かったよ。もっと早くこうすれば良かった。遅くなったのは本当に悪かったから、機嫌直してくれ」
「……」
「ブルーの気持ちも今ならわかる。もう独りだけ置き去りにしてどこにも行かないから。独りだけにさせないし、喧嘩しても離れ離れになっても絶対に忘れないから、な?」
ブルーの顔をしっかり見て、瞬きしないぐらいのつもりでじっとその目を見つめ続けた。一瞬何かが通じたような気がした。
「……わかったわ。ごめんなさい。わたしも意地張って引っ込みがつかなくなってた。自分でもなんでこんなことするんだろうって思ってたの。でもどうしようもなくて。あの……さっきキライなんて言ってごめん。ホントはそんなこと一度も思ってないから。最初も、本当はここまで来てくれるなんて思ってなくて、シショーが来てくれただけで嬉しかったのにあんな……」
びっくりするぐらい急に素直になったな。どうして? でも良かった。内心驚いていることは微塵も表情には出さずに答えた。
「わかってる。俺は気にしてないから。ブルーなら最後はわかってくれると思ってた」
「……ねぇ、なんでわたしがここにいるのがわかったの? いつから気づいていたの?」
なんでわかったのか、か。サーチしたから、ということじゃなくて、なぜブルーを探してサーチしようと思ったのか、という部分を聞きたいのだろうな。
「……そういや、まだ数ヶ月しか経ってないのか」
「え、なんのことよ?」
「お前がくっついてくるようになってからだよ。短いけど色々あったよな。今じゃもうブルーがいるのが当たり前で、いないことなんか考えられないぐらいだし、すっかりブルーのことならなんでもわかるようになってしまった。それこそブルーのことなら直接姿を見てなくてもどんな行動をするのかわかってしまうぐらいに。だからお前ならきっとこのビーチに来るだろうって最初から思っていたよ。まぁさすがにこんな岩陰にいるとは思わなかったけど」
「なんでもかぁ。ねぇ、それってわたしがどう思ってるかとかも?」
「ん、何を?」
「……ウソつき!!」
「おい、また怒るのかよ」
何の話をしているか聞いただけでいきなりウソつき呼ばわりするってどういうことだ。なんか聞き漏らしたのか?
「別に怒ってない!……じゃあ、わたしがどっか行っちゃって、ものすごく遠い、たとえば地球の反対側とかに行っちゃっても、わたしのこと見つけられるの?」
「当たり前だろ。俺を誰だと思ってるんだ? 俺はお前のシショーだぞ? できないことなんてない。必ず見つけてやるよ。……どんなに遠くに離れていても」
「……ホントにシショーってずっこい。でもやっぱりすっごい」
「どっちなんだよ」
「どっちもっ!」
ちょっと見栄を張って断言したが、実際にはそんなことはまぁ起こらないだろうしな。笑っているブルーの様子からはもう怒りは見受けられない。機嫌は完全に直ったな。
「ねぇ、ここにきたらね、まずは水着バトルをするのがトレンドってやつなの。だからわたしと水着バトルをやりましょ。負けたら砂風呂の刑ね」
「ほう、面白い。受けて立つ。お前を砂の中に沈めて参りましたと言わせてやろう」
「フフフ、そう簡単に勝てるのかしら? いつまでも弟子だからってわたしのことなめていると足元すくわれるかもよ、シショー?」
調子出てきたなブルーの奴。いつものらしさが出てきた。最初っから水着のお披露目とこれが目的だったのかな。ならブルーなりに俺に勝つために色々考えてきているだろう。ならばいつも見せている戦術はブルー相手といえど使えない。なら新たなる別の戦術を披露するまで。
「いくわよ!」
「こっちはいつでもいいぜ?」
「「バトル!!」」
やっぱり俺達は、泣いても笑っても喧嘩して仲直りしても最後は結局ポケモンバトルということか。結果は……!
「ま、参りました……」
「そうかそうか。砂風呂の湯加減はどうだ、敗者のブルーさん?」
「悔しい! なんでわたしが負けるの!? おかしいわ! バトンタッチはさせなかったし、状態異常にもかからないように注意したし、ポケモンの数は2体も多いのに、なんで!?」
(申し訳ありません、私が至らないばっかりに)
「あ、違うの、ラーちゃん達は頑張ってくれたし、責めてないの」
「そうそう、トレーナーの実力不足だ。ソーナンスの使い方も下手だし、持っているポケモンは強くても扱う人間がダメダメじゃあねぇ……」
「ううう! そもそもなんでソーちゃんのかげふみに弱点というか、抜け道があるのよ!しかもなんでそれを持ち主じゃないシショーの方が良くわかってるのよ!」
なんとブルーは「ほろびのうた+かげふみ」の極悪コンボを敢行してきた。見事にイナズマを捉えた上に“しんぴのまもり”で“あくび”も封殺する徹底ぶり。しかしあっけなく“ボルトチェンジ”で逃げることに成功し、相手は絶叫。「交代できないけど交代技は使えるっておかしい!」と言っていたな。
「1番おかしいのは交代合戦になって技の受け合いになったのに、なぜかこっちが先に全滅したことよ。絶対なんかおっかしいわよっ」
(攻撃を受けた回数が同じでも、私達の方が一度に受けるダメージが大きかったように思います。特にこちらからは効果が今一つなことが多かったので)
あの一度のバトルでそこまで考えが及ぶのか。このポケモンヤバイ。もう完全にブルーの知恵袋だな。参謀だ。
「さっすが、ラプラスは賢いな。サイクル戦になれば読みで多少の不利はどうにでもなるからな。元々こういう戦いを1番想定して育てているし」
「え、どういうこと?」
「自分で考えろ。戦い方まで俺の真似をしてたらいつまで経っても俺の劣化のままだからな。自分で考えて強くなれ」
「じゃあ、真似しないからどういうことかだけ教えてー」
そういえば教えると思ったのだろうが甘かったな。
「それもダメー」
わざと意地悪くブルーの言い方を真似した。ブルーは身動きできたら襲い掛かってきたろうが残念、今は身じろぎすらできない。
「ううー!! なんでよっ、もう! 相手の戦い方を知るのは大切なことでしょ? 対策ができるんだからさー。よく相手の考えを読めっていっつも言うじゃない!」
ちゃんと話を聞いていたんだな。感心感心。でも言わない。
「それはその通りだが、俺が自分の手の内を簡単に見せたりするわけないだろ?」
「何よそれ、仮にも弟子のわたしに言う言葉なの?! わたしには教えてくれてもいいじゃない! このケチケチケチー!」
「お前は弟子だけど、俺を超えるんだろ? 1番有力なライバルになるかもしれないのに軽弾みなことはできないな」
「あーもう、調子いいんだから! やっぱりけちんぼ!」
こいつ反論できなくなったらすぐそれだよな。他にないの?
「それはないだろ」
「だってホントのことだもん。ね、ラーちゃん」
「……ラー」
こいつ、わざと鳴き声で返事したな? 都合のいいポケモンだな。丁度いい、そろそろブルーにも砂風呂の本当の恐怖を教えてやるか。わざわざ自分から砂風呂を選んで埋まってくれたのだから、これを逃す手はない。
「こういう時だけテレパシーを使わないのか。なぁラプラス、お前のテレパシーはずいぶんと都合のいいテレパシーなんだなぁ。まぁいいや。ところでブルーさん、砂風呂の中からかわいいおみ足がはみだしておりますなぁ。これはちゃーんと埋め直して差し上げないと」
「な、なに企んでいるの! シショーが悪い顔になってる! めっちゃイヤな予感! そこだけ最初からわざと埋めなかったのね!」
「人聞きの悪い。さて、ちゃんと埋めなお……あ、手がすべったー」
「アハハハハ、ヒャッッ!! ヤメ、ちょ、くすぐるな!」
砂風呂の刑からのくすぐり地獄の刑へ繋げるコンボ。相手は(笑い)死ぬ。
「助けてラーちゃん!」
(ブルー、ご愁傷様です)
「身の程知らずな挑戦をしたことを後悔するがいい!」
「助けてぇーっ!!」
なんだかんだはしゃぎまわって俺の方は楽しい海水浴だった。あんまり泳いでないし、ブルーはずっと砂の中に埋まっていただけだった気もするが、たまにはこういうこともある。
そうやってこの時だけはイヤな事も悩み事も何もかも忘れて心の底からブルーといる時間を楽しめた。ずっとこんなふうに一緒に遊んでいられたらいいのになぁ、と本気で思ってしまう程に。
だが本能は既にハッキリと直感していた。これは束の間の平和に過ぎないことを。
今回パッと見では水着出したかっただけみたいに思えるかもしれません
ですがちゃんとこの話には意味があるんですよ
理由の8割がみずg……もとい、伏線です
バトルカットは長くなり過ぎるし分割もできないしでやむなしです
内容は会話から想像して下さい