(そうですか。負けてしまったのですね。ブルー、ごめんなさい。私が不甲斐ないばっかりに……)
「ラーちゃん気にしないで! 皆で全力を尽くしたんだから、誰のせいなんてないわよ。それより、今は次の試合に向けてしっかり休んで気持ちを切り替えましょう」
手持ちの皆を回復させ、自分の部屋に戻ったわたしはラーちゃんを出してさっきの試合のことを話していた。あの敗北はわたし達みんなの力不足。今は素直にそれを受け止めるしかない。
(ブルー、たくましくなりましたね。そうですね、次は必ず勝ちましょう。私も名誉挽回をかけて死力を尽くします)
「ラーちゃんはホントに命がけで頑張るからシャレにならないわよ。あんまり無茶したらダメ。ラーちゃんは絶対わたしが無理させないからね」
準決勝、わたしはシショー相手にあっさりと負けてしまった。一度は偶然にもユーレイを倒して手応えを掴み、根拠もなく勝てると思ってしまった。でも、それすらもあの人の掌の上。終わってみればたった1体しか倒せなかった。
文句なしの完敗。燃え尽きて、目標を失いかけた。だけどそこからもう一度立ち上がる力をくれたのもシショーだった。絶対に勝ってリベンジする。何度でも戦って、勝つまで挑み続けてやる!
そのために次は負けられない。例年上に行けるのはだいたい3人が目安と言われている。そのためにこの3位決定戦が設けられている。相手はレッドに惜敗したグリーン。
「……」
(ブルー、どうかしましたか?)
「ちょっと旅立ちの頃を思い出していたのよ。わたしってさ、最初はダメダメで1つ目のジムですら何回も負けて、一緒に旅に出たあいつらにも置いていかれて……今のわたしだけしか知らないからラーちゃんには想像できないかもしれないけど、一時はトレーナーを諦めかけたこともあったのよ」
(そうですか。だからといってブルーの評価は変わりませんし、別に恥じる必要もありません。誰でも最初は初心者。上達の速さも人によって違います)
「あっ、別に自虐してるわけじゃないのよ? ただ昔グリーンとはちょっとあって……」
(次の相手の方ですか)
「うん。わたし最初はフーちゃんと旅に出たんだけど、最初は相性の悪いポケモンばかりでレベルが上がんなくてさ。むしタイプとかひこうタイプとか。なぜかそういうのばっかり相手になったのよね」
(そんなことが。今のブルーの豪運からすると考えにくいですね)
ホントにイヤになるぐらいそんなのばっかり。トレーナーまで図ったかのように見事にむし・ひこうタイプばかりときた。今のわたしでもあの状況じゃ簡単にフシギダネのレベルは上げられない。他のポケモンを捕まえればいい話なんだけど、それに気づくまで長かったわね。
「それにたいあたりとつるのムチばっかりしていたからいわタイプにも勝てなくてさぁ。フーちゃんは攻撃力が低いのに、イワークみたいな防御のお化けに物理で挑んで勝てるわけないわよね。グリーンには散々笑われたわ。レッドはヒトカゲでも勝てたのにお前はくさタイプで負けるのか、ってね。レッドは特殊メインだったからなぁ。今思えばわたしは負けるべくして負けていたんだけど、当時はそんなことわかんないでしょ? 『お前には才能がまるでない、トレーナーなんかやめちまえ』って言われて、真に受けちゃってさ。いつもフーちゃんは傷だらけで負けてばかりだったし、それもわたしのせいだって思ったら情けなくて……あの頃は辛かったなぁ」
あれが全部ムダだったとは言わないけど、もう二度とあんな思いはしたくない。昔の苦労を思い出していると突然寒気がした。いや、本当に寒いわね。部屋の温度が下がってない? ふとラーちゃんの方を見ると白い冷気が漏れている。この冷気っ、本気で怒ってる時のやつ?!
(勝負の後でその人間は氷漬けにした方が良さそうですね……)
「待って待って! 違うから! もう何の遺恨もないわよ! グリーンは大事な幼馴染だから絶対に手を上げたりしないで! ちゃんと謝ってくれたし、照れ屋だけどホントはいいやつなんだから!」
(……冗談ですよ。ブルー、明日はその方に自分の実力を見せつけられるので楽しみというわけですね。任せて下さい。二度とブルーにそんな口はきけないように完膚なきまでに叩きのめします)
「頼もしいわね。どさくさに紛れてトレーナーに攻撃とかしちゃダメよ?」
「ラー」
あ、鳴き声でかわした! ホント、都合が悪くなるとすぐそれするんだから! さすがに本当に氷漬けにするようなことはないでしょうけど、ラーちゃんの気合いが入ったのは間違いないわね。ラーちゃんは強いけどだからこそ警戒されて満足に動かせてもらえないことが多い。次こそはしっかり力を発揮できるようにしたいなぁ。
◆
『会場の皆様、いよいよ試合開始です。赤コーナーは鍛え上げられたポケモンと巧みな交換戦術でここまで圧倒的な実力を見せつけてきたブルー選手! 緑コーナーはリーグ史上最高といっても過言ではない激戦を繰り広げあわやというところまでレッド選手を追い詰めたグリーン選手!』
「オレだけ負け試合の紹介かよ。テンション下がるなぁ、おい」
「グリーン、来たわね。あんたとレッドには今までずっとリードされっぱなしで毎度毎度後塵を拝してきたけど、それもここまでよ。わたしは今日あんたを超える! わたしが弱いなんて二度と言えなくしてあげるからね」
これはわたしなりの宣戦布告。あんたに勝たなきゃ、昔の自分を振り切れない。この先に見据える目標へ向かって進むためにも、勝って今までの努力はムダじゃなかったって見せてやる! 見ていてね……。
「ハッ! おもしれぇじゃねーの。いまさらお前のことを侮るつもりはねーが、オレに勝てると思うのは思い上がりってもんだぜ? レッドにはギリギリ負けはしたが、お前にまで負けるわけにはいかねぇ。絶対に勝ってレッドの野郎をマスターで叩き潰す!」
「わたしだって倒したい人がいる。あんたとはいつか白黒つけておきたいと思ってた。負けても恨みっこなしよ。全力でいくからね」
「望むところだ。どれほど強くなったか見てやるよ」
『今日のフィールドは“上手く育てりゃ強さは天下一品”のドラゴンタイプです。さぁ両者注目の一投目!』
「出番よ!」
「頼んだぜ!」
「「ジョットッ!!」」
『おっとぉ、これは面白い! いきなりのミラーマッチ! 同じポケモン同士の対面だ! 育て方とトレーナーの力量が直に試されます。互いにひこうタイプも持ち合わせ非常に難しいバトルになりそうだ!』
違う。あくまでバトルは手持ちのポケモン全てで行う総力戦。難しい相手と無理に戦う必要はない。昨日、シショーは交代を繰り返し常に有利な状況を作り続けていた。あれを思い出すのよ。あれこそがわたしの目指すべき理想。交換を繰り返して耐久力を活かす戦い方をする以上、相手の行動を読み切る力は絶対に必要! 絶対に100%読み切って見せる! それぐらいの気迫がなければ絶対シショーには追いつけない!
「とんぼがえり!」
「おいかぜ!」
まずは先制の“とんぼがえり”。こっちが速いだろうから先に逃げられると思っていたけど、グリーンは攻撃しないでいきなり“おいかぜ”か。あれは自軍の素早さを永続的に上げる技。一応ピーちゃんも使えるからよく知っている。
この場合、先手を取られ続けるのは痛いかと言われると案外そうでもない。わたしにはあまり効果はないわよ?
「いきなさい!」
「ジリリ!!」
『ミラーマッチかと思われたがいきなりブルー選手はボールに引っ込めてしまった! 出て来たのはカントー地方では唯一はがねタイプを併せ持つレアコイル! 昨日の準決勝、ねむり状態から目覚めた起死回生の一撃はまだ記憶に新しいところ。今日はどんな活躍をみせるのか!』
「チッ! 戻れ!」
「あらら、とんぼがえりも持ってないなんてびっくりね。特殊攻めなの?」
まずはこちらが有利な対面をとれた。ここから慎重に回せば優勢をキープできる。まずは迷わず“ボルトチェンジ”……といきたいのは山々だけど、ここで電撃は打てない。相手のメンツが割れてない以上、じめんタイプや“ちくでん”持ちで前みたいに止められる可能性がある。そうなればこっちがとんでもなく不利になる。もう二の轍は踏まない。無効タイプがなくて通りがいい“ラスターカノン”を選ぶのが無難ね。
「こい!」
「ラスターカノン!」
「ギャオギャーオ!」
『出たっ!? あれはドサイドン! 先日はわたくしめの勉強不足により満足に実況できませんでしたが、あれは遠くシンオウ地方に生息するポケモンのようです! さて、レアコイルはラスターカノンを使った! これは効いている! こうかはばつぐんだ!』
あれはサカキが使っていたポケモンね。グリーンもゲットしたのか。たぶんサイドンを進化させたのでしょうね。サイドンが元だから能力もそれに近いはず。“ラスターカノン”はかなり効くだろうし、これで倒せなくてもあと一歩まで追い詰められたらグリーンは最後に一撃入れようと考えて攻撃することしか考えられなくなるはず。少しかき回してあげましょうか。
「はがねタイプの技だと!? 電撃じゃねぇのか! クソッ、とんでもないダメージだな」
「いいドサイドンね。レーちゃんの抜群技を受けて耐えられるポケモンなんてそういないわ。でもさすがに限界は近そうね。もう一押しかしら?」
「この程度でやられるかよ! じしん!」
乗ってきた。男の子ってホントに単純ね。最後のあがきとばかりに威勢よく攻撃してきた。
“おいかぜ”のターンには限りがあるし、ポケモンの体力も少ない。思った通り前のめりになって目の前の相手を倒すことしか考えていない。
「甘いわよ」
『ドサイドンは容赦なくレアコイルの弱点をつくじしん攻撃! しかしブルー選手その指示の直前にポケモンを交代! 出て来たのは再びピジョットだ! さすがにこの攻撃は読んでいた! 効果は全くないぞ! グリーン選手なかなか思うように攻撃が出来ていない!』
「くっ……だがムダだ! ひこうタイプもこいつは倒せるんだよ! ストーンエッジ!」
「まもる!」
「おまっ!? まさか……!」
さすがに気づいたかしら。交代を繰り返して時間を稼ぐ。そして“おいかぜ”の時間切れを狙う。気づけばあいつならさらに焦るはず。“まもる”は連続で使えないから次も攻撃してくる。
「ストーンエッジ!」
『あーーっと!! これも速い! ブルー選手相手の技を確認する前に素早く交代! 出て来たのは先程ドサイドン相手に引っこめたはずのレアコイルだ! こうかはいまひとつのようだ。これは時間稼ぎなのか? 一度でも読み外せば大ダメージは必至! 綱渡りのような交換連打に見ているわたしも思わず冷や汗だ!』
「なめやがって! 次は外さねえ!」
「悪いけど、次はもうないのよ。0時の鐘の音が聞こえてくるわ。もう魔法が解ける時間よ。レーちゃん、ラスターカノン!」
「だったらこっちはじしんだ! ……何!? 風が止んだ!?」
『守備に徹していたブルー選手が一転、攻撃に打って出た! それを見計らったかのように突如グリーン選手を取り巻いていた奇妙な風も消えてしまった! 天はブルー選手に味方したのか?!』
あの人は“おいかぜ”を知らないようね。ポケモンごとに持続時間は違うものだけど、わたしには何となくそのタイミングがわかる。攻撃するならこの瞬間をおいて他にないと直感したわ。今は外す気が全くしなかった。これで数の上でまず一歩リード。
次はどうしようかしら。さすがにもうじめんタイプがいるとは思えない。素直に“ボルトチェンジ”で様子を見ましょう。もし次がまたじめんタイプなら、悪いけどラーちゃんに交代して任せることになるわね。ラーちゃんならなんとかしてくれるはず。
「お前にはこいつだ!」
「ボルトチェンジ!」
『ブルー選手またまた交代か!? 電撃が迸ったと思う間もなく素早くレアコイルは引っ込んだ! グリーン選手のウインディに対してブルー選手は即座にラプラスをぶつけて来たぞ。またもや相性はブルー選手に有利っ!』
ほのおタイプにはみずタイプで攻めるのがセオリーだもんね。グリーンはかなり不利な対面を迎えたけど交代するかどうか見ものね。
「チョロチョロめんどくせーな。けどあのポケモンは簡単には倒せねぇからな。さすがに交代するだろ」
「あら、変えちゃうのね。次はだれなのかなー?」
グリーンはたしかナッシーを持っていたはず。代えるならそいつでしょうね。カメックスでもいいけど、あっちのメインのみず技はラーちゃんには効果がないから積極的には出しにくい。完全にラーちゃんを相手に出来るポケモンはそうはいないでしょうし、変に裏をかきにいくよりも真っすぐみずタイプ半減を読んで“れいとうビーム”をナッシーに当てにいくべきね。
「くっ……お前で止めてくれ!」
「れいとうビーム!」
「うっそだろおい!?」
『決まった! 渾身のれいとうビームがナッシーを直撃! これはさすがに効いている! こうかはばつぐんだ! グリーン選手苦しい! なんとかここをこらえて望みを繋いでくれ!』
「戻れ!」
どう見ても2発は耐えられないと見て交代か。いい流れね。もうあっちは余裕がないはず。来るならこのタイミングね。ここで狙う!
「ぜったいれいど!」
「何!? 避けろカメックス!」
やっぱりカメックスで来たわね。一撃必殺は狙ってもなかなか当たらない。だけど一度放ったことでラーちゃんなら距離感やコントロールを掴めたはず。交代からなら二度チャンスがある。次は外さない!
「いい調子よっ! 次で微調整して!」
「あの技は使った後に隙ができる。躱してから接近してかわらわりだ!」
ピキピキピキ……
「……!」
「カメックス!?」
当たった! カメックスは声も上げられずに倒れた。これで早くも2体目! かなりリード!
『あーーーっ!! 決まってしまったぁ! 問答無用の一撃必殺! 二度目はきっちり照準を定めて見事に命中させた! 恐るべしラプラス!』
「イエースッ! オッケー、ラーちゃんいいわよ! さすがね」
「ラーーッッ!!」
「あーくそっ! 一撃必殺だけはどうしようもねぇ! なんでオレのカメックスはいつもこればっかなんだよ! だったらこいつだ!」
「ぜったいれいど!」
今は調子がいいこの技で押し切るべきね。交代際から連打されると受けるプレッシャーも半端ないでしょうし。
「出てこい!……お前っ、またぜったいれいどかよ! 無茶苦茶しやがってこのヤロッ!」
「わたしは野郎じゃないわよ。ラーちゃんガンガンいっていいわよ!」
やっぱり1回目で当てるのは相当難しいようね。さすがに外れたか。次は当ててちょうだい!
「そう何度もホイホイ撃たれてたまるか! トリック!」
「トリック? どっかで聞いたことあるような……何だったっけ……」
「ラー!?(ブルー!? 重いですっ! 急に体が鉛のように重い! どうしても上手く動けません)」
え、何が起きたの? 見たところ何も変化はないけど。
「なんだよこれ。チッ、しけてんなぁ。フーディンあれだ!」
「シェェェイイ!」
「ラーちゃん、ぜったいれいど!」
「ラー?!(ブルー、技が出せません!)」
ええっ!? どうしたの? 技が出せないってどういうことよ! 技の使い過ぎ? でも今までこんなことなかったはず。あーもうどうしろってのよ!
『どうしたラプラス! 先程から様子がおかしいぞ? 何か技を受けているようでしたが動きが緩慢だ! これでは格好の的にしかならないぞ?』
「よっしゃ、交代だ! そのままリーフストーム!」
「リーフストーム!? なんて技! 1発耐えて!」
「ラーッッ!」
こっちが動けないからって余裕かまして交代してきた! さっきのナッシーが出て来てくさタイプの大技“リーフストーム”を使ってきた。威力は絶大。ラーちゃんを仕留めにきている!
「耐えて!」
「なっ! マジで耐えやがった!? どうなってんだそいつ!?」
ラーちゃんは執念で耐えきった! 一致抜群でしかも大技の“リーフストーム”なのに耐えるのね。しかもまだ余力を感じる。やっぱりラーちゃんはすごい!
「れいとうビーム!」
「躱してもう1発かましてやれ!」
うそっ!? 簡単に躱された上に追撃まで!? 2発目もくらってしまった。相手はそんなに速くないのに! ラーちゃんの動きがかなりにぶい。そういえば重いって言ってたけど……あっ! 思い出した!
「あんた持ち物入れ替えたわねっ! あっ! これ、なんてもん押しつけてんのよ!」
「やっと気づいたか。けどもうおせーよ! いくら打たれ強くても3発目なら……」
なんとか2回は耐えてくれたけど、さすがにもうきつそうね。これ以上無理はさせられない。潔く引くべきね。というかもっと早く“ぜったいれいど”が使えなくなった時点で交代すれば良かった。パニクって冷静じゃなかったわね。うう、落ち着かないと!
「みすみす見殺しにはしないわ! 出て来てソーちゃん!」
「ナンスッ!」
「なんだそのポケモン!?」
『ん!? んんっ!?』
さすがのグリーンでも知らないようね。一度も見せてないし。ものすごく育てるのが難しいって言ってたしあんまり有名ではないんでしょうね。でもソーちゃんはすっごい強いから見ときなさいよ!
今ナッシーはラーちゃんに大ダメージを与えるのと引き換えに大幅にその能力を落としてしまっている。安易に能力を落とせば恰好の起点になる。そのことを身を以てわからせてあげましょうか。
「アンコール!」
「アンコールー? 何がしたいんだ?」
『はぁ……ブルー選手のポケモンは何やら手を叩いていますがこれは何か意図があってのものなのかぁ?』
「ずいぶんと余裕ね」
呑気に“リーフストーム”を連打しているけどすでに能力は下がっているのだから大したダメージにはならない。いつまで笑っていられるかしらね。
「アンコールなんて同じ技を繰り返させるだけで大した脅威には……ハッ! しまった! 能力ダウン狙いか! めんどくさいことしやがって! けど能力が下がればいったん戻せばいいだけのことなんだよ。そこまでは知らなかったらしいな。ナッシー戻れ!」
「ナシ」
「ん!? おい、どうした、戻れよ! なんで戻んねーんだよ!」
「ナッシ!」
「おいっっ!? お前今ふざけてる場合か!? 頼むから戻ってくれ!」
「ナシ!」
「ソーナンッス!」
「フフフ……悩みなさい、悩みなさい」
『グリーン選手わけもわからず何もできなかった! その隙にブルー選手ポケモンを交代! おお、出ました! 満を持して現れたのはこのフィールドにはうってつけのドラゴンポケモンのハクリュー! すぐにりゅうのまいを始めた! 実に優雅で美しい舞にわたくしも惚れ惚れしております! だがその効果は強力。グリーン選手、黙って見とれているわけにはいきません!』
よっしゃ決まった! これでこの勝負いただきよ! ここでスパートかけて相手のポケモンを壊滅させてやる! 一気に畳み掛けるわよ~!
「りゅうまいりゅうまいっ!」
「くそっ、いい加減戻れよ! あれ、戻った!?」
「やっとね。次出さないとどんどん強くなっちゃうわよ?」
「出てこい! サイコキネシス!」
「げきりんげきりん!」
もう2回積んでる。一致りゅうまいフィールドウロコで5.4倍! 相手は即ひんし!
「フーディン戦闘不能!」
「そんなバカな!?」
「げきりんげきりん!」
「チッ……ウインディ! なんとか耐えてげきりんで反撃しろ!」
もう後は押せ押せよ! “いかく”をされながらもウインディを倒した。
「頼む……ピジョット!」
「げきりんで仕留めて!」
そろそろ“げきりん”の反動でこんらん状態になってしまう。攻撃力は下がっちゃったけどなんとか1発で仕留めて!
「よっし! よく耐えてくれた! おいかぜだ!」
「なっ、おいかぜ!? リューちゃん、この隙に倒すのよ! もう1回げきりん!」
「リュ~?」
ピジョットは交代際の一撃だけではレベルが高くて倒しきれなかった。しかもやっぱりリューちゃんがこんらん状態になってる。そのまますぐに“おいかぜ”をされた。攻撃せず“おいかぜ”でじっくり来るなんて……。あいつ頭いいわね。
どうせあと一撃受ければどのみちピジョットは倒れる。だからリューちゃんがこんらんで自滅する前提で動いてる。自滅するなら素早さを逆転させてから攻撃する方が“おいかぜ”が残る分有利になる。面倒なことしてくれるわね。これだと運が悪ければリューちゃんがやられるかもしれない。もし倒されたらこのまま“おいかぜ”中のピジョットは止まんない……!
ううー! こんらんの僅かな隙を突かれた! この流れちょっとヤバイ! ここまで来て負けなんてイヤよ?! リューちゃんなんとかして! お願いだから攻撃してよっ!
「リュリュ~?」
「くっ、自滅……」
「よっしゃ、おいかぜも成功! このまま届いてくれ……!」
“おいかぜ”を使っている隙に倒したかったけどリューちゃんは自滅して攻撃できなかった。目を回してミニリュウみたいなかわいい声を出しちゃってる。うぅ、かわいい……じゃなくてちゃんと攻撃してよ! ホントにヤバイのよっ!
次の攻防は相手の方が速くなる。でも相手の体力だってもう残り僅かなのよ。リューちゃんのとっておきの切り札見せてあげる。グレンちゃん仕込みの“しんそく”でケリをつける!
「諦めないでリューちゃん、しんそくよ!」
「エアスラッシュ!」
動いた! 攻撃成功! 技さえ発動すれば“しんそく”は絶対に先制できる。そのままピジョットを倒した。
「なんでここで自滅しねぇんだよ! こいつの悪運を舐め過ぎたか……ナッシー! まぐれでもなんでもいいからサイコキネシスで倒してくれ!」
「ムダよ! リューちゃんはもうこんらん解けてるわ! げきりんげきりん!」
「リュー!」
「ナッシ……」
「ナッシー!? ここまでか……」
よっしゃ! 最後も“げきりん”で決めて圧巻の4タテ! リューちゃんってばホントにサイコー!!
ブルー
1.ピジョット シルクのスカーフ
2.レアコイル メタルコート
3.ラプラス とけないこおり
4.ソーナンス しあわせタマゴ
5.ハクリュー りゅうのウロコ
グリーン
1.ピジョット するどいくちばし
2.ドサイドン やわらかいすな
3.ウインディ たつじんのおび
4.ナッシー ひかりのねんど
5.カメックス しんぴのしずく
6.フーディン くろいてっきゅう
ブルーは準決勝のバトルでトレーナーとしてのレベルを上げてますね
参考にすべきところはマネして反省すべきところは直してます
相手の心理の考察もレベルアップ
グリーンは持ち物がひとクセある感じにしてみました
留学してたらしいので色々持ってそう
道具はどこまで開放するか悩んでます
月日が経てば道具は増えていくのでどこかで区切りをつけるしかないわけですが、それなら国内(4世代)までがキリよく済むかなと考えてます
なのでマスターは拘り系とかいのちのたま等も使うかもしれません
しんぴのしずくとかだと面白くないなぁと思い始めて早くも心変わり……