周辺諸国最強のお嫁様   作:きりP

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やっぱり短編より連載の方が感想が多く貰えて嬉しいですねw



5 カルネ村パンチラ祭り

 

 

 うーん、すっぱだかで抱き合って寝てたのは拙かったけど、裸ワイシャツとワンピースで抱き合って寝てたのは許されるのかな……

 

 明けて三日目、今日も良い天気だ。昨日村長婦人に頂いたワンピースは、多少汚れがあったり日に焼けたのか黄ばんでいたりしたのだが、浴室の更衣室の隅に置いてあった洗濯機に入れたところ、瞬く間に綺麗になった。

 使えたんだこれ……何故か金貨一枚入れないと動かない仕様だったが、るし★ふぁー君さまさまである。

 ちょっと胸がきつく、丈が短かったりしたが、その真っ白なワンピースを着てクルクルまわったりとはしゃぎすぎてしまった。多分内面も若くなっちゃってるんだろう……だよね?

 

 現在私はネムちゃんと一緒に森の入り口付近まで来ている。例のごとくソーコはお留守番だが、鍛冶というか研ぎの作業は噴水近くにした方がいいんじゃないかってことになって、その設営作業を頑張っている。

 

 私は遅すぎると思われる自身の力の把握の為にと、お隣さんにどこか目立たない広場みたいな場所がないかと聞きに来たのだが、エモット夫妻とエンリちゃんは畑に出ていったらしく、ネムちゃんはこれから薪拾いに行くと言うので一緒についてきたのだ。

 10歳の子に、これは危険な作業なんじゃないかと思われたが、村から1km程の森手前の雑木林にモンスターなどは現れたことは無いらしく、逆に街道方面の森の拳王のテリトリーを大きく外れている方が危ないのだそうだ。

 これは来る途中、村長さんの家に服を見せに行ったときに教えてもらったのだが、「ネムよりあなたの方が危険ねぇ……変な貴族かなんかに捕まらなきゃいいけど」と漏れた言葉に、あーそういえば私美少女だったな、なんて思いだしたりもしていた。

 ソーコもそうだが、エモット家他若い女性たちは顔立ちの整った美人が多くて、自分がどう思われてるのかなんてあまり考えもしていなかったからだ。まあ、うん、大丈夫でしょう。

 

「アイコおねーちゃん、これからなにするの?」

「そうねー、魔法よりまずは筋力とか防御力よね」

 

 近場にある両手を回せるくらいの太さの古ぼけた枯れ木の前に立って、ネムちゃんに倒していいか聞いてみるとOKとのこと。では。

 

「ぱんち!」

 

 予想では倒れると思ったが「ドゴォォオン!」という音とともに、枯れ木に穴が開いただけだった。うん、別に手も痛くないね。では続きまして。

 

「きっく!」

 

 横なぎに蹴りつけてみると、スパンと断ち切れ、枯れ木が倒れてくる。危ない危ないと両手で押さえてみたが、特に重いと言うほどでもなかった。ゴロンと枯れ木を倒して考える。

 まぁこんなもんかな? ヘルヘイムの木は抵抗があったと言うか固くて、鈍器で何度もたたかないとダメだったけど、これは枯れ木だしこんなもんなのかな。

 

「ネムちゃんこれ薪になるかなあ?」

 

 振り向いて離れてもらっていたネムちゃんの方を向くと、こちらにものすごい勢いで走ってくる。スゴイスゴイ!とはしゃぐネムちゃんを落ち着けてから再度聞いてみると、枯れてるから大丈夫だと思うとのこと。

 再度枯れ木を抱え上げ地面に突き刺し、羽を出して飛び回りながら枝を叩き落としていく。ネムちゃんは下にいると危ないので、片腕で抱えることにした。

 

「というわけで大収穫でした~」

「わーい! やったー!」

 

 両腕をブンブン上げながら喜ぶネムちゃんを見ながら、さて次はこの杖かと懐から実験用に用意してきた杖を取り出す。神器級アーティファクトが先端についているのだが神器級武器ではない。作っている途中でお金が足りなくなって高額クリスタルなどは突っ込んでいないのだ。

 

「神器級とか世界級とか……トップ層は恐ろしいねぇ」

 

 なんて呟きながら杖を構える。先端の宝石は『月の宝玉』と呼ばれているもので、モモンガが持つギルド武器についている宝玉の一つと同じだ。単純にダブりが出たのを安く買わせてもらったのだが、それでもものすごく高額だったのは覚えている。自身で召喚魔法も出来るけどMP節約は大事よね。

 

「<月光の狼の召喚(サモン・ムーン・ウルフ)>」

 

 中空から飛び出るように二体のオオカミが現れ、アイコたちの前にひれ伏した。

 

「うわぁ!? アイコおねぇちゃぁん!」

「あぁゴメンね、大丈夫だからねぇネムちゃん。うん、なんだろ、頭の中で繋がってるような感覚がわかるわね。よしワンコたち、周りに散らばってる薪を集めるのを手伝ってね。このネムちゃんはお友達なの、彼女の言うことも聞くのよ」

 

 そう告げると、了承したとばかりに一声鳴き、ものすごい早さで薪を集め咥えて戻ってくる。薪を私たちの前で落とすと、褒めてほしそうに身体をこすりつけてきた。

 

「おー! えらいえらい!」

 

 頭をなでてやるとなんとなく嬉しそうにしているのがわかる。もう一頭はネムちゃんの身体に頭をこすりつけているようだ。

 

「うはぁ! すごーい! えらいえらーい! うふっ、くすぐったいよぅ」

 

 ネムちゃんにもって考えが伝わったのかな? なかなかに目つきが鋭くてでっかいけれど、可愛らしいじゃない。

 ネムちゃんも結構物怖じしない子よね。リアルで壁をパンチでぶち破る人がいたり、自分よりデカイ犬が目の前にいたら、私逃げるけどね。

 さて支援魔法はいいとして、攻撃魔法は……あんまり取ってないし、一番弱いのでも火事になったら困るしなぁ……

 回復魔法はうーん……かすり傷一つ出来ないとは思わなかったからなぁ、そうだ。

 

「ワンコ、ちょっと腕噛んでみて」

「えぇえ!?」

「ワフゥン!?」

 

 確かムーン・ウルフのレベルは20台だったはず。こんなんにでも噛まれれば1ポイントくらい減るんじゃないだろうか。召喚されたウルフは逆らえないのかと思ったが、やたらと渋りながら私の顔と腕を交互に見つめ、諦めたように甘噛みする。

 

「ん? 噛んでる? もうちょい力入れてみて? そう……あ、ちょっとむずっときた」

 

 これはちょっと歯が食い込んだんじゃないかと思った矢先、身体がふわっと光る。

 

「あ! <自動生命力持続回復(オート・リジェネート)>か……パッシブスキルってどうやって切るんだろ?」

 

 あれ、これなんか主様全然大丈夫そうだぞ、とでも思ったのか、二頭が馬乗りになりモグモグしてくる。傍から見れば猟奇事件というか大変な状況にも見えるのだが、両腕は傷一つつかない。

 

「べっちょべちょなんだけど……よし、実験失敗! これより帰還してお風呂に入ろう。ネムちゃんも一緒にね」

「わーい! おふろー! おふろ?」

 

 取り出したロープで薪をまとめ上げ、二束ほど残して残りはアイテムボックスに放り込む。いつもなら一束も集められないとのことなので、この二束をネムちゃん用にして残りはお願いして頂くことにしたのだ。

 家にある暖炉の煙突は閉じてあるのだが、ツベークもいないし使ってみるのも面白そうだし、村長さんとこのお土産にもなるしね。

 

 ネムちゃんを抱え上げてムーン・ウルフに乗せる、私はパンツ見えちゃうからいいやと思ったのだが、なぜか切なそうに「クゥーン、クゥーン……」と鳴くもう一体のウルフに根負けして乗せてもらうことに。

 

「ゆっくりよ! パンツが! もうちょい、ユックリで、いいから!」

「あはははは、スゴーイ! はやぁーい!」

 

 ネムちゃんあなたもパンチラ祭りになってるからね、などと思いつつ、村の前でウルフを消せばいいやとも思っていたのだが、パンツに気を取られていたせいで近くにいた一人の村人の存在に気付くのが遅れてしまった。

 

 

 

 

…………

 

……

 

 

 

 

 

「まったくー、本当に驚いたぞ……まあ色々と目の保養もさせてもらったが」

「うっ!? ごめんなさいラッチモンさん」

 

 村の狩人ラッチモンさんは、狩りの傍ら子供たちが行う薪集めの様子などを見守っていたのだが、さすがに自分では仕留められない程の力を感じる強大な魔獣に驚くも、その上にいる大笑いしているネムと、現在村の話題の人となっている美少女に気づき、何とか弓を下ろしたのだが……

 

「まあ事情はわかったが待ってろ。ワシが先に戻って説明してくるから」

「よろしくお願いします」

「おねがいします!」

 

 召喚で呼び出した魔獣であって危害もない事も理解してくれたのだが、今後も村の中で呼び出すことが無いとも言えず、「驚かせた罰だ」とウルフに乗ったまま凱旋(?)することになったのだ。

 あるかどうかは分からないが、村に危険なことがあった時にその戦力が使えるなら、他の村人に魔獣を見せておいた方が良いとも。ネムや私が乗ってるなら安心もするだろうと言われては断ることも出来なかった。

 

 数十分後、銀色の毛並みの四足獣に驚く村人たちであったが、パンツが見えないようにと必死になって裾を抑えながら真っ赤になっているアイコと、楽しそうに笑うネムを見て、何故かほっこりと笑いが漏れ出し、多少の恐れはあるものの安心した表情になっていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『私もやっとですが外に出てみましたよ。星空がキラキラ光ってまるで宝石箱みたいでした』

「んふふ。モモンガちゃんらしいね」

 

 モモンガの言葉に乙女チックだなぁと思いながら、お互いに今日の報告を済ませていく。

 すでに時刻は夜半過ぎ。『ネムちゃんお風呂ではしゃぎすぎて倒れる』イベントなどもあったが、おおむね平和な一日であった。

 

 モモンガは自身も武器を振るってみたがクラスの異なる武器は装備できなかったこと。だが自身の魔法で生み出した装備なら振るえたことを。

 アイコは村長夫妻から聴いた、『アンデッドは生者を襲う忌避される存在』だと言うリアルと変わらないような認識であること。天使種族で取ったパッシブのオートリジェネが切れない事。なんか傷を負うことの方が難しいんですけど、なんてことを話していく。

 

『確か回復量がものすごく低くて使えないって言ってたやつでしたっけ?』

「うん、まだモンスターは見てないから何とも言えないけど、この世界それほど警戒することはないかなーって思うよ。むしろ私たちの方が危険人物かもね」

 

 そしてアイコは提案としてしばらく、攻勢防壁は張らず、というか今日などはほとんど素っ裸に近い防備だったことを告げ、そちらから捜索に入ってもらって構わないことを告げる。

 

『遠隔視の鏡も使ってみたかったですし、ありがたいです。ナザリックのNPCもメイドに至るまでなんとか名前も覚えたし、もう、大変なんですって支配者ロール……アルベドのこともありますし……あ』

「え? アルベドがなんか拙いの?」

 

 あ~いや~う~……などと唸っていたが、相談に乗ってもらえる人も皆無だったために、転移前に犯した自らの過ちを懺悔しはじめるモモンガ。

 

「え? あっ! そっち系の人だったんだ(同性愛的な)モモンガちゃん……」

『そ、そっち系って(おっぱい星人的な)まあ否定はできませんが……』

 

 たっち君はカモフラージュ的なアレだったのかなあ、ネナベやってる時点でまあ……そうだよね(偏見)。

 でも別に今時珍しい話でもないし、ここは大人な態度で寛容的に推してあげよう。

 

「好きになっちゃったんならしょうがないじゃない。それにうちの子もそうだけど、多かれ少なかれNPCの好意は高いんだと思うのよ。多分だけど他の娘もそうなんじゃない?」

『そういえばシャルティアも『我が君』だなんだと……』

「でしょう? まぁそこまで深く考えないで、押されて引くんじゃなくて、たまには押してみるといいよ。私を見つけたら一緒にデートにでも来てくれれば嬉しいかな」

 

 なんか話の方向性が変わって来ちゃってるような気もしないでもないのだが、親身になって相談に乗ってくれる彼女に感謝しつつ本日の連絡を終えるモモンガであった。

 

 

 

 

…………

 

……

 

 

 

 

 

 なんだかんだで日を跨いでから一時間ぐらいおしゃべりしてしまったが、その間も手は止まっていなかった。当初の予定より早くソーコのスカートと、もう一着ワンピースを作ることが出来たのは良かったな。見本があるから楽だとは言えこれは確実にステータスの恩恵を受けてるなーと考える。

 

 モモンガの恋の相談(?)に思わず過去の自分を顧みるが、惚れっぽいところはあったけど、そんな仲になった人はいなかったなあと自身の過去を振り返る。

 あーそんなことはもうどうでもいいか。今更あのゲーム終了時の時間に帰れるかなんて考えられないだろう。あの時間に地球が爆発してるなんて馬鹿な想像だってありえちゃうんだから。 

 

「わからないことに悩む暇があったらとりあえず受け入れよー」

 

 思わず久しぶりにスローガンを口にしながら、眠気で限界だろうに身体をつねりながら待っていてくれたソーコを連れて、本日もおっぱいまくらを堪能しようと考えるアイコであった。

 

 




次回はいよいよあれです。 小説の戦闘回とか流し読みしてしまうタイプの作者が送る戦闘回ですw
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