更新はマイペースにやらせてもらいます。
この作品と共に末長くよろしくお願いします。
______________カチャッ
食器と食器がぶつかり合うような音が密かに鳴る。
それもそうか。
なにせ、ソーサーにコーヒーカップを置いたのだから。
ふと、窓から見える青空を見上げる。
あの流れる雲たちは、さぞ呑気に時と共に流れているのであろう。
______________私みたいな無謀な悩みを抱えずに…
はぁ~……
思わず、深いため息がこぼれる。
ここまで私を悩ませているなら、いっそのこと諦めれば良いのにと思った人も少なからずいるのではないだろうか。
まぁ、思ってる人がいようがいまいが、その問いに私が答えるとしたら、こうだ。
____________諦められるものならとっくに諦めてる
っとね。
諦められないからこそやっかいで、その諦められない悩みがこれまた複雑で、私は日々頭を抱え込む生活を繰り返していた。
そんな私からしたら、この美しく広がる青空は憎々しいほどの快晴に変化する。
ふと、視線を窓から反対側に移す。
そうしたならば、とある少女が視界に映った。
その少女を見ていると、頬が自然と緩んでいく。
ちなみに言っておくが、私は"変態"でも"ストーカー"でもない。
そこのところはよく認識しておいてもらいたい。
________________パチッ
視線が交わる。
私の中二病っぽい思考が一気に停止した。
「あっ!神崎さんっ!また来てくださったんですねっ!
いつも羽沢喫茶店をありがとうございます!」
ふわりと頬笑む目の前の美少女。
そんな少女の笑みを見惚れていると、かぁあっと顔の温度が上がるのを感じた。
________________
それが目の前にいる少女の名前である。
そして私は、
________________
極普通(?)の高校1年生(のはず)だ。
「え、えっと、は、羽沢さんの所の、
こ、コーヒーが好きで、そ、それで………
あ、あはは」
めちゃくちゃ緊張しながらも頑張って言葉を絞りだし、恐らくぎこちないであろう笑みを浮かべる。
「えへへ。そう言ってもらえると嬉しいです。
今、神崎さんが飲まれているのは
私の父が淹れたコーヒーなんですよ。
今度飲む時は私の淹れたコーヒーも
飲んでいってくださいね。
まぁ、父には遠く及ばないと思いますが……
あはは…」
そう言って、苦笑を浮かべる羽沢さん。
へぇ~。このコーヒーって、羽沢さんのお父さんが淹れたものなんだ……
てっきり、お母さんの方が淹れているものかと……
っということは、クッキーセットとかケーキセットみたいなデザート系をお母さんの方が担当しているのかな?
……………って、ん?
は、羽沢さんが淹れたコーヒーを私が飲めるっ!!?
ふぁっ!?まじでっ!?
き、聞き間違えとかじゃないよねっ!!?
ガシッ!!
「ぜ、是非お願いしますっ!!
羽沢さんが淹れたコーヒー、
何がなんでも飲みたいですっ!!」
思いがけない最高のプレゼントについつい熱弁してしまった。
でも、こればかりは譲れないっ!!
それこそ!!何があろうともっ!誰であろうともっ!
私は引くつもりはないっ!!
「え、えっと、そ、そんなに、、ですか?」
「そんなに、、ですっ!!」
「そ、そうなんですか」
……………あっ
や、ややややややってしまったぁ……っ!!!
は、羽沢さんの手を握って、こ、こんな、、、、こんな恥ずかしいことを叫ぶなんて……っ!!
かぁあっと顔に身体中の全ての熱が集まる。
ぜ、絶対に引かれたぁ……っ!!!
羽沢さんに引かれたぁ……っ!!!!
「ご、ごめんなさいっ!!!つ、ついっ!」
慌ててそう言って、羽沢さんの手をパッと離す。
「あっ!いえっ!あ、謝らないでくださいっ!
わ、私、嬉しかったですからっ!!」
「へっ?」
思いがけない返事に気の抜けた返事がもれる。
「え、えっと、ですね、、じ、実は、
こ、ここまで、わ、私のコーヒーを飲みたいって
言ってもらえたのは初めてなんです。
そ、それで、け、けっこう、
う、嬉しくなっちゃって……っ!!
だ、だから、そ、その、か、神崎さんっ!
あ、ありがとうございます!
わ、私なんかのコーヒーを飲みたいと
思ってくださって……!!
次は是非、私のコーヒーを
飲んでいってくださいね!」
そう言って、羽沢さんはふわりと頬笑む。
…………… て、天使?
羽沢さんのその微笑みにズキューンっと胸を打たれる。
そういう可愛い姿を見せられるから、私のこの恋情がブレーキなぞ知らんとばかりにアクセルを踏み続けるのだ。
そう、つまり私の複雑な悩みというのは羽沢さんへの恋心のことで、どういう風に複雑なのかと聞かれれば、あまりに無謀な恋でこの私の想いに1㎜も気づいてもらえず、こうして無意識に恋心を加速させられるからだと私は答える。
まぁ、私のこの想いに気づかれたら気づかれたで色々とまたあるのかも知れないけど、ここまで気づいてもらえないのもまた問題だと思う。
だから例えば、こんな風に……
「は、羽沢さんが淹れてくれたコーヒーを飲むなら、は、羽沢さんとが良い、かな。
そ、その、、二人、きり、、で……」
何てことをいっても………
「そうですねー、忙しくなければ
一緒に飲めると思いますけど………
あっ!でも私が一緒に飲めなくても
安心してくださいねっ!
話し相手が欲しいのであれば、
私が蘭ちゃんを誘っておきますからっ!
神崎さんって蘭ちゃんと結構仲良いですもんねっ!
同じクラスですし!」
________こんな感じに返されるのが落ちなわけで…
……………そういうことじゃないのになぁ…
私は羽沢さんだから二人きりで話したいと要望したわけで……
別に蘭が嫌だとか、そういうことじゃないんだけどさぁ~……
っはぁ~。
また蘭に話聞いてもらおうかな………
……………うん、そうしよう…
__________________「くしゅんっ!」
「あれ~?らーんー、可愛いくしゃみするね~。
もしかして風邪~?」
「………………悪寒がした。
とてつもなく嫌な予感がする…」
《主人公》
神崎 零
【挿絵表示】
性別 女
年齢は15歳
一人称は私
家族構成:姉×3、母、父、零
金髪で右側の前髪の方が長いショート
左側の髪はオールバック状態
(生まれつき金髪)
※祖父がアメリカ人のクォーター
黄色に近い茶色の瞳
ブレザーの前は開けてる
めちゃくちゃイケメンで美形
(たまに読者モデルをするぐらい)
たまに無自覚なイケメン行動をする
運動神経抜群、頭脳明晰、容姿端麗、家事完璧
(⬆家事に関しては、
ちょい複雑な家庭環境ゆえに
家事は基本的に零がこなしてたため)
結構、同性にモテるタイプ
普段着もおしゃれで、
よくスカウトされたり、
(女性から)ナンパされたりする
⬆姉の影響
中学生(中2)の途中まで武術
(剣道、合気道)を習っていた
⬆心配性な親の影響
※止めてからも、
腕が鈍っては元も子もないと、
朝はランニングと素振りと動きの稽古
夜は筋トレを欠かさずしてる
(零のイケメン力の内の1つ)
雰囲気はとにかくキラキラしてる感じで
The ・リア充感が溢れてる
※本人に自覚なし
一途なタイプで惚れたら一直線。
(これまたイケメン力の内の1つとなってる)
結構好きな人に弱く、
その人相手だとコミュ力DOWNの
赤面率UP状態になる
※拙いながらもイラスト書かせていただきました。
少しでも参考になれば、嬉しいです。