___________「っはぁ~。怖かったですね……」
「そ、そうですね」
映画館から出てきた私と羽沢さん。
じ、実は、き、緊張しすぎて、あ、あまり内容を覚えてないなんて言えない……
だ、だって、は、羽沢さんの反応が可愛すぎて、い、意識せざるを得なかったから……
ちょ、ちょこっとだけ映画の時の事を話すとしたら……
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__________過去を振り返る。
『ウガァアアアアアアアアッッ!!!!!』
『キャァアアアアアアア!!!!!』
「ひぅっ!!?」
私達が見ている映画は所謂ゾンビ映画。
今やってるのはゾンビがいきなり飛び出してくるという、まぁ、所謂テンプレ展開の場面である。
しかし純粋な羽沢さんはそれに素直にびっくりして、可愛らしい悲鳴をあげながら私の腕に抱きついてくる。
…………一言、言わせてもらおう…
その可愛さに萌え死にそうなんだけどっ!?
私もホラー映画は苦手だけど、そんなことより羽沢さんの反応が可愛すぎて怖いもクソもない。
羽沢さんが可愛すぎて映画どころではないのだ。
『っはぁ、っはぁ。
だ、誰か………た、た、助け、て…』
『アァァアアアアアアアアッッ!!!!!』
「ひゃあっ!!?」
ゾンビから女性が逃げていく。
しかし曲がり角を曲がったところでまたもやゾンビが出てきた。
そこにまた羽沢さんが驚いて、今度は私の腰に腕を回して抱きついてきた。
ふぁっ!?
ちょっ!?は、羽沢しゃんっ!!?
そ、それはさすがに……
『い、いやっ!!こっちに来ないで……っ!!』
『ウァアアアアアアアアッッ!!!!!』
『アァァアアアアアアアッッ!!!!!』
『い、いやぁぁああああああああああっ!!!!!!』
「ひぃっ!!!」
二体のゾンビによって挟み撃ちにされた女性。
女性が震えながらも必死に抵抗しようとするが、ゾンビ二体が無情にも襲いかかってくる。
そのシーンが羽沢さんにとって、だいぶ怖いらしく私の体に顔を埋め始めた。
は、羽沢さぁぁああああああああんっ!!?!!?
羽沢さんが私の体に顔を埋めたことにより、羽沢さんの感触が全身の神経に伝わり、私自身がある意味でヤバイ状態になっている。
可愛すぎだよっ!!羽沢さんっ!!!
天使ですかっ!?天使なんですねっ!!?
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っという感じに、羽沢さんの可愛さにひたすら悶え、カチカチに固まったまま映画の内容を楽しむことなんて出来ず、結果的に映画の内容を覚えていない。
この映画のチケットをくれた菫ねえには悪いけど、これは仕方ないよねっ!?
まだ顔の熱が引かないし、心臓もバクバクものだ。
…………羽沢さんのことが好きすぎてツラい…
「神崎さん、次はどこに行きましょうか?」
さっきの映画からだいぶ落ち着いたのか、にこっと微笑みながら首をかしげる羽沢さん。
その一挙一動に萌える。
顔に更なる熱が集まり、両手で顔を覆うようにして顔の熱を冷ます。
……………効果はあまりないけど…
「?どうかしたんですか?」
そんな私の様子を不思議そうに見る羽沢さん。
…………もう可愛すぎる。
しかしだからといって、心配させてしまったのは申し訳ない。
「い、いや、大丈夫です。
えっ、えっと、そ、それじゃあ
次はお店に行きませんか?」
「はいっ!良いですねっ!
どんなお店に行くんですか?」
にこにこと楽しそうにしてくれる羽沢さんの姿に私は感無量だ。
そんな姿を見るだけで胸一杯に幸せが溢れる。
好きな人を楽しませることができているという事実に堪らなくなるのだ。
まぁ、とはいえ、姉の全面的な協力のおかげであるのだが…
「小物がたくさん売ってあるお店ですよ。
姉たちもよく行きますし、
私自身も通っているおすすめの小物店です」
嬉しいという高テンションのままだからなのか、珍しくスラスラと言葉が出てきた。
羽沢さんの前でこんなにスラスラ言葉が出てくるのはだいぶ珍しい。
自然と頬まで緩んでいるのだから参ったものだ。
「ふふっ。そうですか。
神崎さんがここまで言うなら間違いないですねっ!
とっても楽しみですっ!」
弾けるような笑顔でそう言う羽沢さん。
私の心は言わずもがな、ズキュンッと撃ち抜かれてしまった。
っはぁ~。
もう羽沢さんの可愛さにやられすぎて人としてダメになってしまう。
好きが溢れて過呼吸になってしまいそうだ。
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___________っというわけで、やって参りました、小物ショップ。
格好いい系から可愛い系、シンプル系のものまで沢山の小物グッズやアクセサリーが集まるここのお店。
そんなわけで結構な人気店なのである。
しかしここは少々分かりにくい所にあるので、あまり人が集まらないため隠れ家的なお店となっているのが現状だ。
まぁ、チェーン店なので他の場所にもあるから、わざわざ来ないっていうのもあるんだろうけど…
っとはいえ、だからこそ有栖ねえがプライベートで堂々と来れる数少ないお店なんだけどね。
「うわぁ…………凄いですね。
こんなところにお店があるなんて
思いませんでした」
「あはは。私も姉に紹介してもらってから、ここに通うようになったんです。それまでは全く知りませんでした」
目をキラキラと輝かせて店内を見回す羽沢さん。
…………可愛いなぁ…
羽沢さんは店内を歩き回り、
『あっ!これ、可愛い!』とか
『これ、お店に合いそうだなぁ』とか
色々反応を示しながら店内のものを物色し始めた。
私も店内をぐるっと回ることにした。
おっ!新しい商品が結構入ってる。
これ、すっごく格好いいっ!
こっちもかなりお洒落だ。
あっ、これは結愛ねえが好きそうなデザインだな。
おっ!このペンケース、凄く良いっ!!
お洒落だし、格好いいし、機能性もバッチリ。
よしっ!これ、菫ねえにお土産として買っていこう!
最近使ってるペンケースも結構使い続けてるし、そろそろ変え時というやつだろうし。
あっ、このヘアピン、有栖ねえに絶対に似合うなぁ。
よしっ!買った!
このヘアピンをつけた有栖ねえの姿を思い浮かべると、自然と頬が緩んでいく。
絶対に似合うもんなぁ~。
ん?このハサミケース、結愛ねえが前に欲しいってポロっと言ってたやつだ。
珍しくあの結愛ねえが何かをほしいと言っていたので、覚えていたのだ。
これ買ってあげたら、凄く喜ぶだろうなぁ。
結愛ねえがありがとうっと嬉しそうに微笑んでる姿がふと頭に浮かぶ。
うん!決まりっ!
って、あれ?これは……
「神崎さん、何を買うか決まりましたか?」
「は、はいっ!!き、決まりましたっ!」
慌てて、見ていたものを隠す。
どうやら、羽沢さんはもう幾つか買ったらしい。
「ちょ、ちょっと会計に行ってきますね」
「あっ!はい!分かりました!」
サササッとレジに買う物を持っていき、会計をする。
あ、危ない………
み、見られるところだったよ……
はぁ~っ。
とりあえず見られずにすんだし、一安心だな。
ピッピッと会計してる店員さんをよそにホッと安堵の一息をつく。
不思議そうに首をかしげてる羽沢さんには悪いが、これは流石に教えるわけにはいかない。
ごめんね?
今作のヒロイン、羽沢つぐみちゃん。
誕生日、おめでとうごさいます!(1/7)