どっかの誰かのゲームの世界で   作:クリネックス

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day5  一年生 12月

 高校生ならではのイベントと言えば何が挙げられるだろう。

 パッと思いついくものだと、体育祭や定期試験、修学旅行に卒業式、それから、文化祭といったところだろうか。

 この中でも文化祭と言えば一大イベントだろう。クラス全員で1〜2ヶ月ほど準備をし、生徒主体でイベントの計画から運営までを行うという数少ない行事だ。所詮出し物も子供騙しといった内容だが、そもそも子供である高校生にとっては十二分に盛り上がれるはずだ。

 

 当然、自分たちの通う輝日東高校にも文化祭は存在する。しかしこの学校の文化祭は他校のそれと比べて、異質といっても問題ないはずだ。

 別に、内容がどうだとかの違いはない。強いて挙げるなら巨大なクリスマスツリーの装飾を実行委員が行うと言うことぐらいだろうか。

 では一体何が他校と違うのか。それはズバリ日程なのだ。

 輝日東高校創設祭は12月24日のクリスマスイヴの朝から夜にかけて開催される。クリスマスイヴといえば普通の学生にとって冬休み真っ只中であり、そんな時期に文化祭を行うなど正気の沙汰じゃないだろう。

 

 そう。この輝日東高校は正気ではないのだ。具体的に述べると冬休みの期間が他校のそれと大幅にずれており、なおかつ圧倒的に短い。その代わり夏休みが9月終わりまであるので、休みの総数としてはそこまで変わりはないのだろうが。

 

 そんなこんなで他校の生徒が続々と長期休みに入る中、自分たちは普通に授業を受け、同時に創設祭の準備も進めていた。

 そして今日がとうとう12月24日、創設祭当日だ。

 自分たちのクラスの出し物はクレープ屋という無難なもので、自教室を使用し朝から昼過ぎまで営業を行なった。料理のできる女子がそれなりにいた自分のクラスは、学級委員である絢辻の統率の元それなりに息のあったコンビネーションにより、無事完売まで客を捌ききることができた。

 そして、残しておいた具材で焼いたクレープとジュースによる乾杯を行なった後、簡単な片付けを済ませて解散となったのだ。

 

 さて、今の時刻は5時半。日はとうに落ちきっているのだが、これからが創設祭の本番と言っても過言ではないだろう。

 朝と昼は主に外部からの来客に向けた出店なのだが、それが終わってからの後夜祭は、内部の人間に向けての出し物が多く開催される。校庭には数多くの部活が屋台を出店し、メインステージではミスコンを含め様々なイベントが行われている。もちろん強制ではないので全員が参加するわけではないのだが、それでも数多くの在校生によって校庭は賑わっていた。

 

 自分は茶道部を訪れるという約束を梨穂子と交わしていたのだが、約束の時間まではまだ20分程度の余裕があり、時間をつぶすために一人でぶらぶらと露店を見て回っていた。

 特に目的があるわけでもないので、屋台の内容と店番をしてる人の顔を数秒目に入れると次に移るというのを繰り返していたのだが、ふと近くの店に見知った顔があるのに気がついた。

 その屋台とは水泳部の出し物であるおでん屋だ。だとすれば、店番をしている見知った顔というのも必然的に一人に限られる。

 自分が向けている目線に気がついたのか、彼女はこちらに顔を向けると軽く手を振ってきた。

 気づかれなければスルーしようかと考えていたのだが、どうやら構ってもらう余裕があるようなのでそちらの方に足を運ぶことにした。

 

「いらっしゃい橘くん。おでんどう? 美味しいわよ?」

「牛すじ入ってます?」

「ないわね」

「じゃ、いいです」

 

 つれないわね、と塚原先輩は表情を変えることなく返してきた。

 知り合いの水泳部員とは塚原先輩のことだ。三年生が受験で引退した今、先輩は女子水泳部の部長に就任している。

 ファーストコンタクトこそ微妙な状況であった自分と先輩だが、彼女は森島先輩の親友ということでよく二人で行動しており、顔を合わせ共通の知り合いとなり得たことで会話をする機会がぐっと増えた。

 そして、同じ森島先輩に振り回される同士として妙な共感を得られたのか、今では森島先輩抜きでも会話を交わすほどには親交を深めている。

 ただ、いくら顔見知りとはいえ買う気がないのに店先に止まるのは迷惑かと思ったので、挨拶だけして立ち去ろうと考えた。しかしそんな自分の心情を察してくれたのか、先輩は笑顔で引き止めてくれた。

 

「別に構わないわよ。そろそろメインステージが騒がしくなる時間だし、退屈してたの」

「そうなんですか。じゃ、お言葉に甘えて」

「ええ。というか、橘くんはミスコン見ないの?」

 

 塚原先輩の言うミスコンとは、輝日東高校後夜祭の伝統行事であるミス・サンタコンテストのことだ。その名の通り、サンタの格好をした女子生徒の中から一番を決めると言うイベントである。

 やはりミスコンということもあり、出場する人物は皆ルックスに自信を持つ人ばかりなので男子生徒の大半は見物に行くのが通例だ。

 だが自分はイマイチ気がそそられない。というのも……

 

「結果が見えてるじゃないですか。森島先輩が生娘どもを蹂躙するのを見ても、大して盛り上がれませんって」

「そう? ほとんどの男子がそれを目当てにしてると思うんだけど。橘くんって変わってるのね」

 

 そう言って微笑む塚原先輩。

 ほんとはサンタコスの森島先輩に興味がないわけではないのだが、今からイベントに参加すると中途半端な時間で抜けなければならないため諦めている。

 まぁ正直、いつも通りにノリノリで男子を悩殺する森島先輩を見れない悲しさよりも、貴重なエプロン姿で微笑む塚原先輩を見れたことに対する喜びが優っているので特に問題はない。

 せっかくだしストレートに褒めてからかってやろうかと思い立ったので、心の中でいやらしい笑みを浮かべながら塚原先輩に話しかけた。

 

「まあ代わりにエプロン姿の塚原先輩を見れましたし。役得じゃないですかね」

「なにそれ。口説いてるの?」

「だとしたらどうします?」

 

 そう尋ねると、塚原先輩は顎に手をやり考え込む仕草をする。

 先輩の慌てふためく姿をを期待していたのだが、思わぬ反応をされたことでつい動揺が顔に出てしまう。

 そんなこちらの表情を確認した先輩はゆっくりと顔を上げると、満面の笑みを浮かべながら口を開いた。

 

「わたし、たくさん食べる男の子がタイプなの。これ全部片付けてくれたら喜んでお付き合いしてあげるんだけど?」

「お疲れっした! 店番頑張ってくださいね!」

 

 またね、と微笑みながら軽く手振る塚原先輩の姿を尻目に、自分は早々にその場を立ち去ることにした。

 やはり塚原先輩は強敵だった。伊達に何年も森島先輩に振り回されているわけじゃない。

 

 そうして確かな敗北感を感じながら、逃げるように人混みの中へと消えていくのであった。

 

 

 

 

 ♢♦︎♢

 

 

 

 

 塚原先輩と別れた自分は適当に露店を冷やかしながら時間をつぶしていたのであったが、メインステージの熱が高まり始めたのを頃合いと感じ人通りの多いエリアから離脱した。

 茶道部の出し物とは甘酒の提供であり、あまり目立つようなものではない。しかし、部員たちが着物姿で接客を行うとのことなので毎年それなりに盛況している。

 ただ、メインステージでの出し物が盛り上がるこの時間帯は訪れる人が減り始める。だからこそ知り合いを訪ねるなら丁度いいだろうと考えたので、この時間で梨穂子と約束したのだ。

 

 そんなこんなで、今は校舎裏にある茶道部の部室を目指して人通りの少ない道を歩いていたのだが、突然後ろから声をかけられた。

 

「あれ? 桜井の旦那じゃん! 何してんの?」

 

 後ろを振り向いた先にいたのは、ショートカットの活発そうな女の子。確か梨穂子のクラスメイトのはずだ。よく行動を共にしている姿を見かける。

 名前は……

 

「あー……伊藤ちゃんだっけ?」

「……間違ってはいないけど、できれば名前で呼んでくれるかな」

「おっけー。香苗さんね」

 

 小太りの中年男性である古典教師の伊藤ちゃんと同じ呼び名で呼ばれるのは、女の子にとっては複雑な気持ちなのだろう。改めて名前で呼ぶと、伊藤香苗さんは満足そうな表情で頷いた。

 

「そっちの名前って、橘くんであってるわよね?」

「うん。橘純一。よろしくね」

「よろしく! で、なんだけど。橘くんも桜井のとこに?」

「そうだよ。まあ幼馴染として顔ぐらい見せようと思ってさ」

「そうなんだ。なら、良かったら一緒に行かない?」

 

 特に断る理由もなかったので了承すると、彼女は横について歩き始めた。小柄な彼女が自分と並ぶと、なんだか兄妹のように見えなくもない。

 初対面の彼女と何を話そうかと考えていたのだが、それよりも先に彼女の方が口を開いた。

 

「ねえねえ! 橘くんってさ、桜井と付き合ってるの?」

「……ただの幼馴染だよ。仲がいいのは確かだけどね」

 

 いきなり突っ込んだ話をしてくる香苗さんだが、そのような疑問を投げかけられるのも初めてではないので、特に動揺することもなく淡々と返答する。

 どうやら彼女にはからかう意思はなかったようで、こちらの言葉に納得すると質問の真意を教えてくれた。

 

「ふーん、そうなんだ。いやさ、桜井ってかわいいじゃない?」

「そうだね」

「でしょ? だから男子の間でも結構人気なんだけどさ。あんたと付き合ってるのかもしれないからって理由でなかなか告白されないみたいなの」

「えぇ……それは……」

 

 それは……なんというか……。

 かわいい妹分に変な虫がつかなくて喜ばしいのか、それとも彼女の恋路を邪魔してまって申し訳無いのか、なんとも形容しがたい気持ちだ。

 思わず微妙な表情を浮かべてしまったが、香苗さんは特にこちらを気にかける様子は見せず話を続ける。

 

「わたしとしては桜井に変なのが寄り付かなくて助かってるんだけどね。ほら、あいつ割とヌケたところあるじゃない?」

「それはもう。十二分に把握してるよ」

「でしょでしょ? だからさ、いっそのことあんたらが付き合ってくれたらこっちも安心できるのになって」

「その会話の流れで何が『だから』なのかがわからないんだけど……」

 

 呆れ顔でそう呟くが、香苗さんは特に返答することもなく話題を梨穂子の日常生活へと変えてきた。

 なんだろう、ノリがいい女の子ではあるようだが、結構マイペースな性格のようだ。

 ……いや、相手が自分だからだろうか。一瞬真面目に話しているのかと動揺してしまったが、堪え切れないかといった様子で笑いを吹き出した香苗さんに、背中をバンバンと叩かれた。どうやら今のは単にからかわれていただけらしい。

 

 そんな調子で軽く打ち解けた自分と香苗さんは、二人で茶道部の部室へと向けて歩みを進めるのであった。

 

 

 

 ♢♦︎♢

 

 

 

「あっ! 純一と香苗ちゃん! いらっしゃい!」

「おっす桜井! 着物姿似合ってんじゃん!」

「そうかな? えへへ……」

 

 香苗さんにそう褒められ照れる梨穂子は、桜色の着物に身を包んでいる。普段とは違い髪の毛も後ろで纏めており、その格好は彼女によく似合っていた。

 というか、これはもしかして生まれる時代を間違えているのではないだろうか。もし時代が着物を普段着として着用することを許していたら、きっと彼女はとてつもない美人としてもてはやされていただろう。

 

 香苗さんに続いて、軽く梨穂子と挨拶を交わす。

 そうして調子を取り戻した彼女は、自分と香苗さんの姿を不思議そうに見つめると口を開いた。

 

「あれ? 純一と香苗ちゃんって知り合いだったっけ?」

「何言ってんだ梨穂子。この前道で会った時に紹介してくれただろ。忘れたの?」

「あー! そうだったね! ごめんごめん、うっかりしちゃってた」

「いや、今日初対面だから……」

 

 適当に吹いたホラを信じ込んだ梨穂子は、すぐさま訂正してきた香苗さんの言葉に絶句した。

 その姿が面白くて、つい笑いが漏れてしまうのであったが、香苗さんから冷ややかな視線を向けられ慌てて口をおさえる。

 妙な威圧感に思わず冷や汗を流してしまう自分の姿を眺めた香苗さんは、大きくため息を吐くと口を開いた。

 

「はぁ……あんたらがどういう関係なのか良くわかったわ……」

「まぁ大体こんな感じだわな」

「面白いのはわかるけど、からかいすぎちゃだめよ。節度を守りなさい」

「りょーかい」

「ちょっと香苗ちゃん!? わたしの意思は!?」

 

 勝手におもちゃにされようとしている状況に勢い良くツッコミを入れる梨穂子。

 その様子をクスクスと笑った香苗さんは、笑い顔のまま梨穂子に話しかける。

 

「ごめんごめん桜井。それより、甘酒飲ませてくれるんでしょ?」

 

 そうだった、と気を取り直した彼女は、着物故に小さな歩幅でトテトテと部室の奥へと向かっていった。

 それを見送った自分たちは、庭に出されている腰掛の中から適当に選んだものに腰を下ろした。

 その後、香苗さんと談笑しながら梨穂子が戻ってくるのを待っていたのだが、突如として誰かに後ろからがっしりと肩に手をかけられる。

 驚いて体をビクつかせてしまったのだが、こちらが疑問を口に出すより先に声をかけられた。

 

「よう橘! やっと茶道部に入部する決心がついたか!」

「歓迎する……」

 

 振り向いた先にいたのは着物姿に身を包んだ二人の少女。茶道部部長の夕月琉璃子先輩と、副部長の飛羽愛歌先輩だ。

 夕月先輩はショートヘアにメガネをかけており、男勝りな性格の人。一方、飛羽先輩は長く伸ばした髪を前にも垂らした、どこか鬱屈した雰囲気を醸し出している人だ。

 彼女たちとは梨穂子を通して以前から面識があったため、割と気安く接してもらっている。

 

「こんちわっす。甘酒飲みにきただけですよ」

「そうか? ついでに入部してくれてもいいんだぞ? ほら、これを提出するだけで終わりだから。簡単だから。な?」

 

 そう言って、夕月先輩は帯の隙間から折りたたんだ入部届けを取り出した。毎度のことながら、何故かその用紙は必要事項が全て記入されており思わず背筋に寒気が走る。

 ドン引きする自分の姿から今日の勧誘を諦めた先輩は、渋々入部届けをしまうと、表情を変えて話しかけてきた。

 

「いや、でも橘が来てくれて助かったよ。悪いんだけどさ、甘酒飲んだらちょっと手を貸して貰えないか?」

「ん? 何かあったんですか?」

 

 自分がそう尋ねると、先輩は部室の一角を指差した。

 思わず顔を見ると無言で顎をしゃくってきたので、その意思を汲み取り外から縁側の扉を開く。すると、その先には予想だにしない光景が広がっていた。

 

「……は? 高橋先生?」

 

 我らが担任の高橋麻耶先生が、何故かだらしない格好で横たわっていた。

 何かあったのかと動揺した自分は慌てて駆け寄ろうとしたのだが、それより先に夕月先輩に腕を掴まれる。

 

「おい。よく見てみろ」

 

 微妙な表情で諭してきた先輩の言葉に従い、まじまじと先生の姿を注視する。

 美人で有名な高橋先生は大人の女性らしく化粧を済ませており、眠りについている姿もどことなく色っぽい。その表情は穏やかで体調不良というわけではないようだ。顔の血色も良く……というか、血色良すぎる気がする。良く見ると顔全体が薄く赤く染まっていた。

 そう、その姿はまるで……

 

「……酔っ払ってる?」

「ああ。甘酒飲んでな」

「え? 冗談ですよね?」

 

 夕月先輩の言葉を信じきず、飛羽先輩の方にも目を向けたのだが、無言で首を振られてしまった。

 

 え? 甘酒のアルコール度数って1%未満だよな? ってか、仮に先生がとてつもなくお酒に弱かったとしても、既に何年か社会を経験してるのに潰れるようなミスを犯すはずないだろ。

 

 様々な疑問が頭の中を過ぎるが、とうとう納得できる答えを見つけてしまい、恐る恐る口を開いた。

 

「先輩……一服盛りましたね?」

「ちげーよ! なんでそうなるんだ!」

 

 バシっとそれなりの強さで頭を叩かれた。

 思わず叩かれたところを抑えて蹲る自分に、夕月先輩は呆れ顔で事情を話し始めた。

 

 どうやら高橋先生がアルコールにとてつもなく弱いのは本当らしく、茶道部にやってきて潰れるのは毎年の恒例行事なのだそうだ。

 先輩たちは止めたそうなのだが、先生は自信満々に今年は大丈夫と押し切ったらしく、その結果スイッチが入ってしまい何杯もせびられて潰れるに至ったらしい。

 

 この言葉が事実だとすると、彼女は解雇されていてもおかしくないのだが。

 いや、どうなのだろう。今の時間帯はおそらくオフなのだろうし、ユーモアで済まされるのだろうか。

 高橋先生のことは自分もいい先生であると思っている。それは、教科担任としても、クラス担任としてもだ。

 授業はわかりやすく、放課後に質問に行っても笑顔で根気よく教えてくれる。担任としては友人の少ない自分のことを気にかけてくれていたことからも非常に面倒見の良い教師だとわかる。

 彼女の人徳からすると、これくらいは大目に見られてるとしても納得できなくはない。

 

 そうやって思考にふけっているうちに高橋先生は目を覚ましたようで、ゆっくりと体を起こすと目をこすってから周りを見渡した。

 そして自分と目が合うと、上気した顔で一言。

 

「あー!  橘くんだ! あ 友達できた?」

「えぇ……」

 

 開口一番のセリフがそれなのか。馬鹿にされてると怒るべきか、気にかけてもらえてると喜ぶべきか判断がつかない。

 ただ一つだけ言えるとすれば、周りにいた知り合いたち全員の爆笑の渦に巻き込まれてしまったのは、彼女の発言のせいなのだろう。

 

 腹を抱えて笑っていた夕月先輩だが、なんとか呼吸を整えるとニヤケ顔のまま話しかけてきた。

 

「くっ……はぁ、はぁ……よかったな橘? 少なくともりほっちと香苗は友達だって言ってやれよ」

「そっ…そうだよ、橘くん? 私は友達だと思ってるから……ぷっ……」

「笑うのか気を使うのか、どっちかにしてください……」

 

 本気でへこみかけた自分の姿に流石に罪悪感を感じたのか、夕月先輩はからかうのをやめて人のいい笑みを浮かべる。

 

「悪い悪い。それよりさ、先生起きちゃったから先に人のいるところまで連れてくの手伝ってくれないか?」

「はぁ……わかりました。肩を貸せばいいんですよね?」

「ああ。頼むよ」

 

 甘酒を運んできた梨穂子に事情を話した自分は、未だ泥酔している高橋先生をなんとか立たせ、夕月先輩に誘導されて創設祭本部へと向かうのであった。

 

 

 




ということで、サブキャラバーゲンセール回でした。
一年生でのイベントはもう1つだけやりたいものがあるので、後輩の登場はもう少し後になりそうです。

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